お悩み別ケア
2022.9.18

これで迎え撃つ!ほうれい線にアプローチ、マッサージのやり方【プロ解説】

老け見えの元凶ともいえる「法令線」を薄くするのに効果的な「マッサージ」を紹介します。その他、人気美容家が教える、メイク前などデイリーに取り入れられ時短でできる「簡単マッサージ」も!日頃から意識して法令線を解消しましょう。

ほうれい線を改善するポイント

頭皮や首も含めた顔周り全般の血行不良やむくみ、こりを先に解消する

エステティシャン

瀬戸口めぐみさん

「例えば法令線や目周りのエイジングサインが気になるからといって、そのパーツだけをケアしても結果が出にくいんです。“木を見ず森を見よ”“急がば回れ”という言葉があるように、頭皮や首も含めた顔周り全般の血行不良やむくみ、こりを先に解消した方が結果が早い。見違えるような変化が出ます」(瀬戸口さん)

「筋・血・水循環プログラム」

血ゾーン
首すじから耳の横を通ってこめかみや側頭部に流れる動脈が、顔面に新鮮な血液を送り届けている。この部分は眼精疲労や肩こりなどで固くこわばりがちで、循環が滞りやすい。

筋ゾーン
首ー鎖骨ー肩を結ぶ3角ゾーンの筋肉。姿勢が悪いとこの部分が縮んだまま固まり、循環が悪くなってしまう。また、頭部を物理的に支えている筋肉なので、正しい状態にほぐしハリをもたせると、それだけでフェースラインが引き締まる効果も。

水ゾーン
頬骨の下からえらにかかるゾーンには太い静脈があり、流れが滞るとこの部分に水分がたまりやすい。法令線の目立ちやフェースラインのもたつきなどにダイレクトに影響する

 

ほうれい線解消につながる「顔の筋肉」をほぐす方法 6つ

【1】生き生きとした表情になるKatsuyo式 “顔筋コーディネート”のルール

美容研究家

Katsuyoさん

「シワやたるみ、くま、くすみ…。あらゆる肌悩みの原因は“顔のコリ”にあるんです!」(Katsuyoさん・以下「」内同)

「これまで1万人以上の女性の肌に向き合ってきましたが、出っ張りや凹くぼみ、影、段差がある所には必ずコリがある=血流が滞っているということがわかりました。真の美肌を目指すなら、化粧品で肌表面をケアするだけでは不十分。肌の奥深くにある表情筋(顔筋)をしっかりほぐして、血流を促すことがとても重要です。

また『女は夏に老ける』とよくいわれますが、それは過酷な夏を過ごすと顔に力が入ってコリが生じやすくなるから。それを本格的なシワやほうれい線にしてしまわないためにも、今の時季は特に重点的に、丁寧にほぐしましょう」

【Before】どんより疲れた印象が…

  • くぼみ気味のまぶた
  • 不機嫌そうなくま
  • 四角く張ったエラ
  • 下がり気味の口角
  • くっきりとしたほうれい線
  • どんよりとしたくすみ
  • 険しそうな眉間のシワ

【After】うるぷる&若々しく!

  • パッチリ&生き生きとした目元
  • 上向きの頬
  • キュッと上がった口角
  • ふっくら弾んだ美肌
  • シャープなフェースライン

\“顔筋コーディネイト”の4つのルール/

【ルール1】水溶性のジェルをつける
必ず水溶性のジェルを塗布してから行って。潤って滑りが良くなり肌への摩擦を軽減できるだけでなく、毛穴の詰まりも防げます。私が開発したSuuのジェルが一押しですが、市販のものでもOKです。

【ルール2】強さを守る
強すぎず弱すぎず、一定の強さで行うことも大事。キッチンスケールで量ると40gぐらいの強さが目安ですが、それよりも、顔のコリをしっかり捉えて丁寧にほぐすことの方がもっと重要です!

【ルール3】回数を守る
完璧にほぐしたいからといって、やりすぎは禁物。各パーツ、スタート地点から1ミリずつずらしながら5ラインほぐすのを3セット行うのが基本です。これを1日2回、朝晩の洗顔後に行いましょう。

【ルール4】方向を守る
顔筋の構造に従って的確にほぐすことも重要なので、マッサージのスタート地点と矢印の方向は必ず守ってくださいね。

 

【2】1日5分でできる“顔筋コーディネイト”マッサージのやり方

【Step.1】ライダー溝をほぐす <5ライン×3セット>
利き手の人差し指の第二関節を片方の小鼻の横に当て、そのままグッと力を入れて5回ほどプッシュ。その後、小鼻から目の下までの5ラインを下から順に、内側→外側に向かって3セット、顔を開くように指を動かして。反対側も同様に、5ライン×3セット。どのプロセスも、指を少し立てるようにすると、顔のコリに密着しやすいのでおすすめ。時間がない場合は両手の人差し指の第二関節を使って、左右同時に行ってもOK。

小鼻の真横からスタート!

5ラインに分けて顔を外側に開くように…

【Step.2】口角をほぐす <5ライン×3セット>
人差し指の第二関節で触れるとゴリゴリ固いコリが見つかるので、これをターゲットに。片方の唇のキワからスタートし、少しずつ外側に始点をずらしながら、下から上に指を動かす。5ライン×3セットが終わったら、反対側も同様に行って。コリの塊をつぶすように、少し強めに圧をかけるのがコツ。しっかりほぐれたら口角の位置が左右対称になり、笑顔も作りやすくなる。

唇のキワからスタート!

ゴリゴリを断ち切るように!

【Step.3】頬をほぐす <5ライン×3セット>
人差し指の第二関節を片方の頬骨下のフチに当て、顔の凹凸に沿わせながら頬骨と肉を持ち上げるようにしてこめかみまで動かす。頬骨下のフチから少しずつ外側に始点をずらし、5ライン×3セット。しっかりほぐしたら反対側も同様に。頬の肉を集めて持ち上げることで、そげ落ちた頬もふっくら!

頬骨下のフチからスタート!

頬の筋肉を持ち上げるようなイメージで。

【Step.4】眉間をほぐす <5ライン×3セット>
人差し指の第二関節を眉間の中央に垂直に当て、指を右へ真横に動かす。始点を少しずつ上にずらしながら、5ラインに分けてほぐすのを3セット行って。右側が終わったら、左側も同様に。少し強めの力で筋肉のこわばりを解消するようなイメージで行えば、眉間のシワも解消!

眉間の中央からスタート!

少しずつ上にずらしながら5ライン行って

 

【3】咬筋・大・小頬骨筋・側頭筋にマッサージ

アンチエイジングデザイナー

村木 宏衣さん

\筋肉の位置を確認/


顔の筋肉で特に固くなりがちなのが、側頭筋・小頬骨筋・大頬骨筋・咬筋という筋肉です。
緊張して縮こまっているこれらの筋肉を緩めることで、骨格バランスが整って、たるみや法令線もリフトアップ。

咬筋に効かせるマッサージ


最もこりやすいのが歯を食いしばるときに使う咬筋。ここがこると顔全体もこり固まってしまい、血流悪化につながります。頬骨の下に反対の手の親指を当て、人さし指の側面をエラ骨に引っかけて固定すると触れられます。


右の写真のように咬筋をしっかり掴んだら、「あぐあぐ」と口を開け閉めして数回繰り返す。次に親指を真下に移動させてさらに「あぐあぐ」を数回、最後に親指をあごの少し上に置いてもう1度。反対側も同様に行う。

大・小頬骨筋・側頭筋に効かせるマッサージ


口角を上げる大頬骨筋と小頬骨筋、たるみに関わる側頭筋も、マスク生活でますますこりやすい状態。両手の親指を大きく開いて、指の腹を頬骨の上に置いたら、4本の指を側頭部に添えると、筋肉にくまなく触れられる。


右の写真のように指をセットしたら、親指の腹で斜め上に圧をかけながら「あぐあぐ」と数回。
次に、親指を耳の方向に移動させ、再度「あぐあぐ」を数回。これを耳の前まで移動しながら、数回行う。

 

【4】「ほうれい線周辺」をほぐしてたるみをオフ!

トータルビューティ アドバイザー

水井真理子さん


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「小鼻横からほうれい線部分をよくほぐし、頬下を刺激して老廃物を流して」(水井さん)



「鼻のつけ根周辺がこっていると頬がたるみやすくなるので、よくほぐします。また、摩擦も大敵。スキンケア時、こめかみを引っ張りながら滑らせるように塗る意識を」(水井さん)


鼻のつけ根から外に向かって、指の腹で優しくほぐしてみて。ここが固いと頬がたるみやすくなります。


片方の指でこめかみを引き上げて押さえ、もう片方の指の腹で滑らせるように塗るとたるみに効きます。

 

【5】首のこりが出る「頬上部」をほぐす!

サロン・ド・スウィン オーナー &エステティシャン

田中 由佳さん


頬上部の耳横に位置する耳下腺は、首のこりが影響する部分。首がこるとリンパが詰まりやすく、老廃物がたまって、むくみを誘発します。さらに肌の弾力も低下しやすい部分なので、しっかりむくみケアを行いましょう!

【Step.1】鼻の周りを人さし指でグッと押さえて、ゆがみを戻していく


\グッと入るポイントがある/


小鼻横に人さし指を置き、指がグッと入るポイントを探す。見つけたら軽く圧をかけてゆっくりと3秒キープ。こりがアッという間にほぐれ、鼻通りも良好に。

【Step.2】指をスライドしながら優しく頬のこりをほぐしていく




耳のつけ根に親指を固定してから、人さし指を小鼻横に置き、少しずつ指をずらしながらこめかみ部分に流していく。頬上部はむくみが顕著な部分なので、内から外に押しながら、ゆっくりとほぐすのが◎。

 

【6】ほうれい線に悪影響を及ぼす「頬下部」のこりを取る


頬の脂肪を支える筋肉が落ち、モタつきだすのが頬下部です。頬の筋力不足は肌のハリや弾力を奪い、人によってはそげて老けて見えることも…。

【Step.1】指を1本ずつずらしながら皮膚表面のこわばりをほぐしていく


指を1本ずつずらす


耳横に親指、こめかみに人さし指を置いて固定し、中指を頬骨の下に置く。指の腹で軽く押して3秒キープ。中指を離して、指1本上に移動させて同じように押して3秒キープ。同様にこめかみの高さまで上に移動させながら押しほぐして、下にたるむのをセーブ。

【Step.2】口の開け閉じをゆっくり行って頬の下側のこりを取っていく
ゆっくり開ける


ゆっくり閉じる


親指を耳下、人さし指をこめかみ、中指を目尻下に置く。指で顔を固定してから、ゆっくりと口を開けて、ゆっくりと口を閉じます。このゆっくりの動きを3回繰り返す。口の開け閉じはこりをほぐすと同時にむくみを取り、首の下側を緩める効果も。

 

時短でできる!ほうれい線を薄くする「簡単マッサージ」2選

【1】指1本で簡単!頬を刺激してリフトアップ!

アンチエイジングデザイナー

村木 宏衣さん

顔の筋肉はおでこにぶら下がっている状態。つまり、気になる部分より上の筋肉へアプローチすると、時短でリフトアップがかないます!

「笑顔を作る口角に関しても同じ考え方。頬の筋肉が鈍っていると口角はもち上がりませんので、頬へ刺激を与えリフトアップ。顔が立体的に&法令線が薄くなり、いいことずくめです!」(村木さん)


\人さし指の側面で圧をかける/

指を左右へ小刻みに揺らしてほぐす


人差し指、第1関節の側面を法令線上にセット。皮膚を押しながらくいっと持ち上げ、その状態から指を左右へ小刻みに揺らす。同様の動きを、位置を少しずつずらしながら、両頬の各16か所に行う。

Point

指を頬に密着させたら、皮膚をくいっと持ち上げる

 

【2】メイク前に押して流す!ゴリゴリマッサージ

ヘア&メイクアップアーティスト

佐伯 エミーさん


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「メイクより重視していると言っても過言ではないくらい、フェースマッサージは大切にしています。シュッと見えるのはもちろん、口角が上がったり、法令線が目立たなくなったり、ハリツヤもUPして若々しい印象も手に入れることができますよ。やるのとやらないのとでは大違い! ぜひメイク前の5分でトライして!」(佐伯さん)


鼻の横を人さし指の第1関節と第2関節の間を押し当てながらグリグリとほぐしていく。


さらに、頬骨の下と口角から耳を結ぶ線が交わる部分をグッグッと押しほぐす。

 

ほうれい線にアプローチ!「頭皮マッサージ」

毎日5分!ほうれい線にアプローチ「ザビエルゾーン」のマッサージ

美容研究家

樋口 賢介さん


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\ザビエルゾーンとは/


「頭頂部の帽状腱膜のことを、かの有名なフランシスコ・ザビエルにちなんで命名。頭の筋肉~お顔を支えるコルセットのような重要な役割を担い、ここが固いと顔全体が下がって老けた印象に。」(樋口さん)

このお悩みに聞く!

  • フェースラインのたるみ
  • 法令線
  • まぶたのたるみ

使うのは5本の指の腹

【Step.1】5指の腹で頭頂部全体をゆっくりともみほぐす(5回×3セット)


ジリジリジリと音がするように…

【Step.2】ゆっくりと呼吸をしながらほぐして!


「頭頂部の中心に中指がくるようにして5指の腹を交互に押し当て、つまみ上げるようにマッサージ。全プロセス共通ですが、頭や首には毛細血管や神経が張り巡らされているので、痛くしちゃダメ。気持ちいいと感じる強さで十分よ!」(樋口さん)

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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