食・レシピ
2023.5.19

しじみの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

汁物の具材や出汁になる、しじみ。肝臓の働きを高める成分、オルニチンが含まれているとして注目を集めている食材です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、しじみの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

しじみの「糖質」と「カロリー」

しじみ(可食部)20gのエネルギーおよび糖質

しじみ(生)
エネルギー:11kcal
糖質:0.9g
※しじみの味噌汁1杯あたりのしじみ(可食部)は約20gであるため、上記ではこの数値を基準に算出

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの食べ物(可食部)20gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
牡蠣(養殖/生) 12 1.0
ほたてがい(生) 13 0.3
さざえ(生) 17 0.2

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

しじみはほかの貝類に比べると、20gあたりのエネルギーがやや低めですが、糖質は高めであることがわかります。

しじみに多く含まれる「栄養素」

しじみ20gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質:1.5g
脂質:0.3g
カルシウム:48mg
鉄:1.7mg
ビタミンB12:13.6μg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

一般的なしじみは1〜2cm程度の大きさしかありませんが、その小さな身の中にミネラルやビタミンを豊富に含んでいます。アミノ酸の一種であるオルニチンが豊富に含まれる点もしじみの特徴です。

赤血球の成分として、肺で取り込んだ酸素を全身へ送り届けることが鉄の役割です。鉄は筋肉にも含まれており、赤血球で運ばれた酸素を筋肉に取り込む際に働いています。赤血球や筋肉の鉄が足りなくなった場合は、肝臓や脾臓に貯蔵している鉄を利用することで、体の酸素不足を防いでいるのです。

ビタミンB12

ビタミンB12の役割は、赤血球を作る働きをサポートすることです。ビタミンB12が不足すると赤血球が正常に作られず、貧血症状が現れるおそれがあります。また目の疲れを改善する作用があることから、市販の目薬にも配合されている栄養素です。

オルニチン

アミノ酸の一種であり、肝臓の働きを助ける作用を持つ栄養素です。「二日酔いにはしじみ汁を飲むとよい」といわれるのは、しじみに含まれるオルニチンが、肝臓でのアルコール分解をスムーズにしているためと考えられています。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

しじみはエネルギーがあまり高くなく、一度にたくさんの量を食べる食品ではないため、ダイエット中に食べても問題はありません。しかし貝類の中では糖質が若干高いため、たくさん食べるとしても1日に100g程度までにとどめてください。

摂取に適した時間帯

しじみは、朝食または夕食での摂取がおすすめです。ダイエットをするためには、筋肉をつけて基礎代謝を高め、消費エネルギー量を増やす必要があります。筋肉のもとになる栄養素は、たんぱく質です。たんぱく質を効率よく筋肉へ変えるには、朝または夜にたんぱく質を摂取するとよいことがわかっています。しじみには体に必要なたんぱく質がバランスよく含まれているため、朝食や夕食でしじみを食べて筋肉量をアップさせましょう。

しじみを食べる際の組み合わせ

鉄が豊富なしじみは、ビタミンCやクエン酸を含む柑橘類と組み合わせて食べるとよいでしょう。鉄の摂取量が足りずに貧血になると、体の酸素が不足して脂肪をうまく燃焼できなくなってしまいます。鉄をより効率よく体へ取り込むには、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂取するのが効果的です。ダイエットがスムーズに進むように、工夫して鉄を摂るようにしましょう。

「美容」への作用・メリット

しじみに豊富で「肝臓によい」イメージが強いオルニチンは、美容にも役立つ成分です。オルニチンには肌のターンオーバーを促進する作用があるため、肌にシミができるのを防ぎ、肌の弾力を保つ効果が期待できます。積極的にしじみを食事に取り入れて、肌のターンオーバーを整え、健やかな肌を作ってください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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