ホタテの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
ホタテは冬が旬の二枚貝で、スーパーなどで冷凍のものが通年流通し、手軽に取り入れられ人気があります。刺身やフライなど貝柱の部分だけで食べられることも多いですが、ベビーホタテや殻付きのままのバター焼きのように丸ごとや、貝紐のように紐と呼ばれる部分だけでも食べられ、活用の幅が広いのも魅力です。今回はそんなホタテにはどのような栄養素が含まれ、ダイエットや美容へどのような効果があるのか解説します。
ホタテの「カロリー」と「糖質」
ホタテや一般的によく食べられている他の貝類に含まれているカロリーと、糖質の量について紹介します。
ホタテのカロリーと糖質(可食部100g)
ホタテ
エネルギー……66kcal
糖質…(1.5)g
1個 可食部約50g
ホタテ(貝柱)
エネルギー……82kcal
糖質…(3.5)g
1個 可食部約40g
ホタテ(貝柱 水煮缶詰)
エネルギー……87kcal
糖質…(1.5)g
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの貝類(可食部100g)との比較
貝の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
ホタテ | 66 | (1.5) |
ホタテ(貝柱) | 82 | (3.5) |
ホタテ(貝柱 水煮缶詰) | 87 | (1.5) |
アサリ | 27 | (0.4) |
シジミ | 54 | (4.5) |
カキ | 58 | 2.5 |
サザエ | 83 | 0.8 |
以上のようにホタテは他の貝類と比較すると貝柱のみの場合はエネルギーは高め、丸ごとの場合は平均的で、糖質はいずれもそれほど多くないことがわかります。ダイエット中に制限しなければいけないほどエネルギーが高いわけではなく、たんぱく質やミネラル類も豊富であることから積極的に取り入れたい食材です。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ホタテに含まれるそのほかの栄養素
カロリーや糖質以外でホタテに多く含まれる一般的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり
ホタテ | ホタテ(貝柱) | ホタテ(貝柱 水煮缶詰) | |
たんぱく質(g) | 13.5 | 16.9 | 87 |
脂質(g) | 0.9 | 0.3 | 0.6 |
炭水化物(g) | (1.5) | (3.5) | (1.5) |
食物繊維(mg) | (0) | (0) | (0) |
カリウム(mg) | 310 | 380 | 250 |
マグネシウム(mg) | 59 | 41 | 37 |
鉄(mg) | 2.2 | 0.2 | 0.7 |
亜鉛(mg) | 2.7 | 1.5 | 2.7 |
ビタミンB2(mg) | 0.29 | 0.06 | 0.05 |
ビタミンB12(μg) | 11.0 | 1.7 | 2.6 |
葉酸(μg) | 87 | 61 | 7 |
食塩相当量(g) | 0.8 | 0.3 | 1.0 |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ホタテに多く含まれる「栄養素」
ホタテに含まれる栄養素のうち、代表的な働きを持つ栄養素について解説します。
タウリン
タウリンはアミノ酸の1つで、ホタテのほかにはイカやタコ、魚の血合い部分にも多く含まれる栄養素です。人の体の中ではそのほとんどが筋肉にあり、ほかの臓器にも少し存在しています。肝機能を高める効果のほかに、アルコールや添加物などの化学物質、体内で作られたアンモニア等を分解して排泄させる働きも持つ成分です。
また、コレステロール値を下げて動脈硬化を予防する、高血圧を防ぐなど、生活習慣病を防ぐ上でも役立つため、それらが気になる人は積極的に摂るようにするとよいでしょう。
葉酸
葉酸は水溶性のビタミンB群の1つで、赤血球を作る際に必要となるビタミンです。腸内細菌によっても作られる栄養素で、一般的な成人はあまり不足しませんが、成長期の子どもや妊娠中の女性は必要量が増えるため、日頃から意識して摂るようにしましょう。不足すると貧血が起こるほか、妊娠初期の場合は胎児の成長にも影響が出るため注意が必要です。
ダイエットに効率的な「摂取方法」
ダイエット中にホタテを食べる場合におすすめする量や時間帯、食べ方について解説します。
1日に食べるのにおすすめのホタテの量
ホタテは低カロリー、低糖質、低脂質の上、たんぱく質を豊富に含む食材であるため、それらに注目すると特に制限する必要はないと言えます。上限の決まっている栄養素も極端に多量に食べなければ問題ありません。豊富に含まれる亜鉛や葉酸はホタテ6個程度で成人女性の1日の推奨量を補うことができるため、参考にするとよいでしょう。
ホタテを食べるに適した時間帯
ホタテはカロリーも糖質も少なく、たんぱく質が豊富な食材のため、特に避けるべき時間帯はありません。ただし、寿司や炊き込みご飯、フライといった糖質や脂質を多く摂りすぎやすい調理法は夜遅い時間に食べると体脂肪の蓄積に繋がるため、ダイエット中は避けるのがおすすめです。
ホタテの栄養を効率良くとる方法
ホタテはひもの部分にミネラル分が多く含まれるため、貝柱だけで食べるよりも丸ごと食べるようにすると効率的に栄養素を摂取することができます。また、水溶性のビタミンも多く含まれるため、たっぷりの湯で茹でるような調理法よりも生のままの刺身や浜焼きのような料理の方が栄養素の無駄がありません。
水煮缶の水溶性のビタミンが少ないのは水煮にする工程で栄養素の損失が起こっていると考えられます。水分を使う調理法の場合は汁ごと食べるようにすると効率的です。
「美容」への作用・メリット
ダイエット効果
ホタテに含まれるタウリンには筋肉の疲労やダメージの軽減に役に立つとされ、運動時の脂肪燃焼を高めてくれる効果もあるため、ダイエット中に取り入れたい栄養素の1つです。筋肉の状態が改善することでむくみや便秘の解消にも役立つと言われています。また、ホタテはたんぱく質も多く含むため、たんぱく質不足による筋肉の減少を防ぐこともでき、基礎代謝が下がるのを防ぎダイエットを効果的に進めるためにもおすすめです。
美肌・美髪効果
ホタテに含まれる亜鉛は肌や髪の生まれ変わりに関わる栄養素で、不足しないようにすることで新陳代謝が促され、肌や髪を常に若々しく保つことができます。また、美容のビタミンと呼ばれるビタミンB2もひもの部分に含まれるため、貝柱だけでなく丸ごと食べるようにすることで、肌や髪を健康的に保つのに効果的です。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。