ヘアのお悩み
2023.8.7

「前髪が薄い」のお悩みを解決するスタイリング法まとめ

髪が薄いと見た目やヘアスタイルが決まりにくい。特に前髪が薄いと感じている方に、薄毛になる原因と対策を掲載。頭皮や髪に良いヘアアイテムもご紹介します。

前髪の薄毛になる原因4つ

【原因1】女性ホルモンの低下

大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所所属

渡部佳子さん

「女性の薄毛の原因はさまざまといわれています。そのひとつには、女性ホルモンの減少=加齢によってエストロゲンが減ることが挙げられます。エストロゲンは女性らしさをキープする上で欠かせないホルモン。もともと女性の体内に存在しているものですが、年齢とともに減っていきます。それに合わせるように毛髪はハリやコシをなくしてしまうのです」(渡部さん)

【原因2】ストレスや妊娠・出産など

抗加齢医学専門医

浜中聡子先生

「女性の抜け毛の原因としては、“血流が低下して、毛根に酸素や栄養が届きにくくなること”が考えられます。ただしその背景には、女性ならではのホルモンの変化や、ライフステージの変化が複雑に関係していて、男性のように“これが原因”と特定するのが難しい状態です」(浜中さん)

生理が始まる思春期、妊娠・出産の経験、そして更年期と、女性は一生の間にホルモンがダイナミックに変化します。それにともない一生の間に何度か“髪が抜けやすいタイミング”が存在するそう。
さらに、仕事と家庭の両立や家族のケアなど、女性特有の環境ストレスが複雑に絡み合って、抜け毛・薄毛に繋がっているそうです。

【原因3】いつも同じ結び方をしている

「強い力で長時間引っ張るような、ポニーテールなどのスタイルを続けている場合も、血流が悪くなりがちです。さらに、髪の成長に伴って深く大きくなる毛包が引っ張られている状態が続くことも、頭皮に負担をかけてしまうので良くありません。これについては、実際に薄毛などのトラブルに発展する可能性があります。

とは言え、お仕事の都合で、毎日同じヘアスタイルにしなければいけない人もいると思います。そういった場合は、同じところに負担がかかっている状況を減らす工夫をしていただければと思います。できれば、分け目をズラすとか、少しゆるめにセットするなど。さらに、朝晩の頭皮マッサージでめぐりを良くして、髪に栄養が十分に届くように1日のどこかで整えてあげるのも良いと思います」(渡部さん)

【原因4】カラーやパーマなどの使用で髪と頭皮が傷むから

発毛診療医/美容皮膚科医

高橋栄里先生

「カラー剤やパーマ剤などは髪が傷み、頭皮ダメージの原因となりえます。頭皮や髪質にあったカラー剤を選択し、ダメージを最小限に抑えるよう気をつけましょう」(高橋さん)

前髪の薄毛対策【4つ】

【1】生活習慣を見直す

大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所所属

渡部佳子さん

  • 規則正しい生活と充分な睡眠
  • ストレッチやウォーキングなどの適度な運動習慣
  • ストレスをうまく解消し、精神的なゆとりを持つ
  • 飲酒は適量
  • 禁煙習慣を守る
  • バランスのとれた食事を

髪は常に成長しているのではなく一定の寿命があります。成長したあと自然に抜け、再び同じ毛穴から新しい髪が生まれます。この繰り返しをヘアサイクルといい、成長期(初期、後期)、退行期、休止期と分けられ、成長期は健康な髪では2~6年間といわれています。

徐々に進行する女性の壮年性脱毛症では、上のイラストのようにヘアサイクルの変化が起こり、新しい髪がなかなか生えてこない(休止期が長くなる)、髪が十分に育たないまま抜けてしまう(成長期が短くなる)といった症状が見られるようになります。つまり、通常よりも休止期の髪が多くなり、抜け毛が進行し、“頭髪密度”が減少していきます。

 

【2】頭皮の血行をマッサージで良くする

Point

・1日2回程度
・指の腹でゆっくり押して、ゆっくり離す
・下から上へゆっくりと

「頭皮を指の腹で、心地が良いと感じる程度の力でゆっくりと押し、ゆっくりと離すというのを繰り返します。首すじからはじめて、少しずつ上に向かって押していきます。

マッサージもやりすぎては頭皮に過剰な負担をかけてしまいますので、朝晩など1日2回程度がちょうどいいと思います。朝のスタイリング前や、お風呂に入っているとき、お風呂上がりなど、髪の毛を触るタイミングでマッサージをすると習慣にもなりやすいですよ。ヘッドスパなどのマッサージを利用する方法もリラックスできますし、ストレス解消にもなって良いと思います」(渡部さん)

 

【3】食生活を見直す

発毛診療医/美容皮膚科医

高橋栄里先生

現代人の食生活では、ビタミンやミネラルといった髪を育むために必要な栄養素が不足しがち。美しい髪をキープするには、ヘアケアも大切ですが、内側からのケアも重要です。

「ビタミンBやビタミンC、ビタミンA、ミネラル、たんぱく質など、髪の毛を育てるための必要な栄養素は欠かさないよう考えて食事を摂っていただきたいですね。サプリメントを活用して、髪に必要な栄養を効率的に摂取するのもいいと思います」(高橋さん・以下「」内同)

細胞が若々しい状態を保ちやすくするには、細胞の糖化にも注意が必要です。

「糖化というのは細胞の老化を促進させるものですし、活性酸素を助長するきっかけにもなります。焦げた食べ物や揚げ物、甘い物の摂取を控えたり、食べる順番(野菜→肉・魚→炭水化物)に気をつけたりするなどして、糖化を防ぎましょう」

 

【4】良質な睡眠をとる

抗加齢医学専門医

浜中聡子先生

「睡眠時間は、毎日最低5~6時間は確保して。なるべく“夜寝て朝起きる”、太陽のリズムとともに就寝・起床すると、髪の成長に関与するホルモンのバランスが整いやすくなります。しっかり睡眠をとることで、抜け毛の原因の1つとなるストレスの緩和にもつながります。さらに細胞の成長を促す成長ホルモンの分泌にも関わってくるので、良質な睡眠を心がけて」(浜中さん)

 

薄毛対策におすすめの頭皮マッサージ

STEP1:頭頂部をポンポンとたたく

洗髪後は頭皮が急激に乾くので、タオルドライしたらすぐに頭皮用美容液をなじませて。また濡れた髪は傷みやすいので、ドライヤーで髪の毛を完全に乾かしてからブラッシングをスタート。まずクッション性の高いブラシで頭頂部を上下にポンポンと10回程度、軽くたたく。

STEP2:頭皮をクルクルと引き上げる

ブラシのピン全体を頭皮に押し当てて、前頭部→側頭部→後頭部の順で、360°マッサージ。クルクルと円を描くように、筋肉ごと動かすようなイメージで、下から上に引き上げるのがコツ。トータルで1分程度が目安。

STEP3:最後に髪の毛をブラッシング

髪の毛をブラッシングする際は、毛先から10cm単位で少しずつとかしていくのがコツ。髪の毛全体をとかすときは、反対側の手のひらで頭皮を押さえると、頭皮に負担がかからず抜け毛予防にもなるのでおすすめ。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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