健康・ヘルスケア
2020.12.31

「インフルエンザワクチン」の打つタイミング&安全性は?|ピーク前の接種は大人女子の心得!

インフルエンザのワクチン、みなさまもう接種されましたか?有効期限などをきちんと理解して、ピークの時期を見極めて受けるのをおすすめします。北里大学大村智記念研究所特任教授である中山哲夫先生に教えていただきました。

有効期限は約5か月!ピーク前の接種は、多忙な大人女子の心得!

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予防接種しておけば、感染しても重症化しない

「インフルエンザウイルスは遺伝子が変異しやすいため、過去の感染やワクチン接種で獲得した免疫が今年のウイルスに通用するわけではありません。例年WHO(世界保健機関)が発表した、A型か、B型か、流行株の予測に基づいてその年のワクチンが作られるので、毎年接種が必要になります。

ただし、ワクチンを打っていてもインフルエンザにかかる人はいます。それは、ワクチンによって抗体ができても、ウイルスが体内に入り込むことまでは防げないから。インフルエンザワクチンは、感染を防ぐものではなく、発症や重症化を予防するものなのです。

今季は特に、新型コロナウイルスとの重複感染や重症化が懸念され、積極的な接種が望まれます。また、妊娠中にインフルエンザにかかると重症化しやすいため、妊婦の予防接種も推奨されています」(中山先生)

 

インフルエンザ流行のピーク&打つタイミング

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ピークは1~3月。今すぐ接種、遅くても年内には! 「一般的にインフルエンザワクチンの予防効果は、接種して1週間目から5か月間くらい持続するとされています。インフルエンザの流行は、11月下旬から始まって1~3月にピークを迎えます。有効期間から逆算すると、今からなるべく早く接種するのが◎。高齢者や医療従事者、妊婦、小2までの子供が優先される状況ではあるものの、ワクチンは順次入荷され、在庫はあるため、遅くても年内中に接種をすませるようにしましょう」(中山先生)

 

美的クラブにアンケート!

Q.毎年、インフルエンザの予防接種を受けていますか?
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積極的に受けている人は半数以下!受けていない人が1/4も! 美的クラブメンバー187名を対象に「ワクチンに関するアンケート」を実施したところ(2020年10月)、例年のインフルエンザ予防接種率は半数程度という結果。「今年は受けたい・受けた」と接種希望者は約7割と高い。

 

インフルエンザワクチン接種を受けている人・受けていない人のリアルボイス

「会社補助があるし、課内の蔓延を防ぐ意識で受けています。今年はコロナもあってダブルでかかるのは怖い」(総合電機メーカー・35歳)

「かかったときに「ほら、受けないから!」って空気になるのが嫌なので毎年受けます。職場に小さな子のママも多いし…」(会社員・35歳)

「ここ10年受けていないけれど、かかりません。逆に受けても必ずかかる先輩がいて…」(会社員・34歳)

「これまでかかったことがないので、必要ないかなぁって。ワクチンを打つとかえって体調が悪くなるような気もして…。」(会社員・36歳)

「インフルエンザにかかると、自分だけでなく周囲の人に迷惑をかけてしまうので、発症リスクを減らすために受けています」(主婦・32歳)

接種者からは、「周囲(職場や家族)に迷惑をかけたくない」という声が多くあがった。一方、非接種者からは「打ってもかかる」と、効果に対する疑問の声が。

 

インフルエンザワクチンの効果と安全性

有効性は50~60%程度。副反応はほぼナシ! 「インフルエンザワクチンの接種目的は感染予防ではなく、感染しても発症するのを防いだり、重症化を抑えることです。その有効性はインフルエンザの型によっても違いますが、(AH1N1)型が約60%、B型が50~60%、香港型が約30%といった報告があります。一方、腫れや発熱など、ワクチン接種後の副反応については、厚生労働省への報告頻度が10万接種に対して0.52ケース、重症例は0.17ケース。これはすべてのワクチンの中で最も少ない数値です」(中山先生)

 

北里大学 大村智記念研究所 特任教授

中山哲夫先生

 

『美的』2021年1月号掲載
イラスト/どいまき 構成/つつみゆかり、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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