亜麻仁油の嬉しい「効果」とは? 【便秘・加齢臭解消など】
体に必要な脂質として注目のオメガ3系脂肪酸を含む「亜麻仁油」。そんな亜麻仁油には、便秘・加齢臭解消、悪玉コレステロール低下など嬉しい効果が!目安の摂取量や、調理方法のコツ・レシピをおさえておいしく取り入れて♪
亜麻仁油とは?
\これが摂取できる/
- 必須脂肪酸であるαリノレン酸などの脂肪酸
- “リグナン”という女性ホルモンに似たはたらきがある“植物性エストロゲン”とも呼ばれているポリフェノールの一種
一日の摂取量の目安
亜麻仁油とは、亜麻という植物の種子を圧縮し抽出した油です。亜麻仁油は、健康な身体づくりに欠かせないといわれるオメガ3脂肪酸を多く含む油としても知られています。厚生労働省の発表している摂取基準量によると、オメガ3脂肪酸の油は成人女性の場合、1日に1.6~2.0g摂取するのが目安量です。
亜麻仁油に期待できる「効果3つ」
【効果1】便秘解消
日本美腸協会 代表理事
小野 咲さん
おのさき/看護師として働く中で腸の大切さを痛感し、腸の研究に没頭。美腸エステ『GENIE』を立ち上げ、日本美腸協会を設立。全国でセミナーを開講中。
「オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油など、良い油は腸の潤滑油になります。大さじ1杯をスープやサラダに回しかけるなど、生のままとることで便がつるんと出やすくなります。」(小野さん)
【効果2】悪玉コレステロールを減らし、生活習慣病を防ぐ
麻生れいみさん
管理栄養士
服部栄養専門学校栄養士科を卒業後、企業の栄養相談や病院の臨床研究においての栄養療法を監修。本企画では、著書『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』(主婦の友社)をベースにして、美容賢者がレシピを考案。
「糖分のとりすぎで体を糖化(コゲ)させたり、加工品ばかり食べて酸化(サビ)させてはいませんか。できるだけ食材そのものの良さを取り入れてほしいので、調理法も生食か、蒸す・ゆでるをおすすめしています。さらに、揚げものなどにはレモンや酢をかけることで酸化を防いだり、オリーブオイルやアマニ油などを最後にかけるだけで悪玉コレステロールが減り生活習慣病を防ぎます。」(麻生さん)
【効果3】加齢臭・体臭予防
内科医・認定産業医/tenrai株式会社 代表取締役医師
桐村 里紗先生
予防医療を“ライフスタイルデザイン”と再定義し、生活者の行動変容を促すコンテンツ開発を行う。著書に『日本人はなぜ臭いと言われるか~体臭と口臭の科学~』(光文社新書)など。
「30代を超えたら、なるべく体臭を悪臭化させない努力が大切です。体臭を悪化させる大きな原は、皮脂の酸化です。植物油や加工油脂、マーガリンやショートニングなどの酸化しやすい油を含む加工食品やお菓子類を日常的に食べていると、酸化した油である過酸化脂質が増えて、皮脂臭・加齢臭の原因となります。
非加熱で使うならば、亜麻仁油やエゴマ油、ヘンプシードオイルなどがおすすめです。また、抗酸化物質であるフィトケミカルを豊富に含み、食物繊維が豊富な野菜や海藻類も豆類、雑穀類をしっかりと食べて、体のサビを抑えながら、腸内環境も改善しましょう」(桐村先生)
上手な「摂取方法」
パーソナル管理栄養士 一般社団法人日本パーソナル管理栄養士協会 代表理事 食の相談窓口 San-CuBic 代表 HER-SELF女性の健康プロジェクト 理事
三城円先生
大学卒業後、病院勤務に従事。その後、筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。自身のダイエット・摂食障害の経験から、食べる恐怖や罪悪感を持ち、苦しんでいる人のサポートをするため、2011年にパーソナル管理栄養士として独立。食べるダイエットを基本とし、ダイエットや摂食障害、アスリートなど、一人ひとりの目的に沿った食事コンサルティングを行っている。「健康なときこそ、食の相談は管理栄養士にするのが当たり前な社会づくり」を目指し、さまざまな活動にも取り組んでいる。著書は『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法』(サンマーク出版)。
- 加熱料理しない
- 揚げ物には使わない
- 小瓶で買うのがおすすめ
- 納豆やみそ汁に垂らすのがおすすめ。ヨーグルトにプラス
「オメガ3系のオイルは熱に弱く、酸化しやすい油です。非加熱で摂取することで健康への効果が期待できるものなので、加熱には使用せず、光に当たらない暗所で保存しましょう。また、油は余ったからといって一度使用した油を揚げ油に使うという方法もおすすめできません。そのため、使い切れる量の小さめの瓶のものなどを買うのがおすすめです。
アマニ油などオメガ3系の油は、納豆や味噌汁に垂らしたり、サラダのドレッシングに使うなどが一般的です。でも、ついつい余らせてしまうという人や積極的に取り入れたいという人はヨーグルトにちょっとコクが足りないときに、お砂糖の代わりに入れるという方法もおすすめです」(三城先生)
\摂りすぎに注意!/
内科医
奥田昌子先生
おくだまさこ/医学博士。京都大学大学院医学研究科修了。健診並びに人間ドック実施機関で20万人以上の診察に当たるほか、大手化学メーカー産業医を兼務。著書も多数。近著『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』(幻冬舎)が話題。
「オリーブオイルや亜麻仁油など、コレステロール値を上げにくく、健康にいいとされる油であっても油は油。中性脂肪の塊で、カロリーはほかの油とほとんど同じなので、とりすぎはNGです。調理法で比較するなら、当然、揚げるより焼く、焼くより煮ることで、料理に含まれる脂肪の量はぐんと少なくなります」(奥田先生)
亜麻仁油を使った「おいしいレシピ」
【1】キウイの塩らっきょうサラダ
キウイ+n-3系オイルで免疫力アップ&風邪予防に。たくあんやべったら漬けを合わせても。
【材料】(1人分)
グリーンキウイ…1個
塩らっきょう…2~3粒
ピンクぺッパー…適量
えごま油(または亜麻仁油など)…小さじ1
【作り方】
- キウイは皮をむいて薄切りにし、器に並べる。
- 1に、粗みじん切りにした塩らっきょう、ピンクペッパーを散らし、えごま油を回しかける。
【2】イチゴとクレソンのパワーサラダBOWL
アマニ油やアーモンドで良質な油をとってツヤ肌に。
【材料】(2人分)
食パン(6枚切り)…1枚
イチゴ…8個
クレソン…1束
カイワレ大根…1/2パック
生ハム…4枚
アーモンド…10粒
カッテージチーズ(プロセスチーズで代用可)…50g
☆アマニ油(オリーブオイルでもOK)…大さじ2
☆スダチポン酢…大さじ1
【作り方】
- 食パンは大きめの一口大に切り、トースターで焼き目がつくまで焼く。
- イチゴはヘタを取って半分に、クレソンとカイワレ大根は食べやすい長さに切る。
- 器に2と生ハム、砕いたアーモンド、チーズ、1を盛りつけ、☆を合わせて回しかける。全体をさっくりと混ぜて召し上がれ。
【3】納豆巻き巻き
納豆は夜に食べると就寝中の整腸作用あり。火も使わず、片づけも簡単!
【材料】(2人分)
納豆…2パック
大根…2cm
きゅうり・にんじん…各1/4本
ミックスナッツ…大さじ1
キムチ…大さじ2
亜麻仁油(またはえごま油)…大さじ1
ノリ…2枚
大葉…4枚 リーフレタス…4枚
【作り方】
- 大根、きゅうり、にんじんはスティック状に切る。
- 納豆に、粗く砕いたミックスナッツ、刻んだキムチ、亜麻仁油を入れてさっくり混ぜる。
- ノリは半分に切って、大葉をのせて2をふわっとのせ、①ものせて手巻き寿司の要領で巻く。
- さらにリーフレタスで包む。
※ノリは、韓国ノリを使っても。キムチのほかに、塩昆布や明太子、カクテキなどを入れてもおいしい。
※好みで、納豆の添付のたれとからしを混ぜても。
※お腹が空いていたら、ご飯を一緒に巻いて!
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※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
大学卒業後、病院勤務に従事。その後、筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。自身のダイエット・摂食障害の経験から、食べる恐怖や罪悪感を持ち、苦しんでいる人のサポートをするため、2011年にパーソナル管理栄養士として独立。食べるダイエットを基本とし、ダイエットや摂食障害、アスリートなど、一人ひとりの目的に沿った食事コンサルティングを行っている。「健康なときこそ、食の相談は管理栄養士にするのが当たり前な社会づくり」を目指し、さまざまな活動にも取り組んでいる。著書は『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法』(サンマーク出版)。