食・レシピ
2023.5.24

イワシの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

ダイエットに役立つと注目されているイワシ。缶詰で手軽に食べられるのも魅力です。どのように食べるとより効果的でしょうか?今回の記事では、イワシの糖質とカロリー、多く含まれる栄養素を解説します。ダイエット中の活用法や美容へのメリットを知り、毎日の食生活に取り入れてみましょう。

イワシの「糖質」と「カロリー」

イワシ100gあたりのカロリーと糖質

エネルギー(カロリー):156kcal
糖質:6.3g

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの魚(可食部100g)との比較

イワシに含まれるエネルギー(カロリー)と糖質の量を、ほかの魚と比較しました。エネルギーはやや少なく、糖質は多いのが特徴です。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
イワシ 156 6.3
サンマ 287 4.4
ブリ 222 7.7
サケ 124 3.9
アジ 112 3.3

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

イワシに含まれる主な栄養素

イワシ100gあたり
たんぱく質:19.2g
脂質:9.2g
鉄:2.1mg
亜鉛:1.6mg
ビタミンB2:0.39mg
ビタミンD:32.0μg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

たんぱく質

体を作る主な成分のひとつです。肌や爪、髪などもたんぱく質でできています。また、体の機能を調節する酵素やホルモン、免疫を司る抗体などの原料もたんぱく質です。

たんぱく質に含まれる20種類のアミノ酸のうち、9種類は食事からの摂取が必要な「必須アミノ酸」です。イワシなどの魚類は、必須アミノ酸のバランスを表す「アミノ酸スコア」が満点の100。たんぱく質のアミノ酸スコアが高いほど体内で効率よく使われるため、イワシは良質なたんぱく質源であるといえます。

脂質

イワシにはn-3系脂肪酸という種類の脂質が豊富に含まれます。体内で合成できないため、食事からとる必要がある脂質です。

n-3系脂肪酸の中でも、イワシなどの青魚に特徴的な成分がDHAとEPAです。さまざまな体の働きを助けることが知られており、脂肪が分解されやすくなる、血栓ができにくくなる、肌の炎症を抑えるなどの作用が期待されている成分です。欠乏すると、皮膚炎を引き起こすといわれています。

赤血球に含まれるたんぱく質であるヘモグロビンに存在し、全身に酸素を行き渡らせるために必要な栄養素です。

不足すると鉄欠乏性貧血を引き起こし、息切れや疲れやすさ、だるさなどを感じるようになります。

亜鉛

亜鉛は体内のさまざまな酵素に存在しています。たんぱく質やDNAの合成、傷の修復、免疫機能、味覚や嗅覚など、体の多くの働きに関わる成分です。

不足すると、成長障害や味覚障害、貧血、皮膚炎など、さまざまな症状がみられます。

ビタミンB2

水溶性ビタミンの一種で、糖質や脂質を体内で燃やし、エネルギーを取り出す仕組みを助けている栄養素です。また、肌や髪、爪などの再生にも関わっています。不足すると口内炎や口角炎、舌炎などを引き起こします。

ビタミンD

ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種で、カルシウムとリンを腸から吸収するのを促す栄養素です。吸収されたカルシウムとリンは骨に蓄積され、骨を強くするのに役立ちます。

ビタミンDが欠乏すると骨が曲がりやすくなり、子どもではくる病、成人では骨軟化症と呼ばれる病気を引き起こします。また、骨粗鬆症や骨折のリスクが高まることも知られています。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

塩焼きやオーブン焼きなど、できるだけシンプルな調理法で食べるのがおすすめです。余計なカロリーが抑えられ、ダイエットに適した料理といえます。トマトとも相性がいいので、トマト煮にするのも良いでしょう。

揚げ物や炒め物、みそ煮など、油や調味料を使うほど脂質や糖質が増え、カロリーが高くなります。食べる場合は頻度を減らすか、一緒に食べる他の料理で油を使わないよう調整しましょう。

「美容」への作用・メリット

ハリ・うるおいのある肌を保つ

イワシの主な栄養素であるたんぱく質は、体を作る主な成分です。

肌もたんぱく質を主な原料として作られています。ハリに関わっているのは、コラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質です。また、アミノ酸からは肌を保湿する成分が合成され、肌の表面にうるおいをもたらしています。

さらにイワシに含まれる亜鉛は、肌表面でのたんぱく質合成を助け、外部の刺激から肌を守る働きがあります。

ビタミンB2が傷ついた肌の修復を助ける

外界からの刺激によって傷ついた肌は、修復のためにエネルギーを必要とします。ビタミンB2は、体内で脂質や糖質からエネルギーを作り出す過程に関わります。イワシからビタミンB2を十分摂取し、エネルギーが十分に作り出されることで、肌荒れの予防が期待できます。

鉄が血色の良い健やかな肌色を保つ

血中のヘモグロビン濃度は、肌や唇の色味に影響します。ヘモグロビン濃度が低下し貧血になると、肌は不健康な青白さが目立つようになり、唇は紫がかった色を示します。肌を健康的なピンク色に維持するには、貧血を防ぐことが大切です。

イワシには鉄が含まれ、貧血予防に役立ちます。魚や肉に含まれるヘム鉄は、野菜などに含まれる非ヘム鉄より吸収率が高いことが知られています。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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