健康・ヘルスケア
2020.12.28

菌活と腸活は違うってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は免疫力アップなどでも注目されている“菌活”について。菌活と腸活は違うってホント? そこで「菌ケアドクター」の異名を持つ下川穣さんにお答えいただきます。

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Q:菌活と腸活は違うってホント?

腸活のために発酵食品を摂っているけれど、それはもう菌活をしているってこと? 菌活と腸活の違いはあるのでしょうか。菌活と腸活は違うってホント? この疑問を下川さんに聞いてみました!

A:ホント

「狭義ではウソ、ですが同じ仲間ではあるので今回はホントと言っておきましょう」(下川穣さん・以下「」内同)

菌活と腸活が「違う」理由は?

「基本の菌活は肌、頭皮、口腔内、腸内、膣内の5か所へアプローチすることを言っています。腸活は腸内だけにアプローチするものだと考えると、菌活と腸活は違ってきますよね。菌活は関連する5か所へ総合的にアプローチするもの。腸活は腸にピンポイントでアプローチするもの。同じようなジャンルにあって、違うもの。菌活が山の頂上で、腸活はその麓に位置しているような感覚ですかね」

菌活のポイント

「私たちの身体には1000兆匹とも言われるとても多くの菌が住んでいて、肌、頭皮、口腔内、腸内、膣内の環境は影響し合っていますから、パーツごとの菌ケアが必要になってきます。菌活はポイントとなる5つの場所へアプローチすることで、全身に住む菌の状態を最適に保つことを目的としています。

すべての環境が連動していると言いましたが、影響力があるのはやはり腸内環境。腸内環境が整っていれば、自然と肌の水分量が増えて肌トラブルが減ったり、多くの悩みが根本から改善されていく傾向があります。口にするものを気にするだけでも変わっていくので、まずは腸内環境からアプローチしていくと良いでしょう」

Point

まずは腸内環境からアプローチしよう

菌は「入れる」だけでなく「育てる」

「菌を入れるだけで餌を与えなかったり、住みにくい環境を作っては元も子もないのです。発酵食品をいっぱい食べても、同時にファーストフードばかり食べているようでは意味がなくなってしまいます。菌を入れることと育てることをバランス良くやるのが重要になってきます。

まずは発酵食品やサプリメントなどで菌を入れたら、食物繊維やオリゴ糖などの菌の餌となるものを食べて“育てて”いきます。菌も私たちと同じで、食べ物がないと生きていけません。菌はその菌自体が重要なのではなく、菌が作り出す成分が重要になってくるため、どれだけたくさんの菌がいても餌がなければ有益な成分を作り出すことができないのです。

そして、菌の邪魔をしないというのも大事なポイントになります。肌であれば、朝晩と洗顔料を使ってしっかり洗顔してしまうと善玉菌が減ってしまいます。せっかく増えた良い菌を減らしてしまうのは、菌の邪魔をしてしまうもったいない行為。

睡眠や運動、何を食べるかなど生活習慣すべてが菌を育てること関係してきます。菌活はただ発酵食品を摂ったらいいというわけではなく、“菌を入れる”“菌を育てる”“菌の邪魔をしない”を実行することが重要です」

Point

1.菌を入れる

2.菌を育てる

3.菌の邪魔をしない

菌活的に最強の生活様式は?

「菌活的に最強の生活様式として、弥生時代があげられます。なぜなら、弥生時代の生活は暗くなったら寝て、食べるために狩りをして運動もする。稲刈りもして汗をかき、お腹は減るけど飽食の時代じゃないから必要な分だけ食べる。落ちている木の実やそこらへんに落ちているものは自然の発酵食品で、それも食べる。何も考えなくても、生きているだけで菌ケア最強なわけですよ。現代のように医療は整っていないので、すぐ死んでしまいますけど。

意識としては弥生時代の生活を見習って、必要なときは現代の医療の力を借りて時代の享受を得るというのが、現代の理想の菌ケアではないかと考えています。もちろん、贅沢するときは贅沢してもいいけれど、普段は気をつけるということを念頭に置いて生活するのが良いかと思います」

KINS 代表取締役社長

下川穣

文/土屋美緒

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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