ボディケア
2020.12.8

産後の胸、こうやってケアして!【医師、美乳研究家、モデルに聞く】

産後、特に授乳後の胸は垂れてしまったり、ハリがなくなってしまうもの。「もう戻らない…」とあきらめてはいませんか?産後の胸を大きく、元に戻す「ストレッチ」、「マッサージ」や「筋トレ」をご紹介します。美乳のためのをブラジャー選びのポイントも必見です!

産後の授乳、胸はどうなるの?

断乳直後からバストは縮む

乳腺科・乳腺放射線診断科/認定NPO法人 乳房健康研究会 副理事長

島田 菜穂子 院長

「断乳直後から1年間くらいは、元々の大きさから大体80%くらいまでは縮みます。」(島田院長・以下「」内同)

「妊娠・出産によって発達した乳腺が、断乳をすると、母乳をつくるというはたらきを終えたことで一時的に乳腺が委縮するのに加え、最近では妊娠・出産してもそんなに体重が増えない方が多いので、出産後も乳房内の脂肪も増えることがないため、一時的にバストがすごく小さくなったように感じてしまうのです。」

「大きさはゆっくりと戻ってきますが、バストの形としては下垂しやすくなったり、妊娠・出産によってバストトップが色素沈着をしたりということはあります。正直なところ、産前とまったく同じ状態のままというのは難しいかもしれません。」

 

気をつけるべき「4つのポイント」

【1】授乳は左右バランス良く

美容家

神崎 恵さん


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「いつも同じ側でおっぱいをあげていると大きさに差が出てしまうので、授乳はできるだけ左右バランス良く。いろいろ手をかけてあげれば、後の結果が全然違ってきますよ」(神崎さん)

 

【2】授乳するときの姿勢

美乳研究家

MACOさん

「特に添い乳は垂れ乳になる原因になります。また、赤ちゃんを低い位置に置いてしまうと、胸が下に引っ張られて垂れた状態に。胸の高さに赤ちゃんを持ち上げて授乳しましょう」(MACOさん・以下「」内同)

【3】カップつきキャミソールの常用

「楽だし、着心地も良いので手放せないのもわかりますが、胸のボリュームがなくなり、形が悪くなるばかり。美乳のためにはおすすめできません。日中活動する時は、ワイヤー入りブラの着用を」

【4】知らぬ間の猫背

「長時間PCやスマホを見ていると、知らぬ間に猫背になっていませんか? 肩が前に出ている姿勢が続くと、胸の土台である大胸筋がこり固まり、下垂の原因になります。」

 

産後・授乳後の胸の垂れを解消する「4つのストレッチ」

【1】子供を抱っこして腕をストレッチ

バストアップ研究家

田家麻生さん

「育児中はお子さんを抱っこしたり、前かがみの状態になることも多いので、肩胛骨や二の腕に疲れがたまって固まり、胸もそちらに引っ張られてしまいます。
胸に影響するバスト周りの筋肉への負担を減らすよう、時々お子さんの体重を利用して腕をストレッチすると◎。くれぐれもお子さんを落とさないように!」(田家さん)

【2】僧帽筋の柔軟性を高めて「上向きの胸」を作る

「こり固まった僧帽筋をほぐし、柔軟性を高めることが上向きな胸を作るポイント。僧帽筋がこっていると胸が垂れるだけでなく、肩や首のこりの原因にも。仕事中や家事の合間にも取り入れてみて」(MACOさん・以下「」内同)

Step.1 腕を伸ばし、背中の後ろで手を組む

「腕をまっすぐに伸ばしたまま、背中で手を組みます。このとき、両手の手のひらをぴったりと合わせるようにして」

Step.2 肩を後ろへ回す。その後、肩甲骨を寄せる

「腕を伸ばした状態で、肩を後ろへ8回回します。僧帽筋の下部をほぐすことを意識して行うようにしましょう」

Step.3 腕は床の方へ。胸は天井に向ける

「腕は斜め下に引っ張り、視線を45度に上げ、胸を天井に向けます。そこで3回深呼吸。首のシワのケアにもなります」

 

【3】胸周りの筋肉をほぐして本来の位置に戻す

Step.1 壁を利用してポジショニング

腕を壁に引っかけて固定し、腕と同サイドの足を前に出す。わきをグーッと伸ばす。基本のストレッチとなるのでこれだけは1か月毎日必ず!

Step.2 肩胛骨の方からわき肉をしっかりキャッチ

指先が肩胛骨に触れるように、背中側のお肉を4本の指でしっかり掴む。

Step.3 掴んだわき肉をグッとバストの方へ引っ張る

二の腕、わき肉をかき集めるイメージでスライドし、1分間キープ。逆サイドも同様に。

 

【4】垂れる胸を食い止める「天然のブラストレッチ」

Step.1 頭の後ろで指を組み、ひじを横に大きく開く

まず頭の後ろで指を組む。「このとき、背筋を伸ばし、胸を張って、ひじをしっかり開くことがポイント」(MACOさん・以下「」内同)

Step.2 胸のトップを天井に向けてストレッチ

「息を吸いながらあごを上げ、目線も上にし、胸が天井に向かうように、背中を反らせて。そのまま3回深呼吸」

 

授乳後の胸をもとに戻す「2つのマッサージ」

【1】大胸筋ほぐしてバストアップを目指す

エステティシャン

三谷麗奈さん

Step.1 わきの下をプッシュ

4本指でアンダーバストのラインを内側から外側へなぞったら、親指の腹でわきの下をプッシュ。

Step.2 脂肪を胸に集める

腕を上げ、ひじ~わきに向かって手で10回さすり、二の腕の脂肪を胸まで流し、余分な脂肪を胸に集める。

Step.3 背中の脂肪を胸に集める

右手を胸の間に添えながら、左手で右側の背中の脂肪を右胸に集める。反対側も同様に各10回。

Step.4 脂肪をバストの中央へ寄せる

集めてきた脂肪をバストの中央へ寄せるイメージで、両手のひらで円を描くよう優しく10回動かす。

 

【2】1日2分!「柔らかマシュマロバスト」を取り戻す

Step.1 “にゃんこの手”でバスト上部がふっくら

手を軽く握って鎖骨の下に置く。あごを上げて首を伸ばし、お肉をバスト上部に集めるイメージで手を下にスライド。1分間繰り返す。

Step.2 わきのリンパの流れを促してスッキリ

わきの中央に親指をグッと差し込み、親指以外の指は肩胛骨辺りを掴む。掴んだ手をバストの方へギューッと引っ張る。

Step.3 ブラジャーをつけたまま押し上げる

胸を張り、ブラジャーのアンダーを指でできるだけ押し上げてキープ。同時に腹式呼吸を行い、ゆっくりと息を吐き切る。これを5回。

 

胸を大きくボリュームアップ「2つの筋トレ」

【1】胸の土台「大胸筋」を鍛える

「胸の上部をボリュームアップするには大胸筋を鍛えること。ただし、鍛えすぎると、ふくよかで柔らかい胸から遠ざかるので注意!」(MACOさん・以下「」内同)

Step.1 洗面台などの台に手をかける

「キッチンの流し台や洗面台など、手のかけられる所ならどこでもOKです。このとき大切なのは指を台から離すこと」

Step.2 腕立て伏せの要領で腕を屈伸する

「息を吸って台に体を近づけ、吐きながら1の状態に。5回×2セットから始めて、慣れてきたら10回×2セットに挑戦!」

 

【2】ボールを使って手軽に垂れ胸防止


ダイエットや妊娠、出産など、体型の変化や人生の節目でバストの大きさや形も変わってきたという神崎恵さん。

「3人目の子供を出産後、時間がないのを言い訳に自分のバストを放置していたら、バストがそげてしおれてしまって。『女として終わっちゃったかも…』とショックでした。
そこから自信を取り戻したいと、手をかけるようになったんです」(神崎さん)

\神崎恵さんのデイリーバストケア/

腕を伸ばし、両手のひらでエクササイズ用の直径約20cm程の大きさのボールを挟み込みます。
バストの上部(小胸筋)に効いているのを意識しながら、肩の高さよりやや下、正面、やや上と高さを変えて各30秒ずつキープ。

 

ハリを取り戻す!「胸のスキンケア」

ハリとツヤを与えて魅せるバストへ

手のひらでクラランスのバスト用乳液を温め、バストの外側から内側へ、円を描くように5回なじませます。最後は首元までのばして終了。毎日続けることでハリと弾力がアップ!

クラランス|レビュスト エパヌイッサン

ふっくらとしたバストを目指すバスト用乳液。
バストエリアの肌に素早くなじんで、ハリと弾力、丸みのあるラインに。

価格容量
¥7,500 50g

産後は特に注意?胸のしこりや痛みに気を付けて

自己検診の習慣プラス画像検査で早期発見を

乳腺科・乳腺放射線診断科

島田 菜穂子 院長

乳がんの自己検診は、初潮~遅くても20歳から開始するのがベスト。毎月の生理後には、“月1バストチェック”を習慣付けましょう。

乳がんセルフチェックの方法
「まずは、裸で鏡の前に立って両腕を上げて、バストのくぼみやしこり、バストトップの湿疹やただれ、出血や異常な分泌液がないかを目でチェックします。

次に、ボディクリームやオイルなど、滑りをよくするものを手に取り、人差し指、中指、薬指の腹で軽く皮膚が凹むくらいの力加減で押しつけながら、のの字を書くようにクルクルと触ってみて。

しこりやこぶ、硬いところがないかチェック!
腕を上げて、ワキの下からバストの上のラインも忘れないで。

おやすみ前は、背中に枕などを当てて仰向けになって、バストを体に均等に乗せ、気になる異常がないかチェックしてみてください。

また、触って問題ない場合にも、2~3年に1回程度の定期的な画像検診を受けることをおすすめします。ちなみに、画像検診では2~3mmくらいからわかります」(島田院長)

かつて、乳がんは出産後になるがんなどと言われていましたが、今や未婚や若い世代にも無関係ではありません。
「症状がないから大丈夫」ではなく、専門医の検診を定期的に受けてくださいね。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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