健康・ヘルスケア
2020.10.5

虫歯でないのに歯が痛い…「歯ぎしり・食いしばり」の症状やトラブルを知っておいて

虫歯じゃないのに歯が痛む…。それって歯ぎしり・食いしばりが原因かも!睡眠中など無意識にしてしまってる可能性も!メカニズムから症状チェック、引き起こすトラブルなどを徹底解説。軽減方法とどこでもできる簡単ストレッチを取り入れてみて♪

【目次】
歯ぎしり・食いしばりが 引き起こす口や歯のトラブル
あなたは大丈夫?進行具合をチェック
メカニズムを徹底解説!
いつでもどこでもできる!軽減ストレッチ法

歯ぎしり・食いしばりが引き起こす口や歯のトラブル

虫歯や顎関節症だけじゃない!

教えてくれたのは…キャビネ・ダンテール御茶ノ水院長 安田 登先生

虫歯や顎関節症だけじゃない! やすだのぼる/東京医科歯科大学大学院卒業。同大学歯学部臨床教授などを経て、’12年にキャビネ・ダンテール御茶ノ水院長に。

虫歯や顎関節症だけじゃない!
【知覚過敏】
歯の表面が削れて神経を刺激!
冷たいものを飲んだときに、歯が染みる知覚過敏。食いしばって歯の表面を覆うエナメル質が削られて象牙質が露出すると、神経を刺激しやすくなります」と安田先生。また、歯のつけ根に強い力が加わり続けるため、歯のつけ根が欠けてくることも。

【顎関節症】
食いしばっている人に多く見られる症状
顎関節症の代表的な症状は、口を開こうとすると痛い、口が開きにくい、あごを動かすとカクカク音がするという3つ。「食いしばりが顎関節症の直接の原因とはいえませんが、食いしばっている人に多く見られる症状です」

【歯周病】
歯と歯茎に隙間ができ歯周病を進行させる
歯周病は細菌の感染によって引き起こされ、進行すると歯を支える歯槽骨が溶けて、抜歯しなければならなくなることも。「食いしばりが続くと、歯と歯茎に隙間ができるので細菌が侵入しやすくなって、歯周病を進させてしまいます」

【虫歯】
歯が割れて隙間に細菌が侵入し虫歯に
歯ぎしりや食いしばりで歯に大きな力を与え続けると、治療歯の詰め物が取れたり、歯が割れてヒビが入ることも。「歯と詰め物の間や、割れた歯の隙間に細菌が入り込むため、虫歯になりやすい口内環境になります」

【知覚過敏】
歯の表面が削れて神経を刺激!
「冷たいものを飲んだときに、歯が染みる知覚過敏。食いしばって歯の表面を覆うエナメル質が削られて象牙質が露出すると神経を刺激しやすくなります」と安田先生。
また、歯のつけ根に強い力が加わり続けるため、歯のつけ根が欠けてくることも。

虫歯や顎関節症だけじゃない! 歯ぎしり・食いしばりが 引き起こす口や歯のトラブルとは?

あなたは大丈夫?進行具合をチェック

起床直後にチェック!

教えてくれたのは…オーク銀座 歯科クリニック院長 難波郁雄先生

起床直後にチェック!なんばいくお/東北歯科大学卒業。日本補綴歯科学会専門医、指導医。2003年に同クリニック開設。口の中だけでなく体のバランスをトータルで考えた治療を行う。

起床直後にチェック!
仕事中に気づいたら奥歯を食いしばっていた、睡眠中の歯ぎしりを家族に指摘された、などの経験はありませんか? 毎日忙しい美的世代には、”歯を食いしばって”頑張っている人も多いはず。でも食いしばりがひどくなると、知覚過敏や歯周病といった口腔トラブル、頭痛や肩こり、うつなどの原因になるともいわれています。

「ひどくなると体に悪影響を与えますが、食いしばりはストレス発散のために必要な行為でもあるので、必ずしも悪とはいえません。敵視しすぎず、食いしばりの正しい知識とセルフケアを知って、上手に付き合うことが必要です」とオーク銀座歯科クリニック院長の難波郁雄先生。

まずは、あなたの食いしばりと歯ぎしりの進行具合をチェックしてみて!

【起床直後のチェックテスト】
1.食いしばりチェック
最初は軽くかみ締め始めて、だんだんかみ締める力を増していき5秒たったら緩めるようにする。

2.歯ぎしりチェック
まず歯を軽く接触させる。次に食事のときの力加減で30秒間、左右に歯をすり合わせる。

→1、2の直後に頭やあごに痛みや疲労感がなければOK。もし痛みや異常を感じた人は下の5つの項目に当てはまっていたら要注意かも。

無意識の食いしばりが招く不調

【チェック項目】
5つの項目に当てはまる人は、食いしばっている可能性あり!

無意識の食いしばりが招く不調
(1)姿勢が悪いとよく指摘される

無意識の食いしばりが招く不調
(2)ストレスを感じることが多い

無意識の食いしばりが招く不調
(3)デスクワークでPC作業が多い

無意識の食いしばりが招く不調
(4)朝起きたときに顔の筋肉がだるい気がする

無意識の食いしばりが招く不調
(5)口内炎がよくできる

■食いしばりが加える力は矯正治療の数十倍!
「食いしばりを気にして来院する人は多いです」と難波先生。歯はわずかな力で動き、矯正治療の装置が歯に作用する力は100〜170g。

「これに対し悪い姿勢や食いしば何十倍もりは、そのの力が加わります。すると顔や体のバランスがくずれ不調を招く一因になるだけでなく、さらに食いしばりやすくなるという負のスパイラルに陥ります」(難波先生)。

あなたは大丈夫? 無意識の“食いしばり”が身体の不調を招いているかも!?

メカニズムを徹底解説!

歯ぎしり・食いしばりの状態とは

■睡眠中に行っていることが多く家族に指摘されて気づくことも! !
本来、上下の歯が接触する時間は、食事や唾液を飲み込むときなど1日20分程度ですが、寝ているときや起きているときを問わずに歯を食いしばったり、歯ぎしりをすることがあります。

「睡眠時に上下の歯をこすり合わせてギリギリと音がするグラインディング、上下の歯を強く食いしばったりするクレンチング、上下の歯をカチカチとぶつけ合うタッピングといった3つのタイプがあります。寝ているときは感覚が鈍くなっているので自分では気づかず、特にグラインディングは家族に音を指摘されて自覚するケースがほとんどです」(難波先生)

【食いしばった状態】

歯ぎしり・食いしばりの状態とは
上下の歯がかみ合って、緊張した状態。歯やあごに力が加わり続けるため、体も緊張状態が続くことに。

【リラックスした状態】

歯ぎしり・食いしばりの状態とは
通常、口を閉じていても上下の歯は、前歯で1~2ミリ、奥歯で0.5~1ミリ開いていて、接触していない。

3種類の食いしばりのタイプ

【グラインディング】
睡眠中にギリギリと歯をこすり合わせる
一般的に歯ぎしりといったら、このタイプ。無意識に上下の歯を左右に動かしてこすり合わせるため、ギリギリと音がする。睡眠中にしていることが多く、家族から指摘されて発
覚するケースがほとんど。

【クレンチング】
睡眠時や仕事中に上下の歯を強くかみ締める
上下の歯をギュッと食いしばったり、かみ締めたりする行為。寝ているときだけでなく、仕事中や不安や心配事を抱え過ぎているときなど無意識のうちに行っていることも多い。音がしないので周囲も気づきにくい。

【タッピング】
上下の歯をぶつけてカチカチ音を立てる
上下の歯をぶつけ合って、カチカチと鳴らすタイプ。歯ぎしりを行う人の中では、少ないタイプ。グラインディングやクレンチングに比べると、軽い接触なので歯への影響も少ないといわれている。

“食いしばり女子”急増中!? 歯ぎしり・食いしばりのメカニズムを解説

いつでもどこでもできる!軽減ストレッチ法

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
「硬直した筋肉や筋膜をほぐすと、リンパや血液の流れが良くなり、痛みの物質が流されるので痛みが改善します。さらに自律神経のバランスも整うので、歯ぎしりや食いしばりも軽減します」と難波先生。

また、固くなった筋膜は、日常の動作や素早い動きではなかなか緩まないそう。
「多少痛みを感じる程度の強さでゆっくりと行うのがコツです。副作用がないので、気づいたときに1日に何回でも行って筋肉や筋膜をリラックスさせましょう」(難波先生)

【How to】
■首筋の筋肉を緩めるストレッチ 1

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(1)頭に手を添えて頭を傾ける
右手を頭の左側に添え、耳を肩につけるつもりで頭を右に傾ける。手の力で頭を引っ張らないように注意。

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(2)腕を床の方に伸ばしてキープ
(1)のまま左腕は床の方へ伸ばし、30秒キープ。手の角度は、伸ばしやすい高さでOK。(1)と(2)を3回行う。反対側も同様に。

■首筋の筋肉を緩めるストレッチ 2

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(1)鼻をわきにつけるように頭を傾ける
右手を頭の左側に添え、鼻をわきにつけるつもりで頭を右に傾ける。手の力で頭を引っ張らないように注意。

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(2)腕を床の方に伸ばしてキープ
(1)のまま左腕は床の方へ伸ばし、30秒キープ。手の角度は、伸ばしやすい高さでOK。(1)と(2)を3回行う。反対側も同様に。

■首筋のこりをほぐすマッサージ

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(1)マッサージで使う手を軽く握る
右手を軽く握る。マッサージは手の指を使ってもOKだが、爪が長いと肌に当たって痛いので、手を握って行うのがおすすめ。

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(2)首の後ろから前に向かってほぐす
(1)の手首に左手を添え、左の首の後ろ側から前に向かってゆっくりと動かし、30回程度マッサージする。逆も同様に行う。

■頭のこりをほぐすマッサージ

痛気持ちいい力加減でゆっくりとほぐす
(1)こめかみをもみほぐす
両方のこめかみに指を当てる。指にしっかりと力を入れて、小さな円を描くように30回マッサージ。


(2)頭を上から下に向かってほぐす
両手の指を広げて頭頂部に置く。指にしっかりと力を入れて、下方向へゆっくりと指を移動させる。これを30回繰り返す。


(3)耳の上をもみほぐす
両方の耳の上の部分に指を当てる。指にしかり力を入れて、小さな円を描くように30回マッサージ。

■咬筋を緩めるマッサージ


(1)両頬をクルクルと指でほぐす
両頬に指を当てる。指にしっかりと力を入れて、小さな円を描くように30回マッサージ。


(2)あごの関節部を指でほぐす
耳の穴の前部分にある、あごの関節部に指を当てる。指にしっかりと力を入れて、小さな円を描くように30回マッサージ。

いつでもどこでもセルフケア! 歯ぎしり・食いしばりを軽減するお手軽ストレッチ

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