うなぎの「糖質」と「栄養」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
脂がのったやわらかな身がおいしい、うなぎ。蒲焼きのほか、ひつまぶしやう巻きなど、さまざまな料理で味わいを楽しめる食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、うなぎの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
うなぎの「糖質」と「カロリー」
うなぎ(可食部)100gのエネルギーおよび糖質
うなぎ(養殖/生)
エネルギー:228kcal
糖質:0.3g
※うなぎ1尾は約100gであるため、上記ではこの数値を基準に算出
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの食べ物(可食部)100gとの比較
食べ物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
はも(生) | 132 | 0 |
あなご(生) | 146 | 0 |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
うなぎはほかの魚類に比べると、エネルギーが高いことがわかります。魚類は全般的に、糖質をほとんど含んでいません。
うなぎに多く含まれる「栄養素」
うなぎ100gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:17.1g
脂質:19.3g
ビタミンA:2400μg
ビタミンD:18.0μg
ビタミンE:7.4mg
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.48mg
ビタミンB12:3.5μg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
うなぎは糖質をほとんど含んでいませんが、脂質が多くエネルギーも高めです。さらにビタミンを豊富に含むため、うなぎはスタミナがつく食材として知られています。
ビタミンA
肌や目、鼻、のどといった粘膜の健康維持に作用する栄養素です。肌や粘膜は、病原菌やウイルスが最初に侵入してくる場所です。ビタミンAの作用により肌や粘膜を健やかに保つことで、免疫力を高め感染症を予防する効果が期待できます。
ビタミンD
カルシウムの吸収を促進し、カルシウムが骨や歯に沈着するのをサポートする栄養素です。カルシウムが十分に摂取できていても、ビタミンDが不足していると骨がもろくなり、骨粗しょう症のリスクが高まるおそれがあります。
ビタミンE
ビタミンEは、体をサビつきから守る作用を持つ栄養素です。動脈硬化を防いで生活習慣病を予防したり、紫外線から肌を守り、シミやしわができるのを抑えたりする効果が期待できます。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
うなぎは栄養豊富なスタミナ食ですが、食べ過ぎは健康を害するおそれがあります。うなぎに多く含まれるビタミンAは、肝臓に蓄積される栄養素です。ビタミンAを過剰摂取すると、吐き気やめまい、肝機能障害などを引き起こす可能性があります。またうなぎはエネルギーと脂質が多いため、食べ過ぎは肥満につながるでしょう。1日に摂取するのは50g程度にとどめて、頻繁に食べることは避けてください。
摂取に適した時間帯
エネルギーや脂質が多く含まれるうなぎを食べるなら、ランチがおすすめです。夜遅い時間に摂った食事はエネルギーが燃焼されにくいため、余分なエネルギーが脂肪となって体に蓄積されてしまいます。朝に脂質が多いものを食べると、胃腸に負担をかけてしまうでしょう。うなぎは昼の時間帯に食べて、肥満のリスクや体への負担を減らしてください。
うなぎを食べる際の組み合わせ
ビタミンDが豊富なうなぎと一緒に食べてほしいのは、カルシウムを多く含む食品です。ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、骨への利用効率を高める作用があります。カルシウムが豊富な食品と組み合わせることで骨が丈夫になり、ダイエットのために運動してもケガをしにくい体を作れるでしょう。
「美容」への作用・メリット
肌の乾燥を防ぎ、うるおいを保つ効果が期待できるのが、うなぎに豊富なビタミンAです。うなぎには、紫外線の悪影響から肌を守るビタミンEも含まれています。ビタミンEには血流を改善する作用もあり、肌のターンオーバーを促して肌荒れを解消する効果も見込めるでしょう。うなぎを適度に食事へ取り入れて、美しい肌作りに役立ててください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。