食・レシピ
2023.3.20

レバーの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

レバーは肝臓のことを指し、鶏、豚、牛それぞれがスーパーなどで手軽に購入できる食材です。食感や風味が苦手な人も多いかもしれませんが、栄養価が高く、特に女性に不足しがちな栄養素も豊富に含んでいるため、積極的に取り入れたい食材です。今回は実際にレバーの糖質や他に含まれている栄養素について解説します。

レバーの「糖質」と「カロリー」

レバーのカロリーと糖質(可食部100g)

鶏レバー
エネルギー……100kcal
糖質……0.6g

豚レバー
エネルギー……114kcal
糖質……2.5g

牛レバー
エネルギー……119kcal
糖質……3.7g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの肉類(可食部100g)との比較

鶏もも肉(皮なし)1130

肉の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
鶏レバー 100 0.6
豚レバー 114 2.5
牛レバー 119 3.7
豚もも肉 133 0.2
牛もも肉) 176 0.6

以上のようにレバーは他の赤身の肉類と比較するとカロリーは低めで、鶏レバー以外は糖質が少し多いことがわかります。ただし、そこまで多いわけではないので、含まれている栄養素のことも考えるとダイエット中にも取り入れたい食材です。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

レバーに含まれる栄養素

可食部100gあたり

水分 75.7g 72.0g 71.5g
たんぱく質 18.9g 20.4g 19.6g
脂質 3.1g 3.4g 3.7g
炭水化物 0.6g 2.5g 3.7g
ナトリウム 85mg 55mg 55mg
カリウム 330mg 290mg 300mg
カルシウム 5mg 5mg 5mg
マグネシウム 19mg 20mg 17mg
リン 300mg 340mg 330mg
9.0mg 13.0mg 4.0mg
亜鉛 3.3mg 6.9mg 3.8mg
0.32mg 0.99mg 5.30mg
マンガン 0.33mg
ヨウ素 1μg 1μg 4μg
セレン 60μg 67μg 50μg
クロム 1μg 0μg Trμg
モリブデン 82μg 120μg 94μg
ビタミンA 14000μg 13000μg 1100μg
ビタミンD 0.2μg 1.3μg 0μg
ビタミンE 0.4mg 0.4mg 0.3mg
ビタミンK 14μg Trμg 1μg
ビタミンB1 0.38mg 0.34mg 0.22mg
ビタミンB2 1.80mg 3.60mg 3.00mg
ナイアシン 4.5mg 14.0mg 18.0mg
ビタミンB6 0.65mg 0.57mg 0.89mg
ビタミンB12 44.0μg 25.0μg 53.0μg
葉酸 1300μg 810μg 1000μg
パントテン酸 10.00mg 7.19mg 6.40mg
ビオチン 230.0μg 80.0μg 76.0μg
ビタミンC 20mg 20mg 30mg
食塩相当量 0.2g 0.1g 0.1g

出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ダイエットに効率的な「摂取方法」

1日に食べるのにおすすめの量

ダイエット中は積極的に取り入れるとよいでしょう。特にカロリーや糖質を制限しようとして食事量を減らすダイエットをしている人はビタミンやミネラルが不足し、貧血や女性では月経異常などが起こることもあるため、豊富な栄養を摂取できるレバーはダイエット中におすすめの食材です。特に鶏レバーは最も癖がなく低糖質のため取り入れやすいと言えます。
ただし、レバーに含まれる栄養素のうちビタミンAは1日当たりの上限量が決められています。1日の上限は鶏と豚のレバーであれば約20g、牛レバーであれば245gまでです(出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 「厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)」)。鶏と豚は換算すると焼き鳥串1本にも満たない量となるため、食べすぎには注意しましょう。

レバーを食べるのに適した時間帯

ダイエット中は調理方法によって食べる時間に気をつけましょう。レバーは低糖質でカロリーもそこまで高い食材ではないため、そのもので見ると時間帯は特に気にする必要はなさそうですが、焼き鳥のタレや煮物にした場合は糖質が多くなること、炒め物や揚げ物ではカロリーが多くなり、しっかりした味付けで主食も一緒に食べてしまう可能性があることから、そういった料理の場合は夜遅い時間帯は避けるのがおすすめです。

レバーの栄養を効率良くとる方法

レバーに含まれる栄養素には油と一緒に摂ることで吸収の良くなるものがあります。炒め物や揚げ物はそれらを摂るのに効果的です。また、ビタミンCと共に摂取することで吸収の良くなる栄養素もあるため、揚げ物や焼き鳥串などにレモンを添えて食べると効率よく栄養を摂ることができます。

レバーに多く含まれる「栄養素」

レバーに含まれる鉄は食品の中ではトップクラスの含有量です。鉄には動物性食品に多く含まれるヘム鉄と植物性食品に多く含まれる非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が3~5倍も吸収率が高くなっています。特に月経のある女性は貧血になりやすく、推奨量も多く設定されているため、レバーから鉄分を摂ると効率的です。

ビタミンA

レバーに多く含まれているビタミンAは粘膜や肌の健康を保つのに役立つビタミンです。粘膜を健康に保つことによって外からの菌やウイルスの侵入を防ぐことができるため、ビタミンAを摂ることによって免疫力を高めることもできます。また、抗酸化ビタミンとしても知られており、血管などを活性酸素から守ることで、動脈硬化を予防することも期待されるされる成分です。

「美容」への作用・メリット

美肌効果

レバーに含まれるビタミンAは肌や目の健康に関わるビタミンで、肌や粘膜の潤いを保つのに役立っています。同時に活性酸素を体から取り除く抗酸化作用を持つ栄養素です。呼吸をして取り入れた酸素のうち一定量は活性酸素に変化しており、体にはそれを除去するシステムがありますが、年齢と共にその酸化を防ぐ仕組みは衰えます。そこで抗酸化作用のある栄養素を摂ると、肌の老化も防ぐことができるのです。

ダイエット効果

レバーに豊富に含まれるたんぱく質は筋肉を作ることに役立ち、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防ぎます。基礎代謝とはじっとしていても消費するエネルギーの量を指し、筋肉の量に比例していて、これが高いと痩せやすいと言われる値です。ビタミンB群は糖質、たんぱく質、脂質を体の中で効率よく使う際に役立つため、一緒に摂るようにするとよいでしょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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