【医師に訊く】セロトニン=幸せホルモンとは?「働き」と「増やす方法」
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」。セロトニンがきちんと分泌されれば、頭がさえて心もポジティブになり、心身ともにシャキッといい状態に!生活習慣を少し見直すだけで活性化させることができます。他にも、セロトニンを増やす「食べ物」や「サプリメント」もあわせてチェックしてみてください。
セロトニンとは
「幸せホルモン」と呼ばれる
『幸せホルモン』と呼ばれる脳内の神経伝達物質「セロトニン」
運動不足に陥ると生成できなくなる
精神科専門医
松島幸恵先生
池袋オリーブメンタルクリニック院長。精神保健指定医。精神科専門医。日本医師会認定産業医。日本医師会認定健康スポーツ医。1999年、聖マリアンナ医科大学卒業後、都立松沢病院精神科研修医、都立府中病院精神科、山角病院精神科、錦糸町クボタクリニックなどを経て現職に。産業医として都内の企業でも勤務している。
運動不足に陥ると、セロトニンという脳内物質が生成できなくなり、自律神経のバランスが乱れて不安を感じやすくなるため注意が必要です。
セロトニンの分泌の増減で片頭痛が起こる
東京女子医科大学 頭痛外来
清水俊彦先生
東京女子医科大学客員教授。医学博士。 1日平均約200人もの患者を診る傍ら、 メディアでも精力的に頭痛解消の啓発 を行う。『頭痛女子のトリセツ』 (マガジンハウス)、『頭痛は消える』(ダイヤモンド社)など著書も多数。
「片頭痛は、セロトニンの分泌の増減で脳の血管が急激に拡張し、その周囲の神経を刺激して起こります。」(清水先生)
セロトニンの主な4つの働き
脳生理学者
有田秀穂先生
東邦大学医学部名誉教授。「セロトニン」が心身の元気とハピネスに関係する脳内物質であると説き、メンタルヘルスケアをマネジメントするセロトニンDojo代表を務める。20万部を超えるベストセラー『脳からストレスを消す技術』(サンマーク出版)など著書多数。
「セロトニンには主に4つの働きがあり、
『脳を覚醒させる』
『精神を安定させる』
『自律神経のバランスを保つ』
『姿勢や顔つきを良くする』
などの効果があります。セロトニンが多く分泌されれば、頭がさえて心もポジティブになり、心身ともにシャキッといい状態に。」(有田先生)
セロトニンを増やす4つの方法
【1】生活リズムを正すことが大切
「朝起きて太陽の光を浴び、食事をとって、運動して…と、 生活リズムを正すこと が大切です。朝の光や、必須アミノ酸のトリプトファンを含む食事は、精神を安定させる神経伝達物質、 セロトニンの分泌を促進 。」(五十嵐先生)
【2】朝日・日光を浴びる
「朝、決まった時間に起きて、朝日を浴びることで す。そうすると脳内に“幸せホルモン”『セロトニン』が分泌され、夜には眠気を誘う『メラトニン』が出て、体内時計のリズムが整います。」(梶本先生)
心身医療内科専門医
牧野真理子先生
牧野クリニック 心療内科 診療部長。医学博士。心身医療内科専門医。優秀臨床専門医。北里大学医学部、メルボルン大学医学部大学院卒業。働く女性たちのメンタルヘルス事情に通じ、摂食障害やうつ病の治療に取り組む。患者自身が悩みの解決法を見つけられるよう、親身なカウンセリングでサポートしている。
「光を当てるとラットはセロトニンやドーパミンが増えて元気になりました。このことからも、日光を浴びることが大切なのがわかります。」(牧野先生)
脳生理学者が教える「セロトニン」エクササイズ
【1】深く呼吸をする
丹田(たんでん・へそ下指4本分ぐらいの場所)を意識しながらゆっくりと息を吐き、吐き切ったらゆっくりと吸う。これを1~5分間繰り返す。
「普段の呼吸と異なり“意識して吐く”ことでセロトニンが活性化します。持続効果は1時間程なので朝、昼、夕方と行うのがベスト」(有田先生・以下「」内同)
【2】集中して歩く
公園など集中できる環境でウォーキングやジョギングなどを5~30分。
「疲労はセロトニン分泌の妨げになるので“疲れない程度”に歩くのが非常に大切です。手足を一定のリズムで動かす水泳、スクワット、フラダンスなども◎。楽しく続けられるものを選んで」
【3】しっかりと咀嚼する
食べ物を口に入れたら30回かむと頭が良くなる、と言われるとおり“固いものをしっかりかむ”という咀嚼もセロトニンの活性につながる。
「食事に玄米や固めのパンを取り入れたり、仕事の合間にガムをかむ、おやつにスルメやナッツなどを食べるのも良いです」
デリケートゾーンを保湿&マッサージする
「デリケートゾーンを保湿&マッサージすることで女性ホルモンはもとより、セロトニンやオキシトシンなど安眠をサポートするホルモンの分泌も促します」(岸さん)
セロトニン 増やす 食べ物
セロトニンの原料となる食べ物は…
睡眠コンサルタント
友野なお
北里大学大学院医療系研究科 産業精神保健学 特別研究生。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学部研究科にて睡眠科学を研究し、修士号を取得。科学的なエビデンスを基にした行動療法からの睡眠改善を得意とし、「眠りのプロ」として全国での講演活動、健康・美容市場における企業の商品開発にも携わる。著書も多数。産業心理カウンセラー。「SEA Trinity」代表。
「たんぱく質に含まれるトリプトファンという物質は、日中の活動をサポートする神経伝達物質セロトニンの原料となるもの。
トリプトファンを含むたんぱく質が豊富なのは、乳製品、卵、大豆製品、赤身魚などの魚介類、肉類、アボカド、バナナ、ナッツ類などです。」(友野さん)
セロトニン生成に必須の栄養素
「セロトニン生成に必須の栄養素であるビタミンB6、炭水化物も欠かせません。朝は忙しくて、朝食に時間をかけられないという人は、これら3種類の成分をバランスよく含むバナナをとるだけでも違います」(友野さん)
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※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
医学博士。東京女子医科大学非常勤講師。浜松町ハマサイトクリニックなどで診療のほか、予防医療研究にも従事。