“食いしばり女子”急増中!? 歯ぎしり・食いしばりのメカニズムを解説
歯ぎしり・食いしばりには種類があるのを知っていますか? 無意識に行ってしまう“歯ぎしり”や“食いしばり”について、オーク銀座歯科クリニック院長の難波郁雄先生にお話を伺いました。
Q.そもそも歯ぎしり・食いしばりってどんなもの?
A.睡眠中に行っていることが多く家族に指摘されて気づくことも! !
本来、上下の歯が接触する時間は、食事や唾液を飲み込むときなど1日20分程度ですが、寝ているときや起きているときを問わずに歯を食いしばったり、歯ぎしりをすることがあります。
「睡眠時に上下の歯をこすり合わせてギリギリと音がするグラインディング、上下の歯を強く食いしばったりするクレンチング、上下の歯をカチカチとぶつけ合うタッピングといった3つのタイプがあります。寝ているときは感覚が鈍くなっているので自分では気づかず、特にグラインディングは家族に音を指摘されて自覚するケースがほとんどです」(難波先生)
【食いしばった状態】
上下の歯がかみ合って、緊張した状態。歯やあごに力が加わり続けるため、体も緊張状態が続くことに。
【リラックスした状態】
通常、口を閉じていても上下の歯は、前歯で1~2ミリ、奥歯で0.5~1ミリ開いていて、接触していない。
食いしばりには3種類のタイプがあります
【グラインディング】睡眠中にギリギリと歯をこすり合わせる
一般的に歯ぎしりといったら、このタイプ。無意識に上下の歯を左右に動かしてこすり合わせるため、ギリギリと音がする。睡眠中にしていることが多く、家族から指摘されて発
覚するケースがほとんど。
【クレンチング】睡眠時や仕事中に上下の歯を強くかみ締める
上下の歯をギュッと食いしばったり、かみ締めたりする行為。寝ているときだけでなく、仕事中や不安や心配事を抱え過ぎているときなど無意識のうちに行っていることも多い。音がしないので周囲も気づきにくい。
【タッピング】上下の歯をぶつけてカチカチ音を立てる
上下の歯をぶつけ合って、カチカチと鳴らすタイプ。歯ぎしりを行う人の中では、少ないタイプ。グラインディングやクレンチングに比べると、軽い接触なので歯への影響も少ないといわれている。
歯ぎしり・食いしばりについて伺ったのは…
オーク銀座 歯科クリニック院長 難波郁雄先生
なんばいくお/東北歯科大学卒業。日本補綴歯科学会専門医、指導医。2003年に同クリニック開設。口の中だけでなく体のバランスをトータルで考えた治療を行う。
イラスト/すぎうらゆう、川野郁代 構成/青山貴子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。