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2023.7.26

ステーキのダイエット効果│牛肉の栄養素やカロリーまとめ

肉のおいしさをストレートに感じられる、ステーキ。シンプルに塩こしょうだけで食べてもおいしく、ソースで味を変えても楽しめる料理です。この記事ではダイエットを行っている方へ、ステーキの栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

ダイエットには赤身肉のステーキが効果的

ステーキの肉はエネルギーが高そうで、ダイエットには不向きなように思えるかもしれません。しかし、選ぶ肉の種類や部位によって、エネルギーや栄養素には違いが見られます。

ダイエットにステーキを取り入れるのであれば、脂身の少ない赤身肉がおすすめです。ここからは、ステーキのエネルギーや栄養素、ダイエット効果について紹介します。

赤身肉のカロリー

主な牛肉のステーキ1食(100g)に含まれるエネルギーは、以下のとおりです。

リブロース(和牛肉/リブロース/脂身つき/生):514kcal
サーロイン(和牛肉/サーロイン/脂身つき/生):460kcal
ランプ(和牛肉/ランプ/脂身つき/生):319kcal
もも(和牛肉/もも/脂身つき/生):235kcal
ヒレ(和牛肉/ヒレ/赤肉/生):207kcal

国産牛(乳用肥育牛肉/リブロース/脂身つき/生):380kcal
輸入牛(輸入牛肉/リブロース/脂身つき/生):212kcal

牛肉の部位を比較すると、適度に脂肪のあるリブロースやサーロインよりも、脂肪が少なくて赤身の多いランプやヒレのほうがエネルギーが低めです。

また和牛や国産牛、輸入牛といった違いもエネルギーに影響します。同じ部位でも輸入牛のほうが摂取エネルギーをおさえられるため、ダイエットにおすすめです。

出典:文部科学省|日本本食品標準成分表2020年版(八訂)

牛肉に含まれる栄養素とダイエット効果

ステーキ1食分の牛肉(100g)に含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

主な栄養素 和牛
(和牛肉/
リブロース)
国産牛
(乳用肥育牛肉/
リブロース)
輸入牛
(輸入牛肉/
リブロース)
糖質(g) 0.1 0.2 0.4
たんぱく質(g) 9.7 14.1 20.1
脂質(g) 56.5 37.1 15.4
鉄(mg) 1.2 1.0 2.2
亜鉛(mg) 2.6 3.7 4.7
ビタミンB2(mg) 0.09 0.12 0.16
ビタミンB6(mg) 0.15 0.22 0.37

牛肉は糖質が少なく、糖質制限におすすめの食材です。また牛肉には、筋肉のもとになるたんぱく質や、糖質や脂質をエネルギーに変える働きをサポートするビタミンB2が含まれています。これらは、基礎代謝を高めてエネルギーの燃焼を助けてくれる栄養素です。

牛肉に含まれる「Lカルニチン」という成分にも注目してください。Lカルニチンは、たんぱく質を細かくしたアミノ酸の一種です。脂質をエネルギーとして利用しやすくする作用があるため、脂肪の燃焼に効果が期待できます。

ステーキの腹持ちのよさも、ダイエット向きの食べ物といえるポイントです。一般的な食べ物の消化にかかる時間は2〜3時間程度ですが、牛肉などの肉類は消化に4〜5時間ほどかかってしまいます。ステーキを消化している間は空腹感がおさえられるため、間食を控えられるでしょう。

出典:文部科学省|日本本食品標準成分表2020年版(八訂)

ステーキをダイエットに取り入れるメリット

ステーキを食べることでダイエット効果を狙うため、食事制限をするダイエットとは異なり、食べられないストレスがありません。ステーキは肉を購入して焼くだけでよく、調理に手間がかからず、献立に悩むこともないでしょう。

牛肉にはさまざまな栄養素が含まれているため、ダイエット効果だけではなく、美容や健康への好影響も期待できます。

牛肉に豊富な亜鉛は免疫細胞の働きを活発にするため、免疫力アップに役立つでしょう。牛肉に含まれるたんぱく質は筋肉だけではなく、肌や髪のもとにもなる栄養素です。牛肉は、たんぱく質の分解や合成に関わるビタミンB6も豊富であるため、健やかな肌や髪の維持にも効果が期待できます。

ステーキをダイエットに取り入れる際の2つのポイント

ステーキをダイエットに取り入れる場合は、以下のポイントに気をつけましょう。

1.ステーキは1日1食、100g

ダイエット効果が期待できるステーキですが、食べ過ぎるとエネルギーの過剰摂取になり、肥満をまねきます。ステーキを食べるのは1日1食、100gまでを目安にしましょう。

夜遅い時間帯に食事を摂ると、余分なエネルギーを消費できずに太るおそれがあります。ステーキを食べるのは、しっかりと体を動かして摂取したエネルギーを消費できる、午前中から昼のタイミングがおすすめです。

2.部位はヒレやもも、ランプを選ぶ

効率よくダイエットしたいのならば、脂質が少ない部位を選びましょう。リブロースやサーロインは「サシ」と呼ばれる脂身の入ったおいしい部位ですが、ダイエットにはあまりおすすめできません。ヒレやもも、ランプといった脂質が少ない部位がダイエットに向いています。

ステーキをダイエットに取り入れる際の注意点

ステーキだけを食べていては、栄養バランスの偏りによって健康を損なうおそれがあります。ご飯などの主食や野菜、果物、乳製品などをバランスよく食べて、健康的なダイエットを心掛けてください。

先述のように、消化に時間がかかることが牛肉の特徴です。腹持ちがよいことはメリットですが、その分胃腸に負担をかけているとも考えられます。ステーキを食べるときにはよく噛んで、胃腸への負担をやわらげてください。

ステーキの味に飽きないように、味付けを工夫しましょう。ダイエットを始めても、続かなければ意味がありません。味付けにバリエーションがあると、ステーキをおいしく食べ続けていけます。

ステーキの効果をダイエットに活かそう

糖質が少なく、たんぱく質やLカルニチンなどの栄養素を含んでいるステーキは、ダイエットに効果が期待できます。だたし食べ過ぎないようにする、脂質の少ない部位を選ぶ、ステーキ以外の食品もバランスよく摂るといった配慮が必要です。

ステーキの効果を最大限に活かして、ストレスの少ないダイエットに取り組んでみてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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