【いちじく】糖質・栄養・効能・レシピまとめ|美容への期待は?
秋の味覚として知られている果物、いちじく。ドライフルーツの形では通年流通していて、コンビニなどで販売されている意外と身近なフルーツです。今回はダイエットや糖質制限などを行っている方へ、いちじくの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方や簡単にできるレシピを紹介します。
いちじくの「糖質」と「カロリー」
いちじく(可食部)70gのエネルギーおよび糖質
エネルギー:40kcal
糖質:8.7g
※いちじく1個の可食部は約70gのため、上記ではこの数値を基準に算出
ほかの果物(可食部)70gとの比較
果物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
いちじく | 40 | 8.7 |
オレンジ | 29 | 6.3 |
りんご | 37 | 9.9 |
バナナ | 65 | 14.9 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
以上のように、いちじくは他の果物に比べると、70gあたりのエネルギーはわりと高めですが、糖質はそこまで高くないことがわかります。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
いちじくは、外側の薄皮まで食べられます。食物繊維などの栄養素が含まれるため、よく洗って皮ごと食べるのがおすすめです。しかし品種によっては、皮が分厚いものがあります。口当たりが気になる場合は、皮をむいて食べてください。皮がむきにくい場合は、いちじくを半分にカットして、果肉をスプーンですくって食べてもかまいません。
摂取量
食事バランスガイドによると、果物は1日に200gが摂取の目安とされています。この目安に倣って、いちじくは1日4個程度までがよいでしょう。いちじくには、排便をスムーズにする働きがある食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維を摂取しすぎると、腸が過敏な人はお腹が緩くなり、下痢を引き起こす可能性があるため注意してください。
摂取に適した時間帯
いちじくは、朝に摂取するのがおすすめです。体は昼間だけでなく、夜の就寝中もエネルギーを消費しています。そのため朝に目覚めた直後は、体のエネルギーが枯渇している状態です。朝にいちじくを食べると、体はいちじくに含まれる豊富なエネルギーや糖質をすばやく吸収して、1日の活動をスタートさせる栄養源にできます。
いちじくを食べる際の組み合わせ
いちじくとヨーグルトを一緒に食べることで期待できるのが、整腸作用です。ヨーグルトには、腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やし、腸内の環境を整える効果があります。食物繊維が豊富ないちじくをヨーグルトと一緒に摂取すると、食物繊維の便秘解消効果と合わさり、より効率的に腸内環境を整えることが期待できます。
いちじくに含まれる、たんぱく質分解酵素にも注目です。ヨーグルトのたんぱく質の分解をスムーズに進める働きが期待できるため、いちじくはヨーグルトのたんぱく質を効率よく吸収することにも役立ちます。
いちじくに多く含まれる「栄養素」
ペクチン
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、いちじくに多く含まれるペクチンは水溶性食物繊維の一種です。水溶性食物繊維は、腸内で糖やコレステロールの吸収を遅らせて、食後の血糖値や血中コレステロールの上昇を穏やかにします。この働きから期待できるのが、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の予防効果です。
またペクチンには、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える作用もあります。便秘などで腸に悩みがある人は、いちじくを食生活に取り入れてみてください。
カリウム
いちじくには、カリウムが豊富に含まれています。カリウムは、体内にたまった余分なナトリウムを体の外へ排出する働きがある栄養素です。過剰なナトリウムの蓄積は、体内の水分量の増加につながり、高血圧やむくみの原因となります。いちじくのカリウムを摂取することで余分なナトリウムが排出され、高血圧やむくみの解消が期待できます。
カルシウム
カルシウムは、骨や歯を形成するミネラルのひとつです。女性は高齢になると、骨がもろくなる骨粗しょう症のリスクが上昇する傾向があります。日本人は、一般的にカルシウムの摂取量が不足していると言われています。骨粗しょう症予防のために、いちじくなどを活用して、日常的にカルシウムを摂取するよう心掛けましょう。
「美容」への作用・メリット
いちじくは、ペクチンなどの食物繊維が豊富です。食物繊維には、善玉菌を増やして腸内環境を整える、排便をスムーズにして便秘を解消するなどの整腸作用があります。腸内環境が整うと、乾燥や吹き出物などの肌トラブルが改善する効果が期待できます。
いちじくは、体内の余分なナトリウムを体の外へ排出する働きがあるカリウムも豊富です。そのためいちじくは、体がむくみがちな人におすすめの果物です。
\教えてくれたのは… 管理栄養士・いしもとめぐみさん/
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。
いちじくを使った簡単「レシピ」5選
【1】食物繊維たっぷりのイチジク、ケール、トマトのサラダ
【材料】
ケール……2枚
トマト……1個
イチジク……1個
オリーブオイル……大さじ1弱
バルサミコ酢……大さじ1弱
塩こしょう……適宜
くるみ……適宜
【作り方】
- ケールは食べやすい大きさにちぎり、水洗いして水気を切っておく。
- トマトは半分にカットしてへたをとり、食べやすい大きさにカット。
- イチジクは縦8等分にカット。皮はむいても、そのままでもお好みで。
- ボウルに具材を入れ、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩こしょうを加えて味付けする。
- 皿に盛り、砕いたくるみをトッピング。
【2】いちじくとトマトとカッテージチーズのアペタイザー風
【材料】
いちじく……2個
トマト……1個
カッテージチーズ……大さじ2程度
オリーブオイル……大さじ1
バルサミコ酢……大さじ1
塩・黒こしょう……少々
【作り方】
- いちじくは1/8くらいにカット。皮は気にならなければポリフェノールのアンチエイジング効果を狙えるのでそのままで。気になる人は皮をむいても。
- トマトはへたをとり1/8くらいの食べやすい大きさに切る。
- ボウルにいちじくとトマト、カッテージッチーズを入れ、オリーブオイル、バルサミコ酢、塩・黒こしょうで味を調える。
【3】イチジクとアボカド、グレープフルーツのサラダ
【材料】
イチジク……1個
アボカド……1個
グレープフルーツ……1/3個
オリーブオイル……大さじ1弱
レモン汁……大さじ1/2程度
白ワインビネガー……大さじ1/2程度
塩こしょう……適宜
【作り方】
- アボカドは縦半分にナイフを入れ、くるっと回して半分に割り、種を取り除く。その後、さいの目に切れ込みを入れ、スプーンですくってボウルに入れる。
- イチジクは食べやすい大きさにカット(皮が気になる人は皮もむいて)。
- グレープフルーツは皮をむき、食べやすい大きさにちぎって。
- ボウルに具材を入れ、オリーブオイル、レモン汁、白ワインビネガー、塩こしょうを加えて味を調える。
- 皿に盛り、できあがり!
【4】イチジクタブレ
【材料 作りやすい分量】
クスクス……1/4カップ
A[熱湯……50ml、塩……少量、オリーブオイル……小さじ1]
イチジク……4個
紫玉ねぎ……1/10個
B[レモン汁……大さじ1/2、白ワインビネガー……小さじ1/2、レモンの皮……少量、塩……少量、オリーブオイル……大さじ1]
【作り方】
- ボウルにクスクスとAを入れ、軽く混ぜる。ラップをして5〜10分蒸らしたら、フォークで全体をほぐす。
- イチジクは一口大に切る。
- 紫玉ねぎはみじん切りにして、塩少量(分量外)をもみ込んで10分程おく。水(分量外)にさらして水気をきる。
- 別のボウルにBを混ぜ合わせ、紫玉ねぎを加えて混ぜる。さらに1とイチジクを加えて和える。
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初出:イチジクタブレ
【5】イチジクとカッテージチーズのメープルサラダ
【材料 2〜3人分】
イチジク……2個
カッテージチーズ……50g
メープルシロップ……大さじ1と1/3
ベビーリーフ……適量
オリーブオイル……少量
Aドレッシングの材料(作りやすい分量)[米酢……大さじ1、オリーブオイル……大さじ1、塩……ふたつまみ、砂糖……小さじ1/2、しょうゆ……小さじ1/2、玉ねぎのすり下ろし……大さじ1]
黒こしょう…適量
【作り方】
- イチジクは6等分のくし形に切る。
- カッテージチーズをほぐし、メープルシロップとよく混ぜ合わせる。
- ベビーリーフは冷水で洗ってシャキッとさせ、キッチンペーパーで水気を取る。
- 3をボウルに入れ、オリーブオイルをボウルの縁から入れ、底から大きく混ぜ合わせて全体に絡める。Aの1/4量〜を加えてさっと和える。
- 1と2を加え、両手で優しく和える。器に盛り、黒こしょうを振る。
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初出:イチジクとカッテージチーズのメープルサラダ
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