健康・ヘルスケア
2022.8.27

便秘解消に助かる漢方&市販の便秘薬はコレ!専門医が解説

女性の悩みに多い「便秘」。解消法はさまざまですが、今回は漢方の観点から解説!まずは便秘を引き起こす原因から便秘のタイプからチェック。便秘におすすめの漢方薬から市販薬のおすすめをご紹介します。漢方に関する疑問にもお答え!

便秘とは?

小林メディカルクリニック東京 院長

小林暁子先生

便の「メカニズム」

私たちが食べたものは、胃酸や消化酵素によって栄養素に分解され、腸液に溶け込んだ状態で小腸へ運ばれます。腸液の大半は栄養素と共に小腸で吸収され、食物繊維が混ざった残りが大腸へ。その残りの腸液から水分や電解質が吸収され、食べ物のカスだけが集められて固まりとなったものが便です。

【大腸の仕事】

  • 水分の補給
  • 便の形成

小腸から流れてきた食べカスから水分を抜き取り、ぜん動運動によって形を作りながら肛門へと運びます。そこで脳からの指令で便意が生じると、外に排出。ただし便がたまりすぎていると、脳への信号がうまく届かず、便意を感じません。

【小腸の仕事】

  • 食べ物を消化・吸収
  • 免疫細胞を生成
  • セロトニンを生成・分泌

小腸は全長6~7m。胃から運ばれてきたドロドロ状態の食べ物が消化酵素の働きで栄養素に分解されて、この長い小腸を進みながら体内に吸収されます。また、免疫細胞の7割、幸せホルモン「セロトニン」の9割もここで生成しています。

便秘を引き起こす「原因」

  • 偏食、運動や睡眠不足、ストレスで腸の動きが停滞!

「便秘の原因の8割は、乱れた生活習慣にあります。個食や時短、ダイエットなどで食事が単一化すると、食物繊維が不足して充分な便が作られません。また、運動不足や睡眠不足は腸のぜん動運動を停滞させて、排便のリズムを狂わせる要因に。ストレスによる自律神経の乱れも、腸の働きを低下させます。

特に問題なのは、朝のバタバタ習慣。ギリギリまで寝て朝食をとらず、トイレタイムもゆっくりとらないまま仕事に行くと、便意を覚えるタイミングを失ってしまいます。朝は、朝食をきちんととり、腸が本来の働きをするためのスイッチを入れることが大切なのです」(小林先生)

便秘の「タイプ」

小林メディカルクリニック東京 院長

小林暁子先生

便秘は大きく分けると、副交感神経の働きが低下した「ストレス性便秘」、腸のぜん動運動がうまく行かない「弛緩性便秘」、排便センサーが鈍感になった「直腸性便秘」の3タイプがあります。各項目でチェックが多いのは? 自分の便秘のタイプを知って、ケアにつなげましょう!

【タイプ1】ストレス性便秘

ストレスの影響で副交感神経が低下して、便が出づらくなっているタイプ。副交感神経の働きが悪いと、腸のぜん動運動も鈍りがち。睡眠不足や不規則な生活も悪影響になります。便秘と下痢を繰り返すことも多い。

【チェック】

  • ストレスを感じることが多い
  • 便秘も下痢もしやすい
  • 入浴はシャワーだけのことが多い
  • 平均睡眠が6時間以下
  • 慢性的な肩こりに悩んでいる

【タイプ2】弛緩性便秘

食物繊維の摂取不足、運動不足などで、腸のぜん動運動がうまく働かない人に多い。腸に便がたまった状態が続くと、さらにぜん動運動が鈍くなります。慢性便秘の大半が、このタイプ。下剤が効きにくい。

【チェック】

  • 朝食を抜きがち
  • 朝食を抜きがち
  • ほとんど運動をしない
  • 空腹でもおなかが鳴らない
  • 便やおならが異常に臭い

【タイプ3】直腸性便秘

便が直腸まで移動しているのに、排便指令が発信されず、排便できないタイプ。直腸に便がたまっています。便を我慢したり、座りっ放しが多いとなりやすい。腹筋や肛門周りの筋肉が低下して、便を押し出せなくなっている場合も。

【チェック】

  • 排便のとき肛門に痛みを感じることが多い
  • 自宅以外では便意を我慢しがち
  • 排便は週2回以下
  • 排便してもスッキリしない
  • 腹筋運動を10回以上できない

【その他】器質性便秘

ここで紹介した3つの便秘タイプ意外に大腸がんや大腸ポリープなど腸に何かしら病気があるために便秘になる場合があります(器質性)。このタイプは、専門科での治療が必要。

 

便秘改善におすすめの「漢方薬&市販薬」

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

日本東洋医学会漢方専門医・指導医

堀場 裕子先生

  • 桃核承気湯は血流をよくする作用が強い漢方薬。
  • これ一つで生理前や生理中に起こりがちな痛みやのぼせ、便秘、イライラなどの症状の緩和が期待できます。

「生理前のイライラには、先ほどの加味逍遙散のほか、抑肝散(よくかんさん)という神経の高ぶりを抑える漢方薬を処方することがあります。イライラを抑える作用が強いのが特徴です。血流が悪く、イライラのほかに便秘がちで月経痛も強い方には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)という漢方薬がいいと思います」(堀場先生)

 

武田コンシューマーヘルスケア|タケダ漢方便秘薬 [第2類医薬品]

価格容量
¥1,518 65錠

自然の恵を生かした漢方処方で快適なお通じ。漢方処方の「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」が大腸をしっかり動かして、便をスムースに運び出す。就寝前に飲めば、翌朝自然に近いお通じに。

 

健栄製薬|酸化マグネシウムE便秘薬 [第3類医薬品]

価格容量
¥1,296(編集部調べ) 90錠

腸を直接刺激せず、カチカチ便を軟らかく!おなかに優しい非刺激性の酸化マグネシウムを配合。腸本来の働きを助けてお通じを整える。レモン風味で飲みやすい。

ロート製薬|スラーリア便秘薬 [第3類医薬品]

価格容量
¥1,045(編集部調べ) 30錠

腸まで届き、水の力で便を洗い出す!水で飲むと素早くくずれる速崩錠タイプ。ミネラルの力で水を集めてたまった便を洗い流す。大量の水と一緒に飲むとより効果的。

ビオフェルミン製薬|ビオフェルミン便秘薬[第2類医薬品]

価格容量
¥1,080(編集部調べ) 60錠

ビフィズス菌配合でおなかに優しい!ビフィズス菌やラクトミン(乳酸菌)配合。就寝前に飲むことで、翌朝心地いいお通じが。便秘に伴う肌あれの緩和にも。

 

漢方に関する「Q&A」

【Q1】漢方薬とは?

ナビタスクリニック新宿 院長

濱木珠恵先生

漢方薬は、生命エネルギーの『気』、血液の『血』、血液以外の体液やリンパ液である『水』のバランスを整えるもの。女性にありがちな体調 不良を、鉄摂取というストレートなアプローチとは別の方向から緩和していきます。気・血・水のバランスを乱す根本的な原因を取り除くよう体質から改善するため、2~3か月をめどに飲み続けることが必要。漢方に詳しい医師に相談してみましょう」(濱木先生)

 

【Q2】漢方薬はどこへ行けば手に入る?

日本東洋医学会漢方専門医・指導医

堀場 裕子先生

「漢方薬の入手方法は主に3つあります。まずは、病院やクリニックで医師に処方してもらう方法です。どの医師でも漢方薬を処方することは可能です。次に、漢方薬局でも手に入れることができます。漢方に通じた薬剤師さんが豊富な種類の漢方薬から悩みに合う薬を選んでくれます。医師の処方箋は必要ありませんが、保険がきかないことがあります。3つ目は、一般的な薬局での購入です。最も気軽に購入できるので、風邪の初期症状に効果がある『葛根湯』などを購入された経験がある方は多いのではないでしょうか」と話すのは、日本東洋医学会漢方専門医の堀場裕子先生。

まずはかかりつけ医に『漢方薬を試してみたい』と相談してみるのがいいですね。最初は抵抗があるかもしれませんが、医師の約9割が漢方薬を処方した経験がある、というデータもありますから、思い切って伝えてみてください」(堀場先生)

漢方について詳しく話を聞きたい場合は、漢方専門医のいる外来を受診するのがおすすめです。日本東洋医学のホームページで近くの漢方専門医を検索してみましょう。

 

【Q3】効き目が穏やかで長期服用が必要?

漢方薬は副作用が少ない分、効き目が穏やかで長期に渡って服用しなくてはならないという印象をもってはいませんか?

「例えば、月経不順や月経困難症など体質改善が目的の場合、若い人は反応が早いこともあるのですが、飲んで1週間で生理痛が激減するようなことはあまりありません。以前に調べたデータでは、月経痛は3か月かけて右肩上がりでよくなっていく傾向があるので、3か月をひとつの目安にして服用してもらっています」(堀場先生・以下「」内同)

ただし、漢方薬のなかには五苓散や葛根湯、小青竜湯など、即効性があるものもあるそうです。

「“お天気頭痛”の患者さんに処方する五苓散は、雨が降る、台風が近づくとわかった時点で飲み始めると頭重や頭痛の予防にもなります。葛根湯は風邪の引き始めや寒気を感じたときに飲むと風邪が悪化しません。アレルギー性鼻炎の方に処方する小青竜湯は、鼻水が出たときに飲むと30分から1時間ぐらいで効いてきます」

漢方薬の効き目や服用期間の目安は、患者さんの年齢や体質、薬の種類によっても変わります。自己判断せずに、決められた用法用量を守って続けてみましょう。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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