「キウイフルーツ」の栄養、美容・健康への効果は?おすすめのレシピまとめ
酸味があり、さっぱりとした印象のあるキウイ。いつでも手軽に買え、普段から食べている方も多いのではないでしょうか。しかし、栄養について、あまりご存知でない方も多いはず。今回はダイエットや糖質制限などを行っている方へ、キウイの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。さらに、簡単に真似できるおすすめサラダレシピもラインナップしました。
キウイの「カロリー&糖質」はどのくらい?
\教えてくれたのは…管理栄養士・フードコーディネーター・調理師 後藤里帆さん/
大学卒業後、飲食店へ勤務。その後、学生の頃からの夢であったフードコーディネーターの会社へ入社。現在はフリーランスのフードコーディネーターとして活動。主に企業へのレシピ提案や広告媒体のフードコーディネート、スタイリングをしている。
グリーンキウイ
エネルギー…41kcal
糖質……8.6g
ゴールデンキウイ
エネルギー…50kcal
糖質……10.8g
※キウイ1個分の可食部は約80gのため、上記ではこの数値を基準に算出
ほかの果物(可食部)80gとの比較
りんご
エネルギー…42kcal
糖質…11.3g
バナナ
エネルギー…74kcal
糖質…17.1g
パイナップル
エネルギー…43kcal
糖質…10g
果物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
グリーンキウイ | 41 | 8.6 |
ゴールデンキウイ | 50 | 10.8 |
リンゴ | 42 | 11.3 |
バナナ | 74 | 17.1 |
パイナップル | 43 | 10 |
以上のように、グリーンキウイは他の果物と比べると80gあたりのエネルギー・糖質量が共に少ないと言えます。ゴールデンキウイはグリーンキウイよりも少し高めです。
ダイエットに適した「摂取方法」
【1】摂取量
まず、ダイエット中は、糖質・カロリーが共に、少ないグリーンキウイの方がオススメです。分量は1日1~2個を目安に食べると良いでしょう。カロリーが低いからといって、キウイばかり食べるのは良くありません。
【2】摂取に適した時間帯
オススメの時間帯は朝食です。朝が忙しかったり、食欲がわかなかったりして、朝食を抜いている方も多いのではないでしょうか。食事の間隔が開きすぎると、食後の血糖値が一気に上がり、太りやすくなると言われているため、少しでも摂るようにしましょう。また、しっかりと朝食を摂られている方は、朝ごはんの1品として取り入れてみてください。
【3】キウイを食べる際の組み合わせ
キウイには食物繊維が含まれています。ヨーグルトと一緒に摂ることで腸内環境を整え、お通じが良くなり、ダイエットのサポートになるかと思います。また、小松菜やケールなどと一緒にスムージーにするのもオススメです。
キウイに含まれる主な「栄養素」
【1】ビタミンC
キウイにはビタミンCを多く含みます。ビタミンCはコラーゲンの合成を助け、皮膚のシミやしわを防ぎ、傷やヤケドの治りをよくする働きがあると言われています。ゴールデンキウイにはグリーンキウイの約2倍量含まれています。
【2】ビタミンE
キウイにはビタミンEを多く含みます。ビタミンEには、抗酸化作用があり、体の酸化を防いで老化や動脈硬化の予防に役立ちます。また、脂溶性ビタミンのため、油と合わせて摂取すると吸収率がアップします。
【3】食物繊維
キウイには食物繊維が多く含まれています。腸の働きを整え、便秘を改善します。また、コレステロールの吸収を抑える働きもあるようです。グリーンキウイには、ゴールデンキウイの2倍近くの量が含まれています。
先述の通り、キウイには美容に良い働きがあると言われているビタミンCとビタミンEが多く含まれています。ビタミンCは加熱に弱いため、生で食べるのがオススメです。また、ビタミンCはビタミンEと摂取することにより抗酸化作用の相乗効果が得られます。そのため、ビタミンEが豊富なナッツ類と一緒に食べると良いでしょう。
引用文献
女子栄養大学出版部 食品成分表2021
中嶋洋子(2018)改訂新版 栄養の教科書
吉岡有紀子(2017)栄養の基本と食事の教科書
美容・健康への「効果・メリット」
免疫UPの効果
食物繊維やビタミンC・Eなどのビタミン類、ミネラル類を含み、1個で免疫強化に必要な栄養素を手軽に補える。
老化防止
管理栄養士
釜野 菜帆さん
資格・実績:食育栄養インストラクター、家庭料理検定2級、栄養コンシェルジュ 二つ星。約20キロの体重の変動を経験し、管理栄養士の知識を生かしてダイエットに成功。栄養学とマインド両面からのアプローチで200名以上のダイエットサポートを行い、料理教室サロン「シアワセビジンごはんcookingschool」をOPEN。結婚、出産を経て、全世代の女性へ正しい栄養の知識を発信しています。
「フルーツの中でも、抗酸化作用のある栄養素を多く含む、柿・キウイ・イチゴ・柑橘類・リンゴ・プルーン・ブドウ・レモンなどがおすすめです。例えば、レモンに多く含まれるビタミンCの抗酸化作用は、老化予防に役立ちます。また、ビタミンCにはコラーゲンの合成を助ける働きもあるため、シワやたるみを防ぐ効果が期待でき、さらにメラニン色素の沈着を防ぐ働きもあるので、シミ予防にも効果的です。また、プルーン・リンゴ・ブドウには老化の原因となる活性酸素を抑えてくれるポリフェノールも含まれています」(釜野さん)
腸活や浮腫み防止にも最適
「暑くて食事が偏ると便秘になりがち。便秘予防には、食物繊維を積極的にとって腸内環境を整えることが大切です。食物繊維が豊富な夏の食材は、とうもろこし、枝豆、オクラなど。通年食べられるキウイフルーツもおすすめ」(牧野さん)
キウイフルーツで腸活!
キウイフルーツの食物繊維含有量は数ある食品の中でもトップクラス。しかも水溶性と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれる。むくみにも◎。
ビタミンCを美味しく摂取!キウイを使った「サラダレシピ」
【1】アボカドとキウイのサラダ
フリーランスエディター&ライター
門司 紀子さん
大学在学時からCanCam編集部にて編集アシスタントとして“雑誌づくり”のキャリアをスタート。約20年、フリーランスエディター&ライターとして活動。趣味は料理とゴルフ。
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なにを合わせても、素材そのものの味が引き立って本当においしい! 朝ごはんにもぴったりのアボカド×フルーツの組み合わせ。今回はキウイとアボカドのコンビをご紹介。キウイはビタミンC・ビタミンEをはじめ、食物繊維もたっぷり。肌の透明感をアップさせるだけでなく、アンチエイジングにも効果が。〝森のバター〟とも言われ栄養価の高いアボカドとの組み合わせは、肌も体もいつでもイキイキと元気&キレイでいたい『美的』読者にぴったりの一品です♪ グリーンのキウイでも作ってみましたが、甘さのあるゴールドキウイのほうがアボカドのコクによりマッチしてヤミツキに!
材料
アボカド…1個
キウイ…1個
オリーブオイル…大さじ1/2
レモン汁…小さじ1
塩・こしょう…適宜
くるみ…適宜
作り方
(1)アボカドは縦半分にナイフを入れ、くるっと回して半分に割り、種を取り除く。その後、さいの目に切れ込みを入れ、スプーンですくってボウルに入れる。
(2)キウイは皮をむき、縦半分に切ってから5~7mm幅にカット。
(3)ボウルにアボカドとキウイ、砕いたクルミを入れ、オリーブオイル、レモン汁、塩・こしょうで味を調える。
(4)(3)を皿に取り、ミントの葉を散らす。
【2】パクチーとキウイのナンプラー風味サラダ
最近、スパイスカレーにハマっています! スパイスカレーに合うサラダといえば…ベースはやはりパクチー♪ パクチーサラダは手を変え品を変えいろいろ作っていますが、夏からマイブームなのが美肌効果の高いキウイとの組み合わせ。好みはわかれる野菜ですが、パクチーは抗酸化効果の高いビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを多く含み、デトックス効果が絶大。ドレッシングにはナンプラーを加えて、アクセントをつけてみました。スパイスカレーとの相性はもちろん、ワインのお供にもぜひ!
材料
パクチー…1/2~1わ
キウイ…個
オリーブオイル…大さじ1/2~
白ワインビネガー…大さじ1/2~
ナンプラー…少々
黒こしょう…適宜
くるみ…適宜
作り方
(1)パクチーは根部分をカットし、3~4cmの長さに切る。
(2)キウイはヘタ部分を取り除いて皮をむき、縦半分にカットしてから5mm幅程度にカット。
(3)ボウルに水をよ切ったパクチーとキウイを入れ、オリーブオイル、白ワインビネガー、ナンプラー、黒こしょうで味を調える。ナンプラーは好みで量を調整して。
(4)器に盛り、砕いたくるみをトッピング。
【3】甘酒ドレッシングでグリーンサラダ
「飲む点滴」ともいわれる甘酒には、美容や健康に役立つ栄養素がたっぷり! ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、オリゴ糖、食物繊維、システイン、アルギニン、グルタミン、ブドウ糖…さまざまな栄養素がバランスよく含まれている発酵食品。腸内環境を整えるとともに、活性酸素を減らしアンチエイジング&免疫アップ効果も期待できます。疲労感、肌あれ、冷え…夏の終わりに気になる悩みは、甘酒を用いたドレッシングをかけたサラダで解消! 甘酒を使うとドレッシングのお酢の風味がマイルドになり食べやすくなる効果も。冷蔵庫に残っている野菜、好みの野菜やフルーツなどにかけてぜひ、トライしてみてくださいね!
材料
ベビーリーフ…1/2~1袋
トマト…1個
キウイ…1個
甘酒…大さじ2
オリーブオイル…大さじ1と1/2
酢…大さじ1と1/2
塩こしょう…適宜
作り方
(1)ベビーリーフは洗って水気を切る。
(2)トマトは食べやすい大きさにカット。
(3)キウイは皮をむき、縦半分にカットし、さらに5mm幅程度に切る。
(4)甘酒ドレッシンぐを作る。ボウルに甘酒、オリーブオイル、酢、塩こしょうを入れ、よく混ぜる。味見しながら適宜塩こしょうを足して味を調整。
(5)皿にベビーリーフ、トマト、キウイを盛りつけ、ドレッシングをかけていただく。
甘酒ドレッシングには、砂糖を加えていない米と米麹だけでできた甘酒を使ってくださいね!
今回使ったのは金沢の酒蔵・福光屋のもの。契約栽培米と酒蔵に湧き出る恵みの百年水だけで仕込んだこだわりの甘酒はノンアルコールでほのかな甘さ、さっぱりとした飲み口。
【4】キウイの白和え風サラダ
ビタミンCや食物繊維の豊富さはフルーツでNo.1ともいえるキウイ。実はキウイ1個で1日に必要なビタミンCがとれるほどの実力が! 今回はそんな言わずと知れた美肌食材のキウイとハリツヤ美肌を育む大豆イソフラボンがたっぷりな豆腐を組み合わせてサラダに。味付けは練りごま、レモン汁、塩で、コクがありながらもあっさりと軽やかにいただけるひと皿。デザートっぽいと思いきや、意外にもおかずっぽい味わいが楽しめ、箸休めにもなるので、食卓に1品足りないなというときはもちろん、お酒のつまみにもぴったり。ワインにはもちろん、日本酒にも合い、華やかさもあるのでお正月料理に添えるのにもおすすめです。
材料
キウイ…2個
充填絹ごし豆腐…1個
練りごま…小さじ1/2
レモン汁…小さじ1
塩…ひとつまみ
作り方
(1)充填絹ごし豆腐はキッチンペーパーで包み、皿をのせて30分ほどおき、水をきる。
(2)キウイは皮をむき、縦半分に切り、5mm幅の半月型にカット。
(3)(1)の豆腐をボウルに入れ、泡立て器(なければフォークなどで)で粗くつぶし、練りごま、レモン汁、塩を加えて混ぜてから、キウイを入れてざっくり混ぜたらできあがり。
【5】キウイディップと野菜スティック
「AMATA」オーナー 毛髪診断士指導講師
美香さん
2002年にヘアサロン「AMATA」をオープン。美髪を導く施術や提案が評判で美容業界人や俳優も多く通う。美しい黒髪がトレードマーク。料理上手としても知られ、初のレシピ本を上梓。
ビタミンCたっぷりのキウイディップは、果肉を食べているみたいなとろっと感と甘じょっぱさがクセに。
材料
ゴールドキウイ…1/2個
【A】
白みそ…大さじ1
マヨネーズ…大さじ1
塩…適量
ブロッコリー…1/8個
パプリカ(好みの色で)…1/4個
きゅうり…1/2本
作り方
- キウイは皮をむいてフォークなどでつぶし、Aとよく混ぜ合わせる。
- ブロッコリーは電子レンジで1分程加熱する。野菜を食べやすい大きさに切って添える。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
巡りを促せば美人度も上がる!
あかざわ すみよ/金沢医科大学総合内科学教授、女性総合医療センター長。血管や血流からアプローチした美と健康のメソッドを提唱。