サンマで血液サラサラ&痩せやすい体に!栄養素を逃さないお手軽レシピ
古くから秋の味覚として庶民に親しまれている「サンマ」。たっぷり脂が乗ったその身には「たんぱく質」「ビタミンB2」「カルシウム」など、豊富な栄養素がギュッと詰まっています。特に、サンマには中性脂肪を減らし、内臓脂肪をつきにくくする「EPA」や「DHA」も多く含まれているようです。サンマを使ったお手軽レシピにチャレンジして痩せやすい体を作りましょう。
【目次】
・サンマってどんな魚?
・EPAにDHA!サンマは痩せやすい体を作る優秀食材
・乾燥+毛穴の悩みにも効くサンマの栄養素
・栄養素はそのままに!おいしくサンマが摂れるレシピ
サンマってどんな魚?
サンマには栄養素がぎっしり!
教えてくれたのは…料理家でフードコーディネーターの冷水希三子さん。
カフェやレストラン勤務を経て料理家に。季節の食材や味を大切にしたレシピ、おしゃれでいて家庭料理のようなホッとする味が評判。
・秋の魚の代表格で、漁期は9〜11月。
・回遊魚で、北海道東方沖などで成長した後、産卵のために太平洋岸を南下。
【効果】
・オメガ3脂肪酸で、記憶力向上や認知症予防に効果が期待されるDHAや、生活習慣病予防に摂取したいEPA、良質なたんぱく質を多く含む。・
・脂質の代謝を助けるビタミンB2やカルシウムも豊富。
・昔から、脂で胃もたれしないよう、消化酵素を含む大根下ろしが添えられる。
【おいしい選び方&下処理】
・尻尾を持つと上向きに一直線に立つ、黒目の周りが澄んでいる、腹部にハリがあるものが新鮮。
・口の先が黄色いものは脂がのっている。
・魚は内臓から傷むため、腹部が柔らかいものは避ける。
・臭みを抑えるには内臓を取り、塩を振って少しおく。
EPAにDHA!サンマは痩せやすい体を作る優秀食材
豊富な「オメガ3」で血液サラサラ、脳活性化
サンマをはじめとする青魚には「オメガ3系脂肪酸」「DHA」などが豊富に含まれていますが、どのような効果があるのでしょうか。教えてくれたのは…産婦人科専門医の吉形玲美先生。
浜松町ハマサイトクリニック 婦人科医。医学博士、日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本女性栄養代謝学会幹事。東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局、准講師を経て、現在非常勤講師に。
\良質な油が腸内環境を整える!/
オメガ3系脂肪酸やオメガ9系脂肪酸と呼ばれる、身体へ良い働きをする良質な油を摂ることも大切です。オメガ3系は体内でつくることができない必須脂肪酸のα‐リノレン酸が豊富なエゴマ油や、DHA・EPAを豊富に含む青魚に代表されます。それぞれ血液をサラサラにし脳を活性化する働きがあります。オメガ9系はオレイン酸を含むオリーブ油などでメタボや便秘改善に効果があります。
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内臓脂肪が付きにくくなる体質に!
教えてくれたのは…内科医の奥田昌子先生。
医学博士。京都大学大学院医学研究科修了。健診並びに人間ドック実施機関で20万人以上の診察に当たるほか、大手化学メーカー産業医を兼務。著書も多数。
\内臓脂肪をつきにくくする魚を積極的にとって!/
「大豆に含まれるたんぱく質の一種に、肝臓の中性脂肪を減らして脂肪の分解を進める働きがあることが、動物実験によってわかっています。豆腐や納豆など、大豆が原料の食品は積極的にとるのが正解。また、特に背中の青い魚に多く含まれる油、EPAやDHAも、中性脂肪を減らして内臓脂肪をつきにくくしてくれます。厚生労働省は、EPAとDHAを合わせて1日1000mg とることを推奨しています」(奥田先生)
\調理法は揚げるより焼く、焼くより煮る!/
「オリーブオイルや亜麻仁油など、コレステロール値を上げにくく、健康にいいとされる油であっても油は油。中性脂肪の塊で、カロリーはほかの油とほとんど同じなので、とりすぎはNGです。調理法で比較するなら、当然、揚げるより焼く、焼くより煮ることで、料理に含まれる脂肪の量はぐんと少なくなります」(奥田先生)
雑穀米VS玄米、大福VSフルーツetc. 内臓脂肪をため込まない食べ物はどっち?
乾燥+毛穴の悩みにも効くサンマの栄養素
豊富に含まれる硫黄がポイント!
・水分を保持して肌の内側から乾燥を防ぎ、キメが目立ってしまう毛穴にアプローチ。
・硫黄は皮膚細胞を結びつけ、潤いのあるなめらか素肌に。
・ツナ缶など缶詰を活用すれば手軽にとれる。
◆硫黄
ほかに・・・カツオ、サンマ、アジ、イワシ、鶏ささ身、エビ
毛穴に効く食材とは?黒ずみ、乾燥、たるみなどお悩み別おすすめ食材のご紹介!
栄養素はそのままに!おいしくサンマが摂れるレシピ
サンマのコンフィとハーブサラダ
・大根下ろし代わりにハーブサラダを。サンマは弱火でじっくり柔らかく煮る。
・ハーブを鍋底に敷くとサンマの皮が剥がれにくい。
【材料】(2人分)
・サンマ…2尾
・タイム(ローズマリーやレモングラスでも可)…10本
・にんにく…1片
・白ワイン…50cc
・エキストラバージンオリーブオイル…1カップ強
・塩…適量
・好みのハーブ…適量
[A]
・白ワインビネガー…適量
・エキストラバージンオリーブオイル…少量
・塩…適量
【作り方】
(1)サンマは頭と尾を落とし、3等分のブツ切りにする。内臓を取り、塩を多めに振って30分ほどおく。
(2)小鍋にタイムとつぶしたにんにくを入れ、1のサンマの水気を拭いて入れる。白ワインとオリーブオイルをサンマがかぶるまで入れたら弱火にかけ、アクを取りながら15分程煮る。
(3)ボウルにハーブをちぎって入れ、Aで和える。
(4)器に2を盛り、3を添える。好みで2のタイムをのせる。
美容賢者の体に優しい家呑みごはん|vol.8|サンマのコンフィとハーブサラダ
里芋と焼きサンマのしょうがスープ
低糖質の里芋、美肌をキープする青魚もカリウムが豊富。魚は好みの青魚で。焼いてほぐし入れると香ばしくて美味。
【材料】(2人分)
・サンマ…1尾
・里芋(冷凍)…10個
・竹の子(水煮)…50g
・にら…1/4束(25g)
・しょうが…20g
・ごま油…大さじ1
・水…400ml
[A]
・昆布だし…1袋(8g)
・酒…大さじ1
・しょうゆ…大さじ1
・すりごま…大さじ2
【作り方】
(1)サンマは魚焼きグリルなどで両面を焼く。
(2)里芋と竹の子は食べやすい大きさに、にらは粗みじんに切り、しょうがはせん切りにする。
(3)鍋にごま油を入れて中火にかけ、しょうがを炒める。香りが出たら竹の子を加え、炒める。
(4)水を加え、沸騰したら里芋を入れる。アクが出たら取る。
(5)1の身をほぐして入れ、Aを入れて味を調える。器に注ぎ、にらを加える。
ブリの和風コンフィ
\ブリをサンマに置き換えて!/
・とろっとろの食感にハマる!魚料理が苦手でも失敗なし。
・カツオやサンマなど好きな魚で作ってみて。
【材料】(2人分)
・ブリの切り身…2枚
・塩…適量
[つけだれの材料]
・しょうゆ…50ml
・みりん…50ml
・花山椒(粉)…小さじ1
・太白ごま油…50ml
【作り方】
(1)ブリの両面に薄く塩を振る。2〜3分置いて、出てきた水分を拭き取る。
(2)ファスナーつきの保存袋などに①とつけだれの材料を入れ、空気を抜きながら閉じる。
(3)鍋にたっぷりの水を入れて火にかけ、沸騰する直前(80℃くらい)で火を止める。
(4)2を入れ、8〜10分たったら取り出し、つけだれごと器に盛る。
\POINT/
・コンフィは低温のオイルでじっくり煮るが、ファスナーつきの保存袋などに入れて沸騰直前のお湯に10分つけるだけ。
・気持ちも片づけも楽ちん!
魚料理が苦手な人はぜひトライ!夏の疲れを吹き飛ばすキレイレシピ
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