お悩み別ケア
2024.12.26

40代の肌を綺麗にするためのスキンケアのコツとは?

40代からの美肌作りで気を付けるべきポイントやスキンケア方法をご紹介。40代頃から起こる肌悩みの原因に応じたアプローチ方法も必見です!綺麗な肌を作るためのスキンケアテクから美肌作りのためのインナーケアまでたっぷりお届けします。

40代で狙うべきは「肌表層部」のスキンケア

肌の変化の原因は「土台の崩れ」

銀座ケイスキンクリニック 院長

慶田朋子先生

アンジークリニック 院長

名倉直彌 先生

「40代半ばから後半以降は、女性ホルモンによる魔法が解けた状態です」と語るのは、銀座ケイスキンクリニックの慶田朋子先生。

「閉経に近づくにつれ、卵巣で分泌されるエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの量が減り始め、それによって肌の水分量が低下したり、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生力が低下します。抗酸化力も衰え、老化が加速しやすくなります」(慶田先生)

さらに、知っておくべきがこの先。慶田先生と、アンジークリニックの名倉直彌先生は口をそろえて「肌の奥の、土台にも変化が生じます」とコメント。

「加齢によって骨こつ粗そ鬆しょう症しょうになったり筋肉が減ったりするのと同じように、顔の皮下脂肪や筋肉、骨といったすべての組織にも萎縮などの変化が起こります。土台がくずれるから、決定的な肌の見た目の変化が起こるのです」(名倉先生)

右の若い女性が加齢したイメージを、デジタルで作成。骨や皮下脂肪がやせることで頰の位置が下がり、目周りがくぼみ、口角は下がってなだれのように輪郭のたるみが発生。

土台から肌を育てる「美肌菌」と「ヒアルロン酸」

「肌は建造物と同じように、骨や筋肉、皮下脂肪といった土台の上に乗っているものです。年齢と共に骨や脂肪がやせることで肌のボリュームが減り、表情によって筋肉が固く拘こう縮しゅくすることでシワや下垂が悪化していきます。化粧品はもっと肌の表層にアプローチするものなので、スキンケアはまずここを理解して行うことが大切です」(慶田先生・以下「」内同)

つまり、土台のくずれをなんとかしようと化粧品に過度な期待をかけても、うまく行かないのは当たり前。ライフスタイルを見直して肌の土台を整えつつ、手っとり早くお手入れの効果を得たいと思ったら、狙うべきは化粧品が届きやすい肌表層部にある皮膚常在菌の「美肌菌」と、表皮の細胞間を埋める「ヒアルロン酸」です。どちらも入れ替わりが速く、かつ肌と密に情報交換をしていて与える影響も大。乾燥した冬肌にふっくら潤いと透明感を与え、ものの2週間で見違えらせることも、土台から良い肌をじっくり育てることも可能なのです。

\スキンケアで結果が出やすいのはこのふたつ!/

  • 皮膚常在菌

肌のエイジングと共に肌を守る「美肌菌」も減る
「肌には300種以上もの皮膚常在菌が棲んでいます。このうち肌に良い働きをする菌のことを『美肌菌』と呼びますが、加齢と共にその量は減り、バリア機能低下などトラブルの一因に」

美肌菌は肌表面に多く棲むため、スキンケアでアプローチしやすい要素。

  • ヒアルロン酸

細胞間を埋める物質。加齢により減り、肌が薄く
「表皮にも真皮にも存在し、細胞と細胞の隙間に存在する役割をしているヒアルロン酸。加齢によってその産生量が減ると、肌の厚みが減ります」

ヒアルロン酸は3日で代謝するといわれ、スキンケアで改善しやすい要素。

心がけるべき「3つのこと」

【1】「クレンジング&洗顔」を見直す

ロート製薬 基礎研究開発部 皮膚系 研究グループ リーダー

佐藤康成さん

FAS Fermentation & Science Research Center 所長

伊達 朗さん

「最終糖化産物であるAGEsは、表皮にも真皮にも存在しますが、加齢という視点でいうと、肌の最表面である角層のAGEsの蓄積量が加齢と共に増加するということがわかっています」と、ロート製薬の佐藤さん。また、FASの伊達さんは「分泌した皮脂や角栓など、脂質の酸化につながる物質が残っていると、カルボニル化を誘発する原因になります。さらに、糖化やカルボニル化した物質を肌表面に残していると、肌に悪影響を与えて乾燥やくすみを加速させます」と指摘します。

  • クレンジング&洗顔を“大人ブランドに切り替える”だけで肌があか抜ける

お手入れ全体の予算配分でつい価格を抑えてしまいがちな洗浄系アイテムですが、糖化・カルボニル化したたんぱく質を含む古い角質や、酸化した皮脂などをしっかり落として次のステップへ進むことは、黄ぐすみをはらうだけでなく、エイジングの要因を取り除くことにもつながります。

【How to】
\黄ぐすみを残さないコツは「しっかりなじませること」/
「こすることが悪」という考え方が浸透し、クレンジングや洗顔料のなじませ方が足りない人が増えています。指の腹を使って、細かい部分まで優しく丁寧になじませて。クレンジングはメイクが浮くまで、洗顔料は泡を30秒程度なじませるのを目安に。

【おすすめアイテム】
ロート製薬 エピステーム

糖化研究から生まれた、洗う度透明感鮮度が高まるペア
大人の肌に蓄積しがちな汚れに着目した、オリジナル複合美容成分を配合。

右/ステムサイエンスクレンジングa

価格容量
¥8,800 110g

肌に密着し、汚れとなじむとふっと軽くなるクリームタイプ。

左/ステムサイエンスウォッシュa

価格容量
¥7,700 100g

弾力のある泡が皮脂などの汚れをしっかりからめとる。

シロク FAS

大人の肌に優しく、的確に汚れを落とす発酵クレンジング
FASから待望のクレンジングシリーズが誕生。代謝が低下した大人の肌に着目し、マイルドピーリング作用をもつ独自開発成分「京都産発酵はちみつエキス」を共通配合。

右/ザ クリア クレンジングジェル

価格容量
¥5,940 180ml

水性ジェルタイプ。

左/クリームソープ

価格容量
¥5,170 110g

石けん系でさっぱり落ちる洗顔料。

【2】「抗酸化力」を高める

私たちの体には元々活性酸素と闘う力が備わっていますが、その力は20代をピークに徐々に衰えていきます。とはいえ、40代以降の美と健康は、個人のモチベーションと努力次第で上がりも下がりもする、ということは、グラン読者なら身にしみてわかっているはず。お手入れや生活習慣の見直しで、年を重ねても抗酸化力を保つことは可能です。

  • スキンケアでは、抗酸化物質を取り入れることに加え、自身の抗酸化力を高めるようなアプローチのコスメを1品取り入れてみて。

【おすすめアイテム】
ラグジュアリーなエイジングケアブランドに多い、肌自体の酸化ストレスと闘う力を高めるアプローチのコスメ。使い続ける程にバリア機能も強化され、ハリ・艶にあふれる印象へ。

A. ラネージュ バウンシースリーピングマスク

価格容量
¥3,960 60ml

ダメージをリセットするスリーピングマスク
バリア機能と奥のハリ、両方をケアして元気な肌へと導く。たっぷり塗っても軽やかで、夏に使いやすい。

B. エスティ ローダー シュープリーム プラス ナイト バウンス クリーム

価格容量
¥22,550 75ml

夜間の肌の修復を促し日々のダメージをリセット
夜の肌修復をパワフルにサポートするナイトクリーム。

C. ディオール プレステージ ラ ローション エッセンス N

価格容量
¥20,900 150ml

見えない炎症を鎮め、潤いに満ちた肌に
細胞の小さな炎症を鎮め、水の通り道であるアクアポリンを活性化。

D. シャネル サブリマージュ ラ ローション

価格容量
¥25,300 125ml

ヴァニラの力で細胞の活性化と鎮静をかなえる
ヴァニラから独自に抽出したエキスを贅沢に配合。活性と鎮静のダブル作用で、強く生き生きとした肌に。

E. ランコム アプソリュ レクストレ ラ クレーム

価格容量
¥76,230 50ml

細胞の働きに欠かせないNAD+の働きを促す
細胞のエネルギーを高め、ストレスに強い肌へ。

F. シスレー シスレイヤ インテグラル フレッシュ ジェル クリーム

価格容量
¥74,800 50ml

細胞のライフサイクルにアプローチ
肌の細胞が正常に機能するための成分を持続的に補う。夏場も心地よく使える新テクスチャー。

【3】最優先で行うべき「紫外線対策」

シミ、シワ、たるみなどさまざまなエイジングサインの最大の原因、紫外線の対策です。紫外線の量がピークとされる7・8月はもちろんですが、波長が長いUVAは年中降り注いで肌の奥まで入りこむため、1年365日、雨でも曇りでもしっかり日焼け止めを塗ることが大切です。特に40代以降の大人の肌はターンオーバーが乱れやすく、そのいちばんの原因もやっぱり紫外線です。

私たちの皮膚は、表皮のいちばん下の基底層で生まれた肌細胞が成長しながら角層まで到達し、最終的にはアカが取れるように角質が剥がれるといったメカニズム。そのターンオーバーの過程で、細胞間脂質やセラミドなど、皮膚の水分を維持して艶感やハリ感を保つ物質が作られます。そのためターンオーバーが乱れると、細胞間脂質もセラミドも十分に作られず、肌のエイジングが進むのです。つまり40代からの肌のアンチエイジングは、まずタンオーバーを整えることが大切。それには、ターンオーバーを乱す最大要因の紫外線を徹底的にカットすることが最優先の課題です。

大人美肌を作る「6つのスキンケア」

【1】肌代謝を上げる「クレンジング&洗顔」

美容ジャーナリスト

天野 佳代子さん


関連記事をcheck ▶︎
  • 「思えば、30〜40代の頃よりも今の方が肌の調子が良く、透明感があります。その理由は、汚れをきちんと落とし始めたことです」と天野さん。

「肌の構造的には与えるよりも落とすことがいちばん大切なんだと、頭ではわかっていたのですが、エイジングが気になり始めた当時は与えるケアばかりに目が向いていました。でも、メイクや皮脂、そして古い角質など、不要なものをしっかり落とすことで、肌に新しい細胞を生み出そうというスイッチが入り、代謝アップの歯車が回りだします。代謝が上がれば肌は新しい細胞で満たされるので、透明感と艶、生き生きした印象が手に入ります」(天野さん・以下「」内同)

【How to】
「時間をかけすぎず、でも心込めて丁寧に落とします」

  • メイクをクレンジングクリームにしっかり溶け込ませる

1. たっぷりの量を使うことが美肌の秘訣

ウォータープルーフのアイライナーやマスカラを使った日は、先にリムーバーで落としておく。その後、クレンジングクリームを手にとる。量の目安はマスカット粒程度。

\ポイントメイクが濃い日は専用リムーバーで/

2. メイクが厚い頬から顔全体になじませて

手にとったクレンジングクリームを、頬→Tゾーンの順になじませ、優しくマッサージするようにしてメイクをクリームに溶け込ませる。細かい部分は指先で丁寧に。

3. ぬるま湯で丁寧にすすぐ

クレンジングクリームはティッシュオフを推奨されることもあるけれど、天野さんは肌に負担をかけにくいすすぎ派。ぬるま湯でヌルつきがなくなるまでしっかり落とす。

  • 洗顔は泡立てが命。ボリューム泡で汚れを吸着させて

1. たっぷりの泡を作ることが成功の秘訣

濡れた手に洗顔フォームを1〜2cm程度とり、ぬるま湯を少しずつ加えながら泡立てる。片手にこんもりとする量の泡を作って。泡立てネットを使ってもOK。

2. 泡に汚れを吸着させるようにして洗う

両手に泡をとって顔を包み込み、肌に残ったクレンジングクリームの油分や汚れを泡のひと粒ひと粒に吸着させるように洗う。細かい部分にも指の腹で泡をなじませて。

3. 肌がさっぱりするまでぬるま湯ですすぐ

フェースラインや細かい部分にも泡残りがないよう、ぬるま湯で丁寧にすすぐ。さっぱりすべすべとした洗い上がりを確認したら、時間をおかず次のお手入れを。

【おすすめアイテム】

右/CPコスメティクス ソワーニュ フィエルテ ソフニング スキンクレンジング n AL[医薬部外品]

価格容量
¥9,900 130g

美容クリームのようになめらかで、汚れ落ちもいい。

左/オルビス オルビスユー フォーミングウォッシュ[医薬部外品]

価格容量
¥1,980 120g

泡立ち良く、軽い角質ケア効果も。

【2】「乳液洗顔」で不要な角質や汚れをオフ

乳液で洗顔!?と驚く人も多いと思いますが、「乳液の油分がメイクや毛穴汚れを溶かしたり、古い角質を柔らかくしたり。クレンジング剤よりも肌に潤いが保てるから特に冬にオススメなんです」と熱弁する天野さん。

「私は朝・昼・晩で使い方を変えています。朝は寝ている間に付着したほこりや皮脂を取り去るだけでいいのでコットンにたっぷりとって拭き取ります。朝の乳液洗顔は、メイクののりが格段にアップするのでぜひとも実践してほしいです。日中は小分けにしてポーチに携帯し、小ジワに入り込んだりよれたりしているメイクを乳液をつけた指でなじませてオフします。同時に保湿もできるからとても便利!さらに夜は、ライトなメイクであれば乳液でオフ。共通していえることは、たっぷり使って摩擦を避けること。だから惜しみなく使えるプチプラ価格の乳液がいいんです。ひとつ、洗面所に洗顔用として置いておくのが得策。1日冷たい外気と闘ってきた肌を乳液でほぐして癒してあげてください」

「摩擦を起こさないようにたっぷり惜しみなく使うのがポイント!」

【How to】
(1)コットンにたっぷりの乳液を含ませる
朝は水(ぬるま湯)を使わずに“乳液で拭いて”洗顔するという天野さん。
「拭いた後、潤いが保てるし、メイクのりが格段に良くなるんですよ」

(2)コットンをもつ手は力を入れずに滑らせる
「何よりも摩擦が肌の大敵!」と天野さん。乳液をのせたコットンを肌の上で滑らせます。
「内→外、下→上に向かって優しく拭き取って」

(3)首周りに滑らせてレフ板効果を狙う
顔全体を拭き取ったら、そのまま首周りまで滑らせます。
「首元のくすみを取り去ると、顔をより明るくさせるレフ板効果を発揮しますよ」

【おすすめアイテム】

右/イミュ ナチュリエ ハトムギ浸透乳液

価格容量
¥825 230ml

水分保持効果に優れる“ベタイン”配合。乾燥による小ジワを一掃。

左/ロート製薬 肌ラボ 白潤 プレミアム 薬用浸透美白乳液[医薬部外品]

価格容量
¥990(編集部調べ) 140ml

美白×炎症ケアのW有効成分配合。透明感がUP。

【3】肌をほぐす乳液の「サンドイッチ塗り」

「乾燥や冷えによってターンオーバーが滞ってこわばりがちな大人の肌こそ、先行型乳液に頼るべき!」と天野さん。「肌が固くなっているとスキンケアの浸透が悪くなります。するとますます乾燥するという悪循環に。だからこそ、洗顔後の乾いた肌にすぐの乳液が重要なんです。それは、角層の細胞間脂質がセラミドなどの油分がメインで構成されていることから、乳液の油分と親和性が高いのです。水分と油分を同時にバランス良く満たすことで、こわばっていた肌が柔らかく整います。さらに、次に使うローションなどスキンケアのなじみが格段に良くなり、美容成分の浸透が高まるのです」

天野編集長は、ブースター乳液の後、ローションを入れ込み、さらにもう一度同じ乳液を重ねるという、乳液の“サンドイッチ塗り”を実践中。

「この重ね塗りによって、角層が潤いで満たされパンと膨らみます。こうして弾力やハリが高まってもっちりした肌になるとキメもしっかり整って自然と艶が肌に宿ります。明らかに乾燥ぐすみが一掃されて健康的な艶肌を実感。朝ならファンデーションののりが良くなり、夜なら翌朝の透明感が変わります。乳液の実力を肌で体感してください!」

【How to】
(1)洗顔後の乾いた肌に乳液をたっぷりオン
洗顔後、タオルドライをした素肌に、乳液をのせます。
「冬は、商品に記載されている適量の倍をのせましょう。じっくりハンドプレスするとスッと入ってしまうはずです」

(2)ローションをハンドプレスして入れ込む
保湿力に優れたローションを重ねます。
「このとき先行型乳液をしっかり肌になじませてから重ねる、がポイント。乳液がググッと引き込みます」

(3)目元や口元など乾きやすい部分に“追い乳液”を
仕上げに再度乳液をとり(このときは商品の適量を)顔全体に重ねた上で、さらに乾きやすいパーツに丁寧に重ねます。
「細部に追い保湿するとハツラツとした顔だちに仕上がります」

【おすすめアイテム】

右/コスメデコルテ イドラクラリティ コンディショニング トリートメント ソフナー

価格容量
¥5,500 200ml

独自の“美肌糖”やリン脂質などエモリエント成分を贅沢に配合。みずみずしい潤いで肌を満たす。

左/アルビオン フラルネ フルリファインミルク EM

価格容量
¥5,500 200g

コクがありつつスッと浸透。弾力肌へ導く。

【4】ハリ・弾力UP「乳液パック」

35歳頃を境に肌の皮脂量がどんどん減少してしまうのは周知の事実。皮脂は毛穴の中の皮脂腺から分泌され、汗と混ざり合って皮脂膜を形成、皮膚の表面を覆ってさまざまな刺激から守っています。

「だから『美的GRAND』世代は、油分が必要なんです。ローションパックも水分補給のために必要ですが、まずは皮脂膜を強固にしないと入れても入れても水分が蒸発してしまいます。乳液で水分と油分をバランス良くチャージしたいから、私は週に2~3回乳液パックを実践中。粉を吹いてしまう程乾燥した部分もすぐに落ち着きます。コクのあるテクスチャーのものを選び、肌を密封させましょう。できれば癒される香りを選び、リラックスしながらパックをして至福のお手入れタイムを楽しんでください」

【How to】
(1)ラップの上でコットンに乳液をひたひたにのせる
まずコットンを2枚に裂き、けば立っていない方を上にしてラップの上におきます。乳液をのせ、指でまんべんなくのばして。
「コットン全体をひたひたにするのがコツ」

(2)頬や口元など乾燥が気になる部分にオン
自分が気になっている、乾燥の激しい部分をパックします。
「ラップの上に何枚か乳液パックを用意しておくといいでしょう。コクがあるせいか、貼っても意外に顔から落ちないんですよ」

(3)パック後はハンドプレスで浸透させる
10~15分間パックをしたら取り、手のひらを顔全体に当てて、じっくりプレスします。
「この一手間で、美容成分が肌のすみずみまでしっかり入っていき、もっちり感が違います」

【5】透明艶肌へ導く「シワ改善&美白ケア」

「不要な汚れをしっかり落とした後は、与えるケアもきちんとやります。若い頃は保湿だけで充分でしたが、今はそれだとシワやシミが増えるのを防ぐことはできません。シワは肌に影を作って艶を失わせ、シミは透明感を妨げるので、シワ改善ケアと美白ケアは“キレイなおばあちゃん”を目指す私にとっては欠かせないお手入れです」

ふたつのケアは、重力という抗えないものに成果を阻まれるたるみケアより、頑張った分だけ効果が出やすいのもやる気になれるポイント。

「シワ部分の肌の生まれ変わりを高める、メラニンを追い出すという作用を考えると、このふたつも代謝ケアの一環であると思っています」

【How to】
「顔の凹凸やシワの溝にまで、細かく丁寧に入れ込みます」

  • シワ改善美容液は、気になる部分にしっかり入れ込む

1. 化粧水や美容液の後に、朝晩使用

化粧水や美容液など水分多めのものをつけた後、全顔用クリームの前に使用。天野さんは効果を狙って朝晩使用しているが、1日1回なら夜に。小豆ふた粒大程度の量を手にとる。

2. 目の周りのシワが気になる部分に

シワが気になる部分から少しずつ塗り込んでいく。疲れて見える下まぶたのシワ、険しく見える眉間と目頭を重点的に。上まぶた全体と目尻の笑いジワにも塗る。

3. 唇の上のシワに注意!丁寧に塗り込んで

唇の上にたるみジワができると一気に老け込んで見えるので、ここはしっかり丁寧に塗る。シワは長い間かけて作られるものなので、まだ気にならない人もぜひ取り入れて。

4. 足りなければクリームを足して額にも

額の横ジワも防ぎたいところ。気になる部分を中心に、額全体に薄く塗る。そのほか、法令線や口角の下など、自分が気になるところに塗るのも◎。

  • 美白美容液は、気になる部分に重ねづけを

1. 化粧水の後、夜のケアにたっぷり使用

夜、化粧水で肌を整えた後、美白美容液を100円硬貨大(紹介したアルビオンのものは1個分)手にとる。気になる部分に重ねづけできるよう、たっぷり使うことがポイント。

2. 顔全体に少しずつ浸透させていく

頬、Tゾーン、細かい部分の順に、少しずつ手にとりながら顔全体に塗る。一気に塗るとなじまずモタついてしまうので、しっかり浸透させるために少しずつ塗るようにして。

3. シミが気になる部分に重ねづけ

シミとくすみが気になる目の周りに重ねづけをしたら、小指の下の膨らんだ柔らかい部分を使い、目周りをプッシュして美容液の浸透を促す。押す刺激が血行促進にもなる。

\小指のつけ根の膨らみで/

4. 余ったものは手の甲になじませてくすみ予防

最後に、手に余ったものを手の甲になじませる。手の甲は紫外線を常に浴びていてシミができたりくすみやすかったりするので、“第2の顔”という感覚でしっかり美白ケアを。

【おすすめアイテム】

アルビオン エクシア ブライトニング イマキュレート セラム[医薬部外品]

価格容量
¥27,500 1.5ml×28個

たっぷりなじませると透明感が目覚める。

【6】とにかく焼かない「UV対策」

アパレル会社経営・美容家

大野真理子さん


関連記事をcheck ▶︎

エディター

大塚真里さん


関連記事をcheck ▶︎

【How to】

\顔全体と首、デコルテ、腕と手に/

「美白美容液と同様、顔全体と首、デコルテ、腕に塗ります。焼けやすい手の甲にも」(大野さん・以下「」内同)

\UVコスメの重ね使いで安心感アップ!/

「しっとり保湿タイプとさらっと軽いタイプの2種を重ねることも多いです。膜を厚くして、日焼けを防ぎます」

\UVカット小物も抜かりなく使用/

「帽子やUVカーディガンは必須。アウトドアではサングラスや黒いフェースカバーも追加して、顔を徹底ガード」

【おすすめアイテム】

\エイジングケアにおすすめ/
「紫外線によるシワやたるみを防ぐエイジングケアクリームにUVカット機能を搭載したものも」(大塚さん)
「朝は化粧水の後これだけでもOKだから、多忙な人やコスパを重視する人にもおすすめ!」(大野さん)

A.クレ・ド・ポー ボーテ クレームUV n

価格容量SPF・PA
¥11,000 50g SPF50+・PA++++

しっとりリッチ。肌に良い光を取り込む機能でエイジングケア。

B.カバーマーク トリートメント デイ クリーム

価格容量SPF・PA
¥8,800 50g SPF50+・PA++++

コラーゲンを外的刺激から守り、育む処方。

\肌のバリア機能を強化して光老化を防ぐ/
「角層のバリア機能を強化したり、肌の抗酸化力を高めるアプローチでダメージを防ぎます」(大塚さん)
「新しいカテゴリーだけれど、理にかなっていて使い続けたくなる!」(大野さん)

C.イプサ プロテクター マルチシールド

価格容量SPF・PA
¥4,950 30ml SPF50+・PA++++

睡眠不足やストレスなどで低下した肌の防御機能をサポート。

D.ゲラン アベイユ ロイヤル UV スキン ディフェンス N

価格容量SPF・PA
¥11,880 50ml SPF50+・PA++++

ハチ由来成分が肌の機能を守る。高い保湿力も◎。

美肌作りのために取り入れたい「インナーケア」

FTCクリエイティブディレクター、美容家

君島十和子さん

\40代後半の肌に応じて「食材をプラス&カット」/
「圧倒的な肌のハリ不足を感じたのです。そこで増やしたのが、肌の材料となるたんぱく質。肉や魚などの動物性よりも、消化時に胃への負担が少ない豆類などの植物性を増やすように心掛けました。中でも大活躍なのが、豆乳やきな粉。オフィスに常備して、おやつ代わりに豆乳を飲んだり、和菓子に“追いきな粉”をしたり、こまめにとるようにしました。きな粉は食物繊維や大豆オリゴ糖も入っているので、腸内環境の調整にもおすすめです。そして、年齢を重ねると、女性ホルモンが減少してカルシウムの吸収がされにくくなるため、小魚やヨーグルトなどの食材をプラス。肌を支える骨がやせると、フェースラインが変化をして老け顔に直結するので気をつけています。逆に減らしたのは、黄ぐすみをもたらす“糖化”の原因となる糖質が多い食材。夜の白米は真っ先にカットしました」(君島さん・以下「」内同)

\美肌のために行き着いたインナーケアが“腸活”/
「腸内で有害な成分が発生すると、腸壁から吸収されて血流に乗り、全身に運ばれるため、肌にもトラブルが出やすくなります。そこで“腸内を良好に整える”が美肌のカギに。主に納豆などの発酵食品、きのこや海藻類などの水溶性の食物繊維をとっています。腸活には、免疫力や睡眠の質の向上、便秘改善にも効果が!自律神経も整いやすくなるので更年期の症状緩和にも良いといわれています。とはいえ、更年期のケアは答えがひとつではないので、腸活だけでなく、いろいろなケアを試すのがおすすめです。気持ちや体が思うように行かなくても、肌は自分でコントロールができるもの。少しでも美しくなれば心も明るく軽くなるので、グラン世代こそ体の中からの美肌作りをぜひ!」

\十和子さんの1日三食はこんな感じ/
【Breakfast】腸に良いものを中心に取り入れます

フルーツ(バナナ率高め)とヨーグルト、ゆで卵、青汁が定番。腸内の菌のエサとなる食物繊維豊富なオートミールを加えることも。水分でやわらかくしていただきます。

【Lunch】多いのは定食。温かい汁ものも必須
昼食は、焼き魚に野菜の小鉢やみそ汁がついた定食ものを。お米もお昼はOK!量を少なめにして程よく糖を取り入れ、午後の働くエネルギー源に。定食以外では、スープなどの温かい汁ものをつけて、冷え対策。

【Dinner】たんぱく質と野菜が中心の献立に

夕食は、動物性たんぱく質(肉や魚)と植物性たんぱく質(豆類)、それぞれをチョイスして調理。もちろん、野菜が多めの献立です。白米などの炭水化物は食べないことが多いそう。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

twitter LINE Threads

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事