ボディケア
2022.1.13

むくみで体重は増える?原因から改善・マッサージ法まで

むくみで体重は増える?なんだか最近体が重いかもと感じている方。もしかしてその増えた体重はむくみが原因かも?むくみを招く原因とともにチェックリストから見てみましょう。むくませないための改善法からマッサージ、ストレッチでむくみを解消!

むくみで増える体重はどのくらい?

朝と夜で体重が「約1kg違う」

抗加齢医

田路めぐみ先生

「脛の部分を指で押してみてください。指で押したときになかなか元に戻らず、指圧痕が残るようなら、体がむくんでいる証拠。

また、朝起きたときの体重と夕方の体重が1kgくらい違うという方も水太りタイプです」(田路先生)

 

むくみを招く「8つの原因」

【1】「同じ体勢&姿勢」で長時間過ごす

麻布ミューズクリニック名誉院長

渡邉賀子先生

長時間同じ体勢だと血流が悪くなり、冷えやむくみの原因に。血液が全身に巡るように、適度に動きましょう」(渡邉先生)

 

【2】「立ちっぱなし」の立ち仕事

下北沢病院 院長

菊池 守先生

立ちっ放しは、ふくらはぎの筋肉が使われずポンプ機能が低下するので、血液やリンパが滞りむくみます。休憩時間に足をマッサージしたり、屈伸をしたりするのがおすすめ」(菊池先生)


【3】「濃い味付け」

皮膚科専門医

慶田朋子先生

砂糖や塩を過剰に摂取すると、身体はむくみやすなります。お出汁やポン酢などの旨味と酢を利用して、できるだけ薄味のものに慣らしていきましょう。お出汁で炊いた煮物などで十分に満足するように、ちょっとずつ薄味に慣らしていくと、いろいろな嗜好品に対しての欲も減ってくるのではないかと思います」(慶田先生)

 

【4】「運動不足」「水分過多」

内科医

石原新菜先生

一般に代謝をよくするために毎日2Lの水を飲むといいといわれていますが、「デスクワークで動かず汗もかいていないのに2Lの水を飲んでも、ただのむくみにしかならない」(石原先生)

 

池谷医院 院長

池谷敏郎先生

「通常、細胞で余った水分はリンパと静脈の働きで心臓に戻っていきます。しかし、この吸収と排出の能力が落ちると血液の中へ回収しきれません。その水分が染み出てたまってしまうのがむくみです。

脚のポンプ作用は血流を押し上げて心臓に戻す働きがあるため、運動は最善のむくみケアとなります。もちろん、過剰な水分摂取は吸収と排出機能を落とすので、適度な水分補給を心掛けてください」(池谷先生・以下「」内同)

無意識に水分過多になっている可能性が!
「意外と見落としがちですが、鼻炎や口呼吸の傾向があるとむくみを引き起こしやすいのです。エアコンがついていると口の中が乾くので、水をたくさん飲みがち。

気がつくと口が開いていたり、唇が乾燥してリップクリームが手放せないという人は冷房の調整をしたり、口を閉じるよう気をつけるといいでしょう」

 

【6】「低体温」

体温が 1℃下がると、代謝は約12%落ちます。代謝が落ちると、食べた分の消費カロリーが燃焼できずに太りやすくなりますし、水分の代謝も悪くなりますから、体はむくみやすくなりますね」( 石原先生)

 

【7】「女性ホルモン」の影響

麻布ミューズクリニック 院長

玉田真由美先生

  • 月経前は妊娠に備えて脂肪も水分もため込む期間です

プロゲステロンの分泌が盛んな黄体期は、排卵後、妊娠できるよう脂肪や水分を体にため込むので、全身がむくみがち。この時期は無理せず、ゆっくり入浴するなどリラックスして過ごしましょう。冷えがあると、黄体期~月経期に、よりむくみやすくなるので体を温めるよう、心がけましょう」(玉田先生)

 

【8】「内臓脂肪」

内科医

奥田昌子先生

内臓脂肪がたまると、その周りの臓器を圧迫して、便秘や腰痛、むくみや冷えなどのトラブルに。また、高血圧や高血糖、乳がんなどを引き起こす悪玉物質を作り出すため、たまればたまる程、体への弊害は大きくなります。今のうちに内臓脂肪をためない生活習慣を身につけて、未来の“メタボリスク”を減らしましょう!」(奥田先生)

 

むくみやすい体質【チェックリスト】

東京女子医科大学准教授 東洋医学研究所副所長

木村容子先生

「水毒体質は、体内に余分な水分をため込む、いわゆる“水太り”タイプ。胃腸が弱い人がなりやすく、むくみや疲れを伴います」(木村先生)

【水毒体質】

  • むくみやすい
  • 体が重い感じがする
  • 疲れやすい
  • 水を飲んでも体重が増える
  • 水分をとるとおなかがポチャポチャと音がする
  • 胃もたれしやすい
  • のどが渇きやすい
  • 下痢をしやすい
  • めまいや立ちくらみがする
  • 関節痛や手足のしびれがある

水太りタイプ。リンパ液や汗などの「水」が体内に不足、あるいは逆に多すぎて水はけが悪い状態。下半身に皮下脂肪の多い「洋ナシ型」肥満になりやすい。

 

今すぐとりいれたい「4つの改善法」

【1】適度に体を「動かす」

御苑アンジェリカクリニック院長

神藤慧玲(しんとう えり)先生

「冷え性の人がむくみやすいのは、血液の循環が滞って代謝機能も落ちているから。そうでない人でもこれからの季節は気温が低くなると、体が冷えてむくみやすくなったと感じることが増えると思います。対策としては、同じ姿勢で長時間過ごさないようにしたり、適度に体を動かして血液循環を促すと良いでしょう

水を飲むとむくみが気になるという意見もありますが、水分不足を感じた体は水分を溜め込んでしまうので逆効果です。意識的に水を飲み、尿や汗で水分を排出させるというサイクルはむくみケアの基本となります。また、呼吸時の息にも水分が含まれているため、軽い運動で呼吸を上げたり、深呼吸をすることも効果的ですよ」(神藤先生)

 

【2】むくみを防ぐ「食材」

エイジングデザイナー

村木宏衣さん

「アルコールの分解にはたんぱく質やビタミンB群、塩分を排出してむくみを防ぐにはカリウムが不可欠。チーズやトマト、枝豆などはおつまみにぴったりです」(村木さん)


【3】湯船につかって首や肩を「温める」

  • 湯船につかりながら、コリがたまって血流が滞りやすい首や肩を温めてほぐす。
  • お湯を含ませたタオルは、湿気によって肌に効率的に熱を伝えることができる。

【4】「腸もみ」マッサージで整える

  • 腸も、自律神経と関わりが深いパーツ。
  • マッサージで腸の動きをサポートして、ため込まない腸を目指して。


むくみを解消する「4つのマッサージ&ストレッチ」

【1】血流アップ!「リンパマッサージ」

エイジングデザイナー

村木宏衣さん

  • 重点的にほぐしたい筋肉は、ヒラメ筋と腓腹筋。
  • ここが固くなると、血流が悪化してむくみやすくなり、ふくらはぎが太くなる。
  • また、鼠蹊リンパ節の詰まりは太もものセルライトに、膝窩リンパ節はひざ上の肉を作ってしまうので、同時にしっかりほぐしましょう。

\筋肉とリンパ節を確認 /

【How to】
(1)脚のつけ根に当たる鼠蹊部はリンパ節だけではなく、大きな血管も集中するので、まずはここからほぐしていく。指先で鼠蹊部を押しながら、ひざ上をつかんで、ひざまで動かす。

(2)ひざを立てふくらはぎをつかみ、爪先を上げ下げする。これで筋肉のこりが取れて、弾力が復活して血流が良くなる。つかむ位置をずらしながら、ふくらはぎの数か所で行う。

\つかみ方/


【2】「デスクワーク中」でもできるこっそりむくみケア

【How to】
「ひざ頭に反対側の脚のふくらはぎを乗せ、下から上に滑らせてひざで圧をかけ、乗せる位置を替えながら何度か繰り返しましょう。よけいな力を使わず、ほぐせます」(村木さん)


【3】むくみ解消「ながらストレッチ」

\教えてくれたのは…ボディバランス整体師 吉田佳代さん/

「通常の腹筋運動はおなかを縮めて筋肉を使うのに対し、このストレッチは おなかを伸ばすだけでしなやかな筋肉をつけられます。腹筋は苦手…という方に特にオススメです!」(吉田さん)

【How to】
(1)あお向けに寝てひざを曲げ、足を肩幅より少し広い位置に。手は人さし指をつけて真上に上げて。

(2)ひざを左に倒して。ひざを倒し切る途中の、おへその下に力が入る位置で止めるのがポイント。

(3)今度はひざを右に倒して。(2)と(3)を交互に5回。体のバランスが整い、するするやせやすい体質に。


【4】筋肉を「ほぐし」てむくみをリセット

アンチエイジングデザイナー

村木宏衣さん

「筋肉がこり固まったまま寝ると、それによって代謝が悪くなり、体がむくみやすく、シルエットも変わってきます。そのため、毎晩必ず寝る前に、バスタイムも含めて30分~1時間、筋肉をリセットするケアを行っています」(村木さん・以下「」内同)

<インバスケア>湯船につかりながら、脚のゆがみ・むくみをリセット

【Step.1】ふくらはぎの筋肉をつかんでほぐす


片方のふくらはぎを持ち上げて、両手で筋肉をつかむ。そのままひざの高さをキープして足首を大きく回す。つかむ位置をずらしながら4か所で行なって。もう片方の脚も同様に。
<左右各10回×片脚4か所>

【Step.2】内ももの筋肉や脂肪を刺激する

片方のひざを曲げて外に倒し、両手の指で内ももをしっかりつかむ。そのままひざを曲げ伸ばして内ももをほぐす。手の位置をずらしながら4か所行なって。反対側の脚も同様に。
<左右各10回×片脚4か所>

<アフターバスケア>テニスボールを使って、滞りを解消

【Step.1】肩甲骨をほぐす


あお向けに寝た状態で、片方の肩胛骨の内側にテニスボールを置く。両腕を天井に向けてまっすぐ上げて下ろすを10回繰り返す。ボールを反対側の肩胛骨に移してさらに10回。
<左右各10回>

【Step.2】大腰筋をほぐす

うつぶせになり、そけい部の上部にテニスボールを当てて、片ひざ下を10回回す。ボールの位置をおなか周りで少しずつずらし、回す脚も変えながら、14か所を同様に行なって。
<各10回×14か所>

<インベッドケア>おなかを温め、脚をあげて、


「脚が沈み込まないようなやや硬めの枕を脚の下に置いて寝ます。ひざ裏から足首辺りまでをしっかり支えられるサイズが◎。股関節や腰がリラックスできているか確認して」

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事