健康・ヘルスケア
2018.7.18

女医に訊く#22|「水太り」と「脂肪太り」、それぞれのダイエット対策とは?

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一口に「太っている」といっても、その原因がむくみによるものか、脂肪によるものかで、ダイエットのアプローチは変わってきます。太り方のタイプとそれぞれの改善法について、抗加齢医の田路めぐみ先生に解説していただきました。

あなたは水太りタイプ? 脂肪太りタイプ?

「脛の部分を指で押してみてください。指で押したときになかなか元に戻らず、指圧痕が残るようなら、体がむくんでいる証拠。また、朝起きたときの体重と夕方の体重が1kgくらい違うという方も水太りタイプです」と田路先生。

ただし、鉄分不足により甲状腺ホルモンの働きが低下して代謝が悪くなった場合は、痕の残らないむくみが出ることも。脛は骨の上に皮膚が乗っているだけなので、むくみがなければ指で擦ったときに骨の輪郭がわかります。もし、骨にわからないようなら、むくんでいるサインですから注意しましょう。

「女性の場合は生理周期によりホルモンバランスも変わるので、むくみやすい時期があったり、むくみにくい時期があったりもします。とくに女性ホルモンであるエストロゲンが多く分泌される排卵期と黄体期は、むくみやすくなります」(田路先生)

部分痩せ&むくみ取りでメリハリボディに!

ダイエットはしたいけれど、バストサイズはキープしたいというのが女心。足首や二の腕、ウエストなど、気になる部分だけ細くすることは可能なのでしょうか?

「くびれて欲しいけどくびれない部分には、水が溜まりやすく、実はむくんでいるケースがほとんど。むくみは代謝低下やホルモン低下が背景にあることが多いので、普段から食を含めた生活習慣をおろそかにしないことが、部分痩せの秘訣です」と田路先生。

先生によると、部分痩せはエステやマシンの効果が出やすいものでもあるそうです。

「くびれ部分はリンパを流したり、温めて代謝を上げたり、マシンで脂肪細胞を破壊して燃焼排出を促したりすることで、ある程度スッキリします。食事や運動と合わせることで相乗効果も出やすいので、ぜひクリニックに相談してみてください」(田路先生)

むくみ解消には、バナナ、イチゴ、アボカド、トマト、キュウリ、納豆など、カリウムを多く含む食物の摂取もおすすめ。カリウムはストレスを感じると排泄されやすくなるうえ、不足すると足がつりやすくなったり、脱力感が増したりするそうなので、意識して食べるようにしましょう。

残念ながらエステで脂肪は減りません

水太りに比べ、やっかいなのが脂肪太り。脂肪は燃焼して水と二酸化炭素に分解しない限り、体の外へ出ていくことはありません。

「一般的なエステでは、体は外から温めてもらうため、自ら発熱する必要もなく、施術中に脂肪燃焼が進むことはありません。エステのあとで脂肪率が下がるのは、脂肪が燃焼したのではなく、電気伝導率が汗で変化して数字が下がるだけ。太さが変わったり体重が減るのは、水分が移動・排出したことによるもので、脂肪が減ったからではないのです。エステで循環が改善し体が温まり、その後の脂肪燃焼を後押しすることで、結果的に痩身につながっていくわけです」(田路先生)

エステも、脂肪溶解注射も、サプリメントも、脂肪細胞や代謝にはたらきかけ燃焼を促進する役目はありますが、あくまで燃焼の役目を担うのは、体内で働く酵素たち。酵素を働かせるには、その原料であるタンパク質・ミネラル・ビタミンが重要な役割を担っています。また、酵素を作る遺伝子によい刺激を与えるには、よい生活習慣(食事・運動・睡眠)を身につけるのが、代謝を上げて太りにくい一生ものの身体を手にする近道なのです。

早く痩せたければ、まずは筋トレを!

では、どうしたら脂肪太りをスムーズに解消することができるのでしょう?

「運動なしでは痩せにくいですね。筋肉はエネルギーの“無駄遣い組織”なので、筋肉が多い方が脂肪は燃焼しやすいんですよ。ですから、ダイエットの初期に筋肉を増やした方が効率よく痩せられます」(田路先生)

筋肉は脂肪に比べて重いため、体重が一時的に増えたり下がらなくなったりしますが、それは仕方のないこと。とにかく早く、確実に痩せたいのなら、まずは筋肉をつけて体を動かしましょう。

運動が苦手な人には歩き方教室がおすすめ

「ホットヨガでも暗闇ボクシングフィットネスでも、楽しみながら続けられるものであれば、運動の種類は問いません。コツは広背筋・腹筋・臀筋・大腿筋など、大きい筋肉から鍛えること。これらの筋肉は、歩くときに意識してきちんと使うだけでもキープできますから、運動経験がない人には歩き方教室もおすすめです」と田路先生。

正しい歩き方をマスターすれば、美しい姿勢も身について一石二鳥。これなら運動が苦手な人や疲れやすい人も続けられそうです。

「運動をすると、どっぷり疲れて仕事が手につかなくなるようなら、栄養障害がある可能性も。運動を始めたら、タンパク質・ミネラル・ビタミンを多めに摂るよう心がけましょう」(田路先生)

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抗加齢医
田路めぐみ先生
形成外科専門医。日本抗加齢医学会専門医。東京大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院など複数の臨床病院勤務を経て、2014年より松倉クリニック&メディカルスパ勤務。患者さんの状態やニーズに合わせて柔軟に治療法を選ぶ、総合的な診療を行う。
■松倉クリニック&メディカルスパ http://www.matsukura-clinic.com

文/清瀧流美 撮影/田中麻以(小学館)

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