食・レシピ
2022.9.19

「にんにく」と「味噌」の相性・レシピ・使い方など

にんにくと味噌をごま油で炒めてつくる「にんにく味噌」に食物繊維たっぷりのきのこをいれた「万能タレ」。にんにくと味噌の相乗効果で「疲労回復」や「エイジングケア」に効果的!男性は肉みそ感覚でごはんにかけて、女性はサラダやお豆腐でヘルシーに。ニンニクを使ったお味噌汁レシピもチェックしてみて。

「にんにく」と「味噌」を一緒に食べるといい「理由」

疲労回復や夏バテ予防に効果が期待できる

内科医

石原 新菜先生

味噌汁はビタミンやミネラルも豊富なうえ、アミノ酸の状態でタンパク質源が摂れるんですよ。野菜をいっぱい入れれば、おかずにもなりますから、毎日飲んでいただきたいですね」と石原先生。

また、豚肉や枝豆、卵など、ビタミンB1を多く含む食品もおすすめ。ビタミンB1が糖分をエネルギーに変えるため、疲労回復や夏バテ予防に効果が期待できるといいます

ビタミンB1はアリシンと結びつくと、体の中でアリチアミンという疲れの改善にすぐれた効果を発揮する物質に変化しますアリシンはタマネギやネギ、ニンニクなどに含まれていますから、一緒に食べるといいでしょう」(石原先生)

 

にんにくの2つの「効果・効能」

【1】血流促進する

『たべかた』代表・管理栄養士

板橋里麻さん


にんにくのニオイ成分「アリシン」は、造血作用&血流促進効果に優れ、さらに、糖を体内で燃やしやすくしてエネルギー代謝をアップする効果も。

 

【2】冷え予防に効く

管理栄養士

前田あきこさん

にんにく、ねぎ、しそ、パクチーなどの香味野菜には、スピーディに体温を上げてくれるものが多くあります。夏冷えによる胃腸の不調を和らげる作用もあるので、食欲のないときも積極的に活用を」(前田さん)

 

味噌の4つの「効果・効能」

【1】乾燥や肌あれから肌を守る

消化器内科医

工藤 あき先生

マルコメ 開発部

北川 学さん

「みそに含まれる植物性乳酸菌は、腸内の善玉菌を増やす効果があり、腸内環境を良好にしてくれます。腸内の善玉菌が増えると、肌あれの予防や改善にも効果を発揮するので、美肌を育むためには、善玉菌が優位な“健やかな腸内環境”であることが重要。植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌に比べて胃酸に強く、生きたまま腸まで届きやすいのも特徴。」(工藤先生)

「米みそに使用されている米糀(こめこうじ)の成分には、肌のセラミド合成を活性化させる効果があることが明らかに。角質層のセラミド量が増えた結果、肌の水分量が保たれ、乾燥や肌あれから肌を守ります」(北川さん)

【2】ストレスやエイジングケア効果

【3】高血圧予防や糖尿病予防に

「みそには抗酸化作用をもつイソフラボン、サポニン、ビタミンEが含まれます。これらは老化の原因となる活性酸素を消去する働きがあり、ストレスやエイジングケア効果も。そのほかに高血圧予防や糖尿病予防の効果が期待されると報告されています」(北川さん)

 

【4】味噌のもとになる大豆は女性の健康の鍵となる「エクオール」をつくり出す

産婦人科専門医

吉形玲美先生

「エクオールは、大豆を食べた際に摂取できるイソフラボンが、腸内細菌により変換されて生み出される代謝産物。

エクオールをつくれる人とつくれない人との差は、腸内環境にあります。エクオールはエクオール産生菌と呼ばれる腸内細菌が、食べた大豆イソフラボンを変換することでつくられます。エクオールをつくり出すには、この腸内細菌が活発に働いていることが重要なのです」(吉形先生)

50~60代の女性で、エクオールをつくれる人とつくれない人を比較したところ、エクオールをつくれる人の内臓脂肪と体脂肪は圧倒的に少なかったそう。

「ほかにも、エクオールをつくれる人はPMS(月経前緊張症)や更年期症状が軽いことや骨密度が減りにくいこと、また、エクオール摂取による更年期障害やメタボリック症候群の改善、肌機能への効果などが研究で示されています」(吉形先生)

 

味噌とにんにくでつくる「万能まいたけタレ」

作り方

アーティスト、モデル

加治ひとみさん

【材料 約2人分】

  • ごま油…大さじ1
  • しょうが(みじん切り)…1片
  • にんにく(みじん切り)…1片
  • 輪切り唐辛子…ひとつまみ(※辛いものが苦手な人はなしでもOK)
  • まいたけ…1パック
  • すり白ごま…大さじ1

【A】

  • みそ…大さじ1
  • しょうゆ…大さじ1/2
  • はちみつ…大さじ1
  • 黒酢…小さじ1
  • 豆乳…100ml

【作り方】

  1. フライパンにごま油、しょうが、にんにく、輪切り唐辛子を入れて中火で熱し、香りが立つまで炒める。
  2. まいたけを細かく切ってフライパンに入れ、全体がなじんだら、混ぜておいた【A】を加える。
  3. ひと煮立ちしたら、すり白ごまを入れて混ぜる。

【POINT】
「食物繊維たっぷりのきのこと発酵食品のみそを同時に摂取でき、合う料理の幅がとにかく広い! おかずのメニューに使うだけでなく、お米や麺類にのせて主食に+αするのもオススメですよ。男性は肉みそ感覚でごはんにかけて、女性はサラダやお豆腐でヘルシーに…と、タレだけシェアする“カップル腸活ごはん”なんていかがでしょう?」(加治さん・以下「」内同)

【アレンジ】3つの使い方

【1】サラダのドレッシングとして


「コクのある甘さにしょうがなどでアクセントを効かせたタレを、グリーンサラダにかけて。しっかり味がついたまいたけがシャキシャキの野菜と絡み、どんどん箸が進みます! 新鮮な野菜からも食物繊維をたくさん摂取しましょう」

【2】豆腐にかけて


「お皿に盛った絹ごし豆腐にタレをかけるだけで完成する“腸活冷ややっこ”。豆腐も腸内環境を整える大豆オリゴ糖を含む美腸食材。お手軽メニューだけれど、腸活効果は抜群です。ヘルシーな酒の肴として、おうち飲みにもぴったり!」

【3】いつもの豚しゃぶをアレンジ


「鍋に湯を沸かし、しゃぶしゃぶの要領で火を通した豚バラ肉の水気をきり、水菜や薄切り玉ねぎなどの上にのせ、タレをかけて。こってりとしたタレで満足度がアップする上、細かく刻んだまいたけをしっかりかむことで満腹感も」

 

にんにくと味噌を使った、美味しい「レシピ」3選

【1】アサリ×キャベツ×しめじのみそ汁

料理研究家

今泉久美さん

【材料 2人分】

  • ★オリーブオイル…大さじ1/2
  • ★にんにく(すりおろし)…少々
  • ★しめじ(ほぐす)…小1/2パック
  • アサリ(塩抜き済み)…200g
  • キャベツ(1.5cm幅)…2枚
  • 水…1+1/2カップ
  • 酒・みそ…各大さじ1
  • 一味唐辛子…少々

【作り方】

  1. 洗ったアサリと酒、水を加えて煮たてる。
  2. あくを引き、蓋をして2分程、アサリの口が開くまで煮る。みそを溶き入れて煮立ってきたらお椀に盛り、好みで一味を振る。

 

【2】チンゲン菜×豚肉×ねぎのタンタン風みそ汁


豚肉のビタミンB1と、ねぎやにんにくのアリシン効果で、疲労回復効果が抜群。

【材料 2人分】

  • ごま油…大さじ1
  • ★豚肉(もも薄切り・2cm幅)…100g
  • ★長ねぎ(斜め切り)…2/3本
  • ★しょうがのすりおろし…1片分
  • ★にんにくのすりおろし…少々
  • チンゲン菜(4cm幅)…大1株
  • だし…1+1/2カップ
  • みそ・白すりごま…各大さじ1

【作り方】

  1. 豚肉は酒大さじ1(分量外)を絡めておく。小鍋にごま油を熱し、★を入れ、チンゲン菜は軸から加えて、さっと炒める。
  2. さらにだしを加えて煮立て、あくを引き、ふたをしてさっと煮立てみそを溶く。
  3. 再び煮立ててごまを振ってお椀に盛る。

【3】みそ&酒粕チーズ鍋

インスタグラマー

きょうこばぁばさん

味噌とにんにくで食べる程に体が温まる。

【材料 1人分】

  • 薄切りベーコン…3枚
  • アスパラガス…1本
  • ミニトマト…3個
  • ウインナソーセージ…1本
  • 大葉…1枚
  • 白菜…1/8株
  • にんにく…1片
  • 冷凍水餃子…3個
  • 厚揚げ…1/4個
  • 舞たけ・長ねぎ・菜の花・チンゲン菜・水菜…各適量
  • 水…1 3/4カップ
  • 酒かす…大さじ2 1/2
  • みそ…大さじ1
  • カツオだしの素・みりん…各小さじ1
  • シュレッドチーズ…50g

【作り方】

  1. 薄切りベーコンは半分に切り、食べやすい長さに切ったアスパラガスとミニトマト、大葉を巻いたウインナーをそれぞれ巻いて竹串で留める(ベーコン1/2枚は残す)。サラダ油〈分量外〉を引いたフライパンでベーコンに少し焦げ目がつく程度に焼く。
  2. 鍋にサラダ油〈分量外〉を引き、みじん切りにしたにんにくを炒めて香りが出たら一口大に切った白菜とベーコンのみじん切り(1/2枚分)を入れてさらに炒める。
  3. 2に水を加え、白菜がやわらかくなるまで煮る。カツオだしの素を入れてから、酒かす、みその順番で溶かす。最後にみりんを入れる。
  4. 水餃子と、食べやすい大きさに切って竹串に刺した厚揚げ、舞たけ、長ねぎ、菜の花(下ゆでをしたもの)を入れてひと煮立ちさせ、最後にチンゲン菜と水菜、シュレッドチーズを入れて火を止める。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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