健康・ヘルスケア
2023.8.31

夏バテを予防する「8つの対策法&おすすめ食材」

毎日うだるような暑さでだるさや疲れを感じていませんか?もしかしたら「夏バテ」かも?夏バテの定義から原因、なりやすい人からチェック!夏バテを予防する対策法から取り入れて欲しい食べ物、栄養素、簡単にできるレシピまでお届けします。

夏バテの「原因」

夏バテの「定義」

皮膚科医

髙瀬 聡子先生


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夏に体力が低下して、今までできていたパフォーマンスが発揮できない状態の総称が夏バテ。人によってつらさは千差万別ですし、定義や判断基準はありません」(髙瀬先生)


夏バテの原因は「内臓冷え」

内科医

石原新菜先生

この時季、熱中症と同じくらい気をつけたいのが夏バテ。夏バテとは夏特有の体調不良のこと。「食欲がなくなる」「だるい」「疲れがとれない」「夜眠れない」などの自覚症状が表れます。夏バテの根源は暑さにありますが、その過程は、昔と今では少し違うと石原先生は言います。

「昔はクーラーがありませんでしたから、もう暑くて暑くて食べれないし眠れない…という感じでしたが、今はどこでもクーラーがある。クーラーの中、薄着で、冷たいものを飲んだり食べたりするというトリプル要素により、内臓が冷えてしまうんです。つまり、現代人の夏バテは内臓冷え。私は『冷えバテ』と呼んでいます」(石原先生)

内臓が冷えると、内臓の働きが落ち、食欲不振や胃もたれ、便秘、下痢、むくみ、生理痛、生理不順などの不調を引き起こします。特に、女性は男性に比べて筋肉が少なく、体温をつくる力が高くはありません。冬より夏の方がむくみや生理痛、生理不順がひどくなるという方は、内臓の冷えに注意しましょう。

夏バテになりやすい人の「特徴」

【1】子供の頃からの「クセや生活環境」に左右される

小児科医

伊藤明子先生

食べ方、睡眠、運動、いずれも子供の頃からの『クセ』や生活環境に左右されます。大人になって暑い土地でひとり暮らしを始めた場合、夏バテしやすくなるかもしれません」(伊藤先生)

【2】「冷たいもの」ばかりを食べ続ける

内科医

石原新菜先生

暑い日が続くと、そうめんや冷や麦、すいか、アイスクリームなど、冷たいものばかり食べていませんか? 冷たいものばかりを食べ続けると胃腸の働きが弱まり、食欲不振=夏バテにつながるため注意が必要です

「まずは薬味を使ってほしいですね」と語るのは、内科医の石原新菜先生。薬味とは、料理に添えることで味を引き立てる調味料の一種。わさび、生姜、ネギ、しそ、みょうが、大根、などが使われます。

「胡椒やシナモンなどのスパイスもそうですが、薬味には胃腸の働きを助けて、消化吸収を良くする働きがあります。しかも、全身の血流を良くしてくれるから、冷房による冷え対策にもいいですよ」(石原先生)

夏バテを予防する「8つの対策法」

【対策1】「筋トレやストレッチ」でだるさを改善

トータルビューティアドバイザー

水井 真理子さん


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「だるいのは寒暖差で自律神経が乱れているから。巡りを良くすることが重要なので、大きな筋肉を動かすスクワット運動などを行ってみて。無理な日はストレッチだけでもOK!」(水井さん)

【対策2】「たんぱく質&ミネラル」摂取で貧血や脱水を予防

小児科医

伊藤明子先生

貧血は鉄不足だけでなく、たんぱく質や亜鉛、ビタミンB群の欠乏でも起こります。脱水は水分とミネラル不足により起こります。朝食にお味噌汁を飲むのは◎です」(伊藤先生)

【対策3】寝室を「26℃・湿度50%」にキープ

眠りとお風呂の専門家

小林麻利子さん

きちんと温湿度計を使って管理して。そうすれば途中覚醒頻度が下がり、睡眠中に脳疲労が解消。だんだんやる気が復活します。気持ちや感覚ではなく、論理的に行動を!」(小林さん)

【対策4】睡眠の「量と質」を上げる

小児科医

伊藤明子先生

どちらかと言えば『食べる』ことを優先した方が夏バテには効きますが、寝不足でも確実に夏バテしてしまいます。夏の間は特に、睡眠の量と質を上げる努力もしましょう」(伊藤先生)

【対策5】「汗をかく」習慣を取り入れる

「汗を出す習慣がないことで体温調節が上手くいかず、だるさ感じている可能性も。普段から汗をかく習慣を取り入れるといいので、毎日の入浴などで工夫するのも◎」(小林さん)

【対策6】寝つきや寝起きが良くなる「寝具」を取り入れる

スタイリスト

シダテルミさん

「敷布団や枕を替えるだけで、寝つきや寝起きがびっくりするほど良くなる事も。ぐっすり眠れるからか、最近の猛暑でも私は夏バテ知らずで過ごせていますよ」(シダさん)

【おすすめアイテム】
ミズノ リフル ピロー

価格
¥16,500(編集部調べ)

マットレスは体の部位に合わせた6つのゾーンユニットを採用。高い体圧分散と通気性を実現し、高反発素材なので寝返りもラク。

ミズノ リフル マットレス シングル

価格
¥88,000(編集部調べ)

ピローは中央にくぼみがあり、どんな体勢でも快適な寝心地。

【対策7】夏バテに効く「入浴方法」

「まずは体温調節機能を高めることが重要。炭酸や薬湯系の発汗を促す入浴剤を39℃のお湯に入れ、15〜20分程度、肩までゆったりとつかるのがベストです」(小林さん)

【対策8】リラックスする「香りのバスソルト」で寝つきをよくする

ヘア&メイクアップアーティスト

永田紫織さん

「ハーブ系の香りのバスソルトを活用してみては。リラックス効果抜群で夏の冷えた体も温まるから、ぐっすり眠れて翌日も元気に過ごせます」(永田さん)

【おすすめアイテム】
クナイプ グーテナハト バスソルト ホップ&バレリアンの香り

価格容量
¥2,640 850g

心身ともに休まるハーブの香りで、穏やかで深い睡眠へと導いてくれる。

夏バテ対策におすすめの「食べ物&栄養素」

【1】2種類以上の「たんぱく質」を毎食100g以上摂取を目指して

小児科医

伊藤明子先生

「冷たい麺類やスイカ、アイスばかりでたんぱく質が不足するとすぐに夏バテします。卵や肉・魚類、豆腐や納豆などをとにかく毎食、2種類以上を100g以上とるようにしてみて」(伊藤先生)


【2】「ビタミンB1」の補給を積極的に

管理栄養士・ 料理研究家

牧野直子さん

毎日3食、主食とおかずをきちんととるのが基本。糖質をエネルギーに変えるビタミンB1も必要です。ビタミンB1が豊富なのは、豚肉、サケ、ウナギ、大豆製品など。そのほか“飲む点滴”と呼ばれる甘酒も即効的なエネルギー源になり、夏バテ予防には効果的です」(牧野さん)


【3】ビタミンやミネラルが豊富な「味噌汁」

内科医

石原新菜先生

「おすすめは味噌汁。味噌汁はビタミンやミネラルも豊富なうえ、アミノ酸の状態でタンパク質源が摂れるんですよ。野菜をいっぱい入れれば、おかずにもなりますから、毎日飲んでいただきたいですね」(石原先生)

また、豚肉や枝豆、卵など、ビタミンB1を多く含む食品もおすすめ。ビタミンB1が糖分をエネルギーに変えるため、疲労回復や夏バテ予防に効果が期待できるといいます。

「ビタミンB1はアリシンと結びつくと、体の中でアリチアミンという疲れの改善にすぐれた効果を発揮する物質に変化します。アリシンはタマネギやネギ、ニンニクなどに含まれていますから、一緒に食べるといいでしょう」(石原先生)

【4】間食には「ナッツ」がおすすめ

株式会社ミツヤ ミツヤ研究所 管理栄養士

二瀬 唯さん

「高温多湿の夏に体が対応できなくなり、体がだるい、食欲がない、疲労が取れにくいなどの症状が出ます。

日常でできる予防法として、糖質をエネルギーに変えることで疲労回復に役立つビタミンB1の摂取を意識することが大切です。(※4)

ビタミンB1は豚肉や玄米などに豊富に含まれているイメージがあるかもしれませんが、カシューナッツやピスタチオにも豊富に含まれています。間食にこれらのナッツを積極的に摂るのもおすすめです」

※4 健康サイト アリナミン製薬

夏バテ対策におすすめ「4つのレシピ」

【レシピ1】「きゅうりとりんごの梅干し和えサラダ」

フリーランスエディター&ライター

門司 紀子さん


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【材料】
きゅうり…1本
りんご…1/2個
梅干し…3個
塩…ひとつまみ
太白ごま油…大さじ1/2
酢…大さじ1
カシューナッツ(好みのナッツやいりごまで代用しても)…適量

【作り方】

(1)きゅうりはへたを切り落とし、塩ひとつまみをふって軽くもみ込み5分程おき、少ししんなりさせる。

(2)りんごは皮をあら塩など(分量外)でしっかり洗い、芯部分を取り除き、幅約3mmのひと口大に切る。

(3)梅干しは種を取り除き、実を指でちぎる(またはフォークでつぶす)などして小さく粉砕する。

(4)ボウルに具材を入れ、太白ごま油を絡めてから、酢を加えてざっくり混ぜる(油を少量具材に絡ませてから酢を加えて和えることで、より梅干し&酢の風味がなじみやすくなる)。

(5)さらに砕いたカシューナッツを加えて混ぜる。


【レシピ2】「ナンプラー和えめん」

料理家

藤井 恵さん

ナンプラーのタウリン効果で疲労回復できる夏バテ防止ごはん!
発酵した魚のうまみが詰まったナンプラーはクセになるおいしさ。トッピングのエシャレットが爽やかに腸内環境を改善します!

【材料 2人分】
小ねぎ(小口切り)…5本
エシャレット(小口切り)…4本
中華めん…2玉

A
ナンプラー…大さじ1
オイスターソース…小さじ1
しょうゆ…小さじ1
ごま油…大さじ1
豆板醤…小さじ1/2
削りぶし…2パック(6g)

【作り方】

  1. 中華めんは表示どおりにゆで、湯をきり器に入れ、Aを合わせてかけ、小ねぎ、エシャレットをのせる。
  2. よく混ぜていただく。

【レシピ3】「桃とルッコラのサラダ 粒マスタードドレッシング」

フリーランスエディター&ライター

門司 紀子さん


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【材料】
桃…1個
ルッコラ…1/2袋
オリーブオイル…大さじ1
白ワインビネガー…大さじ1
レモン汁…小さじ1/3程度
粒マスタード… 小さじ1/6程度
ハチミツ…少々
塩こしょう… 適宜

【作り方】
(1)ルッコラは根元を切り落とし、3~4cmの長さにカット。

(2)桃は食べやすい大きさにカット。

(3)ドレッシングを作る。ボウルにオリーブオイル、白ワインビネガー、レモン汁、粒マスタード、ハチミツ、塩こしょうを入れ、量を適宜調整しながら自分好みの味に。

(4)皿にルッコラと桃を並べ、(3)のドレッシングをかけて仕上げる。


【レシピ4】「春雨ペペロンチーノ」

料理研究家

リュウジさん

ツナのナイアシンは血流を改善して冷えを解消。オリーブオイルの代わりにラー油を使うと中華風に。

【材料 1人分】
ツナ缶…1/2缶(40g)
長ねぎ…1/2本
にんにく…1片
春雨…35g
オリーブオイル…小さじ2

A
たかのつめ…1 本
顆粒コンソメ…小さじ1
塩…少量 水…120ml]

【作り方】

  1. ツナは汁気をきっておく。長ねぎは斜めに1cm幅に切り、にんにくは薄切りにする。春雨は水でぬらしておく。
  2. 耐熱容器に1とAを入れ、ラップをふんわりかけ、電子レンジ(600W)で3分30秒する。よく混ぜ合わせて器に盛り、オリーブオイルを回しかける。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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