1回5分のストレッチでOK! 呼吸がラクになる♪ 筋肉をほぐす「肺トレ」ストレッチ法
感染症を重症化させないためだけでなく、免疫力をアップしたり、疲れにくい体になるために、隙間時間のストレッチがおすすめ! 呼吸器専門医の奥仲哲弥先生が教えてくれました。
隙間時間に呼吸筋のこわばりをほぐすストレッチを。鼻で“吐いて吸って”がラクになる!
「横隔膜の働きを促し、肺機能全体を高めるためには、こわばった呼吸筋をほぐし、可動域を広げることが大切です。普段使わない筋肉をしっかり伸ばすようにしましょう。横隔膜と連動して『吐く力』をサポートする骨盤底筋のトレーニングも忘れずに」
「ボールを抱えた風ストレッチ」で横隔膜を大きく動かす
\1分×1セット/
(1)両腕で大きなボールを抱えるポーズ
両足を開き、両腕でボールを抱えるように輪を作る。鼻からゆっくりと息を吐きながらひざを徐々に曲げ、背中を丸めて腰を落とす。
(2)両腕を前に伸ばす
ボールを抱えるポーズのままゆっくりと両手を前に伸ばし、10秒かけて鼻から息を吐き切る。息をゆっくり吸いながら(1)に戻る。
(3)上半身を右にひねる
10秒かけて鼻から息を吐きながら、上半身をゆっくりと右方向にひねる。息をゆっくり吸いながら(1)に戻る。
(4)上半身を左にひねる
10秒かけて鼻から息を吐きながら、上半身を左方向にひねる。息を吸いながら(1)に戻る。
「鎖骨回しストレッチ」で肩胛骨を柔軟に
\30秒×1セット/
(1)両手を鎖骨に当てる
正面を向いて、両手を鎖骨の上へ。腕はリラックスさせておく。
(2)両ひじを大きく回す
鎖骨につけた手を起点にして両ひじを上げ、外側に大きく1~2回回す。肩胛骨周りの筋肉を動かすように意識。同様に内側にも回す。
「肋間筋ストレッチ」で胸郭をほぐす
\1分×1セット/
(1)左手を後頭部、右手を腰に
イスに深く腰かけて背筋を伸ばし、左手のひらを後頭部に当てる。右手は腰をつかむ。
(2)ひじを上げて上半身を倒す
鼻から息をゆっくり吐きながら、上半身を右横に倒す。左手のひじを高く上げ、肋間筋をしっかり伸ばす。伸び切ったところで少し息を止め、息を吸いながらゆっくりと(1)に戻る。
(3)反対側も同様に
手を替えて、同様に右側の肋間筋をストレッチする。
「ハンモック筋ストレッチ」で骨盤底筋をトレーニング
\10秒×10セット/
(1)あお向けに寝る
あお向けに寝て両手のひらを床へ。両足は軽く開き、ひざを90度曲げる。
(2)お尻をもち上げて、肛門を締める
鼻から息を吐きながらお尻を少しもち上げ、頭の方へお尻を引きつけるイメージで肛門をキュッと締める。
(3)お尻を下げて、肛門を緩める
息を吸いながらお尻を下げ、肛門を少しずつ元の位置に戻すイメージで緩めていく。お尻が床につき、おなかの筋肉が緩んだら、もう一度鼻から息を吸う。
『美的』2020年10月号掲載
撮影/鈴木希代江 ヘア&メイク/木村三喜 スタイリスト/日置 彩 モデル/夏海 構成/つつみゆかり
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
おくなかてつや/呼吸器外科医。医学博士。東京医科大学病院勤務を経て現職。専門は肺がん治療。メディア出演も多く、わかりやすい解説に定評がある。著書に『医者が教える肺年齢が若返る呼吸術』(学研プラス)など。