ボディケア
2023.11.24

効果的に「皮下脂肪を落とす方法」【医師&トレーナー指導】

いったんつくと、なかなか落ちない厄介な皮下脂肪。そんな気になる皮下脂肪の落とし方とは?まずは内臓脂肪との違いからチェック。トレーナー、専門家に教わる脂肪燃焼に効果的な有酸素運動からエクササイズをご紹介します。

「皮下脂肪」とは?

内科医

奥田昌子先生

  • 皮膚のすぐ下の浅い部分につく
  • 男性より女性につきやすい
  • いったんつくと、なかなか落ちない

皮膚のすぐ下で、筋肉を取り囲むようについているのが皮下脂肪。浅い部分にあるので指でつまむことができ、その厚さでもたまり具合を推測できる。

内臓脂肪の「違い」

内科医

奥田昌子先生

「体の脂肪は、大きく『皮下脂肪』と『内臓脂肪』に分けられます。 皮下脂肪は全身の皮膚の下、浅い部分につく脂肪。内臓脂肪は腹部の深い所で内臓を覆うようにつく脂肪です。 実はこのふたつ、場所だけでなく、脂肪の性質にも違いが。皮下脂肪はたまっても病気に直結しませんが、内臓脂肪は蓄積すると悪玉物質を作り出し、さまざまな疾患の引き金になり得ます。ただし、1度つくとなかなか落ちない皮下脂肪に比べ、内臓脂肪は生活改善で落ちるという良い面もあります」(奥田先生)

脂肪燃焼効果が期待できる「有酸素運動」

インストラクター

KANAKOさん

有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳など体内に酸素を取り入れて糖質や脂肪を燃焼させていく運動。そして無酸素運動とは、筋力トレーニング(筋トレ)など酸素を必要とせずに短時間で強い負荷をかけて筋肉量を増やし、基礎代謝を高める運動です。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は気軽にできるところが魅力で、瞬間的な脂肪燃焼効果が期待できます。でも、長い目で見て“太りにくい”体をつくっていくには、有酸素と無酸素の両方の運動を取り入れることが大事。

KANAKOさんによると、筋トレによって筋肉量が増えることで基礎代謝が高まると、有酸素運動の効果も上がるそう。

「理想は、筋トレを1時間ほど行ってから、ジョギングなどの有酸素運動を30分以上行うこと。体が温まっていないまま有酸素運動をしても脂肪燃焼効果はなかなか発揮されません。筋トレによって血行を良くしてからのほうが、その後の運動の効果もより早く効率的に出ることになるのです」(KANAKOさん・以下「」内同)

基礎代謝が上がると、掃除機をかける、階段をのぼるなどの日常的な動作の消費カロリーも自然に向上し、やせやすい体に変わっていくそうです。

それぞれの有酸素運動にかけるべき「時間」

ジムに通って水泳をしたり、毎朝ジョギングをしたり……日々の習慣に有酸素運動を取り入れている人は多いかもしれません。

それぞれ、どれくらいの時間をかけると脂肪燃焼効果が発揮されるのか、KANAKOさんに聞いてみました。

【ジョギング】
30分ほど走ったころから脂肪燃焼が始まるといわれています。しっかりとした脂肪燃焼効果を得るには、1時間くらいは走るのが理想 だそう。

「準備運動をせずにいきなり走ると、体が温まるのに時間がかかって、なおさら脂肪燃焼が始まるのが出るのが遅くなります。最短最大に効果を出すには、軽くでも筋トレをしてから走るのがおすすめです」

【ウォーキング】
ウォーキングはジョギングよりも運動量が少ないので、 まず体が温まるのに30分くらいはかかるでしょう。1〜2時間は歩くのが理想的です

【水泳】
脂肪燃焼効果が一番期待できそうなのが水泳。 30分から1時間は泳ぎたいところですが、水の中にいることで体が冷えると、皮下脂肪がつきやすくなってしまう可能性もあるそう。ただ泳ぐよりは、水中ウォーキングも取り入れるのがおすすめとのこと です。

「水中でウォーキングをすると水圧によってより負荷がかかるので、脂肪燃焼効果がアップしますよ」

脂肪を燃焼させる「5つのエクササイズ」

【1】腹部の脂肪を燃焼「ナバーサナ」

ヨガ講師

密山 礼巳さん

\やり方を動画でチェック!/

【How to】
(1)ひざを立てて座り、両手をもも裏にあてる

(2)背骨を伸ばしたまま、すねが床と平行になるように足をUP
このままでもOKですが、できそうなら足の裏で前の空気を蹴るようにして。もも裏の手を離して、腕を伸ばしてみましょう。
このままゆっくり3呼吸します。

背骨を伸ばし、お腹は薄くキープ!

(3)両足の裏をつき、前ももにもたれるようにリラックス
深い呼吸を繰り返しましょう。吸う息で身体を起こし、あぐらの姿勢に戻って、終了です。


【2】二の腕&わきのプヨ肉を撃退「1分ストレッチ」

\教えてくれたのは…ボディワーカー 森 拓郎さん/
モデルや女優からの信頼も厚いカリスマトレーナー。著書『ペタトレ』(扶桑社)も話題。

「二の腕やわきにムダ肉がつくのは、猫背になってわきや背中の筋肉が弱ったところに脂肪がついてしまうから。ストレッチで筋肉の動きを活発化させて」(森さん)


【How to】
(1)ひざをついて四つんばいになり、右腕を伸ばして斜め前に置く。肩の下から胴体の側面にある筋肉を意識して。

\左右各30秒/

(2)ひざと手の位置を動かさず、頭が右腕の下に潜り込むようにして上体を左にスライド。腕のつけ根から背中を伸ばす。逆も同様に。


【3】「ジャンプ運動」で代謝を上げる

ダイエットエキスパート

和田清香さん

「クライミング」と呼ばれるエクササイズです。脚の入れ替えをジャンプするように行う有酸素運動で、心肺機能を高めながら脂肪燃焼に働きかけていきます。

【How to】5回×3セット
(1)うつぶせになって両手と爪先で体を支えます。腹部に力を入れて一直線になるように意識しましょう。

(2)片脚を勢い良くジャンプしながら前に。

(3)前に出した足をジャンプしながら後ろに戻すと同時に、反対の脚をジャンプしながら前に。勢いよくジャンプするようなイメージで5回繰り返します。


【4】脂肪を燃やす「毎日+30秒の部位トレ」

Youtuber

のがさん

うっすら縦ラインを作るなら【クランチorレッグライズ】
シックスパックで知られる“腹直筋”にアプローチする2種。“クランチ”は腹直筋の上部、レッグライズは腹直筋の下部に効きます。

(1)仰向けになり、手をお尻の下に敷いて体を安定させたら、おへそを覗き込むように頭を起こす。両脚を45度位までゆっくりと上げる。

\背中を丸めるイメージ/
ひざを90度に曲げて仰向けに。息を吐いて、腰が上がらない程度まで上体を起こす。息を吸いながら元の位置に戻る。15回が目安。

or

\腰が浮かないよう手をお尻の下に/

(2)脚が床につかないギリギリの位置まで、息を吐きながら脚を下ろす。1〜2を10回を目安に繰り返し行う。

優美な背中の曲線美を作るなら【バックエクステンション】
実は意外と人から見られている背中。背骨周りにある“脊柱起立筋”を効果的に鍛えられ、猫背を改善したい人にもおすすめ。

(1)両腕を伸ばし、足を両肩幅に開いてうつぶせになる。上体を床から少し上げる。

(2)息を吐きながら、肩胛骨を寄せるように両ワキを締め、胸を起こす。1〜2を繰り返し行う。目安は17回くらい。

\背筋が収縮するのを感じて/

憧れのプリッと上向きヒップを作るなら【ヒップリフトorバックキック】
お尻の大きな筋肉である“大臀筋”と太ももの裏の筋肉を一緒に鍛えてメリハリのあるお尻になれば、脚が長く見えて一石二鳥♪

(1)両手は肩の真下に、足幅は腰幅に開いた四つんばいの姿勢に。このとき、腰を痛めないように肩を丸める。

あお向けに寝て足を腰幅に開き、ひざは90度に曲げる。お尻をもち上げ、肩からひざが一直線になる所でキープ後、お尻を下ろす。15回を目安に繰り返し行う。

or

\腰は反らないように!/

(2)ひざを伸ばしながら片方の脚を後方に蹴り上げ、ゆっくりと1に戻る。左右10回ずつが目安。
「お尻と太もも裏が効いているのを感じて」(のがさん)


【5】足腰を鍛える「ヨガポーズ」

ヨガ講師、アーユルヴェーダ・セラピスト

サントーシマ香さん

「皮下脂肪を筋肉に置き換えられるように、体幹、足腰の筋肉を鍛える動きを取り入れてみて。ヨガであれば勇者のポーズ1、2、空気イスなどがおすすめ。5呼吸3セットを目安にポーズを一定時間キープしましょう」(サントーシマさん)

【勇者のポーズ1】
両脚をそろえて立ち、両手は腰に。片脚を大きく後ろに引き、骨盤を正面に。両手を上げて胸を開き5呼吸キープ。

【勇者のポーズ2】
両手両脚を大きく開いて立ち右爪先を右方向に。右ひざを曲げ腰を下ろし目線は手の先。5呼吸キープして反対側も同様に。


※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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