健康・ヘルスケア
2022.9.27

横隔膜の鍛え方が、わかる! 引き締め・リラックス効果に期待

いつものエクササイズに「横隔膜」をしっかり動かすことで嬉しい効果が!まずは横隔膜の場所から鍛えるときに意識して欲しいポイント、ぽっこりお腹撃退エクササイズ、骨盤引き締めエクササイズなど簡単にできるものをお届けします。

横隔膜の「場所」

姿勢改善トレーナー

村田友美子さん

  • 【横隔膜】呼吸する度に伸縮し、深い呼吸を助ける筋肉


横隔膜を鍛える「2つのメリット」

【1】横隔膜を上下させることで「呼吸が深まる」

山王病院 副院長・呼吸器センター長 国際医療福祉大学医学部教授

奥仲哲弥先生

  • 呼吸筋のメインは横隔膜。息を吐くときは横隔膜が上がって肺がしぼみ、吸うときは横隔膜が下がって肺が膨らむ。

「ただし、無意識に行う胸式呼吸では、横隔膜はほとんど動きません。呼吸は、腹筋や肋間筋などそのほかの呼吸筋を使って意図的に横隔膜を動かし、鼻で吐く・吸うをゆっくりと実践することで、ぐっと深まります」(奥仲先生)


【2】ボディのあるゆる「お悩み」を解決

コンディショニングトレーナー

牧野講平さん

  • 「呼吸」を整えるだけでラクしてやせ体質に!

「『横隔膜呼吸』とは胸とおなかを両方使う呼吸のこと。実は、姿勢を良くする筋肉と、呼吸で使う筋肉は9割9分同じです。つまり、姿勢が悪いと酸素とガスの交換がうまく行かないし、呼吸がスムースに行かないと体に酸素が行き渡らず、疲れやすくなって姿勢がくずれます。美的世代だと、そこからぽっこりおなかやムッチリ太もも、ヒップのたるみなど、さまざまなお悩みにつながります。人は1日に2万回呼吸をするといわれていますが、1日1分、横隔膜を正しく使った呼吸を習慣化すれば、姿勢が整い自然とリンパや血流もアップ。いつの間にかやせ体質が手に入るので、ヒップアップやバストアップ、くびれメイクもかないますよ!」(牧野さん)


横隔膜を鍛える時の「ポイント」

山王病院 副院長・呼吸器センター長 国際医療福祉大学医学部教授

奥仲哲弥先生

  • 横隔膜をしっかり動かすには、「随意呼吸」が必要!
  • 呼吸は、無意識に行われる「代謝呼吸」、意識的に行う「随意呼吸」、心の変化に伴って変わる「情動呼吸」に分けられる。
  • それぞれが脳幹、大脳皮質、大脳辺縁系といった脳の呼吸中枢によってコントロールされている。


「4つのエクササイズ」で横隔膜を鍛える

【1】朝に立ったままできる「横隔膜アップストレッチ」

骨盤矯正パーソナルトレーナー

Naokoさん

【How to】

  1. 両腕を頭上で組み、両足をクロスさせて上体を足が前になっている側へ横に倒し、わき腹を伸ばす。
  2. 上体を前方へ回旋させ、正面まで来たらおなかをえぐるようにしてゆっくりと上体を起こす。
  3. クロスする足を組み替えて反対側も同様に。左右交互に行って。

両腕を頭の上で組んで…上体を少し横に倒す。両足はクロス。

上体をゆっくりと前方へ回旋させ…呼吸は止めない。両足の裏は床につけたまま。

おなかをえぐるイメージで上体を起こす。かかとが浮かないように。


【2】ぽっこりおなか撃退「宅トレ」

ボディワーカー

森 拓郎さん

【STEP1】イスに座ってドローイング(5回×1セット)

  1. 背筋を伸ばしてイスに浅く腰掛け、両手をまっすぐ前に出し、足を軽く開く。
  2. 腕と股関節の角度は90度に。
  3. 口からゆっくりと息を吐きながらおなかを少しずつ凹ませ、上半身を丸めてできるところまで後ろに倒し、ゆっくり息を吸いながら元の姿勢に戻す。5回ほど行うのが目安。

両手をまっすぐ前に。浅く座って背筋を伸ばす

ゆっくりと息を吐きながら…おなかを凹ませ&上半身を丸めて後ろに倒す!

【STEP2】床でロールダウン(5回×1セット)

  1. 床に座って両手と両脚をまっすぐ前に出し、足を軽く開く。
  2. 口からゆっくりを息を吐きながら、上半身を丸めるようにして腰→背中→肩→頭の順に、ゆっくりと床につける。
  3. 2回目以降も同様の動きで、計5回行って。腹筋や横隔膜をしっかり使うことで、ぽっこりおなかがスッキリ!

両手&両脚をまっすぐ前に、背筋を伸ばす

ゆっくりと息を吐きながら…上半身を丸めながら後ろに倒れ、ゆっくりと寝転がる


【3】「骨盤ねじり」で骨盤を引き締める

骨盤矯正パーソナルトレーナ ー

Naokoさん

  • 骨盤全体をひねったまま呼吸をすることで、大腰筋や腸骨筋が横隔膜に引き上げられ、ウエスト・背中が引き締まり、ヒップアップ効果も!

【How to】
(1)両ひざを左側に倒す
立てひざで座ったところから両ひざを左に倒し、両手は体の後ろにつく。

(2)骨盤を左にねじる
左のお尻を体の真ん中へとずらして骨盤をひねって。目線はお尻の方へ。

(3)右のお尻を浮かせる
ひざで床を押しながら、お尻をグッともち上げて、さらに負荷をかけて。

\左右各3〜5呼吸/

\これはNG!/
骨盤が開かないよう注意!
お尻をもち上げたときに、骨盤が開くのはNG。骨盤を締めたままお尻をアップすることで、筋トレ効果も期待できる。


【4】横隔膜を大きく動かす「ボールを抱えた風ストレッチ」

山王病院 副院長・呼吸器センター長 国際医療福祉大学医学部教授

奥仲哲弥先生

「横隔膜の働きを促し、肺機能全体を高めるためには、こわばった呼吸筋をほぐし、可動域を広げることが大切です。普段使わない筋肉をしっかり伸ばすようにしましょう。横隔膜と連動して『吐く力』をサポートする骨盤底筋のトレーニングも忘れずに」(奥仲先生)

【How to】
(1)両腕で大きなボールを抱えるポーズ
両足を開き、両腕でボールを抱えるように輪を作る。鼻からゆっくりと息を吐きながらひざを徐々に曲げ、背中を丸めて腰を落とす。

\1分×1セット/

(2)両腕を前に伸ばす
ボールを抱えるポーズのままゆっくりと両手を前に伸ばし、10秒かけて鼻から息を吐き切る。息をゆっくり吸いながら(1)に戻る。

(3)上半身を右にひねる
10秒かけて鼻から息を吐きながら、上半身をゆっくりと右方向にひねる。息をゆっくり吸いながら(1)に戻る。

(4)上半身を左にひねる
10秒かけて鼻から息を吐きながら、上半身を左方向にひねる。息を吸いながら(1)に戻る。


※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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