女性にうれしい!「にんじんジュース」の効果・注意点【おすすめレシピ】
美肌、免疫、粘膜の健康維持などに役立つβカロチンが豊富な「にんじん」。抗酸化力や血の補強にすぐれ、女性に嬉しい野菜でもあります。吸収率を高め、手軽に摂るならジュースが◎!美容と健康に嬉しいにんじんの「効果」やにんじんジュースを使った「レシピ」をまとめました。
にんじんの「効果」と「注意点」【6つ】
【1】あらゆる働きをしてくれる「β-カロチン」が含まれる
管理栄養士
成松 由佳さん
大学院修士課程修了。製薬会社にて勤務した後、特定保健指導に従事。食に迷う人の多さに気づき、自分に合った食事を自分で選べる人を増やすため起業。フリーのダイエットサポーター、Webライターとして活動している。
- ビタミンA(レチノール)になり効果を発揮
- 免疫賦活作用やがん予防作用
- 視力を保つ
- のど・鼻などの粘膜の健康を維持する
- 肌では紫外線によるシワやたるみの発生を予防
β-カロチンは、自然界ではニンジン、カボチャ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれ、ミカンなどの柑橘類、スイカなどにも含まれています。
食品で摂取したβ-カロチンは体内で分子が切断されると、2分子のビタミンA(レチノール)になり効果を発揮します。人間は体内でビタミンAを合成できないので、β-カロチンは重要なビタミンA供給源の1つです。他にも、免疫賦活作用やがん予防作用なども報告されています。
にんじんはβ-カロテンを多く含む野菜です。β-カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、薄暗いところで視力を保つ、のど・鼻などの粘膜の健康を維持するなどの働きがあります。またβ-カロテンにも抗酸化作用があり、肌では紫外線によるシワやたるみの発生を予防する作用が知られています。
【2】「抗酸化作用」が高く美肌に近づく
抗酸化効果が高く、日差しが強くなる季節の体の中からのUV対策としても取り入れたいにんじん。
【3】「血を補う」のに役立つ
「黒い食べ物の代表は、黒米(左下)、黒砂糖(右)、乾燥の黒きくらげ(左上)。ほうれん草やにんじん、卵も血を補うのに役立ちます」(小林さん)
【4】「デトックス効果」が期待できる
管理栄養士・料理研究家・インナービューティスペシャリスト
関口絢子さん
川村学園短期大学食物学科卒業。米国栄養カウンセラー・ヘルスケアプランナー。企業やWEBサイト・各種メディアや媒体を中心に、レシピやコラム、 企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人 気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業 施設のフードプロデュースなど多岐に活動。毎日続けられる事をモットーに、簡単・おいしい・お洒落、そして美容と健康に直結したレシピを発信。
たとえばデトックス効果が期待できる野菜は以下の6種類です。
\デトックス効果が期待できる野菜/
・タマネギ(アリシン・オリゴ糖)
・トマト(リコピン・βカロチン)
・セロリ(ビタミン・ミネラル・食物繊維)
・キャベツ(ビタミンU・ビタミンC)
・ニンジン(βカロチン・抗酸化力)
・ピーマン(カプシエイト)
【5】生で食べるより「加工品(ジュース)」のほうが◎
管理栄養士 株式会社エビータ 代表取締役 栄養士大学 学長 一般社団法人 栄養士戦隊☆隊長
浅野まみこさん
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、健康経営サポートや商品開発、人材育成、健康サービスコンサルティングを得意とする。コンビニや外食を使った実践型栄養アドバイスをフィールドワークとし、「コンビニ外食健康法」などの講演が人気を呼び、年間100時間以上の講演を行う。メディアや雑誌にも多数出演。新著に『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)『コンビニ食・外食で健康になる方法』(草思社)。夕刊フジで「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」毎週水曜 連載中。
Q:野菜ジュースは野菜不足の解消になるってホント?
A:半分ホント、半分ウソ 野菜ジュースには生で食べるより吸収率が高まる栄養素も
「市販の野菜ジュースには脂溶性のビタミンA(βカロテン)やカリウムなどのミネラルなどが多く含まれているものが多いです。また、リコピンやβカロテンに関しては、加工することで生で食べるよりも吸収率が高まると言われており、不足しがちな栄養素を摂取することができます」(浅野さん・以下「」内同)
【6】「糖質制限」をしている人は注意
「糖質量も多いので、糖質制限ダイエットをしている人などは、飲むタイミングに注意していただきたいです。
また、空腹時にいきなり糖分を摂取すると、血糖値の急上昇を引き起こす可能性も。寝る前に飲むことで、果糖により中性脂肪を上げやすくすることもあります。なので、食事のはじめに飲んだり、ヘルシーだからといって、おやつ代わりに野菜ジュースを飲むのはおすすめできません。
自分で野菜ジュースを作ったり、ジュースバーなどを利用する場合には、自分に足りない栄養素が含まれている野菜や果物が入ったジュースを選ぶ、食物繊維ごと摂取できるジュースを選ぶようにしましょう」
にんじんジュースを使った「レシピ2選」
【1】インド風にんじんジュースごはん
◆材料◆
100%のにんじんジュース…適量
クミンパウダー(またはカレー粉)…適量
塩…少量
冷やご飯…1人前
ミックスレーズン、カシューナッツ…適量
◆作り方◆
- よく冷やした100%のにんじんジュースにクミンパウダー(またはカレー粉)、塩少量を混ぜる。
- 器に冷やごはんを盛り、1を注ぎ、ミックスレーズン、カシューナッツをトッピングする
【2】にんじん×クルミ×甘酒のホットスムージー
にんじんは加熱することでβ-カロテンの吸収率がUPします。
◆材料(1人分)◆
クルミ…3粒
にんじん…1/2本
甘酒…150ml
しょうがのすり下ろし…小さじ1/4
◆作り方◆
- クルミは渋みが残らないよう、包丁の刃先で薄皮をできるだけこそげる。
- にんじんは1cm幅の輪切りにする。サッと水でぬらしてから耐熱容器に入れ、上からラップをかけて500Wの電子レンジで2分半程加熱する。竹串がすっと通るまでやわらかくなっていればOK。
- 甘酒はカップに入れ、上からラップをかけてレンジで1分半程加熱する。
- 甘酒を大さじ3程残し、それ以外の材料をミキサーに入れ、なめらかな液状になるまで攪拌する。耐熱用の器に入れ、残しておいた甘酒を上から注ぐ。好みで薄切りにしたにんじんや砕いたクルミ(ともに分量外)を飾る。
温活におすすめ!野菜のにんじんを使った「おろしにんじんスープ」
美肌&老化を防ぐ効果があるにんじん、スプラウトをたっぷりと。
◆材料(2人分)◆
にんじん…1/2本
溶き卵…1個分
ブロッコリースプラウト…1/2パック(10g)
絹豆腐…1/2丁
水…2カップ
鶏がらスープの素…小さじ1
塩、こしょう…少々
◆作り方◆
- にんじんは皮をむいてすりおろす。スプラウトは半分に切る。豆腐は1cm角に切る。
- 鍋に水、鶏がらスープの素を入れ火にかけ、煮立ったら1を入れる。再び煮立たせ、溶き卵を回し入れ、ふんわりかたまったら、塩、こしょうで味を調える。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
日本化粧品検定協会代表理事、日本薬科大学客員准教授、北海道文教大学客員教授、東京農業大学食香粧化学科客員准教授、各種協会の顧問、学会幹事を歴任。化粧品開発者として科学的視点から美容、コスメを評価できる専門家「コスメコンシェルジュ」。最短最適な美容で無駄を省く「時短美容家」としても活躍中。著書は『美容成分キャラ図鑑(西東社)』など13冊、累計56万部を超える。