表情筋を鍛えて、脱たるみ顔!プロが実践する【トレーニング法/コリのほぐし方】

約32種類の表情筋で構成されている顔。加齢やマスク生活で筋肉が衰え、たるみや老け顔の原因に。すぐに始められる簡単エクササイズで若々しいハリのある表情を取り戻しましょう!
「表情筋」がたるみの原因になる理由
そもそも「たるみ」とは…
年齢とともに肌の土台が弱くなり肌の重みを支えられなくなってしまう現象のこと。
筋肉の「加齢」がたるみにつながる
加齢に伴って肌がハリを失ったり、ボリュームロスすることはよく知られていますが、実はその奥の 筋肉や骨も、加齢によって変化し、たるみの要因となります 。顔の土台となる頭蓋骨は、眼球を入れる部分が穴のようにあいています。加齢すると骨がやせて穴が広がったようになり、支えを失った目元の肌はたるみやすくなるのです。残念ながら骨の変形はスキンケアでは対処法がなく、美容医療の領域となります。「一方で、 筋肉はいくつになっても鍛えることが可能です。特に口元の筋肉をよく動かすと、若返りホルモンを含む唾液が盛んに分泌されたり、血流が良くなったりと、+αの効果 が得られます」(石井さん)
たるみ予防には口周りの筋肉を鍛えるのが効果的
顔は、約32種類の表情筋で構成されていますが、その7割が口元に存在しています。
「中でも、 口の周りをドーナツのように囲む『口輪筋』は、あらゆる表情筋とつながっているので、口元のこの筋肉を鍛えることで顔全体にハリを出すことができる のです。また、 舌を動かす『舌骨筋』というインナーマッスルも、二重あご防止にとても効果的な筋肉 です」(石井さん)
また、筋肉と筋肉のつなぎ目は、コリや疲労がたまりやすい部分。特に頬と口元、頬と目元のつなぎ目は、コリをほぐすと即効で肌のハリ復活を実感しやすいパーツです。筋肉をほぐすマッサージやエクササイズも紹介しているので、ぜひ実践してください。
たるみを解消するトレーニング「エクササイズ」5つ
【1】ハンズフリーでできる「モダイオラスほぐし」
舌で法令線の裏側辺りをたどったとき、ぽこっとした膨らみを感じる部分が「モダイオラス」。
- 口周りと頬の筋肉のつなぎ目。ここをなぞるように、舌を上下に動かす。
- ×左右各10回。




【2】ハンズフリーでできる「下唇ふー」
- 二重あご予防に効果。
- まずは胸を張って背筋を伸ばし、顔をゆっくりとあお向け首の前面を伸ばす。鎖骨に両手を置くと伸びを実感しやすい。
- 次に、下唇を上に向かって引き上げ、5秒かけて「ふー」と息を吐く。×3回。
【3】ハンズフリーでできる「ぴよぴよぷー」
- 小顔効果のあるエクサ。
- まずは頬肉を思いきり吸い込み、小鳥がぴよぴよとさえずるようなイメージで唇を上下に開閉。×10回。
- 次に、唇をすぼませたまま両頬を「ぷー」と思いきり膨らませる。
【4】口角も上がりやすくなる「あおあおういうい」体操
Point
・「あ」と「お」の口の形を交互に30秒間繰り返したら、「う」と「い」も同様に行って。・慣れるまではスピードよりも、正しく動かすことが大切。
(あ)指3本が縦に入る程大きく口を開きます。目元に力を入れず下の歯も見せないで。
(お)口の中に大きな空間を作る感覚で、唇を軽くすぼませながら少しだけ突き出します。
(う)「お」の口の形よりも唇をすぼめてさらに前へ突き出します。眉間に力を入れないで。
(い)上下の歯が見えるように唇を横へ大きく広げましょう。
【5】目元明るく眉の上下運動
Point
・無意識のうちにたまりがちな目の疲れや、それが原因で起こるまぶたの重さを解消するストレッチ。・眉が寄るのはNG。目と眉の間隔を開くように上げて。
普通に目を開いた状態から眉だけに力を入れて上げて。これを30秒間繰り返します。
顔の筋肉をリセットする「コリほぐし」やり方3つ
【1】朝夜のスキンケア時にできるケア方法
Point
コクのあるマッサージコスメを使用すれば、より引き締め&ハリ向上効果がUP!■かみ合わせ
- かむときに動く筋肉に拳を当て、圧をかける。
- さらにゆっくり後ろに向かって円を描くように押しもんでコリをほぐす。×8回。
■小鼻わき
- 親指の第1関節を、小鼻わきのくぼみに当て、ゆっくりと圧をかける。
- そのまま外回りに円を描くように回しもむ。×8回。
■目元
- 机にひじをつき、眉頭のくぼみに親指の第1関節を当てる。
- 頭の重みを指に乗せるようにして、下から上へと圧をかける。×8回。
■顔全体のマッサージ
- 頬のたるみを引き上げるような意識で、内から外へと耳方向に向かって、らせんを描くようにマッサージ。
- さらに額も耳方向へ、鼻筋や口周りは上下に手を動かします。
- 仕上げに、首筋を流して鎖骨まで。
【2】こり固まった咬筋を外側からほぐして緩める


歯科医師
関 有美子先生
Point
\まずはツボを押して血行を良くする/東洋医学では“ツボ”と呼ばれ、中でも小顔効果に期待ができる箇所を“美顔点”と名づけました。筋肉の動きを活性化するには、動きの起始(始点)や停止(終点)となる“美顔点”(イラスト内は一例です)を刺激しておくと効果がUP!
- “美顔点”を押すときは指の腹を使い、ピンポイントではなくそのゾーンを意識しながら、ゆっくり押し、ゆっくり離す。
- 体が温まっていると血流が促進され、ケア効果を実感しやすいので、入浴後がおすすめ。
- 奥歯に力を入れると盛り上がり、固くなる筋肉・咬筋をほぐして、老廃物をしっかりと流すメソッド。
- エラ張りが原因のデカ顔解消のほか、リフトUPにも期待できる。
Point
\始める前にプッシュしたい美顔点はココ!/あごのエラよりも少し内側で、歯に力を入れると盛り上がり、口を開くとへこむ部分。頬の筋肉や舌のこわばりを取り除き、エラ張りの解消はもちろん、二重あごの防止にも効果的。
(1)ピースサインを作り咬筋の上下を押さえる
咬筋以外の筋肉が一緒に動いたり、揺れたりしないよう、頬の上下(咬筋が始まる部分と終わる部分)を、ピースにした人さし指と中指で固定。
(2)反対側の指3本で咬筋を捕らえる
・(1)とは反対側の手の、人さし指、中指、薬指の3本をそろえ、指先を咬筋の上に当てる。
・指の下に斜めに流れている咬筋を意識しながら触れて。
(3)3本指を揺らしながら上下させる
・3本の指を当てて揺らしながら、咬筋の上を斜めに上下にスライド。
・こりを感じる箇所は少し力を加え、ぐるぐると円を描くようにほぐして。(10回。反対側も同様に)
【3】咬筋を内側からほぐして、ほっそりフェースラインに
- 口の中に指を入れることで、咬筋を内側と外側から挟み込めるので、ダイレクトにもみほぐせる。
- 老廃物が一気に流れ、瞬時に顔周りがシャープに!
Point
\始める前にプッシュしたい美顔点はココ!/口を閉じるとへこみ、口を開けると骨がスライドして盛り上がる場所。あご周りの筋肉をほぐし、エラや筋肉の張りを解消して小顔に導く。中指で上に押し上げるようにプッシュ。
(1)親指を口の中に入れ咬筋を押さえる
・片方の手の親指を口の中に入れ(薄手のゴム手袋を使ってもOK)。
・奥歯に力を入れたときに動く筋肉・咬筋を人さし指、中指、薬指でつかむ。
(2)咬筋を押さえたまま“あ”←→“い”と発音
・しっかりと咬筋を捕らえつつ、“あ”←→“い”と口を大きく開けて発音。
・“い”と言うときは上下の歯を接触させ、きちんと横に口を開いて筋肉の動きを確認しながら行って。
顔とつながる「頭皮」もケアして緩んだフェースラインをアップ
こわばった側頭部を押しもむ
- 側頭部は、目の疲れによって特にこわばりやすい部分。
両手のひらで圧をかけ、ゆっくり押しもむ。
髪を引っ張って血行を促進
- 後頭部の肌がストレッチされ、血行促進効果が。
うなじ付近の髪をつかみ、抜けない程度斜め上方向に引っ張る。