あなたは大丈夫? 無意識の“食いしばり”が身体の不調を招いているかも!?
睡眠中の「歯ぎしり」や、日中ストレスを感じると起こりがちな「食いしばり」。口内のトラブルだけでなく、頭痛や首・肩こり、不眠にもつながるこの症状、気づかぬうちに、あなたもやっているかも!? 歯ぎしり、食いしばりについてオーク銀座歯科クリニック院長の難波郁雄先生にお話を伺いました。
正しい知識を知り、上手に付き合って!
仕事中に気づいたら奥歯を食いしばっていた、睡眠中の歯ぎしりを家族に指摘された、などの経験はありませんか? 毎日忙しい美的世代には、”歯を食いしばって”頑張っている人も多いはず。でも食いしばりがひどくなると、知覚過敏や歯周病といった口腔トラブル、頭痛や肩こり、うつなどの原因になるともいわれています。
「ひどくなると体に悪影響を与えますが、食いしばりはストレス発散のために必要な行為でもあるので、必ずしも悪とはいえません。敵視しすぎず、食いしばりの正しい知識とセルフケアを知って、上手に付き合うことが必要です」とオーク銀座歯科クリニック院長の難波郁雄先生。
まずは、あなたの食いしばりと歯ぎしりの進行具合をチェックしてみて!
【起床直後のチェックテスト】
1.食いしばりチェック
最初は軽くかみ締め始めて、だんだんかみ締める力を増していき5秒たったら緩めるようにする。
2.歯ぎしりチェック
まず歯を軽く接触させる。次に食事のときの力加減で30秒間、左右に歯をすり合わせる。
→1、2の直後に頭やあごに痛みや疲労感がなければOK。もし痛みや異常を感じた人は下の5つの項目に当てはまっていたら要注意かも。
無意識の食いしばりがその不調を招いているかも!?
5つの項目に当てはまる人は、食いしばっている可能性あり!
□姿勢が悪いとよく指摘される
□ストレスを感じることが多い
□デスクワークでPC作業が多い
□朝起きたときに顔の筋肉がだるい気がする
□口内炎がよくできる
【食いしばりが加える力は矯正治療の数十倍!】
「食いしばりを気にして来院する人は多いです」と難波先生。歯はわずかな力で動き、矯正治療の装置が歯に作用する力は100〜170g。
「これに対し悪い姿勢や食いしば何十倍もりは、そのの力が加わります。すると顔や体のバランスがくずれ不調を招く一因になるだけでなく、さらに食いしばりやすくなるという負のスパイラルに陥ります」(難波先生)。
歯ぎしり・食いしばりについて伺ったのは…
オーク銀座 歯科クリニック院長 難波郁雄先生
なんばいくお/東北歯科大学卒業。日本補綴歯科学会専門医、指導医。2003年に同クリニック開設。口の中だけでなく体のバランスをトータルで考えた治療を行う。
イラスト/すぎうらゆう、川野郁代 構成/青山貴子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。