【最新】肌が潤う食べ物とは?乾燥肌の人におすすめの栄養素&食事術
潤いが不足しがちな乾燥肌のケアには、スキンケアでのお手入れのほか、食事で体の内側から乾燥予防をすることも大切です。今回は、肌が潤うために必要な栄養の摂り方や、乾燥肌の人におすすめの栄養素・食べ物などをご紹介します!毎日の食事から潤いチャージしましょう♪
- 肌が潤うために必要な「栄養の摂り方」
・「主食・主菜・副菜」をバランスよく摂るのが基本
- 乾燥肌の人におすすめの「栄養素」と「食べ物」
・おすすめの栄養素1|たんぱく質
・おすすめの栄養素2|ビタミン
・おすすめの栄養素3|ミネラル
・おすすめの栄養素4|脂質
・おすすめの食べ物1|肉全般
・おすすめの食べ物2|プロセスチーズ、コンビーフ
・おすすめの食べ物3|ツナ缶、サケ(スモークサーモンなど)
・おすすめの食べ物4|パセリ、紫キャベツ、ししとう、芽キャベツ
・おすすめの食べ物5|バナナ、鶏ささ身
・おすすめの食べ物6|サバ缶、まいたけ
・おすすめの食べ物7|うなぎ
・おすすめの食べ物8|レバー
・おすすめの食べ物9|卵
- 乾燥肌の人が食事をとるときのポイント
・【1】さまざまな食材をバランス良く食べつつ、腸内環境を整える「発酵食品」を意識的にとる
・【2】「セラミド」が含まれる食材・セラミド生成をサポートする食材をとる
- 肌が潤うためにおすすめしたい「飲み物」
・【1】水
・【2】甘酒
・【3】野菜ジュース
・【4】牛乳
肌が潤うために必要な「栄養の摂り方」
「主食・主菜・副菜」をバランスよく摂るのが基本
肌があれたからビタミンCばかりを意識してとる…というような食事では、せっかくとったビタミンCもうまく機能してくれません。栄養はバランスよくそろってこそ、プラスaでとったものが効いてくれるんです。まずは、バランスのいい食事をおさらい。
食事構成は、1回の食事で主食1、主菜1、副菜2くらいでとりたいもの。難しければ、主食、主菜、副菜がひとつずつそろっているだけでも栄養バランスは整ってきます。バランスの良い1食分の分量を参考にしながら食生活を整えて、体の中から“うるツヤ美人”を目指して!
■1食分の食材の目安
【主食】
米やパン、穀類の炭水化物など主にエネルギーの供給源。脳も活性化。
→1食で、ごはんやパンなどを両手のひらに乗る分くらい
- ごはん 150g(茶わん1杯)
- バゲット 90g
- 食パン 6枚切り1枚
【主菜】
肉、魚、大豆、卵など生命維持に必要なたんぱく質や脂質などの供給源。
→肉・魚・大豆製品などから片手に乗るくらいを1食1~2種(1日に4種とりたい)
- 鶏胸肉 60g
- 鶏ささ身 80g
- 豚ヒレ肉 60g
- 豆腐 100g(1丁)
- 卵 1個
乳製品をプラス!
主菜とは別で、1日で1種類をとって、乳酸菌などを摂取。
- 牛乳 120ml
- ヨーグルト 1/2カップ
【副菜】
野菜、きのこ、海藻などビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源。
→1食で両手に乗るくらいをいろいろ組み合わせて
- ミニトマト 30g(2個)
- ピーマン 30g(1個)
- にんじん 3cm(30g)
- 葉野菜 30g
- しめじ 30g
フルーツをプラス!
ビタミン 、ミネラルの補給源。副菜とは別で、1日で拳ひとつ分を。
- キウイ 50g(1/2個)
- リンゴ 1/2個
- 温州ミカン 1~2個
【油】
主食、主菜、副菜の調理などで使うもの。 適量がうるツヤ美人に導く。
→良質な油を1食に小さじ1程度、1日で大さじ1程度が目安
- オリーブオイルなどの植物性油脂、バターなどの動物性油脂、マヨネーズなど 小さじ1
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初出:ちゃんと摂れてる? 1食に必要な食材量をおさらい!
乾燥肌の人におすすめの「栄養素」と「食べ物」
おすすめの栄養素1|たんぱく質
管理栄養士・ダイエットコーディネーター
牧野直子さん
まきのなおこ/テレビやラジオ、雑誌などで活躍。生活習慣病やダイエットを中心にセミナーなどで栄養指導やレシピ提案を行っている。
体の中から潤いチャージするには、細胞の土台・たんぱく質をしっかりとる!
たんぱく質食材は潤い成分の宝庫!
「乾燥が気になる季節、潤いを保つには肌の新陳代謝が大切です。それに欠かせないのが、皮膚や髪の主成分となるたんぱく質です」と管理栄養士の牧野直子さん。
「しかも、たんぱく質源となる食材には、肌の潤いを助けるほかの栄養素や成分も含まれています。いろいろな種類の食材から毎日しっかりとりましょう」(牧野さん)
\たんぱく質食材に含まれる、ほかの「肌の潤いを助ける栄養素や成分」/
- コラーゲン=細胞にハリを与える
- ヒアルロン酸=細胞内の水分を保持する
- イソフラボン=女性ホルモン・エストロゲンと似た働きがあり、コラーゲンの生成を助ける
- ビタミンB6=細胞の代謝を助け、肌あれを防ぐ
- ビタミンB2=脂質の代謝を助け、皮膚を健康に保つ
- ビタミンA=粘膜を保護して皮膚や髪を丈夫にする
おすすめの栄養素2|ビタミン
■ビタミンC
「ビタミンCはコラーゲンの合成を促します。抗酸化ビタミン(ビタミンA・C・E)の多い野菜をとれば、より潤い成分のサポートができます」(牧野さん)
■ビタミンA
緑黄色野菜に多いビタミンA(β-カロテン)は皮膚の健康を保ち、乾燥肌を改善。
■ビタミンB群
料理家・管理栄養士
美才治真澄さん
びさいじ・ますみ/群馬県生まれ 。雑誌、広告などで活躍中。管理栄養士としての豊富な知識からの健康と美容に効くレシピや調理法、独創的な美意識から生まれる見た目も味もセンスのいいひと皿が評判 。
B1が不足すると肌ツヤがなくなって乾燥したり、 B2・ B6が不足すると皮脂量が増えたり。B12やナイアシン不足は色素沈着を招く…と、B群が不足すると潤い肌が遠のきます。
■ビタミンE
ビタミンEの特徴は、肌のバリア機能が備わっていることです。紫外線などの外的刺激から肌を守って潤いを保つ作用があります。肌表面の油分膜を作る助けになり、水分の蒸発を防いでくれるでしょう。
おすすめの栄養素3|ミネラル
乾燥してキメが乱れ、目立ってしまう開き毛穴には、水分を保持して肌の内側から乾燥を防ぐ働きのあるミネラルの硫黄と亜鉛を。硫黄は皮膚細胞を結びつけ、潤いのあるなめらか素肌に。亜鉛は皮膚や粘膜を健康に保つ働きが。いずれも体内では作れないので食事で補う必要があり。ツナ缶など缶詰を活用すれば手軽にとれます。
おすすめの栄養素4|脂質
管理栄養士・ダイエットコーディネーター
牧野直子さん
まきのなおこ/テレビやラジオ、雑誌などで活躍。生活習慣病やダイエットを中心にセミナーなどで栄養指導やレシピ提案を行っている。
「水分と脂質の補給も大事です。冬でも肌から水分は蒸発しますし、体内での代謝に使われるため1日に約2.5ℓの水分が失われています。食事とは別に、1日1.5ℓはとるようにしましょう。また、脂質も水分と混ざって皮膚のクリーム代わりになる存在です。食品に含まれている脂質とは別に、最低でも1日20g(約小さじ5)の油が必要です。ローカロリーを心掛けつつ、良質な油を使った調理も潤いのためには大切ですよ」(牧野さん)
おすすめの食べ物1|肉全般
◆たんぱく質
ほかに・・・魚全般
おすすめの食べ物2|プロセスチーズ、コンビーフ
◆ミネラル(亜鉛)
ほかに・・・牛肉、ラム肉、カキ(缶詰のオイル漬け含)、カニ缶
おすすめの食べ物3|ツナ缶、サケ(スモークサーモンなど)
◆ミネラル(硫黄)
ほかに・・・カツオ、サンマ、アジ、イワシ、鶏ささ身、エビ
おすすめの食べ物4|パセリ、紫キャベツ、ししとう、芽キャベツ
◆ビタミンC
ほかに・・・パプリカ、ゴーヤー、ピーマン、スナップエンドウ、ケール、トマト
おすすめの食べ物5|バナナ、鶏ささ身
◆ビタミンB6
ほかに・・・にんにく、サケ、マグロ、カツオ
おすすめの食べ物6|サバ缶、まいたけ
◆ビタミンB2
ほかに・・・レバー、ウナギ、カマンベールチーズ、タラコ
おすすめの食べ物7|うなぎ
管理栄養士
いしもとめぐみさん
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。
◆ビタミンA・E
肌の乾燥を防ぎ、潤いを保つ効果が期待できるのが、うなぎに豊富なビタミンAです。うなぎには、紫外線の悪影響から肌を守るビタミンEも含まれています。ビタミンEには血流を改善する作用もあり、肌のターンオーバーを促して肌荒れを解消する効果も見込めるでしょう。うなぎを適度に食事へ取り入れて、美しい肌作りに役立ててください。
おすすめの食べ物8|レバー
管理栄養士
川島 尚子さん
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。
◆ビタミンA
レバーに含まれるビタミンAは肌や目の健康に関わるビタミンで、肌や粘膜の潤いを保つのに役立っています。
おすすめの食べ物9|卵
◆たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど
卵はビタミンCと食物繊維以外、ほとんどの栄養素を含む優れた栄養食品です。まず筋肉や皮膚といった組織を作る生命の源ともいえるたんぱく質などの3大栄養素。そして体の機能を調節し維持するビタミン類、骨や歯を作るミネラルも卵で補えます。1日2個の卵を食べることで、よりバランスのとれた栄養価が期待できるのです。
乾燥肌の人が食事をとるときのポイント
【1】さまざまな食材をバランス良く食べつつ、腸内環境を整える「発酵食品」を意識的にとる
「美容意識の高い女性に食生活を伺うと、多くの方が野菜中心や糖質オフを意識しているようです。でも、肌の構成要素は主にたんぱく質、細胞ひとつひとつの細胞膜は脂質です。肉や魚でたんぱく質と脂質を補わないと、いい肌は育たないのです。さらにたんぱく質は、肉、魚、豆、乳製品など異なる種類のものをとるのがおすすめ。もちろん野菜類や主食も必要で、バランス良く食べることが栄養素を効率的に使うことにつながります。また、発酵食品も意識して摂取を。腸内環境を整えると肌の水分量が上がることが、研究によって知られています」(慶田先生)
\おすすめ腸活食材/
予防医療コンサルタント
細川モモさん
ほそかわ・もも/両親の闘病をきっかけに予防医学を志し、渡米。医療と食の専門家による予防医療プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。
【発酵食品】
納豆、キムチ、ヨーグルト、チーズなど。納豆菌や乳酸菌などを含む発酵食品は腸活の強い味方。発酵調味料も活用すれば栄養価UP。
【オリゴ糖】
玉ねぎ、にんにく、ねぎなどの野菜のほか、バナナなどの果物、大豆などに含まれる。食物繊維と同様、善玉菌のエサとなる。
【食物繊維】
アボカドや山芋などは便を軟らかくする水溶性。ごぼうやきのこ類は便のカサを増す不溶性。バランス良くとれば便秘改善に。
【2】「セラミド」が含まれる食材・セラミド生成をサポートする食材をとる
■生芋こんにゃく
こんにゃくの素となるこんにゃく芋には美容成分セラミドが含まれており、肌の保湿などに効果があると言われています。しかし普通の一般的なこんにゃくにはあまり含まれていないので、生芋使用のこんにゃくを買うようにしましょう。
■米みそ
みそ汁をとり続けると、肌の潤いを保つセラミドの量がアップ!
「米みそに使用されている米糀(こめこうじ)の成分には、肌のセラミド合成を活性化させる効果があることが明らかに。角質層のセラミド量が増えた結果、肌の水分量が保たれ、乾燥や肌あれから肌を守ります」(北川さん)
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初出:【みそ汁は最強美容食】美肌と腸活によい6つの理由
肌が潤うためにおすすめしたい「飲み物」
【1】水
マブチメディカル クリニック 院長
馬渕知子先生
\栄養×医療のエキスパート/
食糧学院副学校長。体を総合的にサポートする医療を推進。著書に『からだを救う、水の飲み方、選び方』(講談社)がある。
肌のターンオーバーの促進には水が必要。
「皮膚の血液の循環を促すには、内部で水が巡っていることが絶対条件。また肌の潤いは、汗と脂でできています。水分が不足すると汗が出なくなるので、潤いをキープしたいなら水分補給はこまめにしましょう」(馬渕先生)
【2】甘酒
管理栄養士
いしもとめぐみさん
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。
甘酒に含まれるビタミンB2やビタミンB6、ナイアシンといったビタミンB群は、肌や髪のもとになるたんぱく質の合成と分解に作用する栄養素です。これらの栄養素の働きによって肌のターンオーバーが促され、潤いのある健康的な肌を育む効果が期待できます。皮脂をコントロールする作用もあるため、皮脂による肌トラブルを防げるでしょう。ビタミンB群を含む甘酒を、健やかな肌や髪の維持に役立ててください。
【3】野菜ジュース
管理栄養士 株式会社エビータ 代表取締役 栄養士大学 学長 一般社団法人 栄養士戦隊☆隊長
浅野まみこさん
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、健康経営サポートや商品開発、人材育成、健康サービスコンサルティングを得意とする。コンビニや外食を使った実践型栄養アドバイスをフィールドワークとし、「コンビニ外食健康法」などの講演が人気を呼び、年間100時間以上の講演を行う。メディアや雑誌にも多数出演。著書に『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)『コンビニ食・外食で健康になる方法』(草思社)。
「市販の野菜ジュースには脂溶性のビタミンA(βカロテン)やカリウムなどのミネラルなどが多く含まれているものが多いです。また、リコピンやβカロテンに関しては、加工することで生で食べるよりも吸収率が高まると言われており、不足しがちな栄養素を摂取することができます」(浅野さん)
【4】牛乳
\教えてくれたのは/国際中医師・国際中医薬膳師 小林香里さん
東京・自由が丘にある漢方と鍼灸のお店『和氣香風』主宰。著書『いつもの飲み物にちょい足しするだけ! 薬膳ドリンク』(河出書房新社)がヒット。
五臓を養い、肺や胃腸、肌などを潤す。リラックス効果が高い飲み物のひとつ。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
びさいじ・ますみ/群馬県生まれ 。雑誌、広告などで活躍中。管理栄養士としての豊富な知識からの健康と美容に効くレシピや調理法、独創的な美意識から生まれる見た目も味もセンスのいいひと皿が評判 。