【ゆで卵】の糖質と栄養まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方&簡単レシピ5選
栄養価が高く、ダイエットに良いイメージがあるゆで卵。どうやって食べるとより効果が高いのでしょうか? 今回は、ダイエットや美容を意識している方へ、ゆで卵の糖質とカロリー、ダイエット中の食べ方のポイント、美容に与える影響、そしておすすめのゆで卵レシピをご紹介します。
ゆで卵の「糖質」と「カロリー」
ゆで卵のカロリーと糖質
エネルギー(カロリー)…74kcal
糖質…1.2g
※ゆで卵1個の可食部重量は55gとして算出
ほかの卵料理(卵1個分)との比較
種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) | 卵1個分の可食部重量(g) |
---|---|---|---|
生卵 | 78 | 1.9 | 55 |
ゆで卵 | 74 | 1.2 | 55 |
ポーチドエッグ | 75 | 2.0 | 52 |
目玉焼き | 96 | 1.8 | 47 |
いり卵 | 99 | 1.3 | 52 |
素揚げ卵 | 154 | 0.8 | 48 |
厚焼き卵 | 124 | 7.6 | 85 |
だし巻き卵 | 92 | 2.2 | 75 |
ゆで卵は卵料理の中でもエネルギー(カロリー)・糖質量ともに低くなっています。ほかの料理と異なり、調理油や砂糖を加えていないことが理由です。
このことから、ゆで卵はダイエット向きの卵料理といえるでしょう。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ダイエットに効果的な「摂取方法」
ゆで卵は1日何個まで?
健康な人の場合は、平均して1日1個程度になるように食べるのがおすすめです。卵はコレステロールを多く含みます。ゆで卵1個(55g)のコレステロール量は210mg(出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)です。
体内ではコレステロール合成量が調節されているため、食品からのコレステロール摂取量が血中コレステロールにそのまま反映されるわけではありません。ただし、いくらとっても良いということではないため注意が必要です。また、卵の脂質に含まれる飽和脂肪酸も血中コレステロールを上げる働きがあります。
すでに血中コレステロールが高い人は、コレステロール値を1日200mg未満(出典:「厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)」)に抑えることが推奨されています。卵は毎日食べない方が良いでしょう。
ゆで卵を食べるのに適した時間帯は?
おすすめは以下の2つです。自分の食生活に合わせて取り入れてみましょう。
〈朝食に手軽にたんぱく質摂取〉
朝食は、パンだけの食事など糖質に偏りがちです。朝にたんぱく質源(肉・魚・大豆製品など)が不足している方は、ゆで卵をプラスするのがおすすめです。ゆで卵1個(55g)には、たんぱく質が6.2g(出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)含まれています。
食後はエネルギーの消費量が増加します。このエネルギー消費は「食事誘発性熱産生」といわれています。脂質・糖質・たんぱく質のうち、たんぱく質をとるのが最もエネルギー消費量が高まります。また、食事誘発性熱産生が1日の中で最も高くなるのは朝の時間帯です。
〈夜の主菜を置き換える〉
夜の食事が遅い方は、たんぱく質源としてゆで卵をとるのがおすすめです。たんぱく質源の中でも肉・魚に比べ、脂質が少ないことが特徴です。夜は「BMAL1」が働き体脂肪を蓄積しやすい時間帯であるため、エネルギー量や脂質の少ない食事をとるとダイエットに効果的といえます。
ダイエットに効果的なゆで卵の食べ方は?
卵は多くの栄養素を含む「完全栄養食品」といわれています。しかし、食物繊維とビタミンCは含まれていません。これらの栄養素を多く含む野菜や果物と一緒にとることで、栄養バランスが良くなります。
ゆで卵に多く含まれる「栄養素」
たんぱく質
体の構成成分のひとつです。酵素やホルモン、抗体など、体内の機能を調節する物質もたんぱく質でできています。たんぱく質はアミノ酸がつながったものです。身体を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は食事からとる必要があり、これらは必須アミノ酸と呼ばれています。卵は、この必須アミノ酸をバランスよく含むことが知られています。
ビタミンB2
水溶性ビタミンの一種です。体内のエネルギー代謝に関わる補酵素として働いています。不足すると口内炎や口角炎を引き起こします。
ビタミンA
細胞分裂や成長に関わっています。特に目の結膜や角膜、皮膚の粘膜が正常に働くのを助けている成分です。また、網膜が光を感じるのに必要なたんぱく質である「ロドプシン」の生成にも関わっています。
「美容」への作用・メリット
ハリ・うるおいのある肌を保つ
たんぱく質は体を作る主な成分です。肌の弾力を保っているコラーゲンやエラスチンもたんぱく質の一種です。また、アミノ酸からは角質に存在する天然保湿因子が合成され、肌の水分を保っています。
肌の修復に必要なエネルギーの代謝を助ける
ビタミンB2は、体内で糖質・脂質からエネルギーを生み出す過程を助けています。皮膚は常に外界と接触しています。そのため、傷ついた皮膚を修復するために多くのエネルギーが必要です。エネルギー代謝に関わるビタミンを十分摂取することで、肌荒れの予防が期待できます。
肌のターンオーバーを助ける
皮膚の細胞では、新しい細胞が生まれ古い細胞が剥がれ落ちていく「ターンオーバー」が起こっています。ビタミンAは、皮膚の細胞分裂を助け、ターンオーバーを助ける成分です。皮膚を健康に保つためには、ビタミンAの十分な摂取が欠かせません。
ゆで卵を使った簡単「レシピ」5選
【1】ケールとゆで卵&ベーコンのシーザーサラダ
【材料】
ケール…2~3枚
卵…1個
ベーコン…1~2枚
マヨネーズ…大さじ1
レモン汁…小さじ1程度
無調整豆乳(または牛乳)…小さじ1程度
塩こしょう…適宜
パルミジャーノ・レッジャーノ(粉チーズでもOK)…適宜
【作り方】
- ケールを洗い、細切りに。
- ベーコンは細くカットし、フライパンでカリカリになるまで炒める。
- ゆで卵を作る(半熟にしたい場合は、火にかけて沸騰してから5分~5分半程度茹でるイメージ)。
- ドレッシングを作る。ボウルにマヨネーズ、レモン汁、豆乳、塩こしょう、パルミジャーノ・レッジャーノ(粉チーズ)を入れ、よく混ぜる。
- 皿にケール、ゆで卵、ベーコンを盛り、ドレッシングをかけて、パルミジャーノ・レッジャーノを削ってトッピング(粉チーズの場合はそのまま振りかける)してできあがり!
【2】クレソンとトマト、ゆで卵のサラダ 粒マスタード風味
【材料】
クレソン…半束
トマト…1個
卵…1個
オリーブオイル…大さじ1程度
赤ワインビネガー…大さじ1程度
粒マスタード…少々
塩こしょう…少々
【作り方】
- クレソンは3~4cmの長さにカット。
- トマトは食べやすい大きさにカット。
- ゆで卵を作り、皮をむき、スプーンで4~5等分にカット。
- ボウルにクレソンとトマトを入れ、オリーブオイル、赤ワインビネガー、粒マスタード、塩こしょうで味を調える(ゆで卵は型崩れし、盛りつけたときに汚く見えるので、この時点では入れない)
- 皿にクレソンとトマトを盛り、ゆで卵を添え、4のボウルに残ったドレッシングを全体に回しかけてできあがり。
【3】オイルサーディン&卵ピンチョス
【材料 2人分】
オイルサーディン(缶詰の中身)…20g
ゆで卵…2個
ミニトマト…1個
青唐辛子…少量
マヨネーズ…2g(少量)
粒マスタード…2g(少量)
こしょう…少量
◆作り方◆
- オイルサーディンを刻み、マヨネーズ、粒マスタードと混ぜ合わせる。
- ゆで卵を半分に、ミニトマトは横に薄切り、青唐辛子は輪切りにする。
- 卵の上に1、トマト、唐辛子をのせて爪楊枝を刺し、こしょうを振る。
【4】ツナ・豆・野菜のスパイシー半熟卵ソースサラダBOWL
【材料 2人分】
ツナ缶(ノンオイル)…1缶(75g)
ミックスビーンズ…100g
サニーレタス…4枚
アボカド…1/2個
ミニトマト…6個
[スパイシー半熟卵ソース]
半熟ゆで卵…2個
オリーブオイル…小さじ1
粒マスタード…小さじ1/2
カレー粉…少量
塩・こしょう…少量
◆作り方◆
- スパイシー半熟卵ソースを作る。小鍋に湯(分量外)を沸かし、卵を中火で6分ゆでる。冷水にとって殻をむき、ボウルに入れて白身が細かくなるまでつぶす。ゆで卵、オリーブオイル、粒マスタード、カレー粉、塩・こしょうの材料も加えて混ぜる。
- サニーレタスは適当な大きさにちぎり、アボカドは1cm大の角切りに、ミニトマトは半分に切る。
- お皿にサニーレタスを盛りつけ、アボカドとミニトマト、ミックスビーンズ、缶汁を絞ったツナをのせ、1を上からかける。お好みでバゲットを添えても◎。
【5】ゆで卵とアスパラガスラペのオープンサンド
【材料】
アスパラガス…3〜5本
塩…適量
ゆで卵…1個
バゲット…お好みの量
[味付け]
パルミジャーノ・レッジャーノ…10g(すり下ろす)
白ワインビネガー…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1と1/2
こしょう…少量
◆作り方◆
- アスパラガスは根元のかたい部分を切って5㎝長さのせん切りにする。塩を入れた熱湯(分量外)で20秒程ゆで、ざるに上げる。
- ボウルに味付けの材料を混ぜ合わせ、1を加えて和え、こしょうを振る。
- バゲットにラペとゆで卵をのせる。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
大学院修士課程修了。製薬会社にて勤務した後、特定保健指導に従事。食に迷う人の多さに気づき、自分に合った食事を自分で選べる人を増やすため起業。フリーのダイエットサポーター、Webライターとして活動している。