ボディケア
2024.5.31

「耳マッサージ」の驚くべき効果とは?!専門家が悩み別にコツを解説

耳のマッサージは全身マッサージと同じ効果があるのをご存じですか?耳をマッサージしたり温めることで、全身によい影響が期待できます。より効果を高めたいならば「耳ツボ」を意識してマッサージするのがおすすめ!ひっぱたりつまんだり、回したり、手軽にできるから、毎日の習慣に取り入れてみて。

耳マッサージ=全身マッサージと同じ作用が!

全身への温熱効果や緊張をほぐす効果

きたにし耳鼻咽喉科 院長

北西 剛先生

「耳には体をリラックスへ導く迷走神経と、体温調節をするためのAVA血管が存在します。末梢部位ということもあって反応が出現しやすく、耳のマッサージだけで全身へ素早い温熱効果や緊張をほぐす効果が期待できるのです

また、耳を温めることもおすすめです。耳の温めによって得られる全身への効果は、私と小林製薬との共同研究で明らかになりました。

実際に被験者を集めて検証してみたところ、耳の温めにより副交感神経が優勢になり、5分後には体温が0.4~0.6度上昇したというデータが。それに加えてリラックス時に分泌される唾液IgA数値の上昇も見られました。

つまり全身をくまなくマッサージしなくても、耳への皮膚・温熱刺激だけでもリラックス効果を高めるのに有効であると考えられます」(北西先生・以下「」内同)

耳には臓器に作用するツボが多い

「耳が全身に作用する理由として、臓器に働きかけるツボが多く存在することも関係あります。一説では耳の形は赤ちゃんがお腹の中にいる時の体勢に似ており、耳介への施術で全身の治療ができると考えられているほど。見比べてみると胎児の形がツボの位置と一致しますよね。

鍼灸治療ではツボの刺激によって症状の改善を促すこともあり、耳のマッサージが全身に効果的であるのは実証されています。当院でも難聴に対して耳介の鍼治療を並行しておこなった際に、聴力レベルが回復した例がありました」

耳マッサージは「ツボ」を意識して

「ふと時間が空いた時に手で軽く揉んだり、人差し指と親指で耳のつけ根をつかんでグルグル回したり、深く考えずに耳全体をマッサージするだけで全身的に良い影響が期待できます。より的確に効果を高めたいならば耳ツボを意識してマッサージしてみるのも良いと思います。以下の図を参考に、不調を感じる部位を人差し指と親指でつまんで数秒刺激→離すのを繰り返してみましょう。

『腎(じん)』、『心(しん)』、『枕(まくら)』は睡眠障害に良いとされているので、寝つきが悪い、眠りが浅い、途中で起きてしまうといった悩みがある人におすすめ。また『神門(しんもん)』は自律神経を整える作用があるため、どなたも重点的に刺激すると良いと思います」

カレイドスコープ代表

田中 ひろみさん

「耳は神経の宝庫。体を癒すツボはナント200個以上もあります。疲れを感じたり、目的に応じてツボを押してみてください。イヤホンやヘッドフォンを使った後に、気になる部分のツボを押してあげると、耳のリフレッシュにもなりますよ」(田中さん)

耳を温める「メリット」

きたにし耳鼻咽喉科 院長

北西 剛先生

【1】ストレス解消に繋がる

「人間の体は、ストレスを感じると冷えます。そのメカニズムをわかりやすく説明しましょう。ストレスを受けると、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌され、自律神経の交感神経が高まります。この時、血管は収縮することで活動性を上げ、ストレスに対抗します。それにより、筋肉が硬くこわばって冷えてしまうのです。

つまり、ストレスを解消させるには、体を温めて副交感神経が優位になるように促すことが大切になるということ。そして、忙しい現代人にとって、全身を短時間かつ効率的に温めるには、耳を温める“耳温活”がおすすめです。

ストレスによる冷えが蔓延している今、温活は一過性の流行ではなく習慣化するのが良いと思います。全身の冷えを改善してストレス解消につなげるためには、耳だけを温めればOKの耳温活はかなり手軽。いつでもどこでも実践できるので、日中のすきま時間などにも取り入れてみてください」」(北西先生)

【2】寝る前に温めて睡眠の質がアップ

「人間が眠気を感じるのは、皮膚温度と深部体温の差が小さくなる時です。夜の入浴後、深部まで温まった体は約90分かけて熱を放散し、深部温度が徐々に下がることで眠気が高まっていきます。つまり睡眠前に温めることが重要。

もし入浴する時間がとれなくても、寝る前に耳や手足といった末梢部位を温めるだけでも寝つきが良くなる効果があります」(北西先生)

「顔の浮腫み」がスッキリする耳マッサージ【3選】

【1】耳の中まで刺激して効果アップ

\教えてくれたのは…ヘア&メイクアップアーティスト 広瀬あつこさん/
誰でも簡単にキレイになれる技を教えてくれると定評あり。大物女優から美容家まで多くのファンをもつ。

【Step.1】耳の上のツボを指の腹で刺激
むくみは肩こりも要因に。まず、耳の上に集中している肩や首のツボをほぐす。

【Step.2】耳周りや耳の中をもみほぐす
顔のむくみを取るマッサージとして、耳は重要。耳の中まで刺激して循環を促進。

【2】耳を回してポカポカに

ヘア&メイクアップアーティスト

林 由香里さん


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顔のむくみをすっきり解消するのには耳周りのほぐしが有効
人さし指と中指で耳を挟み、前&後ろにそれぞれ5~7回回して。血行が良くなり驚く程、顔がポカポカに。その後、首筋から鎖骨までを流して。

\耳周りこんな裏技も!/


「今朝は顔がむくんでいるな…」という日に、私自身も実践しているのが“耳ゴム”。使い捨ての細いヘアごムを耳に引っかけて10分程度放置。耳周りが刺激され顔がスッキリ。「私もやりたい」というモデルさんも続出中。

【3】耳たぶを回す&もみほぐしてスッキリ

美容家

小林 ひろ美さん


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「耳たぶを親指と人差し指でつまんでぐるぐる回したり、もみほぐしたり。そうすると耳下腺リンパ節が刺激されて老廃物が流れ、血流もアップ。顔のむくみが取れて、顔全体がシャープな印象になれるだけでなく、顔色も良くなります」(小林さん)

「血流アップ」する耳マッサージ【2選】

【1】耳もみでドバッと血流アップ

国際エステティシャン

大杉みどり先生

「耳は全身のツボが集中し、自律神経をつかさどる部位。顔と頭皮のつなぎ役となる耳をほぐすと血流が上がり、顔周りの筋肉を緩める効果も。むくみ流しの下準備として最重要なポイント!」(大杉先生)

全方位引っ張り

【Step1】下へ

【Step2】横へ

【Step3】上へ
まずは耳の引っ張りから。耳たぶを下へ、さらに耳の中央部分を横へ引っ張り、最後は耳の上部を上へ。それぞれグッと引っ張りながら6秒キープ、を繰り返して。

【Step4】\耳を折り畳み/
耳の上下に指を置き、穴を塞ぐように半分に折り畳んで30~40秒キープ。これだけでもかなり血流がアップしているのを実感!

「一気に血が巡ってくすみも抜けそう」(イワクラさん)

【Step5】\耳挟みさすり/
指をチョキにして耳を挟み、耳の前後をさすりながら指を上下に10回往復させて。滞っている血流や老廃物を流すような気持ちで。

【Step6】\フェースラインなぞり/
あごの下に両手の親指を置き、フェースラインをなぞるように流していく。むくみがたまりがちなラインをスーッと引き上げながら。

【Step7】\耳下腺プッシュ/
Step6からそのまま耳下腺(耳たぶの下の、触ってくぼんでいる部分)までなぞってプッシュ。痛い人は痛くなくなるまで、しっかりもみほぐして。ここだけは少し圧を加えてOK。

【2】「耳もみじゃんけん」でツボを刺激

睡眠コンサルタント

友野なおさん

寝不足な朝は耳をもみほぐせば目覚めがスッキリ!
「耳を引っ張ったり、折り畳んだり、さすったりする“耳もみじゃんけん”でツボを刺激。繰り返し行うと、血流が流れ、血圧と体温が上昇。自然と“起きる体”へシフトされます」(友野さん)

「頭痛の軽減」効果がある耳マッサージ

せたがや内科・神経内科クリニック院長 医学博士

久手堅 司先生

「耳を引っ張ったり、ぐるぐる回したりすれば、耳周りの緊張が緩み、血行が良くなり、頭痛が軽減します。」(久手堅先生)

  1. 耳たぶの少し上を水平に引っ張る
  2. さらに耳の上と耳たぶを斜めに引っ張り合う
  3. 各5~10秒キープ
  4. 最後に大きく耳を回す

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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