ボディケア
2023.6.7

骨盤矯正ストレッチ【6つのやり方】自宅で簡単にゆがみを正す!

長時間のデスクワークや立ち方・座り方のくせ、出産などでゆがんでしまった骨盤を矯正するストレッチは、ぽっこりお腹や巻き肩など体のあらゆる不調に効果的。座ったまま、寝ながらでもできる簡単ストレッチで骨盤の開き、傾き、高さ、ズレを正し本来の位置に戻して上げましょう。

まずは骨盤のゆがみをセルフチェック!

骨盤のゆがみを知る方法

美容整体トレーナー

波多野賢也さん

【HOW TO】

  1. かかと同士をつけて爪先を90度に開きます。
  2. かかとをつけたまま、爪先立ちをしてみて。

左右にフラついたら骨盤がゆがんでいる証拠。かかとが離れてしまうなら骨盤が開いています。もし、前後にグラつくなら、骨盤が前傾また は後傾しているサインです。骨盤は継続して整えないとすぐにゆがんでしまいます。1日1分、1~4のプロセスをセットするだけ。場所も時間も選ばず簡単。早い人は2週間でシルエットの変化を感じますよ」(波多野さん)

 

骨盤の「ゆがみタイプ」を知る

美容整体師

山本知子さん

【CHECK 1】ねじれ
上面を向いて立った状態で、上半身だけ左右にねじる。腰や背骨に違和感のある部分がないかをしっかり確認しながら、左右のねじれの違いをチェック。

Q.ねじれにくい方向はある?
A.ある
B.ない

【CHECK 2】広がり
鏡の前に立って、骨盤の広がりをチェック。スタイルを良く見せようとせず、普段どおりの自然な立ち方の方が、体のクセがわかりやすい。

Q.骨盤の前面を触った感じは?
A.右or左に出っ張っている
B.出っ張っていない

Q.ひざとひざの間は?
A.離れている(O脚)
B.くっついている

→ひとつでもAが当てはまった人は「骨盤が広がっている」

【CHECK 3】前傾・後傾
壁に頭とかかとをつけた状態でまっすぐに立つ(肩は浮いていてもOK)。壁と腰の間にどのくらいの隙間ができているのか、手を入れて確認して。

Q.どのくらいの隙間ができている?
A.拳ひとつ分(反り腰の可能性あり)
B.手のひらくらい(猫背の可能性あり)
C.猫の手くらい(指だけ曲げた状態)

→AまたはBの人は「骨盤が傾いている」

【CHECK 4】高さ
鏡の前に立ち、両肩と腰骨のラインをそれぞれチェック。左右が一直線上にあるか、高さの違いや前後の出っ張りなど、アンバランスさの確認を。

Q.肩のラインは左右同じ?
A.違う
B.同じ

Q.腰のラインは左右同じ?
A.違う
B.同じ

→一つでもAが当てはまった人は「骨盤の高さがズレている」

 

これもゆがんでいる証拠!

マスターボディデザイナー

尾崎 順さん

力を抜いて直立したときの両足の開き具合
「両つま先が同じ角度かどうかをチェックします。大抵の人は、右足が開いていることが多く、この場合は右の骨盤が歪んでいることが分かります」(尾崎さん)

靴のかかとが片方だけすり減る
「靴のかかとのすり減りかたにも骨盤の歪みが現れます。どちらかのかかと部分や、ヒールのゴム部分が早くすり減ってしまう場合は、すり減った側の骨盤の歪みが考えられます」(尾崎さん)

 

骨盤のゆがみはなぜ起こる?

【1】座っている時間が長い

整形外科専門医

伊藤 薫子先生

座っている時間が長くなると、骨盤が後ろに倒れるなどして腰にものすごい負担がかかってしまうのです」(伊藤先生)

 

【2】内ももの筋力の低下

運動指導者

森 拓郎さん

内ももの筋肉は大内転筋、長内転筋、薄筋など、複数の筋肉で構成されています。ここの筋肉が弱くなると股関節が内側に歪み、ももの外側は張っているのに、内側は脂肪でタプタプ…という状態に。O脚やX脚、骨盤の歪みの原因にも!

 

【3】立ち方や座り方のクセ

脚線整美師 「STUDIO脚光美芯」主宰

中村希実さん

内股、外側重心の立ち方は足首やふくらはぎの骨が外側にねじれる原因。脚を組んで座るのも骨盤や股関節のねじれにつながります。 また、ひざ裏を後ろにピンと突っ張って立つと骨盤~股関節~ひざ関節~足首の位置関係が乱れ、その間の筋肉のつき方がアンバランスに」(中村さん)

 

Dr. KAKUKOスポーツクリニック 院長

中村格子先生

座りすぎが良くないことはわかったけれど、私たちは起きている時間の約2/3を座って過ごしているのが現実です。

「だからこそ毎日の座り方が重要です」(中村先生・以下「」内同)

へそ折れ座り


骨盤が後ろに倒れて腰に過剰な負担が!
イスの背にもたれかかり、おなかが折れた座り方。腰も折れて、イスの前の方にお尻を滑らせるように座っている。

「骨盤が後ろに倒れて、腰に負担がかかるため腰痛に。そのほか首や肩のこり・痛み、内臓の機能低下などが起こりやすいです」

脚組み座り


脚を組むと体のゆがみや肩こりの原因に
女性に多い座り方で、肩や首のこり・痛み、腰痛、脊柱が曲がってしまう症候性側湾症などの原因に。

「海外の研究で、1日脚を3時間以上組んで座る人は、組んでない人に比べて肩こりになりやすいこともわかっています」

 

【4】出産で骨盤が開きっぱなし

プライベートサロン『プチ・ソム・ド・アンジュ』オーナー

小池真由美さん

女性の体は妊娠すると“リラキシン”というホルモンが分泌され、骨盤の恥骨結合(写真白で囲った部分)と仙腸関節(写真赤で囲った部分)が徐々にゆるんでいき、出産時に骨盤が最大に開くようになっています。

産後はそのまま骨盤が開いた状態になりやすく、それを防ぐために、産院によっては助産師が骨盤が締まるように調整してくれるところもあります。


骨盤矯正はなぜ必要?

骨盤がゆがむこと起こる体のトラブル一覧

マスターボディデザイナー

尾崎 順さん

  1. 反り腰
  2. ぽっこりお腹
  3. 猫背
  4. 巻き肩
  5. ストレートネック
  6. 首の左右の傾き
  7. フェイスラインのたるみ
  8. 左右の腰の位置のズレ
  9. くびれの位置の左右差
  10. 腰の上にのっかっているお肉の左右差
  11. 肩の高さの左右差
  12. 太ももが太くなる
  13. 太ももの左右差
  14. O脚やX脚など膝下にかけての歪み
  15. お尻のたるみなど…

「骨盤が開くと、骨盤を締める筋力が低下して身体全体を支えられなくなり、前屈や後屈が起きます。身体を横から見たときの骨盤の傾きを想像すると分かりやすいかもしれません。傾きによって、骨盤が前に倒れ、“反り腰”が起きます。すると、お腹に押され、腹筋にも力が入らないため内臓が支えきれず下垂し、下腹がぽっこり出てしまうのです。

上半身では、腰が沿った反動で胸椎の後湾が強くなり、猫背や巻き肩、ストレートネック、首の左右の傾き、さらに顔が下向きに動くことでフェイスラインも下がります。そして、さらに左右のねじれが起こります。すると、右と左の腰の位置がずれる、くびれの位置が違う、腰の上にのっかっているお肉の左右差、肩の高さが左右で違う、首が左右どちらかにずれていきます。

また、股関節も開いてしまうため、身体の外側に体重がかかり、太ももが太くなる、太ももの左右差、O脚やX脚など膝下にかけての歪み、お尻が下がるなどの身体全体の症状を引き起こします。つまりは、骨盤という身体の土台部分が歪んでしまうため、上半身も下半身もずれて身体全体が歪んでしまうということなのです」(尾崎さん・以下「」内同)

そもそも骨盤矯正ってどういうこと?

「骨盤は、身体の中心にある骨格で、尾骨(びこつ)・寛骨(かんこつ)・仙骨(せんこつ)の3つの骨の組み合わせでできています。骨盤矯正とは、骨の開きや左右の歪み、前後の傾きを整え姿勢や不調の改善をすることを指します」

  • 骨盤は、尾骨(びこつ)・寛骨(かんこつ)・仙骨(せんこつ)の3つの骨が組み合わさりできている
  • 骨盤矯正では、骨の開きや左右の歪み、前後の傾きを整えて姿勢や不調の改善をする

骨盤矯正をすると痩せやすくなる?

「骨盤矯正は痩身施術とは違うため、確実に痩せたり、暴飲暴食をしても太らないというわけではありません。しかし、骨盤矯正を行うと姿勢が正され、体重が変わらなくても、痩せて見えるようになります。また、身体本来の動きが戻ることで凝り固まった筋肉がほぐれて可動域が広がり、血行が促進されます。すると基礎代謝や運動代謝が上がり、痩せやすい体質となります」

 

【1】骨盤のズレを正しお尻のラインを美しくする「椅子ストレッチ」

運動指導者

森 拓郎さん

「骨盤の位置がずれてお尻の筋肉が衰えると、お尻の形がくずれてヒップラインが気になるように。股関節の前側や外側が緩まるとお尻の伸びを感じられるはず」(森さん)

\左右各30秒/

イスに浅く座り、左の足首を右ひざの上に乗せる。右手で足の甲をつかみ、左手はひざの上へ置いて。

ひざを押し下げ、足の甲を上げながら、おなかを太ももに近づける。お尻が伸びるところで30秒キープ。逆も同様に。

\前から見ると/


【2】「骨盤周りの血流をアップ」するポーズ

ヨガ講師

密山 礼巳さん

【全体動画はこちら】

STEP1:足裏同士をくっつけてひし形を作る

足の裏同士を合わせて、脚の形がひし形になるように、かかとと身体の距離を開けます。

かかとと身体の距離30cm程度に調整しましょう

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STEP2:息を吐き、手のひらをふくらぎの下に入れる

手のひらを上向きにして、息を吸って…吐く息で手のひらをふくらはぎの下に通します。手の甲だけを床につけてもOK、ひじまで通したり、手で足の甲を包んでもOK!

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STEP3:リラックスして深呼吸する

首の力を抜いて、リラックス。骨盤周りをほぐすのにも効果的なポーズ。自分のペースで、背中にまで呼吸が届くような深い呼吸を繰り返します。

脚のつけ根を開きながら、背中を丸めてリラックス

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STEP4:息を吸いあぐらの姿勢に

吸う息で手を抜いて、身体を起こし、口から息を吐き、あぐらに戻ります。

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【3】「骨盤の傾き(前傾・後傾)」をケアするストレッチ

ヨガ講師

密山 礼巳さん

【全体動画はこちら】

STEP1:床に手をつき四つ這いに

手を肩幅、足は腰幅で握りこぶし一つ分くらいの間隔で広げます。

肩の真下の手首、足の付け根の真下にひざをセットしましょう

STEP2:息を吐きながら背中を丸める

鼻から息を吸って、背骨をまっすぐにします。吸った息を吐きながら背中の下から丸めていきます。
お尻が下を向いたら背中を丸め、目線は下に向け「キャットのポーズ」を作ります。

STEP3:息を吸いながら体をそらせる

息を吸いながら、お腹を引き込んだままお尻を後ろに向けます。胸を前に出しながら目線を前に向け「カウのポーズ」を作ります。

お腹の力を抜かないように、なめらかな動きを意識して

少しずつ腰回りをほぐしていく運動です。自分のペースで繰り返してください。

【4】骨盤ゆがみで腰が張っている人は「中殿筋をほぐすお尻ストレッチ」

フィジカルトレーナー

中野ジェームズ 修一先生

STEP1:あお向けの姿勢に

骨盤のゆがみが気になる腰張りさんは…中殿筋をほぐすお尻伸ばし【左右30秒×3回】

ベッドなどの上にあお向けになる。

STEP2:片膝を曲げ、手は逆に置く

片脚のひざを曲げ、反対側の太ももの外側につく。曲げたひざの外側に脚とは反対側の手のひらを添える。

STEP3:まげた膝を下しお尻に重みを加える

曲げた脚のひざ下をベッドから下ろし、お尻に脚の重みを感じながら30秒キープ。お尻の横を伸ばす。脚を替え、反対側も同様に。


【5】「ゆがみの4タイプ別」骨盤矯正ストレッチ

美容整体師

山本知子さん

【1】「骨盤のねじれ」を矯正

脚を組んだり、長時間のデスクワークで骨盤がねじれると、腰周りや下半身に脂肪がつきやすく。腰をひねり、骨盤を正しい位置に整える。

Step.1:あお向けになる


ゆっくりと呼吸をしながら、リラックスしてあお向けに寝る。

Step.2:片脚を反対側の脚の方にねじる


片脚を上げ、ひざを軽く曲げて反対側にねじる。肩は床につけたまま、2~5回行う。

【2】「骨盤の広がり」を矯正

出産はもちろん、生理でも骨盤は広がりやすくなり下半身を変形させる要因に。タオルをクッションに骨盤を押して、正しい位置へ戻して。

うつぶせになり、骨盤の下にタオルを置く


うつぶせに寝て、丸めたタオルを骨盤の骨が出ている所に少し当たるくらいに置く。息を吐きながら、2~3回タオルを押しつぶすように骨盤に力を入れる。

※バスタオルを用意し、縦にふたつ折りした後、高さ10cmくらいになるように丸める。硬い床で行ってください。

【2】「骨盤の前傾・後傾」を矯正

ヒールの履きすぎや、運動不足による筋力低下で起こる骨盤の前傾(反り腰)・後傾(猫背)。骨盤をストレッチすることで正しい位置に整える。1分。

Step.1:あお向けになる

力を抜いて、呼吸をしながらあお向けに。CHECK3でAだった人は1→3→1→2、Bだった人は1→2→1→3の順に行って。

Step.2:おなかを上げるように腰を反らす

お尻は床につけたまま、おなかを天井にもち上げるように背中を反らし、骨盤を前傾。息を吸いながらStep.1の状態に戻る。

Step.3:頭を持ち上げおなかをのぞき込む

頭を両手で支え、おなかをのぞき込むように骨盤を後傾させる。背中やおなかの伸び縮みを感じながら、2~3回繰り返す。

【4】「骨盤の高さ」を矯正

肩周りをほぐして老廃物を流し、メリハリのある上半身に。骨盤を正しい位置に定着させるので、すべてのトレーニングの仕上げにも◎。1分。

Step.1:あお向けになり、手を頭の上に

息を吸いながら、手を万歳のポーズに。体全体が一直線になるよう、全身をピンっと伸ばして。

Step.2:肩の位置までひじを下げる

息を吐きながら、肩の位置までひじが垂直になるようゆっくりと下げる。肩が浮かないよう注意しながら、2~3回繰り返す。


【6】「下腹っぽっこりを解消」骨盤を立てて締めるストレッチ

美容整体トレーナー

波多野賢也さん

「下腹ポッコリは女性ならではの悩み。出産や体重増加、姿勢の悪さなどから骨盤が開いてゆがむと、内臓が下に落ちてしまってシルエットと して出てしまうのです。食事制限などでは改善できず、骨盤を立てて締めて整えるしかないんです。内臓が正しい位置に戻ると、血行が良くなり代謝もアップ」(波多野さん)

STEP1:かかと同士をつけてまっすぐに立つ

背筋を伸ばして両かかとをつけ、爪先を開いた状態で立ちます。立ち鏡を用意して、肩や首は前に出ていないかなどチェックしながら行って。

STEP2:両腕を耳の後ろに上げ両手を重ね、息を吸う

耳の後ろで頭を挟むように手をしっかり組みます。その際、手のひらを組まずに重ねて。鼻から空気を3秒かけて吸い込みましょう。

\NG 手のひらは絡めない!/

STEP3:息を吐きながら真上へ伸び上がる

Step.2の状態で空気を吸い込んだら、爪先立ちをしてできる限り全身を伸ばします。ひざとかかとを離さずに、一気に息を吐いて。

\NG かかとを離さないで!/

STEP4:息を吐き切ったらそのまま7秒キープ

かかとを上げたまま、息を吐き切って7秒キープ。
「7秒息を止めるのが、いちばん筋肉に効いてエクササイズ効果が高いんです」(波多野さん)

\上体は少し反らして/


※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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