ひよこ豆の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

独特の形とほくほくした食感が特徴的な食材、ひよこ豆。中東やインドで食べられていましたが、エスニック料理の流行で日本でも見られるようになった食べ物です。今回はダイエットや糖質制限などを行っている方へ、ひよこ豆の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
ひよこ豆の「糖質」と「カロリー」
ひよこ豆(可食部)30gのエネルギーおよび糖質
ひよこ豆(全粒/ゆで)
エネルギー:45kcal
糖質:4.7g
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ほかの食べ物(可食部)30gとの比較
野菜の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
グリーンピース(グリンピース/ゆで) | 30 | 3.0 |
そらまめ(そらまめ/未熟豆/ゆで) | 31 | 3.9 |
枝豆(えだまめ/ゆで) | 35 | 1.3 |
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ひよこ豆はほかの豆類に比べると、30gあたりのエネルギーと糖質が高めであることがわかります。
ひよこ豆に多く含まれる「栄養素」
ひよこ豆30gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。
たんぱく質:2.9g
脂質:0.8g
食物繊維:3.5g
葉酸:33μg
出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
ひよこ豆はたんぱく質が多く、脂質は少なめです。上記の栄養素のほか、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、ひよこ豆は栄養価が高い食材であるといえます。
たんぱく質
筋肉や肌、内臓といった体のあらゆる組織のもとになる成分が、たんぱく質です。生命を維持するため、体の中のさまざまな機能を調節している酵素やホルモンも、たんぱく質から作られています。糖質や脂質と同様に、体を動かすエネルギー源としても使われる栄養素です。
葉酸
葉酸は、血液中の赤血球を作る働きに関わったり、肌や粘膜の新陳代謝をサポートしたりしています。赤ちゃんの健やかな発育にも関わるため、女性は妊娠前から意識的に摂取したい栄養素です。
イソフラボン
イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをする成分です。女性は年齢を重ねると女性ホルモンの分泌が減り、更年期障害といわれる症状が現れます。イソフラボンを摂取することで、更年期障害の症状の改善が期待できるでしょう。
また女性ホルモンが減少すると、骨がもろくなり、骨折しやすくなることにも注意が必要です。イソフラボンには骨からカルシウムが溶け出るのを防ぐ作用もあるため、骨を丈夫に保つ効果が期待できます。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
摂取量
イソフラボンは更年期障害の症状の改善や、健やかな骨の維持に働きますが、摂り過ぎると健康を害するおそれがあります。ひよこ豆は糖質も高めであるため、あまり食べ過ぎないようにしましょう。ダイエット中にひよこ豆を食べる場合は、1日30g程度にとどめてください。
摂取に適した時間帯
ひよこ豆は糖質が多い食材であるため、朝や昼の時間帯に食べることをおすすめします。夜遅い時間に糖質が多い食事を摂ると、糖質がエネルギーとして消費されず、余った糖質が体脂肪に変わって太りやすくなります。ひよこ豆は朝食や昼食に食べ、日中に体をしっかり動かして、摂取した糖質を消費しましょう。
ひよこ豆を食べる際の組み合わせ
ひよこ豆に豊富なたんぱく質を効率よく体に取り入れるために、ビタミンB6を多く含む食材と一緒に食べるとよいでしょう。ビタミンB6は、たんぱく質の分解をスムーズにする栄養素です。ビタミンB6を多く含む赤パプリカとひよこ豆を合わせて、サラダにしてはいかがでしょうか。
「美容」への作用・メリット
ひよこ豆に含まれるたんぱく質は、肌や髪の毛、爪のもとになる栄養素です。たんぱく質の不足は肌荒れやしわ、たるみなどの肌トラブルをもたらします。髪の毛が傷んでツヤが失われたり、爪が割れたりする可能性もあるでしょう。肌や髪の毛、爪を美しく保つために適量のひよこ豆を食生活に取り入れて、たんぱく質を積極的に摂取してください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。