ストレスでできた白髪って元に戻せるの?原因、対策、髪に良いレシピまとめ

若い人にも見られる、白く光る毛。いわゆる若白髪ですが、加齢や遺伝だけではないストレスの可能性も。白髪になる原因やメカニズムをおさえて、正しい対策法を取り入れましょう!今すぐ出来る血行UPマッサージや習慣、髪に良い栄養素が摂れるレシピで今すぐ実践!白髪だからと諦めないで。
白髪になる原因・仕組み
白髪になる原因は「5つ」
\教えてくれたのは…大正製薬株式会社 セルフメディケーション開発研究所 渡部佳子さん/
2007年入社来、OTC医薬品の開発に従事。現在、毛髪科学や皮膚科学に基づく製剤の開発を担当。
「白髪の原因は加齢や遺伝、生活習慣、過度の飲酒や食生活の乱れ、ストレスなどいろいろあります。あとは病的な原因として貧血など、疾患が原因になる場合もあります。その中でも特に加齢と遺伝によるものは、改善は難しいと考えられます。一方、生活習慣や食生活の乱れやストレスで起きる白髪については、原因を取り除けば、また黒髪が生えてくる可能性もあると言えます」(渡部さん)
\白髪の原因/
- 加齢
- 遺伝
- 貧血などの病気
- 食生活の乱れ
- ストレス
白髪はメラニン色素の低下によるもの


抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
髪の毛を黒くしているのは、毛母細胞にあるメラノサイトが作り出すメラニン色素。メラニン色素を作り出す機能が低下することで、白髪になると考えられています。
「若い女性でも悩んでいる人は多く、特効薬はありません。むしろ、今後白髪を増やさないように、生活習慣を改善することが大事なんです」(浜中先生)
1.毛根の下部(毛母細胞)にあるメラノサイトで、アミノ酸がチロシナーゼ(酵素)によってメラニン色素に変化。
2.メラノサイトの機能が低下し、チロシナーゼが減ると、メラニン色素を作れという指令が発されなくなり、白髪になる。
ストレスが引き起こす白髪の【原因3つ】


毛髪・美容皮膚科医
高橋栄里先生
【1】過度の活性酸素
過度の活性酸素は、髪のメラニン色素を破壊してしまう恐れも。エビ、カキ、レバーなどの抗酸化成分を積極的に摂取しましょう。
【2】頭皮の血行悪化
ストレスがたまると、活性酸素が増えるだけでなく、頭皮も固くなります。気づいたときにマッサージして、血流をアップさせて。
【3】免疫力が低下


抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
「ストレスを感じると免疫力が低下して、あらゆる細胞の産生や働きも低下しますから、毛根のメラニン生成も減少すると考えられます。ただし、一時的なストレスによる白髪の場合、精神的に落ち着いて環境も安定してくると、また黒髪に戻る可能性もあるでしょう」(浜中先生)
ストレス白髪を撲滅!すぐ実践したい【対策7選】
【1】血流をアップする
シャワーをやめて湯船に10分以上つかる
お風呂は最高の血行促進習慣。10分くらいは適温の湯船につかるのがおすすめ。湯船の中では本を読むのもいいけれど、足指の股、くるぶしなど下からさすってマッサージすればなお良し。長くつかれば汚れも落とせます。
コーヒーをやめてデカフェにする
利尿作用のあるカフェインを含むコーヒーは、飲みすぎると瘀血につながります。コーヒーを飲んだら同量の水や炭酸水を飲むか、カフェインフリーのデカフェを選んで。なお紅茶や日本茶もカフェインを含みます。
白米をやめて玄米にする
便秘をすると血流が悪化して瘀血になりがち。なるべく多くの食物繊維をとり、腸の環境を整えましょう。白米より玄米、白砂糖は減らす、加熱していないものを食べるなど、健康的な食生活は血流もスムースにします。
エスカレーターに乗らず階段を使う
運動不足も血流が滞る原因。1日最低でも7,000歩は歩くなど、運動を心掛けましょう。階段のほか、ひと駅分歩く、タクシーに乗らないなど、地道な運動習慣が大切。ステイホーム中ならスクワットも有効です。
ネガティブ思考をやめて明るく!
鬱状態になると体を動かすのが億劫になり、血流の悪化を招きます。また、交感神経が優位になりすぎるのもNG。太い血管が収縮し、毛細血管に血液が行きづらくなります。寝る直前までスマホを見るのは避けましょう。
【2】頭皮の血行アップマッサージ
頭髪全体に有効基本の3ステップ
(1)両手を組んで、首の後ろに置き、手 根で襟足辺りをつまむように、手の ひらに力を入れる。気持ちいいと思 える圧で、5回繰り返しマッサージ。
(2)親指の腹で、襟足から伸びている筋のすぐ外側をプッシュ。もみほぐしながら、だんだんと下へ下げ、首のつけ根までマッサージ。
(3)肩をすくめるようにして、首を後ろに倒す。その状態で、首を左右にロ ーリングして、こっている場所をほぐす。オフィスでひと息つくときに。
【白髪ケアには2ステップをプラス!】
カチューシャゾーンをマッサージ
手をグーにして、第1関節から第2関節をこめかみにセッ ト。手を小さく回しながら、カチューシャをつける生え際部分をまんべんなくほぐして。
ザビエルゾーンをマッサージ
頭のトップを同じ要領でマッサージ。プロのようにマッサージしようとせず、まずはほぐすクセをつける。
【3】頭皮をほぐすアイテムを使う


医学博士
赤澤純代先生
\赤澤先生はこれで血流改善!/
リキャップ・プロ
価格 |
---|
¥6,578(CARINA GINZA) |
頭皮は固くなって血流が悪くなりがち。このキャップをかぶって動かすだけで固い頭皮をほぐし、血流量が大幅アップ。
【4】自律神経を整え、体温と免疫力を高める
- 低体温が慢性化するとトラブルが連鎖!
- 目指すは免疫力が高まる36.5〜37.0℃
「一般的に、体内の酵素や免疫細胞などが活発に働くための最適体温は36・5~37℃。低すぎると、それらがうまく機能せず、全身に不調が生じやすくなります」と、明治国際医療大学の伊藤和憲先生。
「体温は、自律神経によってコントロールされています。ストレスなどで自律神経が乱れると、その機能が低下して、体温が上がりづらくなるのです。コロナ禍で低体温人口が増えているのは、運動不足だけでなく、ストレス過多にも原因がありそうです。ストレスが強くかかると、リラックスモードの副交感神経よりも、緊張・興奮モードの交感神経が優位な状態が長くなり、自律神経のバランスがくずれます。好きな香りをかぐ、音楽を聴く、美しいものを眺める、ハーブティーを飲むなど、五感が喜ぶストレスケアで、自律神経を整えましょう」(伊藤先生)
【5】血流を上げる食べ物を摂取
\体を温める食べ物/
- たんぱく質
- 根菜類
- 寒い地域でとれる食材
- 冬が旬の食材
- 発酵食品
- 香辛料 など
「体内の熱の多くは筋肉によって作られるため、筋肉のもととなるたんぱく質が不足していると体温は上がりません。1日3食、たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルなどもバランス良くとるのが体温UPの基本です。また、暑い季節でも胃腸を冷やすのはNG。冷たい飲み物や生野菜などのとりすぎは要注意です」(丸山先生)
「寒い季節や寒冷地域でとれる食材、土の中で育つ根菜類、発酵食品などは体を温めます。夏野菜など体を冷やすものは、しょうがやにんにくなどの香辛料と一緒にとればOK!」(伊藤先生)
\たんぱく質をしっかりとれる朝食を!/
写真は丸山先生のある日の朝食。
「豚肉、卵、納豆、ヨーグルトとたんぱく質がたっぷりで、しっかり熱産生できます」(丸山先生)
【6】抗酸化成分を摂取
健康的でイキイキとしたツヤ髪を育むためには、抗酸化成分も重要。特に髪の毛を作る「毛母細胞」を活性化させる“アスタキサンチン”は頼れる味方。さらに、モズクやワカメに含まれる食物繊維“フコイダン”にも育毛効果や保湿効果が。
アンチエイジング効果と育毛効果を同時に発揮
- アスタキサンチン・β-カロチン・リコピン
サケやエビ、カニのような赤い色の魚や甲殻類のほか、トマト、にんじん、パプリカなどの赤い野菜に多く含まれる抗酸化成分。頭皮環境を整え、毛母細胞の分裂も促進して、艶やかで健康的な髪へと導きます。
ネバネバ成分が頭皮を潤し活性化
- フコイダン
コンブやワカメ、モズクに含まれるネバネバ成分には、毛乳頭細胞の増殖を促し、育毛効果が期待できます。“髪にワカメ”というのも納得。
【7】髪に良い栄養素はほかにも


HAIR SALON FOCUS マネージャー
篠塚 純さん
- たんぱく質
- チロシン
- ヨード
「加齢や遺伝が原因の白髪の場合は、元に戻るのが難しいとされています。ですが、ストレスや栄養不足が原因の場合は、ストレスを発散させたり、不足した栄養素を補うことで戻る可能性があります。
健康的な髪をつくる元でもあるたんぱく質、メラニンの原料となるチロシン(乳製品、バナナ、アボカド、アーモンドなどに含まれる)、メラノサイトの働きを活性化させるヨード(昆布、わかめ、ところてんなど)を積極的に摂るなど、食生活も意識してみるとよいですね」(篠塚さん)
ストレス白髪から黒髪を取り戻す、おすすめ【レシピ6選】
【1】アボカドとオレンジのサラダ
Point
抗酸化効果たっぷりのオレンジとの組み合わせ!まろやかなアボカド風味。【材料】
アボカド…1個
オレンジ…1個
レモン汁…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1
塩…ひとつまみ
黒こしょう…少々
【作り方】
- アボカドは皮をむいてカットしボウルに入れ、レモン汁を振っておく。
- オレンジはまず両端を切り落とし、上端から包丁を横に入れ、くるくる回しながら皮をむいていく。
- オレンジの果実は縦半分にカットした後、さらに縦半分に切り、幅7~8mmの食べやすい大きさにカット。
- 1のボウルに3、オリーブオイル、塩・黒こしょうを加え、スプーンなどでざっくり和えて味を調える。
【2】ふわふわ、納豆メカブ丼
Point
納豆は肌の再生に欠かせないたんぱく質も豊富。メカブのぬめり成分“フコイダン”は育毛効果や免疫力UP、便通改善にも効果的。【材料 2人分】
納豆…2パック(80g)
しょうゆ…小さじ2~大さじ1
メカブ(味なし)…2パック(80g)
卵…2個
ごはん…300g
【作り方】
- 納豆をボウルに入れ、しょうゆ、メカブを入れ、よく混ぜてから卵白を入れ泡立つまで混ぜる。
- ごはんの上に1をかけ卵黄をのせる。
【3】サケとブロッコリーの豆乳みそ汁
Point
「サケに含まれるアスタキサンチンと豆乳に含まれるイソフラボンがもつ抗酸化作用は、生活習慣病のリスクを回避してくれてアンチエイジングに役立ちます。シチューのようなまろやかな味わいですが、粒マスタードを入れることで酸味が加わり良いアクセントに」(実践料理研究家 岩木みさきさん)【材料 1人分】
生サケ…2切
ブロッコリー…30g
新じゃが芋小…2個(50g)
酒…大さじ1
植物油…小さじ1
水…100ml
無調整豆乳…200ml
みそ…大さじ2
粒マスタード…小さじ1
【作り方】
- 生サケは4等分に切り酒を振る。ブロッコリーは一口大に、新じゃが芋は半分に、それぞれ切る。
- 鍋に植物油を熱して生サケと新じゃが芋を入れ、焼き色がつくまで中火で2分程焼き、水を加えたら蓋をして4~5分煮る。
- 新じゃが芋に火が通ったら豆乳とブロッコリーを加え、沸騰したら弱火にしてみそと粒マスタードを溶き入れる。
【4】カキと黒きくらげのみぞれ鍋
Point
「アンチエイジングや潤い効果のあるカキ、黒きくらげといった気血を補う食材がメイン。貧血で乾燥しがちなくすみ肌が気になる人におすすめです」(国際中医薬膳師 瀬戸佳子さん)【材料 1人分】
カキ…50~80g
黒きくらげ(生でも乾燥でも)…2枚
チンゲン菜…1本
大根…50g
だし汁(お好みのもので)…適量
ゆず皮…適量
ポン酢…適量
【作り方】
- カキは塩(分量外/適量)で汚れを取り、水気をきっておく。黒きくらげ(乾燥タイプは、あらかじめ水で戻しておく)とチンゲン菜を食べやすい大きさに切る。大根は皮をむき、下ろしておく。
- 鍋にだし汁を入れ煮立ったら、1の黒きくらげ、チンゲン菜、カキを入れる。
- 具材に火が通ったら大根下ろしを加え、ゆず皮をのせ、ポン酢でいただく。
【5】クレソンとトマト、ゆで卵のサラダ 粒マスタード風味
Point
サラダのベースとして、ケールとともに私が多用しているのがクレソン。辛みを感じる独特の風味がサラダのアクセントに、さらに抗酸化力が高く、ビタミン類も多く含むので栄養価的にも積極的に取り入れたい野菜です。今回のサラダはこれまた抗酸化効果が高く美肌づくりにもひと役買ってくれるトマトと、健やかな肌・体・髪を育む良質なたんぱく源である卵を組み合わせてサラダに。白ワインビネガーよりも少しコクのある赤ワインビネガーを使用、粒マスタードのアクセントを加えたら、シンプルながらも止まらない美味しさ。料理のお供にもぴったりの1品に。【材料】
クレソン…半束
トマト…1個
卵…1個
オリーブオイル…大さじ1程度
赤ワインビネガー…大さじ1程度
粒マスタード…少々
塩こしょう…少々
【作り方】
(1)クレソンは3~4cmの長さにカット。
(2)トマトは食べやすい大きさにカット。
(3)ゆで卵を作り、皮をむき、スプーンで4~5等分にカット。
(4)ボウルにクレソンとトマトを入れ、オリーブオイル、赤ワインビネガー、粒マスタード、塩こしょうで味を調える(ゆで卵は型崩れし、盛りつけたときに汚く見えるので、この時点では入れない)。
(5)皿にクレソンとトマトを盛り、ゆで卵を添え、(4)のボウルに残ったドレッシングを全体に回しかけてできあがり。
【6】ニンジンとカボチャのツナサラダ クミン風味
Point
緑黄色野菜としてメジャーなニンジンとカボチャには、β-カロテンがたっぷり! β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康の維持や、ドライアイをケアしたり、老眼の改善などの効果も。また、β-カロテンの抗酸化作用はパワフルで、免疫を整える働きも。マスク生活が続き、さらにさまざまな感染症からカラダを守るためにも注目したい栄養素です。もちろん美肌効果も絶大! 今週のサラダは「おいしいサラダができたの~!」と母からLINEで送られてきたレシピで。ニンジンとカボチャに、風味をプラスするツナ、抗酸化&アンチエイジング効果も期待できるクミンを加えたら…おいしくて、キレイも健康も引き上がって、お箸が止まらない一品が完成!【材料】
ニンジン…1/2~1本
カボチャ…1/12~1/10個程度
ツナ缶…2/3~1缶
オリーブオイル…大さじ1弱
レモン汁…大さじ1弱
塩こしょう…適宜
クミンシード…適宜
【作り方】
(1)ニンジンは太めの千切りに。
(2)カボチャは種を取り除き、皮つきのまま太めの千切りに。
(3)鍋で湯を沸かし、沸騰したらニンジンとカボチャを入れて1分半~2分程度、軽く茹でる。どちらも、硬さが残るくらいに茹で、ざるにあげて水気を切る。
(4)ボウルに(3)のニンジン&カボチャ、油を切ったツナ、オリーブオイル、レモン汁、塩こしょう、クミンシードを入れ、ざっくり混ぜて味を調えてできあがり! 好みにより、ハチミツなどで少し甘みをプラスしても。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。