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2019.2.6

セルフチェックで乳がんがわかるってホント?真相を乳腺科医に直撃!

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“バストと乳がん”について。乳がんってセルフチェックできるって…ウソ? ホント? ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長・島田 菜穂子さんにお答えいただきます。

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Q:セルフチェックで乳がんがわかるって本当?

女性のがん死亡率1位を占め、乳がんに罹る女性の数は、約11人に1人といわれる時代。そんな中、よく耳にするのが「乳がんは自分で発見できるがん」、「セルフチェックで発見することができる」というもの。果たして、本当なのでしょうか。

さっそく、この疑問を島田先生にぶつけてみました! 先生の答えは……?

A:半分ホント、半分ウソ

「内臓にできる乳がん以外のがんは、直接自分の目で見ることはできませんよね。しかし、乳がんの場合は、体の表面から触ってわかることがあるので、自己検診しやすいのです。そのため、“唯一、自分で発見できるがん”とお話することもあります。

しかし、手で触ってしこりがわかるというのは、ある程度がんが育った状態ということです。一般の方、誰が触れてもわかるときには、3cmくらいの大きさになっています。また、たまたま皮膚の直下など、触って気づきやすい場所にあれば、もう少し早く発見できる場合もありますが、乳腺は厚みがありますし、深い場所や乳腺症で乳腺に硬さがあると、発見は難いでしょう。

つまり、自分で触って発見できることもあるけれど、何もないからと言ってがんではない、とは言い切れないのです」(島田先生・以下「」内同)

自己検診の習慣プラス画像検査で早期発見

乳がんの自己検診は、初潮~遅くても20歳から開始するのがベスト。毎月の生理後には、“月1バストチェック”を習慣付けましょう。

乳がんセルフチェックの方法

「まずは、裸で鏡の前に立って両腕を上げて、バストのくぼみやしこり、バストトップの湿疹やただれ、出血や異常な分泌液がないかを目でチェックします。

次に、ボディクリームやオイルなど、滑りをよくするものを手に取り、人差し指、中指、薬指の腹で軽く皮膚が凹むくらいの力加減で押しつけながら、のの字を書くようにクルクルと触ってみて。しこりやこぶ、硬いところがないかチェック。腕を上げて、ワキの下からバストの上のラインも忘れないで。

おやすみ前は、背中に枕などを当てて仰向けになって、バストを体に均等に乗せ、気になる異常がないかチェックしてみてください。

また、触って問題ない場合にも、2~3年に1回程度の定期的な画像検診を受けることをおすすめします。ちなみに、画像検診では2~3mmくらいからわかります」

かつて、乳がんは出産後になるがんなどと言われていましたが、今や未婚や若い世代にも無関係ではありません。症状がないから大丈夫!ではなく、専門医の検診を定期的に受けてくださいね。

島田先生
乳腺科・乳腺放射線診断科
島田 菜穂子 院長
認定NPO法人 乳房健康研究会 副理事長
筑波大学医学専門学群卒業後、筑波記念病院およびつくばメディカルセンター放射線科にて従事。東京逓信病院、米国ワシントン大学メディカルセンターブレストヘルスセンター留学、都内クリニックを経て、2008年ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。患者ひとりひとりの心に優しく寄り添いながら、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するためのピンクリボン活動を展開している。
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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