食・レシピ
2023.3.13

梅干しの「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

ご飯のおともに馴染み深い梅干し。健康に役立つ成分も含まれていますが、食べすぎには注意が必要です。今回の記事では、梅干しの糖質とカロリー、特徴的な栄養素や機能性成分をご紹介します。美容へのメリットとデメリットを知り、日々の食事に適度に取り入れてみましょう。

梅干しの「糖質」と「カロリー」

梅干し100gあたりのカロリーと糖質

梅干しには、塩漬けと調味漬けの2種類があります。調味漬けは砂糖、酢、香辛料や削り節を加えて漬けたものです。ここでは、それぞれの糖質とカロリーを紹介します。

調味漬けには砂糖が使われている分、エネルギー量・糖質量とも多くなっています。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
梅干し(塩漬け) 29 1.1
梅干し(調味漬け) 90 18.8

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの海藻(可食部100g)との比較

梅干しに含まれるエネルギー(カロリー)と糖質の量を、ほかの漬物と比較しました。梅干し(調味漬け)のエネルギー・糖質量が多いのが特徴的です。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
梅干し(塩漬け) 29 1.1
梅干し(調味漬け) 90 18.8
きゅうり(塩漬け) 17 2.8
なす(ぬかみそ漬け) 27 3.4
たくあん 43 8.5
キムチ 27 2.7

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

梅干しに含まれる主な栄養素

梅干し100gあたり

種類 ナトリウム(mg)
食塩相当量(g)
カリウム(mg) リンゴ酸(g) クエン酸(g)
梅干し(塩漬け) 7200
18.2
220 0.9 3.4
梅干し(調味漬け) 3000
7.6
130

※梅干し(調味漬け)のリンゴ酸・クエン酸含量は未測定

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ナトリウム(塩分)

体内の水分量を調節している成分です。また、胆汁など消化液の材料でもあります。不足すると疲労感、血液濃縮、食欲不振を引き起こします。

反対に、とりすぎるとむくみや口の渇きが起こります。また、高血圧や胃がん、食道がんのリスクを高めます。

カリウム

ナトリウムとともに体内の水分量を調節するほか、神経や筋肉の働きを助ける役割があります。カリウムが不足すると脱力感、筋力低下、食欲不振などの症状がみられます。

リンゴ酸・クエン酸

梅の強い酸味の成分です。未熟果にはリンゴ酸が多く、熟すにつれてクエン酸が増加します。どちらも体内では糖質の燃焼に関わり、疲労を回復させる効果があるとされています。

梅リグナン

梅に含まれる機能性成分です。抗酸化作用、抗ウイルス作用が知られています。また、胃炎や胃がんを引き起こす原因となるピロリ菌の働きを抑える作用が期待されています。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ダイエットに効果的な梅干しの食べ方は?

1日1回、ご飯と一緒に食べるのがおすすめです。梅干しに合わせて和食を選ぶことで、食事全体の脂質が控えめになりやすく、よりダイエットに役立ちます。

梅干しを食べる量の目安は?

塩分のとりすぎを防ぐため、1日1個(約10g)までを目安にするとよいでしょう。

梅干しには塩分が多く含まれます。梅干し1個(10g)に含まれる塩分の量は、塩漬けなら1.8g、調味漬けでは0.8gです(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)。
一方「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日あたりの塩分摂取の目標量は、成人男性では7.5g未満、女性では6.5g未満とされています(出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)。日本人の食生活は塩分過剰になりやすいため、梅干しによってさらに塩分をとりすぎないよう注意が必要です。

「美容」への作用・メリット

梅干しに含まれる梅リグナンやポリフェノールなどの抗酸化成分が、肌を傷つける活性酸素を消去するのに役立つと考えられます。
ただし、食べすぎると塩分のとりすぎによってむくみやすくなる可能性があります。梅干しはあくまでも食事に添える程度と考え、食べすぎには注意しましょう。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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