食事改善で便秘悩み解消|食物繊維&発酵食品を選んで腸の働きを活性化!
ポッコリおなか、疲れやすい、肌荒れ、冷え…すべては便秘が原因です!便秘外来ドクター&美腸スペシャリストが便秘解消のルールを直伝! 食事改善で便秘を解消するポイントを教えてもらいました。
食事の内容を改善
腸内環境を整える食事内容で、腸を活性、便秘も解消!
「便秘解消のための食事は、すなわち腸内環境を整える食事にリンクします。まず上げられるのが、食物繊維。腸内細菌の善玉菌のエサになる上、その食べカスは便の材料でもあります。また、発酵食品もおすすめ。乳酸菌など善玉菌を豊富に含むため、腸内環境が整って便秘解消につながります」(小林先生)。
「最初に温かいものを食べることも重要です。消化管が温まり、腸の働きが活発になります」(小野さん)
◆ 食物繊維をしっかりとる
「食物繊維には、水に溶ける『水溶性』と水に溶けない『不溶性』があります。理想のバランスは、不溶性2:水溶性1です。便をしっかり出すには不溶性が大切ですが、現代人の食生活で不足気味なのは水溶性。便秘やコロコロ便の解消にも、水溶性が必要です」(小林先生)
不溶性食物繊維
「水分を吸収して数倍に膨れるため、便のカサを増やして腸のぜん動運動を活性化します。残便感の解消にも効果的。葉もの野菜、さつま芋やじゃが芋、きのこ類、豆類、玄米などに豊富。それだけではなく、水分も一緒にとることが大切です」(小野さん)
水溶性食物繊維
「水に溶けると粘度を増してゲル状になり、腸にこびりついた老廃物を落としてくれるのが、水溶性食物繊維。不溶性よりもとるのが難しいので、意識して積極的に摂取を。ワカメやヒジキなどの海藻類や、ネバネバ食品、アボカドなどに多く含まれています」(小野さん)
◆ 発酵食品をとる
「納豆や漬け物、甘酒など日本古来の発酵食品には、腸内の善玉菌を増やす植物性乳酸菌が豊富。動物性よりも菌の力が強く、腸に届きやすい特徴をもちます。ただし、動物性乳酸菌のヨーグルトは腸を活性化するので、積極的にとりたい食材です」(小野さん)
◆ 良いオイルを適量とる
「オリーブオイルや亜麻仁油、えごま油など、良い油は腸の潤滑油になります。大さじ1杯をスープやサラダに回しかけるなど、生のままとることで便がつるんと出やすくなります。加熱料理には米油やオリーブオイル、ココナッツオイルが◎」(小野さん)
◆ なるべく添加物をとらない
「排泄の能力を超える程の添加物をとっていると、老廃物として腸内にたまって、腸内細菌のバランスが乱れやすくなります。また、血液の質が悪くなる上、巡りも低下することに。食材は、なるべく添加物を含まないものを選びましょう」(小林先生)
◆ 就寝3時間前までに食事を終える
「便を作る腸のぜん動運動は、睡眠中に最も活発になります。ところが、就寝直前に食事をすると、睡眠中の胃腸の消化活動が盛んで、腸の動きは停滞。そんな事態を防ぐためにも、寝る3時間前までには食事を終えておくことが大切です」(小林先生)
教えてくれたのは…
小林メディカルクリニック東京 院長 小林暁子先生
こばやしあきこ/医学博士。順天堂大学総合診療科を経て2005年にクリニックを開業。内科、皮膚科のほか、便秘外来や女性専門外来を併設し、治療に当たる。
日本美腸協会 代表理事 小野 咲さん
おのさき/看護師として働く中で腸の大切さを痛感し、腸の研究に没頭。美腸エステ『GENIE』を立ち上げ、日本美腸協会を設立。全国でセミナーを開講中。
『美的』12月号掲載
イラスト/サトウヨーコ 構成/つつみゆかり
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。