その頭痛対策、実は逆効果?意外な習慣が片頭痛の原因だった!
もともと女性に多い「片頭痛」持ちに加え、 最近はデジタル生活で起こる「緊張型頭痛」が美的世代にも急増中!「いつもなるから仕方ない」「寝れば治まるから・・・」と思っているそこのあなた! そのズキズキ、ガンガンを、軽く見ない方がいいんです!いつもの習慣が片頭痛の引き金になっているかも…
片頭痛には、血管を緩めるリラックス行為がNG
長年頭痛を抱えていると、どんなときに痛くなりそうか、どうすれば若干でも痛みが和らぐかくらいは、なんとなくわかるようになってきます。でも、健康のために良さそうなことが、かえって頭痛を悪化させてしまう場合もあるので要注意です。
「ここで紹介する5つは、変化に過敏な片頭痛に悪影響を及ぼす行為。片頭痛は、セロトニンの分泌の増減で脳の血管が急激に拡張し、その周囲の神経を刺激して起こります。そんなときにこういったリラックス行為で血管を緩めると、痛みを助長させてしまうのです」(東京女子医科大学 頭痛外来 清水俊彦先生)
頭痛対策に良さそうで実は逆効果!こんなコトしていませんか?
×頭が痛くなってすぐに寝る
頭が痛み始めたら、寝る前に何か食べて!
「頭痛の起こり始めにそのまま寝てしまうと、一気に副交感神経が優位になって、血管の広がりに拍車がかかります。しかも、血糖値が下がった空腹の状態では、さらに血管が拡張。頭痛を感じたら、まずはあめ玉でもなめて血糖値を上げ、頭痛薬を飲んでから休むのが正解です」(清水先生・以下同)
×温泉旅行で、食事の前にお風呂三昧!
温泉前の甘味は 頭痛予防になる!
体が芯まで温まる温泉は、美容や健康効果も絶大。一方で、「空腹時の長湯は、熱さや脱水症状で体や脳の血管が緩むため、頭痛が起こりやすくなります。また、豪華な夕食を楽しみに空腹のまま入浴するのも頭痛の要因に。入浴前は甘いものを口にして、血糖値を上げておくといいでしょう」
×好きな映画やテレビを観て大笑いや大泣きする
感情の起伏が激しいと 頭痛が引き起こる
「大笑いや大泣きしているときは交感神経が優位で、脳血管が縮まった状態。その後、気持ちが安定すると一気に副交感神経が優位になって脳血管が急激に広がり、片頭痛が起こりやすくなります」。
楽しいイベントで大はしゃぎした翌日に頭痛で寝込むケース、心当たりありませんか?
×頭痛が起こりそうになると、クラシックを聴いて心を鎮静
頭痛を起こしたくないなら ハードロックを聴くのが◎!?
「クラシックの中には、突然転調してテンポが速くなったり、激しい打楽器の連打が始まる曲があります。そういった変化が脳を興奮させ、片頭痛もちには悪影響。音楽を聴くなら、意外にもハードロックやヘビメタなど激しい曲の方が脳血管をギュッと縮めて、片頭痛を起こりにくくするのです」
×オリーブオイルや赤ワインなどポリフェノール豊富な食品を多くとる
片頭痛持ちはイタリア料理は注意
「オリーブオイルや赤ワインは、美容や健康に良いイメージがありますが、実は片頭痛持ちが控えるべき食品の代表格。というのも、それらに豊富に含まれるポリフェノールに、血流を促し、血管を拡張させる働きがあるからです。少量なら問題はありませんが、とりすぎには注意してください」
教えてくれたのは…
東京女子医科大学 頭痛外来 清水俊彦先生
東京女子医科大学客員教授。医学博士。 1日平均約200人もの患者を診る傍ら、 メディアでも精力的に頭痛解消の啓発 を行う。『頭痛女子のトリセツ』 (マガジンハウス)、『頭痛は消える』(ダイヤモンド社)など著書も多数。
美的6月号掲載
イラスト/Nobby 構成/つつみゆかり
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。