種類で違う!キャベツの「栄養効果」&効果的な食べ方「レシピまとめ」
手軽に手に入る「キャベツ」には、ビタミンU、ビタミンCなどの栄養素が豊富に含まれ、食材の胃の粘膜の再生や疲労の回復、肌荒れなどの効果が期待されています。仲間の芽キャベツや紫キャベツの栄養効果も。効果の高い食べ方レシピもご紹介します。
デトックス効果が期待できる野菜
体内に溜まった毒素や老廃物を排出
デトックスって何?
デトックスとは、体内に溜まった毒素や老廃物を排出して、心身ともに健康な状態に導くこと。
老廃物が体内に溜まったままになってしまうと、腸内環境が乱れたり、代謝が落ちてしまったりします。これらは体に多くの影響を与え、便秘や肌荒れのほか、むくみや冷え性などの不調となって現れます。
家に普段からある食材にもデトックスを促すものがありますのでぜひこの機会に積極的に取り入れて、身体の中からキレイになりましょう。
デトックス効果が期待できる野菜
・タマネギ(アリシン・オリゴ糖)
・トマト(リコピン・βカロチン)
・セロリ(ビタミン・ミネラル・食物繊維)
・キャベツ(ビタミンU・ビタミンC)
・ニンジン(βカロチン・抗酸化力)
・ピーマン(カプシエイト)
種類で違う!キャベツの栄養
キャベツ
- キャベツは淡色野菜の中ではビタミンCの含有率が高め。
- 胃の粘膜の再生や、胃潰瘍の治癒に効果があるビタミンUやビタミンKが豊富。
- 胃腸が疲れているな、というときにおすすめのまさに“食べる胃腸薬”的な野菜です。
初出:胃腸を休めて美肌底上げ!【キャベツとみょうがの塩昆布サラダ】Today’s SALAD #58
- キャベツはビタミンCを豊富に含み、風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果が。
- キャベジンと呼ばれるビタミンUを含み、胃や十二指腸などをいたわる作用も。
初出:腸活にも風邪予防にも♪「キャベツのマリネサラダ クミン風味」Today’s SALAD #103
「紫」キャベツ
フリーランスエディター&ライター 門司紀子さん 大学在学時からCanCam編集部にて編集アシスタントとして“雑誌づくり”のキャリアをスタート。約20年、フリーランスエディター&ライターとして活動。趣味は料理とゴルフ。Instagram(アカウント:norikomonji)でも、料理レシピや“mondeli”ケータリング写真を発信中。
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- パワフルな美容効果もあるのが紫キャベツ。
- 紫の色はポリフェノールの一種・アントシアニンが含まれている証拠。
- アントシアニンとは植物が紫外線から自らを守るために蓄える成分で、抗酸化作用が高く、アンチエイジングや眼精疲労にも効果が。
- 普通のキャベツと比べるとビタミンCも多い。
- 老廃物を流すといわれているカリウムや、骨の形成に重要なビタミンKも豊富。
火を通すと紫の色がくすんでしまい、栄養価もガタ落ちなので、断然サラダにするのがおすすめの野菜です。
「芽」キャベツ
料理家、管理栄養士
エダジュンさん
パクチー愛が高じて「パクチーボーイ」として人気に。最新刊『鍋の素』(パルコ出版)では、鍋スープの素20種とアレンジ鍋レシピ60種を収録。この1冊で鍋上手に!
- 愛らしい見た目の“ビタミン爆弾”!
- がんや生活習慣病予防、美肌に効く栄養素が豊富。
- 風邪予防や疲労回復、美肌効果のあるビタミンCはキャべツの4倍含まれる。
- 活性酸素を抑えるβ-カロテン、骨粗しょう症を予 防するビタミンKもキャべツ以上。
- ビタミンU(キャべジン)やジアスターゼは胃腸を整え、カリウムや食物繊維も豊富なので食べすぎたときにもおすすめ。
加熱なし「効果的な食べ方」5つのレシピ
生のままで
加熱することで壊れるビタミンCを含む野菜はサラダがベター。加熱で半減するため、生で食べるのが◎。
【1】キャベツのマリネサラダ クミン風味
<材料>
キャベツ…1/8~1/6玉
オリーブオイル…大さじ1~2
酢(今回はよりマイルドな風味のリンゴ酢)…70㏄程度
ハチミツ…小さじ1/2
クミン(ホール)…適宜
塩こしょう…適宜
<作り方>
1.キャベツは粗めの千切りに。
2. 鍋やフライパンでお湯を沸かし、沸騰したら、千切りにしたキャベツを30秒程度、サッとゆでる。ゆでるというよりも湯通しして少ししんなりさせる気持ちで。
3. 水を切ったキャベツをボウルに移し、オリーブオイルを回しかけてざっとあえる。
4.鍋やフライパンで酢を熱し、酢のツンとくる酸味を飛ばす。1分程度熱せばOK。
5. 3のボウルに4のお酢とハチミツ、塩こしょう、クミンを加え混ぜ、適宜調味料を足しながら味を調える。
皿に盛ってできあがり。
【2】キャベツとみょうがの塩昆布サラダ
<材料>
キャベツ…1/4玉
みょうが…2本
塩昆布…10g程度
胡麻油…大さじ1
黒すり胡麻…適宜
<作り方>
1. キャベツは食べやすい大きさのザク切りに。
2. みょうがは斜め薄切りにする。
3. ボウルにキャベツ、みょうが、塩昆布、胡麻油、黒すり胡麻を入れてざっくり混ぜ、お皿に盛る。
【3】紫キャベツのコールスロー風
<材料>
紫キャベツ…1/4玉~
干しブドウ…お好みの量で
くるみ…お好みの量で
カッテージチーズ…大さじ1程度
マヨネーズ…大さじ1~2
酢…大さじ1弱
粒マスタード…小さじ1/2
きび砂糖…小さじ1/2
塩・胡椒…少々
<作り方>
1. 紫キャベツを幅3~5mmの幅広めの千切りに(ざくざくした食感にしたいので)にして、ザルに入れて水洗いする。
2. 水を切った紫キャベツとすべての具材、調味料をボウルに入れる。スプーンなどで具材を混ぜ合わせ、味見をし、足りなければ調味料を足して調整。
3. お皿に盛る。
【4】キャベツと日向夏のマリネ
フードコーディネーター
みなくちなほこさん
幼少時からアウトドアに慣れ親しみ、鉄鍋を使った〝外ごはん〟が評判。スキレットを使った料理も人気で、スキレットブームの火つけ役に。アウトドア料理から家庭料理、スイーツまで守備範囲は広い。最新刊は『キッシュトーストとオープンサンド』(日東書院本社)。
<材料>(2人分)
春キャベツ…3~4枚
セロリ…1/4本
日向夏(または甘夏)の果肉…1/2個分
塩…少量
【A】
日向夏(または甘夏)のしぼり汁…大さじ1
ナンプラー…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1
ベビーリーフなどの葉もの野菜・(盛りつけ用の)日向夏…各適量
チリメンジャコ…大さじ2
<作り方>
1. キャベツは太めのせん切り、セロリは薄切りにする。日向夏は果肉をひと口大に切る。
2. 1をボウルに入れ、塩を振って軽くもむ。5分程置いて軽く水気をきる。
3. [A]を合わせ、白濁するまでよく混ぜ合わせたら、2に加えて和える。
4. 器に葉もの野菜と盛りつけ用の日向夏の果肉をのせ、上に3を盛り、チリメンジャコをトッピングする。
【5】ケールと紫キャベツ、レーズンの白和え
料理家
渡辺麻紀さん
大学在学中より料理の仕事を始め、フランス、イタリアへの料理留学を経て、料理家に。普通の食材で作る粋なレシピが人気。著書『ごちそうマリネ』(河出書房新社)はロングセラー。
<材料>
サラダケール…2枚
紫キャベツの葉…大きめを2枚
絹ごし豆腐…1/2丁
塩…少量
【A】
白練りごま…大さじ2
砂糖…小さじ1/2
粗塩…小さじ1/4
粒マスタード…大さじ1/2
オリーブオイル…小さじ2
ドライレーズン…好みで
<作り方>
1. 豆腐はざるなどを使い、30分程置いて水気をきる。
2. ケールは食べやすい大きさに手でちぎる。
3. 紫キャベツは2cm角に切り、耐熱容器に入れて軽く塩を振る。ラップをして、電子レンジ(600W)で20~30秒加熱する。芯がやわらかくなったら取り出し、室温で冷ます
4. ボウルに1と[A]を入れ、なめらかになるまでよく混ぜ合わせる。2と3を加えて和えたら器に盛り、好みでドライレーズンを添える。
意外と知らない「芽キャベツの美味しい食べ方」4つのレシピ
【1】芽キャベツのゆずマヨ和え
<材料>(2人分)
芽キャべツ…6個
煎りごま(白)…小さじ1/2
【A】
マヨネーズ…大さじ1と1/2
ヨーグルト(無糖)…大さじ1
ゆずこしょう…小さじ1/4
塩…少量
<作り方>
1. 芽キャベツの芯の下に十字に切り込みを入れる。たっぷり沸かした湯に塩少量(共に分量外)と共に入れ、3~4分ゆでたら、ざるに上げる。
2. ボウルにAを混ぜ合わせ、1を和える。器に盛り、ごまをふる。
【2】芽キャベツとシラスのペペロンチーノ炒め
<材料>(2人分)
芽キャべツ…6個
釜揚げシラス(またはシラス干し)…30g(大さじ4~5)
アンチョビ…2本
にんにく…2片
たかのつめ(種なし)…1本
オリーブオイル…大さじ3
黒こしょう…少量
<作り方>
1. 芽キャべツは芯の下部を切り、外側の葉を1枚剥がして縦半分に切る。アンチョビは刻み、にんにくは薄切りにする。
2. フライパンにオリーブオイルを引き、にんにくとたかのつめを弱火で炒める。にんにくの表面がきつね色になったら、にんにくだけ1度取り出す。
3. 芽キャべツ、シラス、アンチョビを入れて、2~3分炒める。
【3】芽キャベツと生ハムのミントバター
<材料>(2人分)
芽キャべツ…6個
生ハム…6枚
水…100ml
白ワイン…大さじ1
コンソメスープの素(顆粒)…小さじ1
バター…20g(2片~)
ライム果汁(レモンでも可)…大さじ1
スぺアミント…適量
<作り方>
1. 芽キャべツは芯の下部を切り、外側の葉を1枚剥がして縦半分に切る
2. フライパンにバターを溶かし、1を中火で炒める。表面に薄く焼き色がついたら、水、白ワインを加え、沸騰する寸前で弱火にし、コンソメスープの素を加えて味を調える。
3. ライム果汁を加えて混ぜ合わせたら、生ハムと共に器に盛り、ミントを散らす。
【4】芽キャベツのエスニックそぼろ炒め
<材料>(2人分)
芽キャべツ…6個
豚ひき肉…120g
にんにく…1片
たかのつめ(輪切り)…1本分
ミックスナッツ…10粒~
ごま油…小さじ2
【A】
オイスターソース…小さじ2
ナンプラー…小さじ2
酒…小さじ2
<作り方>
1. 芽キャべツは芯の下部を切り、外側の葉を1枚剥がしてくし切りにする。にんにくはみじん切りにし、ナッツは粗めに砕く。
2. フライパンにごま油を引き、弱火でにんにくとたかのつめを炒める。香りが立ってきたら、芽キャべツとひき肉を入れ、ひき肉がそぼろ状になるように炒める。
3. ひき肉に半分程火が入ったところで、Aを入れて味をつける。器に盛り、ナッツを散らす。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
川村学園短期大学食物学科卒業。米国栄養カウンセラー・ヘルスケアプランナー。企業やWEBサイト・各種メディアや媒体を中心に、レシピやコラム、 企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人 気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業 施設のフードプロデュースなど多岐に活動。毎日続けられる事をモットーに、簡単・おいしい・お洒落、そして美容と健康に直結したレシピを発信。