ハイライトとローライトの違いって?おすすめの入れ方を紹介

立体感が出るローライト・ハイライトの入れ方の他、ハイレイヤーにハイライトを組み合わせた旬のスタイルを『美的.com』の連載でも好評だった人気サロンのスタイルからご紹介します。
ローライトとハイライトの【違い】
\ハイライトって何?/
毛束を縫うように一定の間隔で細く引き出し、引き出した毛束だけを明るく染めたり、色を抜いて明るくすること。暗く染めることは「ローライト」という。
立体感が出るローライト&ハイライトMIXのヘアスタイル
後頭部が絶壁な場合は、レイヤースタイルにハイ&ローライトカラーで陰影をつけ、立体感を際立たせて。
「表面には細かくハイライト、もみあげや耳の後ろにはローライトを。サイドの襟足にもハイライトを入れ、正面から見たときに軽さが出るようにします」(一番合戦さん)
Point
もみあげと耳の後ろにローライトをPoint
表面と前髪の内側、襟足にハイライトを「旬な」ハイライトの入れ方
ハイレイヤーにハイライトを組み合わせた辛口スタイルはいかが?ハイライトのコントラストがレイヤーの動きを引き立て、重めスタイルからの大胆な印象チェンジを狙いたい人におすすめです。また、気になりはじめた白髪ぼかしにも◯。
\How to/
- 極細ハイライトを表面と内側のみに入れます。全体ではなくポイントで入れることで、ダメージも少なく、上品なハイライトに。
- 全体のヘアカラーは、暗めのアッシュブラウンをセレクト。
担当サロン:MINX harajuku(ミンクス ハラジュク) 大竹祐紀さん
「白髪をおしゃれにする」ハイライトのメリットと白髪率別入れ方
白髪を活かす!地毛ハイライトの5大メリット
1.根元白髪が伸びても気にならない
白髪を染めずに白髪のままで残しているため、根元が伸びてきても境い目の線ができない。頭頂が「富士山の冠雪」になる心配無用。
2.サロンに行く回数減
白髪染めをしていると、白髪が増えるに連れサロンに行く頻度が高まるが、これなら根元が気にならないので、頻繁に通う必要なし。
3.頭皮と髪に優しい
ハイライトは頭皮につけないので、負担が軽減。髪に対しても、全体に白髪染めをするより部分的なブリーチは髪への負担も少ない。
4.カラーチェンジが楽しめる
白髪染めは暗くなりがちだが、トナーという微アルカリカラーでブリーチ毛や白髪に色を乗せると、あらゆる色を鮮やかに楽しめる。
5.とにかくおしゃれ!
立体的で毛量感があり、こなれたおしゃれを楽しんでいる雰囲気を醸し出す。ただ傷みがあるとおしゃれに見えないのでケアは入念に。
\ハイライトで白髪はなぜ目立たなくなる?/
白髪と黒髪(濃い茶色)の2色だけの場合、その明度差で白髪がパキッと際立ってしまうが、中間の色を足して3色、4色と増やしていくと明度差が縮まり、白さが和らぐ。
【1】白髪率30%
「ハイライトを入れても落ち着いた印象はキープできるんですね」(皮膚科勤務 山本美紀さん)
Before
顔周りの生え際と分け目に白髪が多い山本さん。普段ワンカラーで染めていると1週間で白髪が気になるというお悩みが。好みは暗めなので根元だけ暗い色を入れ、白髪の多い部分はブリーチハイライトに初挑戦。全体はベージュカラーでやや明るく仕上げています。「おしゃれ見えするし、白髪となじんで画期的!」と大満足です。
CLOSE UP!
カラー直後でも白髪は見える。これこそ伸びても気にならない理由。白髪がハイライトの毛筋と混ざり合い、カムフラージュされる。
\How to/
STEP1:根元全体のみ暗めの色でカラーしてから、白髪が最も多い分け目を中心にブリーチハイライトを細かく入れる。
STEP2:バランスを見ながら全体にもハイライトを足す。1のハイライトはこのように色が抜け、中間色ができる。
STEP3:ハイライトが入った状態。この状態だと明るい毛筋が多く、派手に見えるけれど、これは土台と考えて。
STEP4:最後に明るいベージュカラーを全体にのせる。ハイライト部分は落ち着き、全体のカラーも艶やかに整う。
【2】白髪率10%
「白髪ぼかしなのにデザインとしても美しいのがお気に入りです」(セラピスト 松岡史江さん)
Before
分け目と生え際の白髪が気になる松岡さん。白髪率は10〜15%とまだ少なめなので、全体は落ち着いた明るさのカーキベージュに。分け目の白髪を巻き込みながら、ワンレングスボブの表面のレイヤーに沿ってブリーチハイライトを入れているのがポイントです。自然な毛流れを作り、髪の質感の印象アップにもつながっています。
CLOSE UP!
染め切っていないので白髪はちらほら。ハイライトにカムフラージュされて、外国人の髪のような複雑な色を作り出している。
【3】白髪率50%
「明るい髪でも品が良く、美肌にも見えるのがうれしい」 (陶芸講師 町山あゆみさん)
Before
白髪率50%と全体的に白髪が多く、特に顔周りと頭頂の表面に集中。そこを狙ってハイライトを入れ、全体を自然に明るくする土台を作ります。この状態なら白髪はもう目立ちません。最後にミルクティー色のようなベージュをのせて。白〜薄いベージュの濃淡が立体感を生み、ただ明るいだけではない上質なカラーが完成しました。
CLOSE UP!
この明るさなら、もはや白髪が浮くことはなく、根元の白髪がハイライトの一部に。生え際は前髪のある髪型でカバー。
担当サロン:kakimoto arms青山店
長年にわたりヘアカラーを追求し、日本のハイライト技術のパイオニア的存在。カットはスタイリストが、カラーはカラーリストが担当する専任制。首都圏に10店舗を展開中。
「レングス別」ローライト・ハイライトスタイル【7選】
【1】「ショート」ハイライト×パーマの抜け感ヘア
Point
ハイライトを入れ、ヘーゼルベージュをオンカラー。ハイライトは、表面5mmを外し、トップメインで入れて、パーマの動きを活かすように。ヘーゼルベージュは、寒色でもまろやかな柔らかさが特徴。長め前髪のグラデーションスタイルで、パーマでラフな動きを出しているのがポイント。【how to“ベース”】
カットは、襟足1cm、サイドの長さは耳下、前髪は鼻下の長さでグラデーションに。トップにはレイヤーを入れつつ、アウトラインには重さを残して外人っぽく仕上げます。
【how to“パーマ&スタイリング”】
パーマは、20〜38mmのロッドを使います。毛先のラフな外ハネは、ねじって逆巻に。全体は、太めのロッドで平巻きにします。
スタイリング剤は、ややドライなワックスを選びます。中間から毛先にセット剤を馴染ませたら、弱風のドライヤーで、手を振って、髪を散らすイメージでスタイリングします。
担当サロン:grico(グリコ) 原田直美さん
【2】「ボブ」ローライトで作るクールな印象ヘア
Point
顔周りでふわりと動く前髪&無造作な外ハネが、柔らかくナチュラルな雰囲気に。ローライトを加えることで、陰影をつけながらクールな印象をプラスできます。【how to“ベース&カラー”】
顎ラインの長さでカットしたグラデーションボブ。動きと軽さが出るように表面にはレイヤーを入れ、前髪は顔周りにニュアンスを加えるため、ベースの長さより短くカットします。
カラーは、6レベルのアッシュグレーに、4レベルのローライトをオンカラー。赤味を抑え柔らかい印象を与える色味に。
【how to“スタイリング”】
ドライのポイントは、根元をしっかり立ち上げながら乾かすこと。また、センターパートでも、分け目はしっかりつけないように。乾いたら26mmのアイロンで全体を外ハネにカールを。表面は内巻きにワンカール。さらに、表面や中間で動きが欲しいところの毛束を取り、ランダムに縦巻きに。シアバターやミルクワックスなどのスタイリング剤を全体的に馴染ませたら完成です。
担当サロン:GARDEN Tokyo(ガーデン トウキョウ) 西川真矢さん
【3】「ボブ」細めハイライトのひし形シルエットヘア
Point
カラーは、全体に細めのハイライトを入れてから、8レベルのサンドベージュをオンカラー。サンドベージュは、ブラウン寄りの寒色なので、やわらかく見せつつツヤ感も感じられるカラーリングです。顔まわりをカバーして小顔効果&ひし形シルエットを叶えます。丸顔さん、面長さんに特におすすめ。えり足部分をグラデーションでカットすることで、首元をきゅっと引き締めすっきり見せる効果も。【how to“ベース”】
カットベースは、えり足ギリギリのあごラインのボブ。バックにグラデーション、表面は軽めにレイヤーを入れます。サイドバングは、耳上の長さで流れるようにカット。前髪は、長めのシースルーに。
【how to“スタイリング”】
ストレートアイロンを通すのみでまとまる時短ヘア。毛先は巻きすぎない方がお洒落に。
スタイリング剤は、ヘアオイルを。髪質に合わせて、細毛さんは軽め、広がりやすい人はやや重めがおすすめ。基本的には、中間から毛先に馴染ませますが、ふくらみやすい人は、内側にしっかりつけてから表面に馴染ませて。
担当サロン:GARDEN YOKOHAMA (ガーデンヨコハマ) 金井悠華さん
【4】「ミディアム」ハイライト+レイヤーのヘルシーヘア
Point
デザインカラーは、全体にハイライトを入れつつ、前髪、もみ上げといった顔まわりにはデザインカラーを施し洒落感UPを狙えます。ヘルシーで元気な印象になりたい人におすすめのミディアムヘアです。【how to“ベース&カラー”】
全体は、鎖骨くらいのミディアムでカット。顔まわりにはたっぷりレイヤーを入れ、動きを際立たせるため、もみ上げは短めにカットします。前髪は、ワイドで重めにします。
カラーは、全体はハイライト&顔まわりはスライシングでブリーチをしてから、トパーズブラウンをオンカラー。バイオレットで、黄色みを打ち消し、透明感のある仕上がりに。
【how to“スタイリング”】
26.5mmのアイロンで全体を外ハネ、顔まわりは内巻きにします。温度設定は140度がグッド。
バームとオイルを混ぜ、後ろから前へかけてなじませたら完成です。
担当サロン:S.HAIRSALON kitahama(エス ヘアサロン キタハマ) 石塚大輔さん
【5】「ミディアム」ローライトの立体感ヘア
Point
ボブと呼ぶには長いけれど、ミディと呼ぶにはちょっと短い“ボブディ”。ところどころ自然になじむローライトを入れて立体感を出しやすくします。【how to“ベース&カラー”】
鎖骨丈の前上がりベース。自然と内巻きになるように中間から軽くグラデーションカットに。トップにレイヤーを入れ、ふわっとした毛束を作りやすくします。前髪は目の上ギリギリでカットし、サイドバングは頬に落ちる長さにして小顔効果を狙います。
カラーは9トーンの、赤みを消して柔らかさを引き立てるオリーブベージュ。
【how to“スタイリング”】
前髪はパカっと割れたクセがつかないよう、左右に寄せながら乾かします。38mmの太めのアイロンで、毛束の中間から挟んで滑らせ軽く内巻きに。グルンと巻くと古く見えるので、あくまでも軽くクセづけでOK。さらに表面の毛束を取り、水平に持ち上げて同じようにワンカールを。レイヤー入れているのでカールに段差が出てふわっとします。前髪も軽く内巻きに。さらっとなじむクリームワックスを毛先に全体にもみ込み、手に余ったワックスを前髪の毛先にもなじませ斜めに流します。仕上げに数か所トップを少しつまみ、筋を作りながらキープ力の軽いスプレーを吹きかけ、表面にふわっとした毛束を作れば完成です。スタイリングが簡単で、自然な色気を演出できる魅力的なボブディ。首元がすっきりする春服とも相性抜群なので、これからの季節にイチオシです!
担当サロン:Sui(スイ) 塩田 勝樹さん
【6】「セミロング」細めハイライトのたっぷりレイヤーヘア
Point
カラーは、細めのハイライトを入れ、10レベルのアッシュベージュをオンカラー。赤みを打ち消したベージュで、肌をキレイに見せられ、特にブルベさんにおすすめです。【how to“ベース”】
カットは、鎖骨下10センチのレングスで、レイヤーを入れて顔まわりのニュアンスが可愛くなるように。前髪は、黒目の延長線上の幅で、目と眉の間の長さにカットします。
【how to“スタイリング”】
32mmのアイロンで、全体を外ハネに。顔まわりは耳横の位置でアイロンを床と平行に入れて波巻き、表面はリバースに巻いて外側に流します。スタイリングは、ウェットな質感にならないよう軽めのオイルをチョイス。毛先と顔まわりはしっかりめに、前髪は毛先1/2くらいになじませ束感を整えたら完成です。
担当サロン:MINX ginza(ミンクス ギンザ) 川上春香さん
【7】「セミロング」Wカラーのエフォートレスヘア
Point
ハイライトやブリーチを仕込んで透け感を出し、上からカラーをのせる“Wカラー”。キレイなくすみ感で赤みを抑えたカーキアッシュ。ハイライトをランダムに混ぜることで、もとからの髪色のような柔らかな質感と立体感が出るので、下ろしても無造作に結んでも雰囲気のあるスタイルになります。この入れ方だと伸びても、色落ちしても気にならないのもメリットです。・全体の6割くらいに細めと太めのハイライトをランダムに入れます。
・トップから10cmくらい空けて根元に自然なグラデーションを。
・上からくすんだアッシュとマットオリーブをミックスしたカラーを全体に重ねます。
SIDE
BACK
担当サロン:MANHOOD AYUMIさん
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
サロンワークをべースにファッション誌・美容業界誌の撮影、セミナー講師など多岐にわたり活躍。レイヤー使いやアレンジが得意。