カンパチの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
ほどよく脂がのった身がおいしい魚、カンパチ。クセのない淡白な味わいであるため、寿司や刺身で食べられることが多い食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、カンパチの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
カンパチの「糖質」と「カロリー」
カンパチ(可食部)80gのエネルギーおよび糖質
カンパチ(三枚おろし/生)
エネルギー:95kcal
糖質:0.1g
※カンパチの刺身1人前は約80gであるため、上記ではこの数値を基準に算出
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの食べ物(可食部)80gとの比較
食べ物の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
カツオ(秋獲り/生) | 120 | 0.2 |
マグロ(くろまぐろ/養殖/赤身/生) | 122 | 0.3 |
ブリ(成魚/生) | 178 | 0.3 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
カンパチはほかの赤身魚に比べると、80gあたりのエネルギーが低いことがわかります。魚類は全般的に、糖質をほとんど含んでいません。
カンパチに多く含まれる「栄養素」
カンパチ80gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:16.8g
脂質:3.4g
カリウム:390mg
ビタミンD:3.2μg
ナイアシン:6.4mg
ビタミンB12:4.2μg
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
カンパチはブリと同じスズキ目アジ科ブリ属の魚ですが、ブリよりも脂質が少なく、身の味わいはあっさりしています。
ビタミンB12
赤血球を作る働きをサポートするため、「造血のビタミン」といわれているのがビタミンB12です。ビタミンB12が豊富に含まれるのは魚介類や肉類であり、野菜にはほとんど含まれていません。ダイエット中でも肉や魚をバランスよく食べて、ビタミンB12が不足することのないようにしましょう。
ナイアシン
ナイアシンは、糖質や脂質からエネルギーを作り出すのを助ける栄養素です。また、お酒に含まれるアルコールを分解する働きにも関わるため、ナイアシンが不足していると二日酔いになる可能性があります。
ビタミンD
小腸でカルシウムの吸収を促す、カルシウムが骨や歯に沈着するのをサポートするといった働きがあります。カルシウムと関わりが深く、丈夫な骨や歯を作るのに必要な栄養素です。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
カンパチは魚類の中で比較的エネルギーが低く、寿司や刺身をダイエット中に食べるときにはおすすめしたい魚です。しかし、脂質が適度にあるため、食べ過ぎれば肥満につながります。カンパチは、1日80g程度を目安にして食べるようにしましょう。
摂取に適したタイミング
摂取する塩分量が多くなりそうな食事と一緒に、カンパチを食べるとよいでしょう。カンパチは魚類の中でもカリウムが多く含まれるため、摂り過ぎた塩分を排出して、体のむくみを予防する効果が期待できます。
カンパチを食べる際の組み合わせ
ビタミンB12が豊富なカンパチは、葉酸を多く含む食品と組み合わせて摂取することをおすすめします。ビタミンB12と葉酸は、ともに赤血球の合成に作用するため、貧血の予防効果を高められる組み合わせです。
貧血で赤血球が不足すると、体中に酸素が十分行き渡らず、基礎代謝が下がってやせにくくなってしまいます。ビタミンB12と葉酸を一緒に摂取して貧血を予防し、効率よくダイエットを行えるようにしましょう。
「美容」への作用・メリット
カンパチのビタミンDを摂取して骨を強くすることは、美しい肌の維持にもつながります。骨が弱くなり骨密度が低下すると、顔の骨がやせて、肌のたるみやシワが目立つようになるでしょう。
骨を作るカルシウムを十分摂っていてもビタミンDが不足していると、カルシウムの吸収率が下がってしまいます。カルシウムとともにカンパチからビタミンDを摂取して、骨を健康に保ち、美しい肌を維持してください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。