美容賢者の体に優しい家呑みごはん｜vol.19

　高校生の頃、ひどい肌あれに悩まされていました。野菜中心、添加物が少ない食事に変えると、薬でも治らなかった症状が改善され、性格も前向きに。そのことをきっかけに、食の仕事を志すようになりました。
　あるとき、木桶で仕込むみそ蔵が減っているという話を聞き、伝統的なみそを広めたいという勝手な使命感から、みそ蔵を回り始めました。少量ずつ買えたら、さまざまな種類のみそを楽しめるかも…と考えて作ったのが、ミニサイズの「ガチみそ」です（左下）。
　木桶で造る生みそは無添加で、菌が生きているため腸活には欠かせません。甘いみそは野菜につけたり、塩味が強いみそはしょうゆや塩代わりに使ったり。ゆずこしょうを混ぜてディップにしたり、スムージーに入れたり。生クリームと合わせればカラメル風になるのでスイーツにも。みそは使い勝手抜群です。
　お酒が大好きな私は、飲み始めるとずっと食べ続けています。濃い味が欲しくなると、みその出番。焼いた長芋に絡めれば、こっくりした味でお酒も進むし、ブドウのサラダは、刻んだミントの葉に白みそを合わせたドレッシングでコクを出したり。みそは遅い時間に食べても罪悪感がないのでおすすめです。

［効果］

「ムスクのような香り」から名づけられた地中海原産のブドウ。「果物の王様」と呼ばれるほど、味、栄養価に富む。抗酸化力の高いポリフェノール、食物繊維、代謝に効くビタミンB1が豊富。果汁には汗で排泄されやすいカリウムなどのミネラルも含むのでおやつにおすすめ。7〜12月に出回る「シャインマスカット」などの皮ごと食べられる品種は、皮の栄養素もおいしく食べられる。

［おいしい選び方］

粒がふっくらしていて、皮に張りがあるもの、軸が青いものを。シャインマスカットはヨーグルトと合わせたり、サラダに加えてオリーブオイルなどで和えるとより爽やかな風味に。チーズとも相性◎。

［効果］

ヤマノイモ科の芋で、山芋とは別種。でんぷんを分解するジアスターゼが豊富なため、生食できる。ビタミンB群やミネラルをバランス良く含み、たんぱく質成分のディオスコリンには抗インフルエンザ作用があることも報告されている。山芋より淡白で粘り気は少なめ。秋掘りのものはみずみずしく、皮も薄いので皮ごと食べやすい。葉のつけ根にできるムカゴは香りが良く、炊き込みごはんなどの具にも。

［おいしい選び方］

皮が肌色で張りがあり、まっすぐに伸びて重みがあるものを。ひげ根は少ないほうがアクが少ないともされる。カットされたものは切り口が白くみずみずしいものを。すり下ろしたものは冷凍保存も可。

今西酒造
みむろ杉 ろまんシリーズ
純米吟醸 雄町 無濾過生原酒

350年の歴史をもつ奈良の酒蔵の純米吟醸酒。フレッシュな香り、柔らかで品の良い甘みとうまみ。毎年3月からの限定発売。「酸度が高いので、みそのようにこっくりした味と合わせると、口の中がさっぱりと切り替わっておいしい。ゆっくり飲むのにおすすめ」720ml ￥1,500（問今西酒造）

ローゼン・ブラザーズ
〝Dr.L〟リースリング 2015

ワイン生産者にファンが多いワイナリーが有機栽培の古木のブドウで造る白ワイン。はちみつのような香り、アンズのような甘ずっぱさが広がる、やや甘口。コスパも良し。「甘すぎないので、乾杯ワインにもぴったり。フルーツとも相性がいいです」750ml ￥1,900（問ヘレンベルガー・ホーフ）

〝家飲みをリッチに楽しむための定番！

写真上／プロダクトデザイナー澄川伸一さんデザインの大木硝子のロックグラスとワイングラスは人間工学に基づいた曲線が香りをより引き立てる。

下／菌が生きた木桶仕込みのみそ蔵と岩木さんが作った「ガチみそ」。ひとつ￥360〜で、みそ汁なら10〜12杯分。少量なので気軽にいろんな味を楽しめる。お酒のアテにも。全8種類。
https://kioke-miso.shop-pro.jp