健康・ヘルスケア
2021.9.10

ヨーグルトの「効果5つ」と「おすすめの食べ方」

ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内環境を改善する効果に加えて、継続摂取で便秘解消や美肌に効果も。自分に合うヨーグルトを見つけたら1日100g、2週間継続して食べることからはじめてみて!ヨーグルトの効果的な食べ方を紹介します。

ヨーグルトの5つの効果

【1】腸内環境を整える

料理家・管理栄養士

美才治真澄さん

腸内環境は体調や食生活、ストレスなどで日々変化するので、常に腸の活動を活性化させる善玉菌優位になるような食事を意識したいもの。ヨーグルトやぬか漬けなどに含まれる乳酸菌の多くは胃酸などで死滅しますが、腸内の善玉菌の栄養源となり、腸内環境を改善(生きたまま腸に届く乳酸菌は善玉菌として活動)。

 

【2】腸を活性化して便秘を解消する

小林メディカルクリニック東京 院長

小林暁子先生

日本美腸協会 代表理事

小野 咲さん

動物性乳酸菌のヨーグルトは腸を活性化するので、積極的にとりたい食材です」(小野さん)

便秘解消のための食事は、すなわち腸内環境を整える食事にリンクします。まず上げられるのが、食物繊維。腸内細菌の善玉菌のエサになる上、その食べカスは便の材料でもあります。また、発酵食品もおすすめ。乳酸菌など善玉菌を豊富に含むため、腸内環境が整って便秘解消につながります」(小林先生)

 

【3】花粉症を和らげる

花粉症状を緩和する民間療法として、よく知られているのがヨーグルトや甜茶(てんちゃ)。つらい症状をピタッと止めてくれる程の威力はないけれど、習慣的にとることで「ちょっとラクかも!?」と感じられることはあるようです。

 

【4】ニキビなどの肌荒れが改善

株式会社 明治 広報部

江口佳織

「特定の乳酸菌によるヨーグルトの継続摂取で、肌の水分量、油分量が増加して肌や体調の評価が高くなることが報告されています。」(江口さん)

「そもそもヨーグルトはも栄養バランスがとても優れた食品なのです。腸内環境を改善する乳酸菌のはたらきに加えて、皮膚を作る良質なたんぱく質や肌の新陳代謝に欠かせないビタミンAやB2、健康なお肌を作るために必要な栄養素が揃っています」(江口さん)

 

【5】脂肪の蓄積を防ぐ

KINS 代表取締役社長

下川穣さん

「乳製品や発酵食品などに含まれることでも有名な乳酸菌とビフィズス菌。この菌たちが出す短鎖脂肪酸には代謝を上げたり、脂肪の蓄積を防ぐ役割があります」(下川さん)

 

ヨーグルトの「効果的な食べ方」5つのポイント

【1】毎日2週間食べ続ける

「自分に合うヨーグルトを探すには、お好みのヨーグルトを100g程度お好きな量を毎日、2週間食べ続けることをおすすめします。便や体調が向上すればそのヨーグルトには自分に合った乳酸菌が入っていると言ってよいでしょう。あまり効果を感じられないと思う場合は、別のヨーグルトを試してみてください。いくつか試してみることで、自分に合ったヨーグルトを見つけられるでしょう。食べ続けることが大事なので、味や食感が好みのものなど食べやすいものを選ぶのもポイントです」(江口さん)

【2】摂取量の目安は1日100g

「1日100gの摂取でおなかの調子を良好に保つことができます。まずはひとつのヨーグルトを一定期間食べてみて、自分の体調や便の変化を観察してみてください」(江口さん)

 

【3】自分の腸にヨーグルトが合うか確かめる

内科医

小林暁子先生

「毎日ヨーグルトを食べていたら、逆に腸の調子が悪くなった、乳製品のアレルゲンを持っていて肌あれがひどくなった…という例もあります。自分の腸にヨーグルトが合うかどうかを確かめるためにも、まずは週2~3回から始めてみましょう。」(小林先生・以下「」内同)

【4】美肌効果を高めるならビタミンを一緒に

「美肌のためには、乳酸菌やビフィズス菌などをとるとき、ビタミンCやB群など肌にいいビタミンを一緒にとると(ビタ腸活)、より効果的です。善玉菌とビタミンがお互いのパワーを補い合って腸内環境が整い、栄養素の吸収や活用もスムーズに。体の内側からの美肌作りをサポートしてくれます」

【5】周期的に製品(メーカーやブランド)を変えてみる

「周期的に製品(メーカーやブランド)を変えてみることをおすすめします。自分に合う菌を見つけることもできますし、腸内の善玉菌のバリエーションが増える可能性も」

 

ホットヨーグルトは効果なし!?その真相は…

乳酸菌は20~45度前後では活発に活動する

「乳酸菌は一般的に高温に弱く、約60度で死滅してしまいます。ただし、発酵の温度である20~45度前後では活発に活動するんです。明治では、高温にならない温度帯でお召し上がりいただくことをおすすめします。体を冷やさないという点でも、少し温めたもののほうが良いでしょう」(江口さん)

よりよい効果につながるという根拠はいまのところない

「菌自体の活性化は20~45度の範囲で温めた方が良いのは本当で、それはわかっているのですが、活性化した乳酸菌のほうが人体へのよりよい効果につながるという根拠はいまのところないんですよね。

たとえば、ブルガリア菌やサーモフィラス菌など、生きたまま腸に届く乳酸菌もありますが、ヨーグルトに使われる乳酸菌のなかには、胃酸や胆汁のはたらきによって、腸に到達する前に死んでしまうものもあるんです。それでもヨーグルトを食べることで体に良い効果を得られるということは、活性化していなくても、たとえ死菌していて人体にとって有用なはたらききをすると言えます。

そのため、冷たいヨーグルトがお好みの方は冷やして美味しく食べていただければOKです」(江口さん)

 

ヨーグルトを使った美味しいレシピ 3選

【1】ヘルシーで簡単「さつま芋の梅ごまヨーグルト和え」|

【材料】(1人分)
さつま芋…100g
梅干(果肉を包丁でたたく)…1個(正味8g)
すりごま…小さじ2
プレーンヨーグルト…小さじ2

【作り方】
1.さつま芋はラップに包んで600Wの電子レンジで3分程加熱し、大きめの乱切りにする。
2.包丁で果肉をたたいた梅干とすりごま、ヨーグルトと混ぜ、1と和える。

 

【2】腸をスッキリ整える「パイナップルとトマト、きゅうりのヨーグルトサラダ」

【材料】
パイナップル…1/8個
トマト…1/2個~
きゅうり…1/2本
オリーブオイル…大さじ1/2程度
ヨーグルト…大さじ2
ハチミツ…小さじ1/2程度
塩・こしょう…適宜
クミン(ホール)…適宜

【作り方】
1.パイナップルは皮をむき、縦1/8にカットしてから食べやすい大きさにカット。
2.キュウリはヘタをとり、乱切りに。
3.トマトもヘタととり、乱切りに。


4.ボウルにパイナップル、きゅうり、トマトを入れ、オリーブオイルをからませたあと、ヨーグルト、ハチミツ、塩・こしょう、クミン(ホール)を加えて味を調えて。

 

【3】「すいかとパプリカの冷製ヨーグルトスープ」

【材料】(2人分)
すいか …1切れ(150g)
パプリカ …1/2個(80g)
きゅうり …1本(100g)
ミックスビーンズ …100g
アーモンド(無塩・素焼き) …20粒

[A]
ヨーグルト(プレーン) …200g
レモン汁 …1/4個分
塩 …ひとつまみ
黒こしょう …少量
チューブにんにく …小さじ1
水 …100ml

【作り方】
1. すいかは1cm角に切る。パプリカは3cm長さの細切りにし、きゅうりは1cm角に切る。
2. ボウルに1とミックスビーンズ、[A]を入れ、すいかの半量をつぶすようにして混ぜ合わせる。器に盛り、アーモンドを刻んで散らす。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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