豆腐の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
夏は冷奴、冬は湯豆腐や鍋と活躍の幅が広い豆腐。植物製品でありながら、畑の肉と呼ばれるほど栄養価の高い大豆から作られ、ヘルシーな食材として知られています。安価であり、スーパーで手軽に手に入ることから日常的に取り入れている方も多いのではないでしょうか。
今回はその豆腐の栄養素に注目して、実際に美容やダイエットにどのような効果があるのかを解説します。
豆腐の「糖質」と「カロリー」
豆腐のカロリーと糖質(可食部100g)
木綿豆腐
エネルギー……73kcal
糖質……0.9g
絹ごし豆腐
エネルギー……56kcal
糖質……1.1g
それぞれ小1パックあたり150g
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの大豆製品(可食部100g)との比較
大豆製品の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
木綿豆腐 | 73 | 0.9 |
絹ごし豆腐 | 56 | 1.1 |
大豆(ゆで) | 163 | 0.8 |
生揚げ | 143 | 1.2 |
油揚げ | 377 | 2.8 |
以上のように、豆腐は木綿豆腐、絹ごし豆腐いずれもそのほかの大豆製品と比較した際にエネルギーが少なくなっています。また、糖質に関しても1g前後と低いため、ダイエット向きの食品であるといえるでしょう。
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
豆腐に含まれる栄養素
豆腐に含まれる栄養素は、以下のとおりです。
可食部100gあたり
木綿豆腐 | 絹ごし豆腐 | |
水分 | 85.9g | 88.5g |
たんぱく質 | 7.0g | 5.3g |
脂質 | 4.9g | 3.5g |
炭水化物 | 1.5g | 2.0g |
ナトリウム | 9mg | 11mg |
カリウム | 110mg | 150mg |
カルシウム | 93mg | 75mg |
マグネシウム | 57mg | 50mg |
リン | 88mg | 68mg |
鉄 | 1.5mg | 1.2mg |
亜鉛 | 0.6mg | 0.5mg |
銅 | 0.16mg | 0.16mg |
マンガン | 0.41mg | 0.34mg |
ヨウ素 | 6μg | 1μg |
セレン | 4μg | 1μg |
クロム | 4μg | 1μg |
モリブデン | 44μg | 69μg |
ビタミンA | 0μg | 0μg |
ビタミンD | (0)μg | (0)μg |
ビタミンE | 0.2μg | 0.1μg |
ビタミンK | 6μg | 9μg |
ビタミンB1 | 0.09mg | 0.11mg |
ビタミンB2 | 0.04mg | 0.04mg |
ナイアシン | 1.9mg | 1.6mg |
ビタミンB6 | 0.05mg | 0.06mg |
ビタミンB12 | (0)μg | (0)μg |
葉酸 | 12μg | 12μg |
パントテン酸 | 0.02mg | 0.09mg |
ビオチン | 4.1μg | 3.5μg |
ビタミンC | 0mg | 0mg |
食塩相当量 | 0g | 0g |
出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ダイエットに効率的な「摂取方法」
1日に食べるのにおすすめの量
豆腐は1日あたり1/2(約150g)から、多くても1丁程度にするとよいでしょう。大豆製品に含まれているイソフラボンがとりすぎると良くないと言われることがありますが、毎日この量をオーバーして食べ続けない限り問題はありません。
ダイエット中にカロリーや糖質を気にして食事量を減らしている人は、たんぱく質などの必要な栄養素が不足しがちで、たんぱく質が不足すると女性では月経異常などが起こることもあるため、良質なたんぱく質を得られる豆腐はダイエット中に上手にとり入れるのがおすすめです。
豆腐を食べるのに適した時間帯
豆腐は糖質量もエネルギーも少なく、ダイエット中であってもとくに避けなければならない時間帯はありません。
ただし、麻婆豆腐のように油を多く使っている上に、濃い味付けで主食を食べ過ぎてしまうような調理法のものや、肉豆腐のように砂糖を多く使うような煮物などの場合は、夜遅くに食べるのはおすすめできないため気をつけましょう。
豆腐の栄養を効率良くとる方法
豆腐に含まれるたんぱく質を効率良く摂取するのに役立つのがビタミンB6で、野菜類や穀類、魚介類、種実類などに多く含まれています。
豆腐を食べる時には単品で食べるよりも、料理としてほかの食材と組み合わせるのがおすすめです。また、腸内細菌によっても作られるため、腸内環境を整えることも意識するとよいでしょう。
豆腐に多く含まれる「栄養素」
イソフラボン
豆腐をはじめとする大豆製品に含まれる成分で、ポリフェノールの仲間です。女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをすることで有名で、更年期障害の症状を改善し、乳がんや骨粗しょう症の予防にもつながるとされます。
また、血圧の上昇や血中コレステロールも抑える働きを持ち、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病の予防にも役立つ成分です。
サポニン
豆腐をはじめとした大豆製品に含まれるサポニンは、苦みやえぐみのもととなる成分の一種です。血液中の悪玉コレステロール値を下げ、血流の流れをスムーズにすることで、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防できるとされています。
また、肝機能や免疫力を高める働きも持っているため、健康的な体を作るために積極的にとり入れるのがおすすめです。
「美容」への作用・メリット
美肌効果
豆腐を食べることで、美肌効果も期待できます。年齢や生活習慣で女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、しわやたるみなどの肌の老化が起こりますが、豆腐に含まれるイソフラボンは美肌のもととなるコラーゲンやヒアルロン酸を作るのを促す働きを持つため、美肌を保つのに効果的です。
また、良質なたんぱく質を補給することで、肌や髪の材料を補えるため、定期的に取り入れるとよいでしょう。
ダイエット効果
大豆製品に含まれるサポニンは、腸で吸収した糖を脂肪として蓄積するのを防ぐ役割も持っています。血中脂質を下げる働きもあることから、脂肪の吸収と蓄積の諜報を防ぎ、肥満の予防に効果的です。
たんぱく質が不足して筋肉が落ちると基礎代謝も下がるため、良質なたんぱく質を補いながら脂肪蓄積を防げる豆腐を食べることで、ダイエットを効率的に進めましょう。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
料理教室運営会社で講師やメニュー開発に従事後、パティシエへ転向。現在は企業様向けのレシピ開発やコラム執筆、オンラインショップやオーダーメイド菓子の制作を行う。ヘルシーなものから子供向けまで幅広く対応。