ボディケア
2023.2.12

ダイエットに詳しい専門家に訊いた、確実に「痩せる方法」とは

ガリガリに痩せたい!1日で5キロ痩せたい!と考えて食事を抜いたり、食べないダイエットをしていませんか?痩せたいなら、ごはんをきちんと食べることが大切!生活習慣や食習慣など、「痩せるための10のコツ」と、「食べながら痩せる方法」を紹介します。リバウンドせずにキレイに痩せたい人は必見です。

ガリガリに痩せたい?女性らしいしなやかボディを目指そう

理想は体脂肪率20~23%

腹筋女子たちが崇拝する美腹筋の伝道師

山崎 麻央さん

「筋肉がバッキバキに割れたおなかよりも、うっすらと筋があり、程よく脂肪感のあるおなかが理想的。体脂肪率20~23%を目安に鍛えるのが◎。ツヤのある肌質であることも重要です!」(山崎さん)

 

看護師・保健師・ダイエット講師

松田リエさん


左・20才の頃の松田さん/右・現在の松田さん
27才の時に一念発起、53キロから41キロ、体脂肪率31%から21%に。現在35才、1児の母だが体内年齢は18才!

女性のダイエットで重要とされているのが、「基礎代謝」(まったく動かない状態でも、寝ているだけで消費されるエネルギー)。

女性は15才ごろをピークに基礎代謝量が低下。基礎代謝量は年齢を重ねるにつれて、筋肉が落ちたり細胞が老化したりすることで減ってしまいます。若い頃と同じ食生活では、食べたものをエネルギーとして消費できなくなり、太る一方、やせにくくなる一方なのです。

女性が筋肉を落とさないためには、がむしゃらに筋トレするよりも、効率のいい方法が「代謝を上げるために食べる」ことだったのです。

「筋肉というと筋トレを連想する人も多いかもしれません。ですが女性は男性と比べて20分の1しか筋肉がつかないといわれていて、筋トレダイエットは不向きです。それより、3食しっかり食べて、細胞の老化を防ぐ食生活をしているほうが、ラクに自然にやせていくんですよ」(松田さん)

 

食べないダイエットは成功しない「3つの理由」

【1】基礎代謝が落ちる

快眠セラピスト
睡眠環境プランナー

三橋 美穂さん

「朝食を抜くと代謝が落ちるため、かえって太りやすくなってしまうことも。」(三橋さん)

 

【2】太りやすい体を作る

管理栄養士・料理研究家・インナービューティスペシャリスト

関口 絢子さん

「食べないっていうのは、ただ摂生している気分になっているだけなんです。本当は食べることができたうえで痩せられるのが理想。しっかり食べながら痩せやすい体を作るほうがダイエットの成功率は高いです。食べて消化するだけでもエネルギーは使うのに、わざわざ食べないということは、筋肉が落ちたりエネルギーを燃やすための機能を停止してしまうということなんですよ。

筋肉が落ちてしまった体は、ちょっと何かを食べただけで太りやすく、脂肪がつきやすくなることもあります。」(関口さん)

 

パーソナル管理栄養士
一般社団法人日本パーソナル管理栄養士協会 代表理事
食の相談窓口 San-CuBic 代表
HER-SELF女性の健康プロジェクト 理事

三城 円さん

「食事制限だけに頼るダイエットを続けると、やめたときにエネルギーを吸収しやすく、太りやすい体になってしまいます。」(三城さん)

 

【3】リバウンドしやすくなる

産婦人科専門医
婦人科医
医学博士
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本女性栄養代謝学会幹事

吉形玲美先生

「食事を全部抜いてしまったり、ひとつの食材のみを食べ続けたりするようなダイエットでは、栄養も偏りますし、リバウンドもしやすくなります。」(吉形先生)

 

1週間で痩せたい!?痩せるための10つのコツ

ダイエットエキスパート

和田清香さん

ボディワーカー

森 拓郎さん

【1】体重に縛られない

筋力をアップして代謝を上げながら、腸内環境を整える…それには生活リズムと食事が最大のカギ。
健康的に美しくやせるためには、食事や運動はもちろんのこと、睡眠など自律神経をいかに整えるかも大切です。

「ダイエット=体重を落とす」ではキレイにやせられないことも。
体重を落としたら代謝も落ちて、さらにやせにくい体になってしまうから。特に食べないダイエットは言語道断。やつれて老けてしまうだけ。筋肉をつけるためにも、もととなる食べ物をしっかり食べましょう。その結果、代謝が上がり、無駄なものが体から落ちてきます」(森さん・以下「」内同)

【2】毎朝必ず糖質をとる

「朝食をとらないと、空腹の時間が長く続きすぎて、昼食を食べたときに血糖値が一気に上昇してしまいます。それを抑えようとしてインスリンというホルモンが一気に出て血糖値が急降下。この乱高下を繰り返すことによって糖代謝が落ち、糖分をため込みやすい体に」

【3】発酵食品をしっかりとる

「納豆、みそ、チーズなどの発酵食品には、アミノ酸やビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれています。アミノ酸はたんぱく質を体内に吸収しやすくし、ビタミンB1と糖質、B2は脂質を分解する働きをもち代謝アップには欠かせません。また腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えることによって栄養吸収能力を高め、代謝を高めます」

【4】基本は和食

筋力アップのためには食べることがマスト。でもこれは、なんでもたくさん食べていいということではもちろんなく、必要な栄養素をしっかりとるという意味です。

「まず、肉、卵、魚などのたんぱく質をとること。大豆、海藻、種子を積極的にとることで、代謝に欠かせないマグネシウムや亜鉛、鉄などのミネラルや、水溶性食物繊維もバランス良く摂取できます」

【5】普段の活動量を上げる

「運動を頑張りすぎる必要はありません。きっと続かなくなるので。できるだけ階段を使うなど、一生続けられることを毎日の生活に取り入れて」(和田さん)

「体を変えたいと思ったら1日10000歩以上、体形キープでも7000歩は歩いてほしい。家の中でも積極的に動きましょう」(森さん)

【6】加工食品は極力とらない

「加工食品は保存期間を長くするために、腐食しやすいビタミンやミネラルを抜いていることも。また保存料のリンはミネラルの機能を奪います」(森さん)

【7】睡眠の質を上げる

「質の悪い睡眠は成長ホルモンの出を悪くし、代謝を下げて腸内環境も悪くします。寝る直前までスマホを見るのはやめて、良い睡眠のための環境を整える努力を」(和田さん)

「睡眠がきちんととれないと、自律神経が乱れて消化液の分泌が滞り、胃腸の働きが低下。運動の効果も出にくくなります。」(森さん・以下「」内同)

【8】とにかくよくかんで食べる

「唾液に含まれるIGF-1は、インスリンと似たような作用をし、血糖値の上昇を抑える働きがあります。本物のインスリンは糖質の合成に専念して脂肪の分解をストップしてしまいますが、IGF-1は脂肪代謝は止めません。また体脂肪の燃焼や筋肉アップを助ける成長ホルモンの分泌もサポート。意識してかんで唾液を出すことでやせやすくなります」

【9】「砂糖」「小麦粉」 は避けて

「ここでいう砂糖は、クッキーやケーキなどの砂糖まみれのお菓子。代謝が落ちている人は即、蓄えに回ってしまいます」

一方、小麦は栄養の偏りを懸念。
「うどんやパスタなどは、単品で食事を終えてしまうことが多く、野菜やたんぱく質などの栄養が不足しがちに」

【10】毎日、入浴で体を温める

「お風呂につかることで、血の巡りが良くなり、温かい血液を全身に巡らせることができます。むくみも解消され、汗をかくことによって代謝もアップ」(和田さん)

 

食べながら痩せる「5つの方法」

【1】食べすぎているものは減らし、不足しているものは増やす

「“これを食べてはいけない”という厳しい制限はないものの、摂りすぎているものは控えるようにしましょう。例えば、ラーメン&ライスがイメージしやすいと思うのですが、糖質は必要な要素である一方、ラーメンとお米のセット、というのは糖質の摂り過ぎです。

どちらかを減らして、野菜や肉、魚のメニューを足したほうがいいですよね。多いものは減らし、足りないものは増やし、調整して食べるということを意識しましょう。

バランスを取ることを習慣化していくことで、しっかり食べていても太らない、という結果に繋げることができます。」(三城さん)

【2】1食1食を制限するのではなく、1週間で帳尻合わせする

「1日のうち1食、ラーメン&ライスを食べたとしたら、そのほかの食事はエネルギーの観点や栄養バランス、食べるタイミングなどを考えたバランスの良い食事に調整できればOKです。この方法であれば気軽に続けることができ、ストレスなく、痩せやすい体に向かっていくと思います」(三城さん)

 

【3】食べる量

パーソナルトレーナー

竹下雄真さん

自分の手でグーとパーを作り、そのサイズを「1日分の必要量」の目安に。肉や魚などのたんぱく質や野菜はパーの量、米やパン、芋類などの糖質はグーの量を。

グーの量

ごはん、パン、麺、芋類などの炭水化物。積極的にとりたい海藻・きのこ類、乳製品、卵も、食材のサイズ感からグー程度を目安に。

パーの量

野菜などの繊維質や肉類、魚介類などのたんぱく質は、指を閉じた状態のパーの量くらいは積極的にたっぷりとってOKです。

【4】食べる順番


「食事中、血糖値を急激に上げないことが太らないコツ」と竹下さん。血糖値が上がると、それを下げようとすい臓からインスリンが分泌され、脂肪を蓄積させます。インスリン分泌を抑えるために、
【1.野菜】→【2.汁もの】→【3.肉や魚】→【4.血糖値が上がりやすい炭水化物】の順に食べることを習慣に。

 

【5】よく噛む

管理栄養士

美才治真澄さん

美容ジャーナリスト

永富千晴さん

宝田歯科医院 院長

宝田恭子先生

咀嚼(そしゃく)中枢に神経興奮が伝わって、ヒスタミンという物質が活発に分泌されます。このヒスタミンが脳の満腹中枢を刺激します。ヒスタミンは、脳の交感神経を刺激してエネルギー代謝を促進し、内臓脂肪を燃焼させる働きもあり、ダイエットにつながるのです。また、よく噛むことで食事に時間がかかり、血糖値の変化が緩やかになると、食べる量が少なくなっても空腹になりにくいというメリットもあります」(美才治さん)

【Step.1】きちんと座って姿勢を正す

「姿勢が悪いと食事が飲み込みにくくなり、水分で流し込みたくなるので、姿勢を正しくしましょう」(宝田先生)

【Step.2】目安は一口30秒、1回1秒

4回程噛むと次の食材を口に入れる傾向にあるので、一口30回を目指して。「一回に1秒かけるのが理想です」(宝田先生)

【Step.3】左右均等に噛んでいく

「噛みやすい方だけで噛んでいると顔のゆがみの要因に。左右均等に噛むことを心掛けましょう」(永富さん)

 

活動量をあげる!簡単!エクササイズ&ストレッチ

燃えやすい体をつくる「おしりエクボ体操」

理学療法士・銀座プラス代表

佐藤 正裕さん

1日に1回行うだけでやせ体質をGET。

【Level 1】寝ながら「お尻上げ」(3秒キープ 10~20回)

\あお向けに寝て、両手は腰の下!/


あお向けに寝て両ひざを軽く立て、腰に両手の甲が当たるようにして手を差し込む。左右のひざと足の間はこぶし1個分ぐらいあけて。

\正面から見るとこう/

\お尻をグッと上げる/


腰で手を床に押しつけるようにしながら、お尻の先(尾骨の上にある仙骨部分)をグッともち上げる。3秒キープしたら、ゆっくり下ろす。お尻を上げる際はお尻をキュッと締め、腰と手が床から離れないように行うのがポイント。お尻の奥の怠けた筋肉をしっかり働かせ、かつ、前側の緊張した筋肉を伸ばすことで、股関節にしっかりアプローチできる。

\近くから見るとこう!/

【Level 2】バレリーナ気分で「爪先立ち」(10秒キープ 3~5回)

\両手を軽く腰に当て、真っすぐ立つ/


左右の足を平行に4~5cm程度あけ、両手を腰に軽く当てて真っすぐ姿勢良く立つ。

\かかとを上げてくっつける!/


かかとをしっかり上げて爪先立ちをしたら、左右のかかとをくっつけて10秒キープし、ゆっくり下ろす。お尻をキュッと締めて全身が伸びるイメージで。正しい立ち姿勢に必要な筋肉の動きや重心の位置を体に覚えさせることができ、体の歪みも解消!

\足元はこう/

かかと同士をケンカさせるように、力強くギュッと合わせるのがコツ。可能であれば、両ひざもくっつけると効果UP!

【Level 3】進化系スクワット「しゃがみ立ち」!(3~5回)

\かかとをくっつけて真っすぐ立つ/


両手を腰に当て、姿勢良く立つ。かかとはくっつけて爪先を開く。

\足元はこう!/


足の角度は90°。かかとをくっつけた状態からスタートすることで、下半身の筋肉の瞬発力が効果的に高まる。

\爪先立ちしながらしゃがむ!/

骨盤が前後に倒れないように上半身を真っすぐに保ち、両足をできるだけ外側に開きながら爪先立ちになりつつ、しゃがむ。ひと呼吸おいたら真っすぐ立ち上がり、元の姿勢に戻る。左右のかかとが坐骨に乗るようにしゃがみ、お尻を締めながら立ち上がるのがポイント。筋肉強化とストレッチが同時にできて一石二鳥!

\後ろから見るとこう!/


\つらいときはイスや壁を利用して!/


体の巡りをよくする股関節ストレッチ

「股関節は体の中心にある、最も大きな関節。日常生活の要であり、プロのスポーツ選手からも注目されているとても重要な関節です。股関節がしっかり使えていると姿勢が良くなり体への負担も軽減。さらに骨盤の歪みも修正されて血流や臓器の働きが良くなり、代謝アップにもつながります。

1日にどれかひとつを行うだけでいいですし、回数を減らしてもOK。大切なのは毎日コツコツ続けること。そうすれば、年齢を重ねても太りにくい体でいられるはずです!」(佐藤さん)

【Level 1】「パタパタストレッチ」で股関節を柔らかく!(10~20回)

\あぐらの姿勢で両足の裏をつける/


あぐらをかくように座って左右の足の裏をぴったりとくっつける。両手は体の後ろで床につけ、後傾の姿勢に。

\ひざを上下にパタパタと動かす!/

両ひざを上下にパタパタパタと10~20回ほど動かす。運動不足などで固くなった股関節周りの筋肉やじん帯が柔らかくなり、股関節が正しい位置に収まることで血流も促される。

【Level 2】前傾姿勢で「パタパタストレッチ」!(10~20回)

\【Level 1】の前傾姿勢バージョン/


あぐらをかくように座って左右の足の裏をぴったりとくっつけ、両手で足先を持って軽い前傾姿勢に。このとき、背筋が丸くならないよう注意して!

\股関節がもっと柔軟に!/


前傾姿勢のまま、両ひざを上下にパタパタパタと動かす。こちらも10~20回ぐらい行って。前傾姿勢だと股関節に適度な負荷がかかるため、より柔軟な股関節に!

【Level 3】「カエル足ストレッチ」で歪み解消!(10~20往復)

\背筋を伸ばして四つん這い!/

四つん這いになり、両手の指先を真っすぐ前に向ける。両ひざ&両足首の角度は90°に。

\後ろから見るとこう!/



\できる限り体を大きく前後に!/


ゆっくりと可能な限り体を前方に動かしたら、後ろへゆっくりと、できるところまでしゃがみ込む。股関節の詰まりや骨盤の歪みを解消するだけでなく、美脚効果も!

\できるようになったらひじをついて行って!/

 

体を温めるお風呂の入り方

体を効率良く温め、キープする

お湯の温度は「ややぬるめ」がベター
体を芯までじっくり温めて血流を促すには、10~15分程度お湯につかっていることが大切。お湯の温度が高いと長く入っていられないので、38~41℃、手で触って“アツっ”とならない程度がおすすめです。

半身浴よりも「全身浴」の方が効率がいい

全身浴はお湯につかる面積が大きいので、温まるのが早いのはもちろん、水圧や浮力による作用を大きく受けます。水圧で血行が良くなったり、浮力によってリラックスし、副交感神経が優位になって血行促進にもつながります。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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