発酵食品でも菌活に向いている食材、向いていない食材があるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は免疫力アップなどでも注目されている“菌活”について。発酵食品でも菌活に向いている食材、向いていない食材があるってホント? そこで「菌ケアドクター」の異名を持つ下川穣さんにお答えいただきます。
Q:発酵食品でも菌活に向いている食材、向いていない食材があるってホント?
ヨーグルトや味噌、キムチに甘酒などさまざまな発酵食品があり、どれも体に良いと聞きます。でも中には菌活に役立つものとそうでないものがあるというのは本当なのでしょうか? さっそく、この疑問を下川さんに聞いてみました!
A:ホント
「おそらく、みなさんが思っている以上に世の中に発酵食品というのは多くあります。よく知られているヨーグルトやキムチ、納豆、味噌などの調味料に加えて、鰹節やチョコレート、ナタデココ、バニラにサラミ、メンマやザーサイ、烏龍茶と紅茶も発酵食品です。菌活の視点で考えると、その中に摂取する価値が高いものとそうでないものというのはあります」(下川穣さん・以下「」内同)
いろいろな発酵食品の中から質の高いものを選ぶのがポイント
「例えば甘酒も“飲む点滴”と言われているように価値の高い発酵食品ですが、米麹で作っているものと酒粕で作っているものでは違いがあります。酒粕で作る甘酒は砂糖が入っていないと美味しく飲めないので、糖分が多いものがほとんど。米麹で作られた甘酒の方は自然な甘みがあるため砂糖不使用のものが多く、飲んでも血糖値が上がりづらいという論文もあり、糖尿病のリスクを下げる効果があると言えます。腸内環境と血糖コントロールは関係しているので、菌活をしたい人が甘酒を選ぶなら、米麹から作られているものを選びましょう。
そして、チョコレートも砂糖が入っていないものの方が◎。ここは思い切って、原料であるローストしたカカオ豆を砕いたカカオニブにするのがおすすめです」
発酵食品の相乗効果は?
「相乗効果があるかどうか、というのはなかなか難しい話ですが、相性が良いものというのはあるようです。ヨーグルトの話ですが、乳酸菌とビフィズス菌を適当に混ぜて発酵させるより、グループ分けをして発酵させたものの方が発酵量も多いということがあります。共培養した方が発酵した生産物質が高くなるということはあるので、明確にこの発酵食品と発酵食品は相性が良い、というデータはありませんが、理論上はあり得る話です」
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文/土屋美緒
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1985年4月1日生まれ。福岡県出身。岡山大学歯学部卒業後、歯科医師を経て、都内医療法人の理事長に就任。クリニックで慢性疾患に悩んでいる患者さんたちの根本治療を目指していく中で、より多くの人の力になるため起業を決意し、2018年12月KINSを設立。“菌ケアすることが当たり前である世の中”にするため、様々な活動をしている菌ケアドクター。
■株式会社KINS