食・レシピ
2023.5.18

牡蠣の「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

磯の香りと強いうまみで人気のある食材、牡蠣。旬の冬に出回る、身がふっくらした濃厚な味わいの牡蠣を楽しみにしている人は多いでしょう。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、牡蠣の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

牡蠣の「糖質」と「カロリー」

牡蠣(可食部)60gのエネルギーおよび糖質

牡蠣(養殖/生)
エネルギー:35kcal
糖質:2.9g
※大きめの牡蠣3個は約60gであるため、上記ではこの数値を基準に算出

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの食べ物(可食部)60gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
あさり(生) 16 0.2
しじみ(生) 32 2.7
ほたてがい(生) 40 0.9

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

牡蠣はほかの貝類に比べると、60gあたりのエネルギーと糖質がやや高いことがわかります。

牡蠣に多く含まれる「栄養素」

牡蠣60gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質:4.1g
脂質:1.3g
鉄:1.3mg
亜鉛:8.4mg
ビタミンB12:13.8μg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

牡蠣が別名「海のミルク」といわれるのは、牛乳と同じようにさまざまな栄養素を含んでいることが理由です。牡蠣は特にビタミンやミネラル、グリコーゲンを豊富に含んでいます。

赤血球の成分であり、肺で受け取った酸素を全身へ運ぶ役割を担っている栄養素です。鉄が不足すると全身に十分な酸素が行き渡らなくなり、酸素不足による集中力の低下や頭痛といった貧血症状が現れる可能性があります。

亜鉛

体の中のさまざまな反応に関わっており、特に体の組織を作るとき、炎症や傷を治すときに多く消費される栄養素です。味覚にも関わっているため、亜鉛が不足すると食事がおいしく感じられない味覚障害を引き起こすおそれがあります。

グリコーゲン

たくさんの糖質がつながった物質であり、筋肉のエネルギー源になるほか、血糖値を一定に保つために使われています。グリコーゲンが不足すると、エネルギーが足りずに疲れやすくなってしまうでしょう。また血糖値が下がり過ぎて、冷や汗や動機、手足の震えといった症状が現れるおそれもあります。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

貝類の中で牡蠣は、エネルギーや糖質がやや高いため、ダイエット中の食べ過ぎには注意が必要です。牡蠣に豊富な亜鉛は、摂り過ぎると吐き気や下痢といった症状を引き起こす可能性があります。牡蠣を食べる場合は、1日に5個程度までを目安にしてください。

摂取に適したタイミング

牡蠣は、運動前に摂取するとよいでしょう。牡蠣にはグリコーゲンが豊富に含まれますが、体内にエネルギー源として貯めておけるグリコーゲンの量には限界があり、上限を越えたグリコーゲンは脂肪になって体に蓄えられてしまいます。しっかり体を動かし、余分なエネルギーやグリコーゲンを消費して肥満を防いでください。

牡蠣を食べる際の組み合わせ

牡蠣と相性がよいのは、ビタミンCやクエン酸を含むレモンや柚子などの柑橘類です。牡蠣に含まれる亜鉛は、体への吸収率があまり高くありません。しかし、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂取することで、亜鉛の吸収率を高められます。ダイエット中は食事量が減ってしまい、ミネラル不足に陥りがちです。食材の組み合わせを工夫して、効率よく栄養素を摂取するよう心掛けてください。

「美容」への作用・メリット

牡蠣に豊富な亜鉛は、美容に対してもメリットが期待できます。肌や髪の毛のもとになる成分は、たんぱく質です。亜鉛は体内のたんぱく質の生まれ変わりをサポートするため、健やかな肌や髪の毛の維持に必要な栄養素であるといえます。食べ過ぎない程度に牡蠣を摂り、健康的で美しい肌や髪を保ってください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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