2025夏バテ&夏老け対策の最前線!料理のプロが教える栄養素や食材・レシピを紹介

室内と外との温度差で体がだるい、疲れる、食欲が出ない…そんな人は「夏バテ」かも? 過酷な夏に摂りたい栄養素と食材を専門家に教えてもらいました!さらに、夏バテだけでなく夏老け対策にもおすすめな簡単でおいしく食べられるレシピもご紹介♪元気に夏を乗り切ってキレイに夏バテ対策を。
【2025最新】夏バテ&夏老け対策におすすめの「栄養素と食材」
過酷な夏の体は、大量の汗や紫外線ダメージで、ミネラルが不足しがち。これこそが、夏の悩み―疲れや冷え、肌あれなど夏ダメージにつながっています。そんなときに効くのが、金属系栄養素の補給です。美的9月号に掲載された「夏バテ&夏老けから救う! 『金属ごはん』レシピ」の特集から、体に必須といわれる金属系栄養素について解説します。
今の時期、特に不足しがちになるのはこの5つの金属系栄養素!
【1】マグネシウム(Mg)
便秘解消や巡りアップ、血糖値の安定などをサポート!
骨や歯の形成や筋肉の収縮など、体のあらゆる生理機能の働きをサポート。不摂生な生活を続けると不足しがちに。不足すると疲労感や不眠、筋肉の痙攣、高血圧などのリスクも高まる。
【2】鉄(Fe)
季節を問わず『美的』世代に最も不足しがちな成分!
血液内で全身に酸素を運ぶ赤血球を作り、貧血予防に効果的。エネルギー代謝や解毒作用を助ける働きも。不足すると疲労感や集中力の低下、免疫力の低下などを引き起こす可能性も!
【3】カリウム(K)
体内の水分バランスを整えてむくみにくいBODYへ!
体内の細胞内外の浸透圧を調整し、神経伝達や筋肉の収縮・弛緩を助ける。ナトリウムの排出を促し、高血圧予防やむくみ改善にも役立つ。野菜や果物に多く含まれ、熱に弱いという特徴も。
【4】カルシウム(Ca)
骨粗鬆症の予防だけでなく骨や歯を形成するのに不可欠な成分!
ほかにも筋肉の収縮、神経の安定、血液凝固など生命維持に不可欠な役割も担う。不足すると、骨粗鬆症や高血圧、動脈硬化などにつながってしまう。
【5】亜鉛(Zn)
イライラや不眠にも効果あり! 女性ホルモンの合成や分泌、毛髪の発育にも必要不可欠!
たんぱく質・生殖ホルモン・DNAの合成など、体の成長と維持を担う。亜鉛を摂取することで、新陳代謝&免疫力アップ、抗酸化作用、味覚の正常化などの効果も期待できる。
体内で合成されない成分だからこそ、食事で摂取すべき
大量の汗をかく夏は、水分や塩分(ナトリウム)だけでなく、マグネシウムやカリウムなど体に必須な金属系栄養素が体外に排出されてしまいがち。金属系栄養素は体内では合成されないため、食事からの摂取が重要ですが、暑さで食欲が落ちると充分な摂取も困難に。実はそれが夏バテや夏老けの大きな原因なんです!
「ナトリウムは普段の食事で摂取しやすいので、『美的』世代が今の時期、特に注目すべきはマグネシウム・鉄・カリウム・カルシウム・亜鉛の5つ!」と話すのは、管理栄養士の清水沙穂理さん。
「金属系栄養素のとりすぎは臓器に負担をかけるから良くないと言われることもありますが、食事から摂取するだけなら心配ありません」とのこと。「5大金属系栄養素だけでなく、夏には薬膳的におすすめの赤や緑の食材、生薬=スパイスも賢く取り入れて」とアドバイスしてくれたのは、料理研究家の井澤由美子さん。
「5大金属系栄養素」が摂れる食材はコレ!
(左上から時計回りに)
【カリウムグループ】特に多く含まれるのは海藻や果物、夏野菜!
■海藻
わかめやひじき、昆布などの海藻類は特にカリウム含有量が高いことで知られる。
■バナナ
食物繊維も含まれ、腸内環境・便秘の改善に◎。バナナに含まれる糖質には疲労回復効果もあり!
【鉄グループ】動物性のヘム鉄と植物性の非ヘム鉄を両方とるのが重要
■切り干し大根
生の大根よりも約15倍もの鉄(非ヘム鉄)を含む。ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取することで吸収率アップ!
■じゃこ
ヘム鉄が多く含まれ、カルシウムやビタミンDも豊富。骨や歯を丈夫にする効果も期待できる。
■黒きくらげ
レバーの約2.5倍もの鉄(非ヘム鉄)を含有。腸内環境を整えたり、骨の健康をサポートする働きも。
【マグネシウムグループ】豆類や大豆製品、種実類、海藻やナッツ類にも!
■豆乳
無調整の方がマグネシウムの含有率が高い。カリウムやたんぱく質、イソフラボンも多く含む。
■ごま
鉄やカルシウム、ビタミンEなども豊富。そのままだと消化されにくいため、すりごまや切りごまでとるのが効率的。
【カルシウムグループ】乳製品だけでなく大豆製品や緑黄色野菜にも豊富!
■納豆
ビタミンKやマグネシウム、鉄など骨を丈夫にするために必要な栄養素が豊富に含まれる。
■小松菜
緑黄色野菜の中でも特にカルシウムを多く含む。ビタミンCやDと一緒に摂取すると吸収力がアップ。
■オクラ
生でもゆでてもカルシウムの量は大きく変わらないため、手軽にカルシウムを摂取できて便利。これらの食材も一緒にとるとさらにGOOD!
【亜鉛グループ】食欲不振や免疫力アップにも効果的!
■レバー
鉄分が豊富なことで有名だけれど、実は亜鉛も豊富。臭みが少なく食べやすい鶏レバーがイチ推し!
■牡蠣
旬は、一般的に冬〜春にかけての時期(11月頃〜4月頃)。夏場は缶詰を活用してもOK。
一緒に摂るとさらにGOODな食材はコレ!
\赤の食材/
- トマト
- ナツメ
- クコ
- サクランボ
- 赤唐辛子
- 梅干し
薬膳的には、夏に赤い食材をとるのが良いとされている。清熱(体内の余分な熱を冷ます)作用や血流改善効果などがあり、夏バテ・熱中症の予防にも役立つ。
\緑の食材/
- 緑茶
- きゅうり
- ピーマン
- ゴーヤー
清熱作用の高い瓜系の野菜や緑茶、ピーマンなどの緑の食材も賢く活用して。炎症を鎮めたり、胃腸の調子を整えたり、水分やビタミン・ミネラルを補給する効果も!
\生薬・スパイス/
- にんにく
- にごり酢
- 山芋
- 生姜
- クローブ
- ターメリック
- ハチミツ
- コショウ
- シナモン
生薬でもあるスパイス。夏は特に、疲れや冷え・むくみなどのケアに効果的なものをチョイスして。甘みは白砂糖ではなくハチミツを使うと、美肌効果まで狙える!
【2025最新】料理研究家・井澤由美子さん考案の「夏バテ&夏老け予防レシピ」6選
料理研究家 井澤由美子さんが指南! 美的9月号に掲載の「夏バテ&夏老けから救う! 『金属ごはん』レシピ」で紹介された話題の薬膳を使ったレシピや、同7月号「この夏『絶対困らない』キレイのベストアンサー100!」の特集内から、簡単・おいしく・キレイに夏バテ予防できる夏レシピをご紹介します♪
【1】食欲不振な日におすすめの「梅とろろのあおさどんぶり」
つるんと簡単に食べられるのに滋養強壮までかなう♪
梅とろろは作るのも食べるのも簡単なのに、食欲増進・滋養強壮に効くから夏バテしている日にぴったり。オクラとあおさをトッピングすることで金属系栄養素もしっかりとれる。
\Mg、Fe、K、Ca/
【材料(2人分)】
- オクラ 2本
- おかか 5g
- 山芋 200g
- 梅干し 大粒2個
- あおさ 適宜
- 雑穀ごはん 300~400g(量は好みで調整して)
【作り方】
- オクラはがくを剥いて塩(分量外)ゆでしておく。おかかは耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジに40秒かけてから砕いて、粉末状にしておく。
- ボウルに皮を剥いてすりおろした山芋を入れ、1のおかかを入れてよく混ぜる。梅干しの種と叩きつぶした梅肉を入れてさっくりと混ぜ、器に盛った雑穀ごはんにかける。あおさと1のオクラをトッピングしたら完成。
【2】夏の乾燥・肌あれに!お肌ぷるぷる「レバニラワンプレート」
紫外線ダメージや乾燥をケアして腸活も。夏老けとは無縁の美肌に♪
疲労回復や抗酸化に効くレバニラに“薬膳のプリンセス”クコを入れることで美肌効果アップ。高菜入りおむすび&ミネラルたっぷりはとむぎ茶を添えれば栄養バランスも完璧!
「切り干し大根と人参のコールスロー」
\Mg、Fe、K、Ca、Zn/
【材料(2人分)】
- 乾燥切り干し大根 20g
- おろし人参 大さじ1
- きゅうり 1/3本
- A酢 大さじ1
- A甘酒 大さじ2
- Aハチミツまたは砂糖 好みで
- Bヨーグルト 大さじ2
- Bマヨネーズ 大さじ1
【作り方】
- AとBはそれぞれ混ぜ合わせておく。洗った切り干し大根を食べやすい長さに切り、水ではなくAに浸して戻す。人参はすりおろし、きゅうりは細切りにしておく。
- ボウルですべての材料を混ぜ合わせたら、器に盛る。
「鶏レバニラ炒め黒きくらげ入り」
\Mg、Fe、K、Ca、Zn/
【材料(2人分)】
- 乾燥黒きくらげ 10g
- ニラ 1束(100g)
- クコ 4~5個
- 鶏レバー 300g
- A醤油 小さじ2
- Aみりん 小さじ2
- Bオイスターソース 大さじ1
- B醤油 大さじ1
- Bみりん 大さじ1
- B水 大さじ1
- Bおろし生姜 小さじ1
- Bおろしにんにく 小さじ1
- 片栗粉 少量
- ごま油 大さじ2
【作り方】
- 乾燥黒きくらげは表示通りに戻し、下ゆでしておく。ニラは3~4cmに切る。クコは水に浸して戻しておく。AとBはそれぞれ混ぜ合わせておく。
- 鶏レバーはハツとレバーとに分け、ハツの周りの余分な白い脂を落とし、食べやすく切ってから水を張ったボウルに入れて汚れを取る。キッチンペーパーなどで水気を拭き取り、Aをなじませてから、全体に片栗粉を薄く振りかける。
- フライパンにごま油をなじませて、2のレバーを両面焼き、1を加えてざっくり混ぜたらフライパンを回すようにして全体に油を行き渡らせる。Bのタレを回しかけ、全体に絡めたらお皿に盛り付ける。
【3】暑さ&湿気でバテバテな疲労感に!元気100倍「チキンワンプレート」
ミネラル&ビタミン豊富だから内側からエナジーみなぎる!
鶏胸肉は抗酸化と疲労回復に◎で、安価かつヘルシーな優秀食材。添えるのは栄養価の高いもち米玄米がベスト。飲み物は搾りたてのグレープフルーツジュースで消化もサポート!
「じゃことトマトのごま酢」
\Mg、Fe、K、Ca、Zn/
【材料(2人分)】
- じゃこ 小さじ2
- トマト 1個
[ごま酢]
- すりごま 小さじ2
- 酢 大さじ2
- ハチミツ 小さじ1
【作り方】
- ごま酢の材料とじゃこを混ぜておく。
- 乱切りにしたトマトを器に入れ、上から1をかける。
「わかめのかき玉スープ」
\Mg、Fe、K、Ca、Zn/
【材料(2人分)】
- 和風だし 360cc
- 乾燥海藻 大さじ1
- 片栗粉 小さじ2
- 水 少量
- 卵 1個
- 醤油 少量
【作り方】
- 小さめの器に片栗粉と水を入れて溶いておく。卵も別の器に割り入れて溶いておく。
- 鍋に和風だし、醤油、乾燥海藻、水溶き片栗粉を入れて中火にかける。わいてきたらお玉に溶き卵を入れ、鍋のエッジから少しずつ加える。卵がふわりと浮いてきたら器に盛る。
「小松菜と鶏胸肉の梅バター」
\Mg、Fe、K、Ca/
【材料(2人分)】
- 小松菜 20g
- 鶏胸肉 300g
- 塩麹 小さじ2
- 片栗粉 少量
- にんにく 1かけ
- 梅干し 2個
- バター 大さじ1
- 油 大さじ1
【作り方】
- 小松菜はざく切りにし、水にさらして茎の部分をよく洗っておく。鶏胸肉は食べやすい大きさに削ぎ切りにし、ポリ袋に入れて塩麹をなじませ柔らかくしてから全体に片栗粉を薄く振りかけておく。にんにくは薄切りに、梅干しは種を外さずに好みの大きさに切っておく。
- フライパンに油とにんにくを入れてから、1の鶏胸肉を入れて炒める。表面が白くなったら、小松菜を加え、フライパンを回すようにして全体に油を行き渡らせる。さらに梅干しを種ごととバターを加えて全体を絡めたら、お皿に盛り付ける。
【4】だるさ・疲れの解消におすすめな「フレッシュレモン塩オイルのスチームサーモン」
「レモンに含まれるリモネンはストレス軽減・疲労回復・集中力アップ効果が。鮭は血行促進が期待できる良質なたんぱく質。鮭とレモンは抗酸化作用が上がり美肌になれるうれしい組み合わせ。体を温め消化吸収を高めるかぼちゃを添えて」(井澤さん・以下「」内同)
【材料(2人分)】
- サーモン切り身 2枚
- レモン塩オイルの輪切りレモン 2枚
- レモン塩オイルのエキス 小さじ1
- 白ワインor酒 大さじ1
- オリーブオイル 大さじ1
- かぼちゃ5cm角 6個
- インゲン 10本
- 塩 少量(好みで)
【作り方】調理時間:約10分
- インゲンは硬い部分を落としてかぼちゃと一緒に耐熱皿にのせてふんわりラップをし、600Wのレンジに3分かけてそのまま蒸らす。
- フライパンを温め、オリーブオイル小さじ1をなじませる。サーモン切り身と の野菜を置き、全体に軽く塩を振る。
- サーモンそれぞれにレモン塩オイルの輪切りレモンをのせ、残りのオリーブオイルと白ワインor酒を回しかける。フライパンのフタをしてサーモンに火が通るまで4~6分ほど蒸し焼きにする。器に盛ったら、好みで上から黒胡椒を振りかけてもGOOD。
【レモン塩オイルの作り方】
- レモン1個を2mmにスライスし、小さじ1の塩と一緒にポリ袋に入れる。
- 袋の上から揉んでなじませたらオリーブオイル小さじ1~2を加え、さらになじませると皮が柔らかくなり、苦味もなくなる。
- 小瓶などに入れ、冷蔵庫で保存して。
【5】胃腸に優しくてむくみにくい「ハーブとじゃがいものワンパンパスタペペロンチーノ」
じゃがいもに含まれるカリウムには体の余分な水分を排出し、むくみを予防する働きが。さらに胃腸を労り元気をくれる食材。ストレスを軽減し、温活作用のあるハーブ類やニンニクと合わせて。フライパンひとつで作れて超簡単!
【材料(1人分)】
- パスタ(乾麺) 80~100g
- バジル、シソ、パセリなど好みのハーブ 刻んだ状態で大さじ2~3
- じゃがいも 1個
- ニンニク 1かけ
- 鷹の爪(赤唐辛子) 1本
- オリーブオイル 小さじ1
- 水 700cc
- 塩 小さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1
【作り方】調理時間:約15分
- じゃがいもは食べやすい大きさに切り、水にさらしてザルに上げる。ニンニクは潰しておく。鷹の爪は種を抜いて手で割っておく。
- 深めのフライパンに水、じゃがいも、ニンニクを入れ、塩を入れて沸騰させる。パスタを入れて、アルデンテになったら湯を切る。
- フライパンの中でオリーブオイル、鷹の爪、鶏ガラスープの素、刻んだハーブを手早く和え、器に盛る。好みで上から追いハーブや追いオリーブオイルをしてもOK。
【6】夏バテ&肌あれを予防する「トマト参鶏湯」
キー食材は骨つき鶏肉とトマト。骨つき鶏肉は温活&気力・体力・免疫力アップの優秀食材。トマトは潤いを与え、食欲不振に効くだけでなく、清熱作用があるので夏にぴったり。トマトに含まれるリコピンで美肌効果もアップ!
【材料(2人分)】
- 骨つき鶏もも肉 2本
- 塩 小さじ2
- 生姜(スライス) 5、6枚
- トマト 1個
- ニンニク 1かけ
- もち米 1/2カップ
- 水 1L
- A ナツメ 2個
- A クローブ 4本
- A 黒胡椒(ホール) 6粒
- ネギ、三つ葉 適量(好みで)
- 参鶏湯用の塩 適量(好みで)
【作り方】調理時間:約40分(ほったらかし鍋の加熱時間)
- ポリ袋に鶏肉と塩を入れ、袋の上から揉み込んでなじませる。もち米は洗っておく。トマトは6等分のくし切りに。ニンニクは皮をむいておく。
- 鍋に1の鶏肉、水、生姜、ニンニク、もち米、Aを入れ、フタをして中弱火で30~40分煮る。その後、トマトを加えてさらに5分ほど煮てから、器に盛りつける。好みで刻んだネギや、三つ葉を上から散らしてもOK。また、市販の参鶏湯用の塩で味を調整しながら食べると、より本格的な味わいに。
【専門家が回答】夏バテ対策にまつわる「Q&A」22問
夏バテの疲れ、熱中症、胃腸バテなど…暑さで体力を消耗しやすい夏。さらに、外と室内の気温差によって体調も乱れがち。元気に夏を乗り切るには? 今回は、美的2024年8月号に掲載された「真夏のトラブル相談100問100答」の中から「夏バテ」についての回答をピックアップ。夏バテ対策のエクササイズやレシピなども幅広く専門家の先生方に教えていただきました!
【Q1】夏バテになる原因って?
A.内臓の冷えや自律神経の乱れ
「エアコンの利いた室内に長時間いることの多い現代人の場合、夏バテの原因は外気の暑さよりも内臓の冷え。また室内外の激しい温度差に体がついていけず、体温を調整する自律神経が乱れることも一因です。さらにストレスや睡眠不足も大いに関係しています」(石原先生)
【Q2】外とオフィスの温度差にどっと疲れる…。解決法はある?
A.室内で冷えないようにインナーを増やしましょう
「外とエアコンの利いた室内では、温度差が10℃以上あることも。体がバランスをとろうとエネルギーを使うため、疲れやすくなります。自分で調整しやすい室内で、冷えすぎを防ぎましょう。体の芯から冷えないように、インナーを増やしましょう。保温性と通気性を考えると、シルク素材がおすすめ」(新井さん)
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【Q3】暑さ疲れを翌日にもち越さない方法は?
A.寝る前に汗をかいてリセットすることが大事
「日中に汗をかいて疲れている体は、もう一度汗をかくことでリセットできます。お風呂や酵素浴がおすすめ。酵素浴なら15分でしっかり汗が出て、30分程の休憩中に2次発汗して出し切れます。体を温めて寝ると安眠につながり、疲れも取れやすくなります」(新井さん)
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【Q4】水分をとりすぎてしまって、かえってだるい。夏の水分補給のコツを知りたい!
A.1回100mlの常温水をこまめに飲んで
「水分をとりすぎると水はけが悪くてだるさを感じます。普通の人は1回に100mlくらいの量を、のどが渇く前に飲むといいでしょう。のどが渇いたと感じたときは既に熱中症のリスクが高まっています。“こまめに少量”を心掛けて」(長谷川さん)
【Q5】夏バテしないための部屋の温度と湿度の目安って?
A.室温は25~28℃、湿度は30~50%がベスト
「エアコンで設定した温度と実際の室内の温度は異なることが多く、湿度によっても体感温度は違います。温湿度計を準備して、温度は25~28℃、湿度は30~50%になるように調整を。サーキュレーターで空気を循環させると、温度が高めでも涼しく感じます」(石原先生)
【Q6】夏バテを撃退するエクササイズってある?
A.うさぎのポーズで血の巡りを良くして!
「夏バテは、室内外の温度差で自律神経が乱れることによって起こる疲れ。自律神経を整えるには、代謝を上げることが近道で、代謝を上げるには、体の向きを逆さにするのがいちばん。頭を心臓より下にすると、血液が巡って代謝がアップします」(西林さん)
\横から見るとうさぎの形に/
(1)正座をしたら、おでこを床につけて、両手をパーに広げて顔の横に添える。
(2) (1)の体勢からお尻を上げる。みぞおちを背中に寄せるように背中を丸めて。1セット15~20秒かけて行う。
【Q7】だるさがひどい…。病院に行くなら何科に行くべき?
A.内科へ。点滴などの治療をしてもらえます
「夏バテでひどくだるかったり、体調不良が続くときは内科を受診しましょう。体のミネラル不足がだるさの一因になっているので、まずは生理的食塩水の点滴でミネラルを補給します。脱水症状を起こしている熱中症の場合も、水分補給と点滴で治療します」(石原先生)
【Q8】夏バテ知らずの体になるには? おすすめの運動を教えて
A.入浴前にスクワット30回を習慣に!
「全身の筋肉の7割を占める下半身を動かす運動がおすすめ。筋肉がついて血流が良くなり、体温も上がります。入浴前のスクワット30回を習慣にすれば夏バテも冷えバテも一掃!」(石原先生)
【Q9】夏バテ防止に効果的な食材を知りたい!
A.薬味やハーブ、スパイスを食事に取り入れるのがおすすめ
「夏バテで自律神経が乱れていると、食欲がわかず栄養不足になり、さらにバテるといった悪いスパイラルに。食欲を増進させ、消化吸収を助ける薬味やハーブ、スパイスを食事に取り入れましょう。現代人に多い“冷えバテ”の予防にも効果的です」(石原先生)
【Q10】夏バテを促す食べ物や飲み物って?
A.そうめんばっかりと炭酸ジュースに注意!
「そうめんばかりを食べてしまうと炭水化物過多になり、血糖値が急上昇。空腹感が満たされることで食欲不振を加速させ、夏バテの原因に。甘い炭酸ジュースも同じ。必要な栄養素をしっかりとるためにも、程々に控えましょう」(長谷川さん)
【Q11】夏バテ予防にとるといい栄養素を教えて
A.ビタミン、ミネラル、たんぱく質がマスト!
「夏は、食べやすいそうめんに頼りがちで、野菜やたんぱく質が不足してしまいます。食欲がなくても、飲むだけでたんぱく質がとれる豆乳やヨーグルト、口当たりのいいフルーツなどを意識して食べるようにしましょう」(長谷川さん)
【Q12】暑くて体がほてるときに効く冷やし方ってある?
A.首や手のひら、足の裏を冷やして!
「毛細血管がたくさん集まる手のひらや足の裏を冷やすと、一気に熱が放散されてほてりも落ち着きます。また、体がほてっているとその周りの空気も熱くなっているので、熱い空気の層を扇風機の風で逃がせば涼感がアップ!」(石原先生)
【Q13】夏バテで食欲がないときのおすすめレシピを知りたい!
A.食欲をそそる冷えた夏野菜と肉のだし浸しは栄養バランスも◎
「香りや見た目で食欲をそそりましょう。食欲がないときは、胃がムカムカしていることも多いので、さっぱりと食べられるように薬味に梅を使うのもおすすめ。翌日、残っただしや肉に麺を合わせれば栄養もあり、パパッと食事を用意できますよ」(長谷川さん)
豚しゃぶと夏野菜のだし浸し梅みょうがソース
【材料(2人分)】
- 豚ロース肉しゃぶしゃぶ用…200g
- なす…2本
- とうもろこし…1本
- ミディトマト…2個(ミニトマトでも)
[つけ汁]
- だし…3カップ
- 塩、薄口しょうゆ、みりん…各小さじ1
[梅みょうがソース]
- みょうが…2本
- 梅干し…大2個(正味40g)※甘くないもの(塩分濃度10%程度)
- ごま油…小さじ2
【作り方】
- 豚肉は湯を沸かした鍋に1枚ずつ入れて湯がき、ざるに上げて水で洗い、しっかりと水気をきっておく。なすは皮をむきラップで包み、レンジ(600W)で4分加熱する。とうもろこしも皮をむき水をかけてラップで包み、レンジ(600W)で4分加熱し、食べやすい大きさの輪切りにする。トマトはヘタを取って、湯むきをする。
- つけ汁の材料を合わせる。保存容器に1の材料を入れ、合わせたつけ汁を注ぎ冷蔵庫で1時間程冷やす。
- 梅みょうがソースを作る。みょうがは粗みじん切りにし、梅干しは種を除いて包丁でたたく。梅干しとみょうがを合わせ、ごま油を加えてよく和える。
- 器に2をだしごと盛りつけ、3を乗せる。
\そうめんにアレンジ♪/
ひとり分のそうめんをゆで、氷水で締め水気をきって器に盛る。薄口しょうゆ少量を足した余りだし300mlと合わせ、つけておいた豚しゃぶ肉と刻んだ大葉をトッピングする。
【Q14】夏に食欲が減退したり、おなかを壊したりしやすいのはどうして?
A.内臓が冷えて働きが落ちるからです
「エアコンの冷気や冷たいもののとりすぎでおなかが冷えると、免疫細胞の7割が集まる腸のコンディションがダウン。免疫が低下して胃腸炎にかかりやすかったり、食欲が落ちます。でも、腸の冷えが解消されれば、体調は上向くはず!」(石原先生)
【Q15】食欲を促す食べ物ってある?
A.梅干しが効果抜群です!
「唾液が出ると食欲が出ます。夏場は唾液が分泌されやすい梅干しや柑橘類がおすすめ。ただ、酸味が強いものは胃に負担をかけることもあるので、体調に合わせてとりましょう」(石原先生)
【Q16】胃腸がバテ気味なときにとるなら何がいい?
A.素早く吸収されて、すぐに元気が出るのは甘酒
「夏バテ予防には甘酒を飲むのが江戸時代からの慣習。甘酒自体がアミノ酸なので分解の必要がなく、消化吸収もエネルギーへの変換もスピーディ。疲労回復にも効果的です」(石原先生)
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【Q17】胃腸がバテているときでも食べられるレシピを知りたい
A.豆乳入りおかゆを試してみて
「胃腸に元気がないときは、やわらかくて温かくて消化に良い、おかゆがおすすめ。豆乳を加えると、たんぱく質も一緒にとれますよ」(長谷川さん)
【作り方】
- 小鍋にごはん茶わん小盛り1杯分(約150g)に水カップ1杯(200cc)を加えて、火にかける。
- 煮立ったらフタをしてごく弱火で約15分煮る。
- 仕上がり際に無調整豆乳(100g)を注ぎひと混ぜして、煮立つ前に火を止める。
- 塩で味を調え、あれば香味野菜を添える。塩の代わりに塩昆布のトッピングもおすすめ。
【Q18】胃腸がバテてしまう食事ってありますか?
A.消化に負担がかかる脂っこいものは避けましょう
「消化に負担がかかると胃腸がバテてしまいます。夏はBBQなどでお肉を食べる機会が増えやすいですが、胃腸が疲れ気味のときは、白身魚や豆腐など、脂質が低いたんぱく質をとるようにしましょう」(長谷川さん)
【Q19】夏バテ解消におすすめの漢方薬を教えて
A.補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が夏の胃腸バテに◎
「だるくて疲れやすい、食欲が落ちたときは、補中益気湯がおすすめ。胃腸の働きを高めて、食べ物から栄養分を充分吸収できるようにすることで『気』を補い、夏バテ症状を改善します」(石原先生)
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【Q20】熱中症の症状について教えてください
A.発汗や立ちくらみ、頭痛やだるさ、吐き気など
「熱中症は、高温多湿の環境下で体内の水分・塩分のバランスがくずれたり、体温の調節機能がうまく働かなくなって起こります。初期症状は立ちくらみや大量の発汗などですが、軽度で頭痛やだるさ、吐き気など、さらに進むと痙けいれん攣や意識障害も」(石原先生)
【Q21】熱中症かも?!どうしたらいい?
A.衣服を緩めて素早く保水し、首やワキの下を冷やして
「すぐに涼しい場所に移動して、シャツのボタンを外す、ベルトを緩めるなど、体の風通しを良くして熱を放散させます。経口補水液など体に吸収されやすい飲料をすみやかに補給。首やワキの下、鼠そけいぶ蹊部など太い動脈が流れている部位を冷やしてください」(石原先生)
【Q22】猛暑日の熱中症対策にいい飲み物はある?
A.凍らせたドリンクで速攻、冷感チャージ!
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※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
いざわ ゆみこ/体を健やかに保つ薬膳や発酵食、保存食作りをライフワークに、おいしくヘルシーなレシピを提案。