味噌汁で「美肌」と「腸活」・2週間レシピまとめ
味噌汁最強!「美肌」と「腸活」のための2週間レシピをまとめました。
「みそ汁」が美肌&腸活に最強な6つの理由
料理研究家 \家庭料理のスペシャリスト/
今泉久美さん
栄養士、女子栄養大学栄養クリニック特別講師。ヘルシーな家庭料理が人気で、著書『大人の献立ルールは2品で10分500kcal』も好評。
Point
【1】腸内の善玉菌を増やして、肌あれの防止&改善
「腸が“肌を映す鏡”といわれているのは、腸内の悪玉菌が発生することにより肌あれが起こるからです。逆に、腸内の善玉菌が増えると、肌あれの予防や改善にも効果を発揮するので、美肌を育むためには、善玉菌が優位な“健やかな腸内環境”であることが重要。みそに含まれる植物性乳酸菌は、腸内の善玉菌を増やす効果があり、腸内環境を良好にしてくれます。また、植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌に比べて胃酸に強く、生きたまま腸まで届きやすいのも特徴。さらに、みその褐色色素成分のメラノイジンには、乳酸菌の増殖を促す働きや抗酸化作用も。みそは美肌を育むのにぴったりの食材なのです」(工藤孝文先生)
Point
【2】具に含まれる水溶性・不溶性の食物繊維がお通じを改善「みそ汁は、善玉菌の餌になる“食物繊維”が豊富に含まれる食材と相性が良いのも魅力。食物繊維には、便のかさを増して排泄をスムースにする不溶性と、便を軟らかくし善玉菌の餌になる水溶性があります。両者をバランスよく食べるのが腸にとって理想です」(工藤あき先生)
- 食物繊維とは?
水溶性
糖の吸収スピードを穏やかにするのが水溶性。モズクやワカメなどの海藻類に多く含まれる。
不溶性
腸の中を掃除するのが不溶性。キャベツやレタスなどの野菜全般や、きのこ類などで摂取できる。
不溶性&水溶性
水溶性も不溶性も一度にとれる食材も。ごぼうやにんじん、アボカド、ジャガ芋、カボチャ、納豆など。
Point
【3】約5~10分で作れる手軽さで栄養をたっぷりととれる!「みそ汁を食べれば1日の野菜摂取が増える上、みその豊富な栄養がとれます。水溶性のビタミンなど、熱を加えることで水に溶け出してしまう食材の栄養素も、みそ汁なら余すことなく摂取が可能。また、パパッと手軽に作れるのもうれしいポイントです」(今泉さん)
- 美肌のために必要な栄養素は?
・たんぱく質
・ビタミン
・ミネラル
腸活に欠かせない食物繊維を含む野菜や海藻類、きのこ類には、ビタミンやミネラルも豊富。さらに美肌へアプローチするには、肌の材料となる肉や魚、豆類などのたんぱく質もプラスして。
Point
【4】みその中に含まれる遊離リノール酸は美肌効果があり!「みその遊離リノール酸には、メラニンの合成を抑える働きがあると報告されているので、美白効果にもひと役買ってくれるはずです」(工藤孝文先生)
「みそは、米みそ、麦みそ、豆みそ、調合みそと種類があり、原料が異なります。全体の約8割が米みそで、4つとも効果は大きく変わりません」(北川さん)
\米みそは色が濃い程抗酸化力が↑/
白みそ
西京みそと呼ばれる、西京漬けなどに用いられるみそ。熟成期間が短く、塩分も少ないので、白みそでみそ汁を作る際にはみそを多めに。
淡色みそ
白みそと赤みその中間色で、さっぱりした甘みと辛みがあるのが特徴。一般的なみその代表で、オールマイティに使える万能みそ。
赤みそ
熟成期間が長く、色が濃くて辛口でうまみも濃厚。抗酸化作用のあるメラノイジンがみその中でも多く、えぐみが強い食材とも好相性。
Point
【5】みそ汁をとり続けると、肌の潤いを保つセラミドの量がアップ!
「米みそに使用されている米糀(こめこうじ)の成分には、肌のセラミド合成を活性化させる効果があることが明らかに。角質層のセラミド量が増えた結果、肌の水分量が保たれ、乾燥や肌あれから肌を守ります」(北川さん)
Point
【6】ほかにも、ストレス減少や美髪効果、ダイエットなど美や健康のメリットがたくさん!「みそには抗酸化作用をもつイソフラボン、サポニン、ビタミンEが含まれます。これらは老化の原因となる活性酸素を消去する働きがあり、ストレスやエイジングケア効果も。そのほかに高血圧予防や糖尿病予防の効果が期待されると報告されています」(北川さん)
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初出:【みそ汁は最強美容食】美肌と腸活によい6つの理由
美肌&腸活みそ汁2週間レシピ
DAY1:玉ねぎ×マグロ×ミニトマトのみそ汁
良質なたんぱく質と強力な抗酸化力で美肌へアプローチ。
良質なたんぱく質“マグロの赤身”を入れたおみそ汁。マグロの臭みは、みそを半量先入れすることで解消。ねぎには善玉菌の餌になるオリゴ糖が含まれるので腸活にぴったり。トマトに含まれるリコピンには強力な抗酸化作用もあるので、美肌&美腸がかないます。
【材料(2人分)】
玉ねぎ(薄切り)…1/2個
マグロ赤身(1.2cm幅に切る)…120g
ミニトマト(横半分に切る)…3個
万能ねぎ(小口切り)…1本
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1強
七味唐辛子…少々
【作り方】
1 小鍋にだし、みそ半量、玉ねぎを入れて火にかけ、煮立ったら水気を拭いたマグロを加えて再び煮立て、ふたをして弱火で2~3分煮る。
2 1にトマトを加えてさっと煮て、残りのみそを溶き入れて煮立ったらお椀に盛り、ねぎと好みで七味を振る。
DAY2:さつま芋×鶏ひき肉×白菜の豆乳みそ汁
さつま芋はビタミンCと食物繊維がたっぷり。腸の蠕動運動を促進するヤラピンは皮に多く含まれるので、皮ごと食べれば、老廃物の排出をサポート。さらに、白菜のビタミンと低カロリー&高たんぱくの鶏ひき肉を加えて、美肌効果も後押し。豆乳で植物性のたんぱく質もプラス。
【材料(2人分)】
鶏ひき肉…120g
A〈おろししょうが・みそ…各小さじ1〉
白菜(小さめに切る)…2~3枚
さつま芋(1cm幅)…100g
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1
豆乳…1/4カップ
【作り方】
1 鶏ひき肉はAを加えて箸で混ぜておく。小鍋にだし、さつま芋を入れて火にかけ、煮立ったら白菜の軸、ひき肉を箸でつまんで入れてから、残りの白菜を加える。再び煮立ったらふたをして2~3分煮る。
2 白菜がしんなりしたらみそを溶き入れ、豆乳を加えて煮立てないように温めてお椀に盛る。
DAY3:にら×サバ×大根のみそ汁
サバ缶の質の良いたんぱく質、脂質、カルシウムなどが手軽にとれる1杯。にらと大根の豊富な食物繊維は、腸内改善に打ってつけ。
【材料(2人分)】
大根(薄い輪切りにしてから千切り)…150g
にら(3cm幅)…1/5束
サバ缶…1缶
酒…大さじ1
みそ…約大さじ1
ゆずこしょう…少々
【作り方】
1 小鍋にサバ缶の汁と水(合わせて1+1/2カップ量にする)を入れ、酒、大根を加えて火にかける。煮立ったらあくを引き、フタをして弱火で1~2分煮る。
2 大根がくったりしたらサバ缶の具をほぐして加え、みそを溶き、にらを加える。にらが変色したらお椀に盛り、ゆずこしょうを添える。
DAY4:チンゲン菜×豚肉×ねぎのタンタン風みそ汁
豚肉のビタミンB1と、ねぎやにんにくのアリシン効果で、疲労回復効果が抜群。ごろっと大きめのチンゲン菜は、食物繊維や肌の健康維持に欠かせないβカロテンも豊富。
【材料(2人分)】
ごま油…大さじ1
★豚肉(もも薄切り・2cm幅)…100g
★長ねぎ(斜め切り)…2/3本
★しょうがのすりおろし…1片分
★にんにくのすりおろし…少々
チンゲン菜(4cm幅)…大1株
だし…1+1/2カップ
みそ・白すりごま…各大さじ1
【作り方】
豚肉は酒大さじ1(分量外)を絡めておく。小鍋にごま油を熱し、★を入れ、チンゲン菜は軸から加えて、さっと炒める。さらにだしを加えて煮立て、あくを引き、ふたをしてさっと煮立てみそを溶く。再び煮立ててごまを振ってお椀に盛る。
DAY5:なめこ×麩×豆苗のみそ汁
なめこから摂取できる食物繊維量は、食材の中でもトップクラス。栄養豊富な豆苗と手軽にたんぱく質がとれる麩でヘルシーかつ具だくさんに。
【材料(2人分)】
なめこ…1パック
麩(ふ)…小10個
豆苗(根元を切って3等分に切る)…1/2パック
玉ねぎ(薄切り)…1/4個
オリーブオイル…小さじ2
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1/2
みりん…小さじ1
【作り方】
1 なめこはザルに入れて洗い、麩は水につけて水気を絞っておく。小鍋にオリーブオイル、玉ねぎを加えて炒め、しんなりしたら豆苗を加えてさっと炒める。
2 だしを加えて煮立てあくを引き、蓋をして1分程煮る。麩となめこを加えてさっと煮てみそを溶き入れて、みりんを加えて煮立ったらお椀に盛る。
DAY6:アボカド×しょうがのみそ汁
水溶性と不溶性の食物繊維のバランスが良いアボカドは、腸内環境改善にも優れた食材。肌ツヤを高めるビタミンEも豊富。しょうがで血流アップも期待大。
【材料(2人分)】
アボカド(1cm幅)…1/2個
もやし…1/2パック
しょうが(すりおろし)…1片
だし…1+1/2カップ
わけぎ(斜め薄切り)…1本
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1+1/3
【作り方】
1 小鍋にだしともやしを入れて煮立てあくを引き、フタをして1分煮る。わけぎ(青い部分以外)とアボカドを加えてさっと煮る。
2 みそを溶き入れて煮立ってきたらお椀に盛り、残りのわけぎを添える。
DAY7:かぶ×納豆のとろみみそ汁
納豆とみその高栄養コンビで効率良く肌も体もキレイに。
納豆のたんぱく質と食物繊維が、腸に働きかけてくれるみそ汁。かぶは皮ごと使って食物繊維たっぷりに。納豆のとろみは体の温めにも効果を発揮。
【材料(2人分)】
かぶ(5mm幅)…小2株
かぶの葉(5mm幅)…1株分
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1強
納豆…1パック
おろしわさび…少々
【作り方】
1 小鍋にだし、かぶを加えて火にかけ煮立ったらあくを引き、フタをして1分程煮る。
2 かぶの葉を加えてみそを溶き入れ、温まってきたら納豆を加えて再び煮立ってきたら盛る。好みでわさびを添える。
DAY8:アサリ×キャベツ×しめじのみそ汁
キャベツとしめじは最強の腸活コンビ!
カルシウムやカリウム、亜鉛、鉄、たんぱく質などの美容にうれしい栄養がとれるアサリに、整腸作用のあるキャベツとしめじを投入。食べ応え満点の1杯!
【材料(2人分)】
★オリーブオイル…大さじ1/2
★にんにく(すりおろし)…少々
★しめじ(ほぐす)…小1/2パック
アサリ(塩抜き済み)…200g
キャベツ(1.5cm幅)…2枚
水…1+1/2カップ
酒・みそ…各大さじ1一味唐辛子…少々
【作り方】
1 洗ったアサリと酒、水を加えて煮たてる。
2 あくを引き、蓋をして2分程、アサリの口が開くまで煮る。みそを溶き入れて煮立ってきたらお椀に盛り、好みで一味を振る。
DAY9:根菜×厚揚げのみそ汁
腸を整える根菜トリオと厚揚げは満腹感高し!
里芋・大根・にんじんの食物繊維が豊富な根菜トリオがゴロゴロ入ったけんちん風みそ汁。厚揚げはたんぱく質を代謝し美肌へ促す亜鉛が豊富。
【材料(2人分)】
厚揚げ(1cm角)…約1/2枚
★里芋(イチョウ切り)…大1個
★大根(1cm角)…2~3cm
★にんじん(1cm角)…小1/2本
油…大さじ1
だし…1+3/4カップ
みそ…大さじ1強
長ねぎ(小口切り)…少々
七味唐辛子…少々
【作り方】
1 厚揚げは熱湯をかけておく。小鍋に油を熱し、★を入れて炒める。油が回ったらだしを加えて煮立てあくを引き、厚揚げを加えて再び煮立ったらふたをして約10分、大根がやわらかくなるまで煮る。
2 みそを溶き入れて再び煮立ってきたらお椀に盛り、ねぎを添え、七味を振る。
DAY10:ブロッコリー×じゃが芋×ミニトマトのチーズみそ汁
美肌にうれしい効果がぎっしり。
栄養価&抗酸化作用の高いブロッコリーとトマトに、たっぷりの食物繊維がとれるじゃがいもを加えて。ブロッコリーの豊富なビタミンCが溶け出た汁は、栄養&美肌の素の宝庫。
【材料(2人分)】
ブロッコリー(一口大)…1/3個
じゃが芋(1cm角の棒状)…小1個
ミニトマト(4つ切り)…3~4個
だし…1+3/4カップ
みそ…大さじ1+1/3
ピザ用チーズ…20g
黒こしょう…少々
【作り方】
1 小鍋にだしとじゃが芋を入れて火にかけ煮立ったらあくを引き、フタをして4分程煮る。中火にしてブロッコリーを加えて、さらに1~2分火が通るまで煮る。
2 トマトを加えてみそを溶き、煮立ってきたらお椀に盛り、チーズ、黒こしょうを振る。
DAY11:キムチ×カボチャ×牛肉のみそ汁
乳酸菌がとれるキムチとアンチエイジング食材のコラボ。
抗酸化作用&食物繊維がしっかりとれるカボチャと、善玉菌を増やすキムチの乳酸菌のサポートで、おなかがスッキリ。赤身肉は美肌&代謝アップ効果も。
【材料(2人分)】
牛肉赤身(4cm幅に切り、酒大さじ1と絡める)…80g
白菜刻みキムチ…50g
カボチャ(一口大)…100g
だし…1+3/4カップ
みそ…大さじ1弱
わけぎ(3cm幅)…1本
ごま油…大さじ1/2
【作り方】
1 鍋にごま油を熱し、牛肉、カボチャを順に炒め、キムチの半量、わけぎの白い部分を炒める。
2 油が回ったらだしを加えて煮立てあくを引き、ふたをして弱火で4分ほどかぼちゃに火が通るまで煮る。わけぎの青い部分を加え、みそを溶き入れて煮立ったらお椀に盛り、残りのキムチを添える。
DAY12:ごぼう×玉ねぎの豚汁
ごぼうと玉ねぎの相乗効果でおなかがスッキリ。
食物繊維量がずば抜けて高いごぼうがたっぷり入った豚汁。ごろりと入った豆腐で満腹感もアップ。たんぱく質もしっかりとれるので、主菜としてもおすすめ。
【材料(2人分)】
豚ロース薄切り(4cm幅に切り、酒大さじ1と絡める)…100g
玉ねぎ(1cm幅)…1/2個
ごぼう(笹がき)…50g
木綿豆腐(一口大)…1/2丁
オリーブオイル…小さじ2
だし…1+3/4カップ
みそ…大さじ1+1/3
粉山椒…少々
【作り方】
1 小鍋にオリーブオイルを熱し、ごぼう、玉ねぎを順に加えて炒め、油が回ったらだしを加えて煮たってきたら豚肉を広げ入れ、あくを引く。ふたをして弱火で5分程煮る。
2 玉ねぎがくったりしたら、豆腐を加えて温め、みそを溶き入れて煮立ってきたらお椀に盛る。好みで山椒を振る。
DAY13:長芋×モズク×えのきのみそ汁
水溶性と不溶性をWで含むえのきとモズクで腸をお掃除。
腸内の老廃物を排出するモズクとえのきをWで投入。食物繊維がとれる長芋を加えるので、さらに腸内環境もアップ。汁のとろみで体の温め効果も。
【材料(2人分)】
長いも(食べやすい大きさ)…5cm
生モズク(ざく切り)…100g
えのきだけ(3等分)…小1パック
万能ねぎ(小口切り)…2本
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1強
【作り方】
1 小鍋にだしと長芋を入れて火にかけ、煮立ったらあくを引き蓋をして1~2分煮る。
2 えのきを加えてさっと煮て、モズクを加えてみそを溶き入れ、再び煮立ってきたらお椀に盛る。
DAY14:小松菜×まいたけ×卵のみそ汁
骨の原料となるカルシウムを補給したいならこれ!
カルシウムの補給に優れた小松菜は、カルシウムの吸収を助けるエルゴステロールを含むまいたけと一緒に。みそを半量先入れすれば、卵にも味がしみる。
【材料(2人分)】
卵…2個
小松菜(2cm幅)…2株
まいたけ(ほぐす)…1パック
だし…1+1/2カップ
みそ…大さじ1+1/3
【作り方】
小鍋にだし、みそを半量溶き入れ火にかけ、まいたけ、小松菜の軸を入れ、再び煮立ってきたら卵をあいている所に割り入れ、小松菜の葉をのせてふたをし、2~3分煮る。みその残りを溶いて煮立ってきたらお椀に盛る。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
大学院で生物工学を専攻した後、マルコメへ入社。現在は研究開発業務を行う、みそ作りのプロフェッショナル。